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1121-654号 来春の診療報酬改定情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]



 週末の雨で、昨日のスポーツ少年団本部長杯準々決勝一日順延となりました。で、日曜日の午後より準々決勝でした。残念ながらミスが重なり、5対5の同点で抽選負け。昨年の悪夢が蘇ります(9連続抽選負け)・・・おまけに左足肉離れで戦列を離れていた主力選手が復帰第一戦第一打席に顔面直撃のデッドボールで救急搬送されてしまいました・・・幸い骨折などなく打撲で済んだのは不幸中の幸いでしたが、踏んだり蹴ったりの一日。この流れを断ち切って23日の北部リーグ準決勝、決勝に連勝して昨年に続く優勝を果たしてもらいたいものです。

 さて、のんびりもしていられませんので早速コラムご紹介から。

 ワールドカフェの話題を昨日出したところですが、私もそうかもしれませんが、議論や討論は好き(得意?)だが、対話は苦手、みたいな方が増えているのかもしれません。いわゆる揚げ足取り・・・対症療法は得意だが根本的解決は出来ないといったことかもしれませんし、相手の言うことをとにかくしっかりと聞くことが出来ない人が増加している気がします。これはインターネットの普及によるところもあるのかもしれませんが、とにかくデジタル化は無機質化と捉えておられる方も多いのではないでしょうか?便利さに慣れさせられてどっぷりはまっている方々は理解しようともしないのかも。私の師匠の方々からは、何か事があるとメールではなく必ず電話がかかってきます。

 あと人の話は聞いているようなのですが、顔をそむけて目をそらして聞いているのは、話をしている相手に対して失礼なのだ、ということを分かっていない人が多いですね。私のように注視するのもどうかと思いますが・・・私の場合、目をそらしたら負け!みたいに思っているところありますもんね。

 何を言いたいのかというと、人に信頼されるためにはまずコミュニケーションが出発点であり、その第一歩は挨拶・礼儀であると思います。当たり前のことですが、当たり前のこととして教育していない、まずは親のせいであり、周りの大人のせいであると感じています。うちに来た実習生にもうちのスタッフにも「まず挨拶をしろ、掃除をしろ」と煩く言っておりますが、はて?きちんとできているのか、どうでしょう???

 よっぽどSSCの子供たちの方がきちんとできているやんか!と思うことが多いのは大変情けないことです。SSCの子供たちは後輩思いの子も多く、卒団しても後輩のために練習に来てくれたり、いじめられている後輩を助けてくれたり・・・私の誇りです。


筆洗 東京新聞コラム 11/19
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011111902000033.html
 ビジネス格言は数多いが、これもその一つ。<商品を売る前に、まず自分を売り込め>。元大リーガーで、後に、全米トップのセールスマンになったフランク・ベトガーという人の言葉だという▼あわてて商談を始めるより、まず取引の相手に信頼してもらうのが先、ということだろう。あらゆる人間関係にも通じる金言かと思うが、今は、本来の意味とは別の解釈が思い浮かんできてならない▼来春卒業予定の大学生の就職活動の厳しさを伝える報道に接したからだ。文科省などのまとめだと、十月一日現在の就職内定率は59・9%にとどまっている。最悪だった昨年同期よりは微増とはいえ、なお、ひと昔前の「就職氷河期」を下回る水準だ▼依然、内定を得られていない卒業予定者の数は推計で十七万人余。いくら商品を売りたくても、就職できなくてはかなわない。面接などでは自己アピールに懸命のはずだ。<商品を売る前に、まず自分を売り込め>。あの言葉が彼らの奮闘に重なる
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 野球の話題ついでにもう一編。

 読売巨人軍の内紛劇は格好のマスコミの餌食となっていますが、監督不在の内紛劇は全くみっともないの一言です。また中日の落合博満監督の「采配」という本が出版されておりますが、現場に対しあまりにもあれやこれやと口出しをする管理者は如何なものでしょう?週末のSSC懇親会でお話していましたが、監督は孤独ですが、その孤独を理解しサポートをするスタッフや組織の存在により、その孤独も緩和され、困難に立ち向かうモチベーションにも繋がるものだと思います。


【産経抄】産経新聞コラム 11/20
 http://sankei.jp.msn.com/sports/news/111120/bbl11112002490001-n1.htm
 日本人で初めて2千本安打を記録した川上哲治氏は、巨人の監督として9年連続日本一となった。球史に残る名監督と言っていい。その川上氏が著書『遺言』の中で「プロ野球ならチームの盛衰は監督の力で99%が決まる」と書いている。
▼ほとんどの人は反発するだろう。「9連覇したおごりだ」「選手やコーチ、フロントの努力を無視している」といった声も聞こえてきそうだ。だが「監督の作戦が図に当たって勝つというケースは年に三、四試合」と認める川上氏が言いたいのは、そんなことではない。
▼「組織はトップの人間の姿を映す鏡のようなものだ」という。だから監督は自らの意志をチームの隅々に正しく伝える。先頭に立って選手作りやチーム作りをする。そこで初めて選手やコーチも監督を信頼してついてくる。あの川上さんならではの説得力だ。
▼その9連覇を誇る巨人軍がおかしい。清武英利球団代表が、会長の渡辺恒雄氏を批判したと思ったら、今度は清武氏が代表を解任された。球団へは「出入り禁止」だそうだ。清武氏も「法的措置」をにおわせており、いわゆる「泥仕合」である。

