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0708-544号 【情報】 O157 夏を中心に年4000人前後感染… [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今朝の天気予報で「今日は暑くなりますよぉ・・・[あせあせ(飛び散る汗)]」と予報士のおじさまが今にも汗がこぼれそうになりながらお話されているのを見て、さすがに上着は着れませんでした。昨日も上着を持ってはいたのですが、殆ど着なかった状態。ここまでよく我慢したでしょう?もう良いですよね?って誰に話をしているのか分かりませんが、今日も宜しくお付き合いください。

 昨日は七夕の夜ということで各地各種のイベントが繰り広げられたことでしょう。私は家のベランダから夜空を眺め、もの思いにふけり・・・のはずだったのですが、お二人の方から何やら面白いメールが次々と来るもんですから、センチメンタルな気分はぶっ飛んでしまいました・・・内容は、おっさん同士のまどろみとでも申しましょうか・・・ここではお話しできませーんって内容です。(--;


 さて先日帰還したはやぶさカプセルの続報ですが、複数の微粒子が見つかったとか。今年の夏休みは時間があったらJAXAに行きたいなぁ・・・って思っています。

小惑星探査機:はやぶさカプセル内、微粒子さらに数十個 毎日新聞 7/8
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100708ddm012040014000c.html
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、小惑星探査機はやぶさのカプセル内の微粒子を回収し、記録する作業を開始したと発表した。カプセル内には、これまで確認された微粒子のほか、より小さな微粒子数十個があることも分かった。いずれも小惑星の物質かどうかは不明。


 今日のニュース内容は非常にバラエティーに富んでいて、途中、話の展開というか、関連性を持って繋げるということが困難かもしれません。ま、行き当たりばったりのニュース配信が特徴ですから、ご勘弁くださいね。

 ではまず、世間を騒がせている相撲界の話題から。

 これって「人の振り見て我が振り直せ」の教訓かな?って思います。恐らく医療業界も他の業界の方々からみたら、何やっとんねん?と思われていることは多々あるでしょうし、我々も「我々の業界のことは」とか「他職種に分かってたまるか」みたいなこと思っていませんかね?

 いずれにしてもこの相撲界「懲りない面々」といった古いフレーズが頭に浮かんでくるほど。改革は一気にやってしまわないと改革にはならないでしょうし、その自浄作用が働くであろう期待感は全くありません。外部の目に晒されることこそが、浄化の第一歩じゃないですか?それは医療業界も全く同じです。変えたらダメな部分、変えないといけない部分の切り分けをしっかりと外部の方々にしてもらわないと、再生・浄化なんてありえない、そんな気がします。
 「人の振り見て我が振り直せ」

余録:相撲界の危機と中継放送 毎日新聞コラム 7/8
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/index.html?link_id=OE001
 昭和初めの相撲界の沈滞は目をおおうものがあった。早慶戦など野球人気が高まるのに対し、看板の常ノ花・宮城山の両横綱の取組も客席の空きが目立った。資金難で力士の退職金支払いも滞り、元小結の訴訟が注目される始末だった
▲そんな時に舞い込んだのがNHKの前身、東京中央放送局からのラジオ中継の要請だった。「放送を許せば、寒い思いをし、木戸銭を払って両国まで来る客がさらにいなくなる」--大方の年寄たちは顔をしかめたという
▲だが、六代目出羽海は「ラジオで好勝負を耳にした人は国技館にも来る」と主張、ほとんど独断で中継を許可した。背景には「このままでは相撲は消滅する」という強い危機感があったという。出羽海の予想通り、場所は後半には大入りとなり、相撲の人気は再生した
▲振り返れば、窮地の大相撲を救った中継放送である(NHK編「20世紀放送史」)。いわばそれ以来の大相撲の大ピンチといえるのだろう。NHKは大相撲名古屋場所の生中継を取りやめるという発表にあたり、「100年に1度の危機だ」と相撲協会の改革を促した
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 さてここからは医療関連情報です。

 感染症に関する国との和解協議はなかなか難航していますが、双方の主張も理解できます。しかしながら隔たりのある部分は「因果関係」という部分で、かなり難しい状況下にあったということ、具体的な一例としては、現在では当たり前となりつつある遡及調査といった認識が当時無かったことがこのような事態に発展したということですが、これは致し方の無いところ。柔軟な国の対応が必要だと私は思います。その他、昨晩も特番していましたが、ポリオなどもかなり大きな社会問題としてクローズアップされていますね。

