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0701-538号 【情報】 患者を生きる 臓器移植 生駒の空:3 1%でも可能性にかけたい [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日は当直明け。久し振りの検査業務?を堪能し、余韻を楽しんで[るんるん]・・・という時間がある筈もなく、自室に引きこもり状態でいつもの事務仕事に追われておりました。とにかく月末、月初めはこういった私の苦手な作業に追われます[もうやだ~(悲しい顔)]


 さて今日の新聞各社は、ワールドカップ「侍ブルー」を讃える記事一色。ほんと変わり身が早いというか、何というか[ふらふら]・・・私も少しだけ乗っかってみました。やっぱり私もミーハーだから[ふらふら]・・・しかし視聴率が深夜にもかかわらず60%を超えていたとは驚き。先日のはやぶさ偉業達成にしろ、熱くなって一つになれるって素晴らしいですね。「儚く散る美しさ」というのも日本人の心をとらえたのでしょうね。


天声人語 朝日新聞コラム 7/1 http://www.asahi.com/paper/column.html
 先の冬季五輪で女子フィギュアを制した金妍児(キム・ヨナ)選手は、フリーの演技を終えると、泣きながら手を振った。氷のハートを思わせる彼女。演技後の涙は初めてという。重圧のほどを知り、韓国中がもらい泣きしたそうだ
▼めったに泣かない人の涙は胸を打つ。W杯のパラグアイ戦を終えた日本代表も、多くが頬(ほお)をぬらしていた。仲間の泣き顔に、完全燃焼はおれも同じだと涙でこたえる、そんな絵に見えた。こみ上げる思いは、真夜中の列島も湿らせた
▼0―0の末のPK戦。選手の髪に、ちぎれた芝がついている。延長戦まで120分を走り、転がり、精根尽きた男たちが、肩を組んで祈った。敗者を作るための儀式は、いつも非情である
▼4戦とも、人数をかけて泥臭く守った。体格で劣ろうが、激しく動き回り、少ない決定機を待った。たびたびの円陣と、「このチームでもっと」のコメントが示すように、控えや裏方を含む結束も素晴らしかった
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 さて今日はあまり時間がとれなかったので、充分記事を厳選したとは言えませんが(いつもそうかも・・・)あと半月先の改正移植法に関連する記事を数件お届けします。

 その前に医療関連情報と言えるのかな?家畜に対する感染症に関する話題です。宮崎県の東国原知事が非常事態宣言の一部解除を発表されていました。知事のブログ http://ameblo.jp/higashi-blog/ は読者登録しており、毎日チェックさせていただいています。終息まであと少しのところまでこぎつけられた知事のみならず県民全体のご尽力には頭が下がる思いです。

 今回の口蹄疫問題では「ワクチン」の妥当性が非常に問題となりましたが、かなり以前より家畜に対しての抗生物質過剰投与に対して警鐘が発せられていました。人間でも抗生物質漬けにすると多剤耐性菌など感染症治療に対し非常に困難な状況となることは当たり前の認識となっているはずなのに、家畜に対してあまりにもずさんな現状(人間に対してもまだまだひどい状況ですが)。今後色々な意味でしっぺ返しに遭う可能性が非常に高いのではないでしょうか?指針案は当然のことです。


家畜への抗生物質投与「制限を」 米当局、耐性菌を懸念 朝日新聞 7/1
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201006300233.html
 【ワシントン=勝田敏彦】米食品医薬品局(FDA)は28日、えさや飲み水に混ぜて豚や鶏などの家畜へ常時与える抗生物質の量を減らすよう、畜産業界に求める指針案を発表した。抗生物質を家畜に与えると、病気の治療や予防だけでなく、成長促進の効果があり、米国では感染の有無とは無関係に広く使われている。だが、薬剤耐性菌発生の温床となり、人間の感染症治療が難しくなる恐れがある。
 抗生物質を使うことで耐性菌がはびこる懸念は古くから指摘され、医療現場では使用を最小限に抑えることが常識になっている。
 指針案は、成長促進を目的とした常時投与を条件つきで廃止するよう勧告した世界保健機関(WHO)の報告書などを紹介。「医療上重要な抗生物質の家畜への投与は、家畜の健康上、必要と考えられる場合に限るべきだ」として対策の必要性を強調した。60日間の意見募集後、指針をまとめる。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。移植関連情報の前に、再生医療やその他多くの治療に大きな貢献が期待されるiPS細胞の話題から。悩める患者に明るい光を投げかける規制緩和案ですが、ものがものだけにしっかりとした線引きをしないと、ちょっと怖いかな?と感じるのも正直なところです。