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 さてメインニュースの前に感染症の話題を2つお届けします。

 近年マイコプラズマ肺炎の話題が紙面を賑わすことも多いのですが、最近では天皇陛下が罹患された疑いとのことでまたもや脚光を浴びておりました。マイコプラズマは最近になって知名度が上がってきた様に思われますが、かなり古典的な感染症の一つであることをご存知の方も多いかと思います。マイコプラズマ肺炎について少し引用掲載しておきます。


マイコプラズマ肺炎(Mycoplasma pneumonia)国立感染症研究所感染症情報センター
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_09.html
 以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。
疫学
 旧感染症発生動向調査では「異型肺炎」の発生動向調査が行われていたが、これにはマイコプラズマ肺炎以外にも、クラミジア肺炎やウイルス性肺炎などの疾患が含まれていた。1999年4月施行の感染症法により、マイコプラズマ肺炎として疾患特異的な発生動向調査を行う目的から、病原体診断を含んだ発生動向調査が行われることになった。
 本疾患は通常通年性にみられ、普遍的な疾患であると考えられている。欧米において行われた罹患率調査のデータからは、報告によって差はあるものの、一般に年間で感受性人口の5~10%が罹患すると報告されている。本邦での感染症発生動向調査からは、晩秋から早春にかけて報告数が多くなり、罹患年齢は幼児期、学童期、青年期が中心である。病原体分離例でみると7~8歳にピークがある。本邦では従来4年周期でオリンピックのある年に流行を繰り返してきたが、近年この傾向は崩れつつあり、1984 年と1988年に大きな流行があって以降は大きな全国流行はない。
病原体
 病原体は肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae )であるが、これは自己増殖可能な最小の微生物で、生物学的には細菌に分類される。他の細菌と異なり細胞壁を持たないので、多形態性を示し、ペニシリン、セフェムなどの細胞壁合成阻害の抗菌薬には感受性がない。専用のマイコプラズマ培地上にて増殖可能であるが、日数がかかり(2~4 週間)、操作もやや煩雑で、雑菌増殖による検査不能例も発生する。肺炎マイコプラズマは熱に弱く、界面活性剤によっても失活する。
 感染様式は感染患者からの飛沫感染と接触感染によるが、濃厚接触が必要と考えられており、地域での感染拡大の速度は遅い。感染の拡大は通常閉鎖集団などではみられるが、学校などでの短時間での暴露による感染拡大の可能性は高くなく、友人間での濃厚接触によるものが重要とされている。病原体は侵入後、粘膜表面の細胞外で増殖を開始し、上気道、あるいは気管、気管支、細気管支、肺胞などの下気道の粘膜上皮を破壊する。特に気管支、細気管支の繊毛上皮の破壊が顕著で、粘膜の剥離、潰瘍を形成する。気道粘液への病原体の排出は初発症状発現前2~8日でみられるとされ、臨床症状発現時にピークとなり、高いレベルが約1 週間続いたあと、4~6週間以上排出が続く。
 感染により特異抗体が産生されるが、生涯続くものではなく徐々に減衰していくが、その期間は様々であり、再感染もよく見られる。
臨床症状
 潜伏期は通常2~3週間で、初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などである。咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが、経過に従い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続く(3~4週間)。特に年長児や青年では、後期には湿性の咳となることが多い。鼻炎症状は本疾患では典型的ではないが、幼児ではより頻繁に見られる。嗄声、耳痛、咽頭痛、消化器症状、そして胸痛は約25%で見られ、また、皮疹は報告により差があるが6~17%である。喘息様気管支炎を呈することは比較的多く、急性期には40%で喘鳴が認められ、また、3年後に肺機能を評価したところ、対照に比して有意に低下していたという報告もある。昔から「異型肺炎」として、肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことが特徴であるとされてきたが、重症肺炎となることもあり、胸水貯留は珍しいものではない。
 他に合併症としては、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など多彩なものが含まれる。
 理学的所見では聴診上乾性ラ音が多い。まれに、胸部レ線上異常陰影があっても聴診上異常を認めない症例があり、胸部レ線検査が欠かせない。胸部レ線所見ではびまん性のスリガラス様間質性陰影が特徴とされてきたが、実際には多いものではなく、むしろウイルス性、真菌性、クラミジア性のものに多いと報告されている。マイコプラズマ肺炎確定例では、大葉性肺炎像、肺胞性陰影、間質性陰影、これらの混在など、多様なパターンをとることが知られている。血液検査所見では白血球数は正常もしくは増加し、赤沈は亢進、CRP は中等度以上の陽性を示し、AST 、ALTの上昇を一過性にみとめることも多い。寒冷凝集反応は本疾患のほとんどで陽性に出るが、特異的なものではない。しかしながら、これが高ければマイコプラズマによる可能性が高いとされる。