B型肝炎訴訟:初の和解協議 国の救済対象、限定的 予防接種記録求める 毎日新聞 7/7
 
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100707ddm041040081000c.html
 B型肝炎訴訟の初の和解協議が6日、札幌地裁(石橋俊一裁判長)であり、国側は救済対象について、母子手帳などで集団予防接種を受けた記録が残り、両親の血液検査結果などで予防接種以外の感染原因を具体的に否定できる感染者に限定する考えを示した。原告の中には母子手帳などの記録がない感染者もおり、実質的に一部は救済されない内容。原告側は「被害者の切り捨てだ」と反発している。
 集団予防接種時の注射器使い回しでB型肝炎感染を広げた国の責任は06年の最高裁判決で確定しており、今回の和解協議では、被害者であることの証明方法や和解額が焦点になっている。
 予防接種を受けた証明について、原告側は「実際には全国民が受けており不要」とするが、国側は母子手帳などでの記載が必要とした。母子手帳以外の代替証拠も認めるとしているものの具体例は示しておらず、原告側は「現実的に別の証拠はなく、国はないものを出せと求めている」と批判する。弁護団によると、全国の原告の約6割が母子手帳を持っていないという。
 また、母子間感染でないことを示す証拠として、母親が死亡して血液検査ができない場合は、持続感染者(キャリアー)ではない年上のきょうだいが複数いることなどを条件にした。【久野華代】
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解説:B型肝炎訴訟 現実的な和解案を /北海道 毎日新聞 7/7
 
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20100707ddlk01040168000c.html
 B型肝炎訴訟の和解協議入りの正式表明から2カ月、原告を待たせた末に国が6日示した被害者救済の基準は、基本的に従来の主張と変わらず、原告側が受け入れられる内容でないことは明らかだ。被害者と真摯(しんし)に向き合い、解決する意思があるのかどうか疑わしいと言わざるを得ない。
 この日の国側の和解案を、全国弁護団の佐藤哲之団長は「国側は10%の『紛れ込み』を防ぐために、90%の被害者を切り捨てようとしている」と批判した。札幌地裁は3月の和解勧告の際、救済範囲や賠償額について「広くとらえる方向で判断する」との指針を示している。「父子感染の可能性を否定することが必要」など、06年の最高裁判決も問題にしなかった証明のハードルを設けた国側の主張は、指針を無視したものだと原告側には映る。
 そもそも、集団予防接種で感染した証拠を示すことが困難な原告が生まれた背景には、注射器の使い回しの危険性を知りながら長年放置し、さらに国の責任を認めた06年最高裁判決以降も、実態調査や患者全体の救済策を取ろうとしなかった国側の不十分な対応がある。原告は提訴後に10人、和解勧告の後も2人が死亡している。先送りが許されない状況にあることを国側は認識し、歩み寄りが可能な現実的な和解案を示すべきではないか。【久野華代】
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 ワクチンに関係するニュースを1題。ファクトシートというものは全然知識の中にありませんでした。要するにそのものが理解しやすいようにまとめたシートのことですね。ま、読んだその通りの内容。特にコメントはありません。

対象疾患の「ファクトシート」を作成―予防接種部会 CBニュース 7/7
 
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/28425.html
 予防接種法の抜本改正を検討している「厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会」(部会長=加藤達夫・国立成育医療研究センター総長)の会合が7月7日に開かれた。この中で、同部会で検討対象になっている主な疾患・ワクチンの特性や疫学情報などをまとめた「ファクトシート」について、作成に当たった国立感染症研究所所長の渡邉治雄参考人が報告した。
 ファクトシートでは、▽ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(ヒブ)▽肺炎球菌▽ヒトパピローマウイルス(HPV)▽水痘▽B型肝炎▽おたふくかぜ▽ポリオ▽百日ぜき―の8疾患・ワクチンについて、基本的な知見、予防接種の導入によって期待される効果、ワクチン製剤の現状などをまとめた。感染研が中心となり、臨床的な部分については日本ワクチン学会、日本ウイルス学会などでつくる「予防接種推進専門協議会」の、ワクチンの需給や開発の状況に関しては各メーカーの協力を得た。
 ファクトシートによると、肺炎球菌7価コンジュゲートワクチン(小児用)の接種率が93%に上る米国では、ワクチンを接種した小児だけでなく、接種していない成人の感染も減少する「集団免疫効果」があった。また、日本で同ワクチンの接種率を100%、接種回数を4回とした場合、接種の総費用296億円に対し、接種により削減される医療費は中耳炎610億円、髄膜炎34億円など総額687億円と推計されている。
 会合で渡邉参考人は、「米国CDC(疾病予防管理センター)では百人規模の専門家集団がデータを分析して、ACIP(予防接種諮問委員会)の資料を作成している」と指摘し、情報を収集・解析する体制を強化すべきだと提言した。
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 次は男性の更年期障害に関する話題。海外論文からの引用になります。女性の更年期は有名ですが、男性も更年期障害があるとこの頃テレビでも良く放映されるようになりました。キーとなるのはやっぱりテストステロン。私の拙い解説より百聞は一見に如かず。ごらんください。