本人以外のiPS細胞使用容認 厚労省の指針最終案 共同通信 6/30
 
http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010063001000835.html
 さまざまな細胞になることができる「万能細胞」のiPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)を人間の治療に使う臨床研究をする際の手続きなどを盛り込んだ指針最終案を厚生労働省の専門委員会が30日、まとめた。上部部会への報告を経て、指針は8月に告示される見通し。
 当初案は、iPS細胞は提供した本人への使用に限定していたが、他人の細胞をもとに作ったiPS細胞の利用を求める意見を受け、最終案ではそうした細胞の使用も認めた。
 またES細胞は当面、人間の胚の利用に関する基準ができるまでは使えない。厚労省は今後作業部会を設置し、治療目的に胚を使う際の倫理的課題などを検討する。
 最終案では、治療は病気やけがで失われた臓器や組織の再生が目的で、臨床研究には、医療機関の倫理審査委員会と国による審査のダブルチェックを求めた。
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 ここからは移植関連情報3題を続けてお届けします。私が非常に気になったのは3題目のニュース。レシピエントばかりがクローズアップされがちですが、ドナーからの視点が少々欠けている部分もあること、実感ですね。脳死提供はともかくとして生体間提供に際しては、骨髄移植などもその中に含めるとドナーの方々の健康を守るといった観点が少々欠落している部分もあること、実感ですね。実際にドナーになった方数名のお話などを直接聞く機会があり、様々な問題点を伺っていると、非常に切実。折角提供しても体調を崩して長期入院を余儀なくされた方など、やはり公的補助の対象にもなるでしょうし、よもやレシピエント側に押し付ける類のものではない筈です。記事は生体肝移植に関して記載していますが、提供は肝臓だけではありません。