マイコプラズマ肺炎さらに増加 10年間で最高レベルに 下野新聞 11/19
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20111118/662689
 県保健福祉部は18日、夏以降に感染者が増加しているマイコプラズマ肺炎の感染者について、定点観測している県内7医療機関からの直近の報告数が過去10年で最も高い水準になったと発表した。
 同部によると、7~13日に報告があったマイコプラズマ肺炎感染者は平均2・29人。過去10年で最も高かった2007年5月7~13日の水準に並んだ。
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マイコプラズマ肺炎に注意を 中国新聞 11/15
 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201111150021.html
 激しいせきや高熱が続くマイコプラズマ肺炎の患者が中国地方でも増加している。全国で流行が広がっている上、治療薬の抗生物質が効きにくい耐性株が増えているとの報告もあり、専門家は注意を呼び掛けている。
 国立感染症研究所感染症情報センターによると、全国の定点医療機関約500カ所で1週間ごとに患者数を調査。1カ所当たりの患者数でみると、全国平均は6月下旬から、1999年の調査開始以降で最も高い数値が続く。中国地方でも10月下旬、岡山県で3・20人、山口県で1・78人となり、過去5年で最高になった。

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 次はRSウィルス感染症。この夏よりじわじわと感染拡大を認め、今冬には大流行するのではないか?と警戒されていたものです。特に変わった予防策ではなく、インフルエンザや他の風邪同様、手洗い・うがいの励行とマスク着用などスタンダードプリコーションをしっかりと行うことが重要です。スタンダードプリコーションについては過去記事に掲載しておりますので、以下をご覧ください。

スタンダードプリコーション
 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3


[医療解説] RSウイルス 夏から大流行… 乳児の肺炎・気管支炎招く 読売新聞 11/12
 http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=50107
 毎年冬に本格的に流行するRSウイルスが、今年は夏から例年を大きく上回るペースで流行している。年長者が感染しても軽い風邪程度で済むことが多いが、1歳未満の子どもや早産児などは、重症化の恐れがある。予防を心がけたい。(野村昌玄)
 RSウイルスは乳幼児が感染しやすい呼吸器感染症で、2歳までにほぼ全ての子どもが一度は感染する。
 国立感染症研究所(東京・新宿区)感染症情報センターによると、流行のピークは例年12月~翌年1月で、夏の感染者の報告数は少ない。だが2011年は6月末から増加傾向にあり、調査を始めた03年以来、最多を記録する状況が続いている。
 RSウイルスは感染しても、多くは鼻水やせきなど、鼻やのどの炎症にとどまり、普通の風邪の症状で治まる。だが、1歳未満の乳児は肺の抵抗力が未熟なため、こじらせて肺炎や細気管支炎などを引き起こしやすい。乳幼児の肺炎の約5割、気管支炎の5~9割は、RSウイルスが原因との報告もある。
 昭和大病院(東京・品川区)小児科医師の水野克己さんによると、せき込んで水や食べたものを吐き出したり、呼吸が浅くゼイゼイして息を吐きにくくなったりするのは重症化のサインで、すぐに受診する。
 通常11月頃から流行するインフルエンザは、ワクチン接種で発症や重症化をある程度抑えられ、抗ウイルス薬による治療の手段もある。一方、RSウイルスはウイルスを排除する免疫ができにくい。ワクチンはなく、流行期に何度も感染してしまう恐れがある。抗ウイルス薬もない。
 症状が重い場合には、入院が必要なこともある。酸素吸入や点滴による水分補給が行われる。
 厚生労働省の人口動態調査によると、10年にインフルエンザが原因で亡くなった161人のうち6割近くが65歳以上の高齢者だったのに対し、RSウイルスによる死者13人は全て4歳以下だった。水野さんは「特に1歳未満の子どもがいる家族は、なるべく感染しないよう、常に予防を心がけてほしい」と強調する。
 RSウイルスに感染する原因は大きく二つ。せきやくしゃみなどのつばに含まれたウイルスを吸い込むことなどによる飛沫感染や、ウイルスが付着した手で口や喉、鼻などに触れて感染する接触感染だ。
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 さてここからは本日のメインニュースとなります。

 来春の診療報酬改定は介護制度の見直しと相まって非常に難解かつ不透明なものでありますが、徐々にその一部が見えてまいりました。以下は診療報酬改定や同時改定に関する記事を集めてみたものですが、なかなか、これは分かりやすい!というものは残念ながらないですね。政府与党である民主党の対応が二転三転するのもその原因の一つでしょうが、診療報酬を上げるのか、下げるのか、現段階では各機関や団体、政府とのしのぎ合い?の様相を濃くしています。TPPとの絡みもありますので、さてどうなることやら・・・まずは国民が主人公であるということを皆さん忘れないようにしてもらいたいものです。そりゃあ国民にしてみたら医療費が安いに越したことはないでしょうが、目先のことで財政破綻をきたし、医療破綻をきたし、挙句の果てに自由診療して民間保険導入し、訳の分からない保険制度になってしまうことを国民は望んでいないはずでしょう。現時点でのつじつま合わせより、五年先、十年先、またその先を見越した政治を期待しているはず・・・でしょうが、もう既に政治に対する期待などせず冷めて見放されている方が大多数かな???