男性の更年期障害の定義とは? 診断の指標はテストステロン値と性機能にかかわる3症状 日経メディカル 7/7 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/nejm/201007/515927.html
 男性において、加齢によるテストステロンレベルの低下がどのような臨床症状をもたらすかについては議論がある。英Manchester大学のFrederick C.W. Wu氏らは、遅発性性腺機能低下症の定義を明らかにするために、一般中高年男性の血清テストステロン値とさまざまな症状の関係を調べた。その結果、「総テストステロン値が3.2ng/mL未満、遊離テストステロン値が64pg/mL未満で、早朝勃起不全など3つの性的な症状が存在すること」が最も基本的な定義になることを示唆した。論文は、NEJM誌電子版に2010年6月16日に報告された。
 日本Men's Health医学会では、加齢男性性腺機能低下症候群と呼ばれる遅発性性腺機能低下症を、男性の更年期障害ととらえている。
 遅発性性腺機能低下症には「特定の症状と血清テストステロン値の低下に特徴付けられる加齢に伴う臨床的、生化学的な状態」という定義が既に存在するが、著者らは、この定義があいまいであるにもかかわらず、テストステロン補充療法の適用が増えていることを問題視した。中高年男性のテストステロン欠乏症の実態は明確になっておらず、症状のない一般中高年男性のテストステロン値に関する情報もほとんどない。テストステロンがどのレベルまで減少すると臨床症状が現れるのかも不明だ。
 そこで著者らは、一般中高年男性を対象に、テストステロン低値に関連する臨床症状を分析し、症状とテストステロン値の関係に基づくより明確な遅発性性腺機能低下症の定義を確立しようと考えた。
 欧州男性加齢研究(EMAS)に参加したイギリス、ベルギー、スウェーデン、エストニア、ポーランド、ハンガリー、イタリア、スペインの8施設で40~79歳の男性3369人(平均年齢59.7歳)を登録。このうち、下垂体または精巣の疾患の患者や、それらの機能に影響を与える薬剤または性ホルモンのクリアランスに影響する薬剤を使用している患者150人を除外し、残りの人々を無作為にトレーニングセット(1610人)と確認セット(1609人)に分けた。
 トレーニングセットを対象に、症状とテストステロン値の関係を調べ、確認セットを対象に得られた知見を確認するという方法で分析を進めた。
 総テストステロン値は、朝、空腹時に採取した血液標本をガスクロマトグラフ質量分析して求めた。遊離テストステロン値はVermeulenの公式を用いて算出した。総テストステロン値の平均は4.8ng/mL、遊離テストステロン値の平均は84pg/mLだった。
 全員に健康診断を行った。質問票を用いて一般的な健康状態、性的な状態、身体的な状態、心理的な状態に関するデータを収集、身体能力と認知機能の検査も実施した。その中で、男性ホルモンの不足に起因する可能性がある32の症状の有無を尋ねた。
 32の症状のそれぞれについて、ロジスティック回帰分析により、総テストステロン値または遊離テストステロン値との関係を評価したところ、以下に挙げる9つの症状について、症状ありグループとなしグループの測定値の間に有意差が見られた:性的な3症状(早朝勃起の減少、性欲減退、勃起不全)、身体的な3症状(ランニング、重い物を持ち上げる、激しいスポーツに参加するなどの精力的な活動が困難、1km超の歩行が困難、膝や腰を曲げることが困難)、心理的な3症状(元気がない、落ち込み、疲労感)。
 次に、これらの症状の中で発症リスクが上昇し始めるテストステロン値が見い出せるものを探した。
 総テストステロン値の低下に伴って症状のある患者の割合が増えたのは、早朝勃起の減少(総テストステロン値の閾値は3.2ng/mL)、性欲減退(閾値は2.3ng/mL)、勃起不全(閾値は2.5ng/mL)、精力的な活動が困難(3.7ng/mL)だった。
 遊離テストステロン値の減少と有意な関係を示したのは、早朝勃起の減少(遊離テストステロン値の閾値は81pg/mL)、性欲減退(閾値は46pg/mL)、勃起不全(閾値は81pg/mL)、落ち込みと疲労(いずれも閾値は46pg/mL)だった。
 これら以外の症状の発現については閾値は見い出せなかった。
 多重対応分析により、テストステロン値の低下と密接な関係を持つ症状は、早朝勃起の減少、性欲減退、勃起不全という性的な3症状のみであることが示された。
 これら3症状の保有数とテストステロン値は逆相関していた。この関係は、年齢、BMI、併存疾患で調整すると弱まった。
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http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/NEJMoa0911101v1