レシピエント選択基準まとまる―肺移植作業班 CBニュース 6/30
 
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/28342.html
 厚生労働省の「肺移植の基準等に関する作業班」(班長=久保惠嗣・信州大医学部内科学教授)は6月30日、改正臓器移植法の7月の全面施行を前に、肺移植および心肺同時移植のレシピエントを選ぶ基準について議論した。今回の法改正で、15歳未満からの脳死下での臓器提供が可能になるため、事務局側が子どもを想定した肺の大きさや肺活量の計算式を基に新たなレシピエントの適合条件を提示。これに対して班員の医師から、現場でのエビデンスに即した条件値が提案され、そちらを採用することで意見がまとまった。
 会合では、肺のみの移植および心肺同時移植のレシピエントを選ぶ際の基準となる適合条件と優先順位を、それぞれの移植パターンごとに議論。適合条件のうち肺の大きさの基準については、日本呼吸器学会肺生理専門委員会がまとめた18歳を区切りとした計算式で導き出された値を参考に設定された。
 計算式は、ドナーの身長からレシピエントの身長を引いた値をレシピエントの身長で割って算出し、百分率で表したもの。
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改正移植法:小児脳死に対応36% 全国348施設調査 毎日新聞 7/1
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100701k0000m040156000c.html
 15歳未満の小児からの脳死臓器提供が可能になる改正臓器移植法が、17日に全面施行される。渡航移植に頼ってきた小児の国内での移植を実現する制度改正と期待されるが、厚生労働省が臓器提供に対応できると認めた全国の医療機関のうち、施行時に小児からの提供に対応できるのは36.8%にとどまることが、毎日新聞の調査で判明した。現場からは「脳死患者が発生する救急医療の現場は多忙すぎて対応不能」「小児からの提供に疑問を持つ医師もいる」などの声が上がり、法改正に追いつかない医療現場の実態が浮き彫りになった。【藤野基文、永山悦子】
 「成人の脳死判定だけでも大変なのに、小児まで対応するのは負担が大きすぎる」。岡山赤十字病院(岡山市)の集中治療室(ICU)。さまざまなチューブや機器につながれた患者のベッドの間を、医師や看護師が慌ただしく動き回る中、同病院の實金(みかね)健・救命救急センター長はそう話した。同病院は改正法施行後も小児の臓器提供をする予定はない。
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生体肝移植:提供者への専門外来開設は2割 移植医ら調査 毎日新聞 7/1
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100701k0000e040057000c.html
 生体肝移植の提供者(ドナー)の健康状態を、退院後も継続的に診察する専門外来を開設している病院は、移植実施施設の2割に満たないことが、移植医らでつくる「日本肝移植研究会」の調査で分かった。同研究会が1日、とりまとめた。世界保健機関(WHO)は今年、生体移植のドナー保護を求める指針をまとめており、同研究会は「日本でもドナーを患者として保護する仕組み作りを急ぐべきだ」としている。【永山悦子】 生体肝移植のドナーは、提供手術によって肝機能障害が起きたり、傷の痛みなどから体調を崩す場合がある。脳死提供が少ない日本では、08年は476件の肝移植の97.3%が生体肝移植だった(日本移植学会調べ)。
 調査は昨年9月から、生体肝移植に取り組む56施設に実施し、全施設が回答した。ドナーの検査などを担当する専門外来がある施設は18%。退院の際、自己管理法や困った時の連絡先を知らせるなど、最近5年以内に退院指導を改善した施
設は49%だった。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 以前、腹部超音波検査をかなり実施していた時期があり、経験症例は一万人を優に超えると思います。肝臓の悪い患者さんも多数診させていただきましたが、やはり当時はB型肝炎やC型肝炎から肝硬変になり、肝がんへと移行された方も多数。私の場合、患者さんと会話しながら検査を進めることが殆どでしたので、患者さんの家庭環境などもかなり詳しく聞かせていただいていましたし、患者さんに対してのコンサルテーションもある程度の枠内で医師側から許されていました。そういった環境下で検査をしていたので、どうしても患者さんに対して思い入れが強くなっていくんですね。

 昔であれば救えなかった命が、医学の進歩とともに今では救えるようになってきている現在、亡くなった多くの患者さんのお顔を今でも思い出されることがあり、今なら・・・と最新医療情報や状況を知れば知るほど、非常に複雑な気持ちでいっぱいになります。


【朝日新聞社ニュース 2010/07/01】
 患者を生きる 臓器移植 生駒の空:3 1%でも可能性にかけたい

 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201007010205.html
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 B型肝炎の症状が進んだ大阪府大東市の佐藤博さん(66)の妻房子さんは生体肝移植を受けるため1999年春、京都大病院を受診。肝臓を提供する人の検討が始まった。
 提供者は、患者と血液型が同じか、「適合」と呼ばれる問題の少ない組み合わせの人にするのが原則だ。そうでないと、超急性の拒絶反応が起きる可能性があった。
 長女(36)と長男(34)が、房子さんと同じA型だった。京大の移植チームは、「大きな傷が残る提供手術は、若い女性はなるべく避けたい」と考えていた。長男が第一候補になった。だが、検査の結果、長男も肝臓提供をするには医学的に
問題があることがわかった。房子さんの兄弟姉妹も心臓などに問題があり、手術は難しかった。
 佐藤さんは、「おれしか、おらん」と考えた。血液型はB型。A型の房子さんとは、不適合の関係になる。
 当時、京大病院で不適合の肝移植を受けた成人の患者が5年後も生存している確率は、20%ほどでしかなかった。佐藤さんはこうした説明を聞き、「それでもいい」と言った。
 移植をしなければ、確実に死ぬ。助かる可能性が1%でもあるなら、やるしかない。このまま妻が苦しみながら死んでいくのを見るのは、耐えられない。そう思った。
 難しい手術だということを、妻には伝えなかった。本人は「きっと成功する」と信じていた。余計な心配をさせたくない。子どもにも詳しく話さなかった。
 99年秋。房子さんはエイズの治療用に開発された「ラミブジン」という抗ウイルス薬を飲み始めた。移植をする前に、体内のウイルスをできる限り追い出す作戦だった。
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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
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