 とりあえず現時点までの流れと現時点における最新情報を羅列しておきます。長文になりますので、URLのみご紹介の分もあります。会員以外の方が読めないサイトもありますので、記事がお入用でしたら私宛メールをください。それぞれの記事に対してのコメントは特にありませんが、読めば読むほど、どちらをお向きになってるの?と言いたくなります。


【早分かり同時改定】10月(1) CBニュース 10/18
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35765.html

【早分かり同時改定】10月(2) CBニュース 10/25
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35814.html

【早分かり同時改定】11月(1) CBニュース 11/1
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35874.html

【早分かり同時改定】11月(2) CBニュース 11/8
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35917.html

【早分かり同時改定】11月(3) CBニュース 11/15
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35976.html


次期診療報酬改定の基本方針案を提示- 厚労省 CBニュース 11/17
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35997.html
 厚生労働省は17日の社会保障審議会の医療部会(部会長=齋藤英彦・国立病院機構名古屋医療センター名誉院長)で、2012年度診療報酬改定の基本方針の案を示した。同部会や医療保険部会でのこれまでの議論を踏まえたもので、改定の重点課題として、病院勤務医などの負担軽減や、医療・介護の役割の明確化、地域における在宅医療の充実などが盛り込まれた。同省は、24日の医療保険部会に同案を示した後、最終的な取りまとめに入る見通しだ。
 厚労省案では、▽病院勤務医など負担の大きな医療従事者の負担軽減▽医療・介護の役割の明確化と、地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療などの充実―の2点を重点課題として提示した。
 具体的には、救急外来や外来診療の機能分化の推進や、病棟薬剤師や歯科を含めたチーム医療の促進といった負担軽減策に加え、介護報酬との同時改定を踏まえ、看取りに至るまでの医療の充実や訪問看護、在宅歯科・薬剤管理の充実など、医療・介護の連携に対する適切な評価を検討すべきとした。
 厚労省案ではまた、▽充実が求められる分野を適切に評価する▽患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する▽医療機能の分化と連携等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する▽効率化の余地があると思われる領域を適正化する―との4つの視点が示された。
 この中では、生活の質に配慮した歯科医療の推進や診療報酬体系の簡素化、医療の提供が困難な地域に配慮した医療提供体制の評価、後発医薬品の使用促進などが検討項目として挙がった。

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[診療報酬] 診療報酬の引上げ、国民の理解と納得は得られない 健保連等 厚生政策情報センター 11/11
 http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/11/144340/?fullArticle=true
平成24年度診療報酬改定に関する要請(11/11)《健保連等》
  健康保険組合連合会など6団体は11月11日に、小宮山厚生労働大臣に対し、平成24年度診療報酬改定に関する要請を行った。
  6団体は、今後、国民生活はより一層厳しさを増すと見通し、「患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬の引上げを行うことは、とうてい国民の理解と納得は得られない」ことを強く訴えている。
  そのうえで、24年度改定においては、(1)勤務医対策や産科、小児科、救急医療対策の結果検証(2)病院に勤務する医療従事者の負担軽減と人材確保―をさらに進め、必要度の高い医療に対しては大幅に重点的な評価を行うことを要請。一方で、入院期間の短縮、社会的入院の解消等による効率化も求めている。
  さらに、24年度は介護報酬との同時改定であることから、医療と介護の連携体制の強化を進めることや、補助金による災害への対応も必要との見解を示している。
 http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/201111_2/1658_2_1.pdf


次期改定の引き上げを否定、健保連など6団体 厚労相に要請、「国民の理解と納得、到底得られず」 m3.com 11/11
 http://www.m3.com/iryoIshin/article/144347/
 保険者団体など中医協の支払側に当たる6団体は11月11日、2011年度診療報酬改定について、「引き上げを行うことは、国民の理解と納得が到底得られない」とする要請を、小宮山洋子・厚生労働大臣宛てに提出した。対応したのは、厚労省保険局長の外口崇氏。与党民主党への提出は、今後、各団体と協議し、合意が得られれば提出する予定。
 要請では、経済・社会情勢の悪化、東日本大震災の復興などに伴い、国民生活は厳しさが増す一方で、保険料収入を上回る医療費の伸びがあり、健保組合は4年連続の巨額の赤字、協会けんぽは3年連続で保険料率の引き上げが予定されているなど、医療保険財政は厳しい状況にあると指摘。11月2日に公表された医療経済実態調査では、「医療機関の経営状況はおおむね改善傾向にあることが明らかになった」ことが、引き上げを否定した理由。
 ただし、要請後の記者会見の席上、健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「マイナス改定までは求めない」と説明。薬価引き下げで生じた財源を、診療報酬改定に充てることは否定しなかった。中医協は11月25日に開催予定の総会で、改定率に関する意見の取りまとめを予定している。「今回の要請は、団体としてのものであり、中医協の支払側委員としてどんな表現で要望するかは、今後検討する」とした。
 要請では改定の内容について、(1)前回改定で重点的に取り組んだ勤務医対策や産科、小児科、救急医療対策の効果を検証しつつ、病院に勤務する医療従事者の負担軽減をさらに進めるなど、必要度の高い医療に対しては大胆かつ重点的な評価を行う、(2)入院期間の短縮、社会的入院の解消等に向けた見直し・適正化を図る、(3)介護報酬との同時改定であるため、医療と介護の連携体制の強化の観点から、在宅医療・介護や居住系施設・サービスの充実のための取り組みを推進――などを提言。また診療報酬による支援が難しい震災による被害への対応については、補助金などの確保を求めている。
 白川氏は、「社会保障と税の一体改革成案が示されている。我々の思いも同じであり、制度を持続可能なものにするためには、再構築が必要であり、来年の改定では成案と折り合いを付ける形にしてもらいたい」とコメント。さらに、このタイミングで要請を出した理由について、「現在、与党の厚生労働部門会議の医療・介護ワーキングチームで診療報酬改定について議論しており、厚労省の社会保障審議会の医療部会や医療保険部会では改定の基本方針の議論が進められている。政府の来年度の予算編成の中で、改定率の議論がこれから始まるというスケジュールを鑑み、今がこうした意見を言うタイミングであると判断した」と説明した。
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社会保障・税の改革大綱、首相が来月に策定指示 読売新聞 11/16
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111116-OYT1T00164.htm
 