 次は臓器移植の話題。先日から開始した連載物のご紹介です。

臓器移植 あなたの隣に:2 意識戻らぬまま 迎えた誕生日 朝日新聞 7/7
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201007070218.html
 年末だった。
 愛知県の女性(56)は、実父の看病のため遠方の実家に帰省していた。家には、夫(当時56)と長女(28)、高齢の義母がいた。
 夜半、物音に気づいた長女が洗面所をのぞくと、夫が倒れていた。どこかにぶつけたのか、かなりの出血もあった。かすかに意識があり、「救急車を呼んでくれ」と言った。
 義母を家に残して、長女も救急車に乗り込んだ。サイレンを鳴らしながら、病院へ向かった。その途中、意識がなくなった。
 藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)の救命救急センターに到着時、すでに「深昏睡(こんすい)」の状態で、左右の瞳孔の大きさが違った。
 診断は、くも膜下出血。脳の血管のこぶが破裂したと考えられた。重症度は最も重いレベル5。再出血でダメージが広がるのを防ぐ開頭手術も難しく、ドレーンと呼ばれる管を脳室に入れ、たまった髄液を出し、脳のむくみをとる治療が始まった。
 治療の同意書に署名しようとして、長女は手が震えた。「しっかりしなくちゃ、しっかりしなくちゃ」。自分に言い聞かせた。
 夜中の長女からの電話に、女性は最初、義母に何かあったと思った。「まさか、夫が」
 じりじり夜明けを待ち、朝一番の便に乗ったが、強風のため中部空港に着陸できず、大阪空港へ。新幹線で名古屋へ戻り、ほぼ1日がかりで病院にたどり着いた。家を離れて大学に通う長男(24)も、まもなく到着した。
 医療関係の仕事をしている女性には、脳神経外科集中治療室(NCU)に並ぶたくさんの装置を見ただけで、夫の状態の深刻さがよくわかった。でも、認めたくなかった。
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 本日のメインニュースに移ります。

 私はその昔、細菌検査に半年間ほど配属されたことがありますが、その半年間に起こったのが、O-157騒動。明けても暮れてもこの検査・・・でした。良い経験にはなりましたし、感染症に対しての考え方や対策など、色々なことを学びました。

 しかしながらその時と、今とではそんなに進歩が無いような、そんな気さえしてきます。今年に入り、あちらこちらでO-157の話題や報道を見るにつけ、複雑な思いに駆られます。HUSが社会的な問題にもなりましたが、このような病態の進み方、検査値は、発生機序は全く異なるのですが、クラッシュ症候群を一部イメージさせるものであったことが強烈な印象として私の脳裏に焼き付けられています。私がトラブルを呼び込んでいるとは思いたくないのですが、あらゆる経験をさせていただきましたので・・・とにかく予防措置が大切。これからの季節、特にご注意を[ひらめき]