【中医協】DPC基礎係数、3通り設定へ- 来年度以降、段階的に移行 CBニュース
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36009.html?src=recom
 

【中医協】診療側「医業経営は依然不安定」- 医療実調受け見解 CBニュース 11/18
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36010.html
 

「急性期病床群」創設に委員の批判相次ぐ 社保審・医療部会、厚労省は医療法上で位置付ける方針 m3.com 11/18
 http://www.m3.com/iryoIshin/article/144647/
 


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1118-653号 TPPがもたらす医療への影響 [kensa-ML NEWS 【特集】]

皆さん、本当にご無沙汰しておりました。神戸の新井です。

 前号を出したのが8月17日ですので、丸3か月ぶりとなります。
 このところ、晩秋というかかなり冷え込むようになりました。風邪をひかれている方も多いようですが、皆さんは大丈夫でしょうか?

 久し振りの配信となりますので、何から書いたら良いのかと少々戸惑いながら、まずは近況報告など。

 とにかくこの数か月は慌ただしいの一言でした。9月政策医療臨床検査連絡会における全国サーベイを行い、その結果の一次報告は10月初旬の国立病院総合医学会で発表。今月に入り連絡会でMLを立ち上げ、全国の国立病院機構、国立高度専門医療研究センター等の技師長のほとんどにご参加いただきました。9月末には日本医師会の精度管理調査で悪戦苦闘、職場での色々なトラブルに見舞われたのもこの頃。また母が自宅で転倒し大腿骨基部骨折で救急車のお世話になり、現在はリハビリ病院にてリハビリに励む日々。来年度導入を目指して検査システムの新規構築と機器導入準備。あと当院12月に病院機能評価導入なので、そちらもあり・・・とにかく休日は母の見舞いやお持ち帰り仕事、会議や研修もあり合間を縫って少年野球に出向くという結構ハードな毎日を過ごしております。先月ひいた風邪はまだ完治していない状況ですが、まあ何とか元気にはしています。こうなったら気力の源は体力と、食欲は落ちませんので少々過食気味。まあ冬眠に向けて脂肪を蓄えていると思えば・・・といったところです。

 そうそう・・・今年はSSCの5年生と一緒に野球を頑張っています。11人しかいないので、誰一人欠けても大変な状況になるのですが、とにかく、どの子もかわいい、の一言ですね。自分の息子と同様、一緒に喜んだり悲しんだり怒ったりして、共通の時間を大切に楽しんでいます。今週の土曜日は枚方少年野球連盟の本部長杯準決勝、来週の水曜日は北部リーグの準決勝、決勝があります。このところ好調を持続していますので、普段の実力をみんな出してくれれば、良いご報告が出来るでしょう。

 先週は近畿ブロック事務所主催の研修があり参加してきました。何の研修かというと、IC(インフォームドコンセント)の研修会でした。現在全国的な動きとして臨床検査部門では臨床検査相談室、いわゆる患者さんや医療スタッフ向けにコンサルテーションを、みたいなものですが、私の施設でもこういった取り組みを行おうと準備を進めているところです。私が研修会に参加しようと考えたのは、まずは自身のコミュニケーションスキルをUPさせること、そのためには患者さんや医療スタッフに理解を得られるためのテクニックを少し学ぼうという理由からなのですが、まずは他職種の方々と交流して色々とご意見を伺おうと・・・残念ながら臨床検査技師の参加は46名中私1人でしたが、とにかく行って良かったの一言ですね。何が良かったかというと、ワールドカフェを体感出来たから・・・皆さん、ワールドカフェってご存知ですか?大人数での意見交換をする際に非常に良いツールだと思います。特に面識のない他職種とのコミュニケーションにはもってこいです。これを体感、体験できただけでも儲けもの。何やらブロックの医療課長がこれにはまっているとか。当日研修のメインテーマはおそらく、討議・討論ではなく、対話。私自身深い感銘を受けました。このワールドカフェはプロダクト、いわゆる生産物を出さない、結論を出さない、のが特徴ですが、よくよく考えてみると、ワークショップなど、議論の最後にありきたりの結論を語り合うということはに事情ですが、あれは全くの無駄ですね。議事録を作るためのプロセスとしか思えません。ワールドカフェは結論付けなどしませんが、個々の心の中、頭の中にはしっかりと結論付けられています。久し振りに心地よい感覚を楽しむことが出来ました。ML(メーリングリスト)などではなくミクシーなどSNSがもてはやされているのは、無記名でも参加でき自由に発言できるというところからなのでしょうが、発言そのものに責任を持たないのが私にはたまらなく嫌です。そのような考えからフェイスブックなどは最近脚光を浴びているのかも・・・と思っています。

ワールドカフェとは?:http://world-cafe.net/about-wc.html
 Juanita Brown(アニータ・ブラウン)氏とDavid Isaacs(デイビッド・アイザックス)氏によって、1995年に開発・提唱されました。
 当時二人が、知的資本経営に関するリーダーを自宅に招いた話し合いの場において、ゲストがリラックスしてオープンに生成的な話し合いを行えるように、様々な工夫を凝らした空間で話し合いを行った結果、創造性に富んだダイアローグを行うことができたことが始まりとなります。
 その後、想像できないほど多くの知識や洞察が生まれたことに感銘を受けた二人が、その経験から主体性と創造性を高める話し合いのエッセンスを抽出してまとめたのがワールド・カフェです。「知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考えに基づいた話し合いの手法です。
□本物のカフェのようにリラックスした雰囲気の中で、テーマに集中した対話を行います。
□自分の意見を否定されず、尊重されるという安全な場で、相手の意見を聞き、つながりを意識しながら自分の意見を伝えることにより生まれる場の一体感を味わえます。
□メンバーの組み合わせを変えながら、4~5人単位の小グループで話し合いを続けることにより、あたかも参加者全員が話し合っているような効果が得られます。
□参加者数は12人から、1,000人以上でも実施可能です。


 ここからはいつものようにコラムご紹介になります。

 先日のサッカー北朝鮮戦での出来事をよく知っておられる方も多いかと思います。あのような国が、国際舞台に出てくること自体が私は間違っていると思います。しかしそこは政治とは無縁のスポーツの世界・・・と大人の対応を見せつけて言いたいところでしたが、あまりにも「識」の欠如した、国とサポーターの姿勢を見るにつけ、信用ならん・・・と考えてしまうのは私だけではないでしょう。シャワールームも使えなくしていたそうですね・・・あまりにも稚拙で哀れにも思えます。隣国であり、在日の方も多く歴史的にもつながりの深い国、とは思うのですが、この国とはお友達になりたくないわぁと思います。あくまでも独裁支配されている国の話ですが。一般国民には罪のない話でしょうけど。国を憎んで人を憎まず・・・こんなことって現実的には無理かもでしょうけど、そうせざるを得ないですね。

産経抄 11月17日
 
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/111117/scr11111702580000-n1.htm
 1993年10月28日、サッカーのW杯米国大会に向けたアジア最終予選で、日本はイラクと対戦した。終了寸前のロスタイムに得点を許して2-2の同点となり、W杯初出場の夢はついえてしまう。試合の行われた都市名から「ドーハの悲劇」と呼ばれた。
▼実はイラク代表の悲劇の方がはるかに深刻だったことが、フセイン政権崩壊後に明らかになる。当時スポーツ界を牛耳っていた大統領の長男ウダイ氏は、やはりW杯出場を逃したチームを許さなかった。監督は解任、選手は投獄された。
▼同じく独裁国家である北朝鮮の代表チームにも、耳を疑う噂が絶えない。大事な試合の結果次第で、選手が炭鉱や収容所に送られるというのだ。もし事実なら、15日の平壌の敗戦も納得できる。すでに最終予選進出を決めている日本とは、必死
さが違うというわけだ。
▼いずれにしても後味が悪い試合だった。日本代表は空港から長時間出られず、メディアの入国は制限され、観客のブーイングが、日本選手の歌う「君が代」をかき消した。北朝鮮の嫌がらせは目に余る。
▼当日は、横田めぐみさんが34年前、北朝鮮の工作員に拉致された日だった。本来なら選手たちには、救出活動の象徴であるブルーリボンを着けて戦ってほしいくらいだ。いやそもそも、国際ルールが通用しない国に、試合を行う資格はない。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 日本国中どころか世界のあちらこちらでTPPの話題だらけ。海外メディアニュースを見てもトップに位置しているものが多いですね。しかし、海外と本邦との大きな差は、国民がTPPに関して基礎的な知識を有しているか、否か。情報公開量も異なりますが、国民の危機感の差は雲泥の差があります。政治への関心バロメータかもしれませんね。ネット上では、「そんなの関税ねえ、そんなの関税ねえ、はい、TPP・・・おっぱっぴー」などと騒がれている始末。小泉政権でも規制緩和は花盛りでしたが、国民の生活を考えるうえで非常に大きな規制緩和、というより規制が無くなるわけですから、どれを自由化してどれを自由化しないのか、といった国家としてのデジションが今後大きな問題となることは必至でしょうね。

 TPPに関しては私も何度となくメールニュースで取り上げてきましたが、おさらいということでブログのリンク先を掲載しておきます。興味のある方は以下の過去記事をご覧ください。