【毎日新聞社ニュース 2010/07/07】
 医療ナビ:O157 夏を中心に年4000人前後感染…
 ◆夏を中心に年4000人前後感染。下痢や発熱、嘔吐などの症状があり、死亡例も。

 
http://mainichi.jp/life/health/news/20100707ddm013100199000c.html
=================================================
◇手洗い徹底、生肉避けて
◇若年・高齢者は要注意/75度1分の加熱で死滅
 病原性大腸菌O157などの腸管出血性大腸菌感染症が例年を上回るペースで発生している。重症化すれば死亡する恐れもある。患者が増加する夏を前に、同感染症の特徴を知り、感染を予防するための注意点を確認しておきたい。
 国立感染症研究所(感染研)によると、年明けから5月中旬まで毎週10~30人前後と例年より多めの患者発生が続いた。その後さらに増加し、6月7~13日の週は174人、14~20日の週は128人に上った。20日までの全国の累積患者報告数は計920人に達し、同時期で計1031人に上った01年に次いで、過去10年間で2番目に多い発生数となっている。
 国立医薬品食品衛生研究所の山本茂貴食品衛生管理部長によると、腸管出血性大腸菌は30度を超えると増殖力を増すという。山本部長は「6月に入って感染者数が急増したのは気温が上がった影響があるかもしれない。夏を中心に例年4000人前後が感染するので、これからの季節の調理は特に注意してほしい」と話している。
 感染の多くは飲食時に起きる。O157などの大腸菌に汚染された食物などが口に入ることで腸管で感染する。菌は酸への抵抗力が強く、胃酸の中でも生き残り、ふん便を通じて感染拡大する。少数の菌で感染するため2次感染が起きやすいとされる。
 感染後の潜伏期は3~5日。人が発症するために必要な菌の数はわずか50個程度と考えられている。菌は強いベロ毒素を出し、軽度の下痢から激しい腹痛や発熱、嘔吐(おうと)などの症状を引き起こす。
 さらに患者の約1~10%は、発熱の4~10日後に血便などの合併症を起こす「溶血性尿毒症(HUS)」と呼ばれる重い症状となる。HUSを発症した患者のうち3~4人に1人は何らかの中枢神経症状が表れ、致死率は1~5%だ。
 今年6月、三重県の中学高校で生徒、教職員、給食調理従事者計200人近くの集団感染が確認された。昨夏に発生したステーキ店での集団食中毒では、O157に汚染された加工肉が流通し、15都府県で28人が発症した。
 東京大医科学研究所の笹川千尋教授(細菌学)は、特に輸入や流通が増えている加工肉への注意を促している。「O157はもともと牛など偶蹄(ぐうてい)類の腸管に感染する菌。ふん便や解体時に残った菌から感染する可能性がある。菌は肉
の表面で増殖するため、肉を細かくして混ぜ合わせた加工肉は、加熱しない限り内部を殺菌できない」と注意を呼びかける。
 特に若年者や高齢者、抵抗力が弱い持病患者は警戒が必要だ。
 感染研感染症情報センターによると、大腸菌は30分に1度分裂して増殖し、一晩で地球の総人口(60億)を超えるほどに増えると言われる。肉や野菜などの常温保存は避け、生肉や加熱が不十分な食肉を食べることを控える。さらに加工、調理を素早くすることが重要だ。O157の場合、75度以上の加熱を1分以上行うことで死滅するとされる。
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■腸管出血性大腸菌感染症の注意点(特に若年者、高齢者、抵抗力が弱まっている人)
 ・手洗いの徹底
 ・食肉の生食、不十分な加熱をできるだけ控える(レバ刺し、タルタルステーキなど)
 ・肉や野菜は常温で保存せず、冷蔵、冷凍庫で保存
 ・素早く加工、調理する
 ・加熱前の肉を他の食材と一緒にしない
 ・75度で1分以上の調理
 ・調理後の食品は食べきる
 ・下痢など感染を疑った場合、早く受診
 ・病院や保育園などで排せつ物を適切に処理する


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KAZUYA

御訪問&nice! を頂きありがとうございました

ある特定の業界内だけで通常化してる事って
意外と多いのかもしれませんね

「人の振り見て我が振り直せ」の教訓、今日
はまわりを見てよく考えたいなと思います☆
by KAZUYA (2010-07-09 08:32) 

Koji

KAZUYAさん
お返事が遅くなりごめんなさい。折角コメントいただいていたのに。
これに懲りずによろしくお付き合いくださいませ。
by Koji (2010-07-12 17:51) 

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