 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/TPP


 さてまずは今回の首脳会談で合意に至った内容を以下に記します。大枠ですから具体的な内容は皆無ですが、何となく見えてくるものがあります。が、肝心の医療分野については一切記載がないですね。逆の意味で脅威を感じます。


TPP大枠合意の主な内容 日本経済新聞 11/13 http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE3E1E2E2978DE3E1E3E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
 環太平洋経済連携協定(TPP)の大枠合意の主な内容は以下の通り。
【主な特徴】
 包括的な市場アクセス。財・サービス貿易や投資について関税や他の障壁を撤廃する。
 完全な地域的な合意。TPP間の生産やサプライチェーンの整備を推進する。
 分野横断的な貿易事項。規制の統一、競争やビジネスの促進、中小企業、開発で取り組む。
 新たな貿易課題。技術革新への投資やビジネス環境を整備する。
 活力的ある合意。将来の貿易情勢に適応させるため合意を改定する。
【範囲】
 すべての貿易関連分野を対象とした一括的に交渉。従来の自由貿易協定(FTA)が対象とした問題への伝統的な手法を改定するとともに、新たな貿易問題や分野横断的な問題も加える。
 20以上の交渉グループが法的文書と市場開放について発展させた。
 9カ国は高い基準を適用することで合意。途上国が直面する敏感な問題や独特の困難について適切に対応する必要がある。
 新たな分野横断的な取り組みはコスト削減やTPP間の貿易の流れをスムーズにすることを意図している。中小企業の国際貿易への参加を促す。
 交渉チームは伝統的な分野で分野横断的な問題の取り組みを提案し、合意に向けて大きな進展を得た。
【法的文書】
 交渉グループはほとんどの分野で統一された法的文書を前進させた。一部の分野では文書はほとんど完成したが、他の分野では特定の問題について決着に向けて作業が必要。これらの文書には空欄が残っている。
 法的文書はTPPでの通商関連のすべての側面を対象とする。以下は交渉中の問題。
 ▽競争▽協力と能力向上▽分野横断的なサービス▽税関▽Eコマース▽環境▽金融サービス▽政府調達▽知的財産▽投資▽労働▽法的問題▽物品の市場アクセス▽原産地規則▽SPS(衛生と植物防疫のための措置)▽TBT(貿易の技術的障害)▽通信▽一時的な入国▽繊維と衣料▽貿易救済措置
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 TPPに関する全般的な記事、賛成派と反対派それぞれに言い分はありますが、すべて日本が都合のいいようにはならない、というよりも交渉下手な我が国ですから、損することも多いかもしれませんね。これは全くの私見ですが、ボリュームでは海外に絶対負けてしまうのは明らかであり、日本はボリュームでなくクオリティで勝負すべきだと思います。日本ブランド神話は海外でも根強いのでは?


経済活性化か生活の破壊か 農業への補償が課題に 「経済の争点」TPP交渉参加 共同通信社 11/17
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/17/144619/?fullArticle=true
 野田佳彦首相は、環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加する方針を表明し、米ハワイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際にオバマ米大統領に伝えた。国論を二分したTPP交渉参加は、日本経済の活性化につながるのか、農業をはじめ国民生活に破壊的な影響をもたらすのか。TPP推進派と反対派の主張を整理し、交渉の展望を探った。
▽壊滅か再生か
 「関税プラス国内措置で現実的な自由化を進めるべきだ」。鈴木宣弘・東大教授は最大の焦点である農業について、TPPではなく、アジアや欧州連合(EU)との柔軟な自由貿易協定(FTA)を推進すべきだと主張する。
 TPPは全関税を10年以内に撤廃することを原則に貿易を自由化し、幅広い分野で共通ルールを作ることを目標にしている。コメの778%など主要農産品の関税がゼロになれば、農業は壊滅してしまうとの危機感が強まっている。
 政府はコメなどを例外品目として関税維持を求めるとみられるが、認められるかどうか不透明だ。農業政策の柱を、高関税による保護から、農家に補助金を直接支払う所得補償に転換することが必要になる。しかし農林水産省の試算では、新たに3兆円程度が必要。巨額の財源が難題だ。
 鈴木教授は、仮にコメの関税が250%ならコメ農家への補償は5250億円で済むとの試算を示している。農地の集約で営農規模を拡大し、国際競争力を強化する構想については「米国やオーストラリアとは農地の規模が違いすぎて競争にならない」と否定する。
 一方、山下一仁・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹は、現行の8千億円の戸別所得補償に代え、農業所得が中心の主業農家に限定した所得補償を導入すれば「関税がゼロでも追加的な財政負担は必要ない」と言う。一時10倍以上といわれたコメの内外価格差が、輸入米入札では2倍以内に大幅に縮小しているからだ。農地規模の比較については「各国の作物や品質の違いを無視した議論」と指摘。品質の劣る外国の低価格米を恐れる必要はないと反論する。
▽米国の要求
 「世界に冠たる日本の医療保険制度がTPPで壊されてしまう危険がある」。都内で開かれたTPPに反対する集会で、羽生田俊・日本医師会副会長は訴えた。混合診療が全面解禁されれば、国民皆保険制度が崩壊するという危惧だ。
 消費者にも危機感が広がっている。米国から遺伝子組み換え食品の表示ルールの廃止や、食品添加物などの安全基準の緩和を要求されるとの見方があるからだ。
 米国は、郵政改革や保険分野の規制緩和もTPPの場に持ち出すかもしれない。政府調達の自由化で、地方自治体が英文の資料作成などを義務付けられる負担を心配する声もある。多くの分野で不安が強まっている。
 これらはTPP交渉の議題とされていないものばかりだが、米国は日本が参加すれば取り上げるとの見方がある。木村福成・慶応大教授は「他の国と組んで米国に対抗することもできる。守りではなく攻めの交渉を考えるべきだ」と強調する。
 しかし、日米保険協議などで米国と渡り合った元財務官の榊原英資・青山学院大教授は「結局、自動車保険の自由化などの要求を受け入れた」と振り返り、「TPPでも米国は関心事項を次々に要求してくるだろう」と楽観を戒める。

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 ここで少しだけFTAについて触れておきます。

自由貿易協定
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%8D%94%E5%AE%9A
 自由貿易協定(じゆうぼうえききょうてい、英: Free Trade Agreement, FTA)は、物品の関税、その他の制限的な通商規則、サービス貿易等の障壁など、通商上の障壁を取り除く自由貿易地域の結成を目的とした、2国間以上の国際協定である。
 地域経済統合の形態の中では、緩やかなものとされている。2国間協定が多いが、NAFTA(北米自由貿易協定)等の多国間協定もある。
 またFTAには自由貿易地域(英: Free Trade Area)として、自由貿易協定を結んだ地域を指す場合がある。 国際的には自由貿易協定(Free Trade Agreement)によって設定される自由貿易地域(Free trade Area, FTA)に略語を当てることが多く、日本では、自由貿易協定(Free Trade Agreement)にFTAの略語を当てることが多い。


 TPPと言っても非常に範囲の広いものであることは、皆さんもご存じのことと思います。私は医療関係者ですので、今回の記事は医療分野に限定したいと思います。特に混合診療との絡みは非常に気になるところです。混合診療については以下過去記事をご覧ください。

 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E6%B7%B7%E5%90%88%E8%A8%BA%E7%99%82


 TPPと医療分野の接点を分かりやすく書いている記事がありますのでご紹介します。とにかく本邦の優れた医療制度である国民皆保険制度は絶対に守ってもらいたいのと、今後国内外における民間保険会社の活発な動きが見られるかもしれませんね。


「混合診療」が焦点  政府は皆保険維持 「大型Q&A」TPPの医療分野 共同通信社 11/15
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/15/144441/?fullArticle=true
 政府の環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加方針を受けて、医療界などから「国民皆保険制度が維持できなくなるのではないか」との懸念が示されています。

Q どうしてTPP問題に、医療保険が出てくるの? 貿易の自由化とは関係なさそうだけど。
A TPP交渉では関税だけではなく、金融サービスなどで非関税障壁をなくすことも目標。その中で公的医療保険に関わる問題も取り上げられる可能性があるんだ。

Q 日本の寿命が世界でもトップクラスなのは、誰もが安く自由に病院にかかれる皆保険制度が役立っている部分が大きいのでしょう? 交渉に参加して大丈夫なの?
A 医療分野を問題にしそうなのは米国ぐらいだけど、それにしても「公的医療保険は廃止して、民間保険に切り替えよ」と主張することは考えられない。政府も皆保険制度は維持すると言っている。

Q じゃあ心配する必要はないの?
A そうとも言い切れない。米国はこれまで、いろいろな場で保険診療と保険適用外の診療を併用する「混合診療」を認めるよう求めてきた。今回も全面解禁を求めてくる可能性はあるね。

Q 混合診療って"悪者"なの?
A 単純に善悪を決められる問題ではない。現在の制度では基本的に、保険外の診療を受けると、本来は保険が適用される治療まで全額自費になる。保険適用外だけど先進的な治療を受けたい国内のがん患者らも解禁を求めている。

⇒ 続きはこちら


 この後はTPPで医療絡みのニュースを掲載します。内容の重複するものなど同系列のものが多いですが、ご了承ください。また他意はありませんが、混合診療賛成派の記事に関しては掲載しておりません。ご了承ください。

 久し振りの投稿で、少々戸惑いながらも何とか復帰第一号を書き終えました。今後ともどうぞよろしくお付き合いくださいませ。なおファンレターなど、お送りいただいても全く拒みませんので、どしどしお寄せいただければ結構です。

 次号は、来春の診療報酬改定に関する記事を掲載しようかなぁ・・・なんて考えております。ただし確約ではありませんので、念のため。ではまた。


「正義派の農政論」【森島 賢】
TPPで国民皆保険も崩壊し、医療難民が続出する 農業協同組合新聞 2/14
 
http://www.jacom.or.jp/column/nouseiron/nouseiron110214-12528.php
 

TPPでどうなる?国民皆保険維持 日刊スポーツ新聞 11/11
 
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20111111-862175.html
 

TPP:混合診療「議論の可能性」 政府認める 民主慎重派は反発 毎日新聞 11/8
 
http://mainichi.jp/select/biz/news/20111108ddm002020095000c.html
 

揺れる農業・医療 TPP交渉参加 朝日新聞 11/12
 
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000001111120001
 


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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
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