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0702-539号 【情報】 iPS細胞:血中のリンパ球から簡単・安全に 慶大教授ら [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今朝家を出るときには全然雨の降る気配が無かったのですが、名谷駅(病院最寄り駅)に着いたら大雨[雨][もうやだ~(悲しい顔)]・・・何なのこれ?・・・と思いつつ歩いていると病院に着くころには雨は止んでいました・・・何なのこれ? 今朝の雨を知らない方も多くって、廊下で「今朝の雨、凄かったですね[あせあせ(飛び散る汗)]」と話しても「あら、雨降ってたの[exclamation&question][猫]」と言われてしまいました。私の上だけ雨が降っていたってことは無いですよね??? 今は晴れている神戸です。


 さて今日は7月2日・・・何の日かご存知でしょうか?

 7月2日年始から183日目(閏年では184日目)にあたり、年末まではあと182日。1年のちょうど真ん中にあたる日となっています。その他には、「ユネスコ加盟記念日」「たわしの日」「蛸の日」と続きます。「蛸の日」の由来は、関西地方で半夏生(はんげしょう) に蛸を食べる人が多いことからだそうです。まだ梅雨明けには早そうですが・・・

 半夏生 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%BE%B2%C6%C0%B8
 半夏(烏柄杓[からすびしゃく])が生える頃。元々は夏至から数えて11日目の日だったが、現在では、天球上の黄経100度の点を太陽が通過する瞬間(を含む日)という定義になっている。両者はほぼ同じ日であり、毎年7月2日頃となる。この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防ぎ、この日に採った野菜は食べてはいけないとされた。一般的には「梅雨明け」を示す指標の一つであり、地方によっては植えられた稲の苗がよく根付くようにとタコを食べる風習が存在する(タコの脚を根に見立てて、丈夫な根が付くように、という意味である)。

 同じような内容ですが、本日のコラムから。蛸を食べ過ぎた人って私は聞いたことがありませんけど、皆さんの中でご経験のある方は???


余録:タコの日 毎日新聞コラム 7/2 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 古代ギリシャはキュテラ島出身の詩人フィロクセノスは大変な魚好きのグルメだったという。ある時、市場で1メートル近い大ダコを買ってきて料理し、頭以外は食べつくしてしまった。ところが食べ過ぎで消化不良を起こし、医者が呼ばれる
▲診察した医者は死が間近いので、やり残したことをしておきなさいと告げると、フィロクセノスは言った。「仕事はすっかり済ませていますよ、先生。……そうそう忘れちゃいけない、あのタコの残りを返して下さい!」(塚田孝雄著「シーザーの晩餐(ばんさん)」朝日文庫)
▲このようにギリシャやローマの古代人も大いにタコを食べていたようだ。当時の料理書によればこしょうや魚醤(ぎょしょう)で作ったソースを煮ダコにかけたらしい。こんな故事を引いたのも、きょうが「蛸(たこ)の日」だと聞いたからだ
▲2日は夏至から11日目にあたる半夏生(はんげしょう)という雑節で、関西地方の一部にはこの日タコを食べる習慣があったという。「麦藁(むぎわら)蛸に祭り鱧(はも)」は麦の実るころからおいしくなるタコと祇園祭のハモを称賛する京都の言葉だが、今ごろは前年秋に生まれたタコの旬でもある
▲この半夏生のタコ、稲の根がタコの足のように地中に張るよう願った農村のならわしがルーツといわれる。今では関西地方以外のスーパーなどでもタコの特売をするところが現れているから、土用の丑(うし)のウナギのように全国区の年中行事になる日が来るかもしれない
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 さて本日の医療関連ニュースに話題を移します。

 骨粗鬆症については一般的の方々にもよく知られており、一般向けの情報も充実しています。破骨細胞などを含めた学術的な話題はあまり記載していませんが、骨粗鬆症に関する分かりやすいHPを二つご紹介します。こんなのがあるとは知りませんでした。かなり詳しく掲載されていますし、メルマガも用意されているようです。

財団法人 骨粗鬆症財団: http://www.jpof.or.jp/index.html
いいほね.jp: http://www.iihone.jp/


骨粗鬆症:原因のたんぱく質で血管の石灰化も 阪大が確認 毎日新聞 7/2
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100702k0000m040137000c.html
 高齢女性に多い骨粗鬆(こつそしょう)症を引き起こすたんぱく質が、血管を硬くする「石灰化」も引き起こしていることが大阪大大学院の森下竜一教授(老年医学)らの研究で分かった。この物質の働きを薬などによって抑えれば、心筋梗塞(こうそく)などの危険が増す動脈硬化の予防が期待できるという。
 2日、米心臓病学会発行のサーキュレーション・リサーチに掲載された。骨粗鬆症の要因となる破骨細胞の増加は、たんぱく質の一種、RANKLが活性化することが原因とされ、女性ホルモンが減少するとRANKLが活性化することが知られている。
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 さて最近、非常に注目を集めているのがこの「がんペプチドワクチン療法」。がんに限らず、患者の免疫力を高めることにより様々な敵から防御し、また敵に対して攻撃を行うという考えは、ICT(感染防御)やNST(栄養管理)などで既に皆さんもご存じのことと思います。記事にもある中村先生の研究における概要紹介もpdfファイルで公開されていますのでご紹介しておきます。

がんペプチドワクチン療法
 
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/nakamura/main/cancer_peptide_vaccine.pdf
 がんペプチドワクチン療法は、ペプチドワクチン(9アミノ酸、あるいは、10アミノ酸がつながった小さいペプチド)を注射することによって、がん患者さん自身のもっている免疫の力を高めてがんの増大を抑えることを目的として開発されたものです。現在、私たちが見つけたがん特異的なタンパク質をもとに、免疫を高める可能性のあるペプチドを同定して、それらを利用した臨床研究を多くの医療機関の協力を得て実施しています。
 研究段階であり、効果が得られることが確実ではありませんし、予期せぬ重篤な副作用(これまでは認められていませんが)が発生する危険性が無いとは言えません。また、この研究段階の治療を受けるにはいくつかの条件がありますので、希望すればどの患者さんでも受けることができるものではありません。
 現在、臨床研究としていくつかの臓器のがんに対してがんワクチン療法を実施している施設ならびにその担当医師と連絡先を下記に掲載しておりますので、質問やお問い合わせがある場合には、下記にご連絡下さい。もし、がんワクチン療法に関する一般的な質問がありましたら、東京大学医科学研究所03-3443-8111(代表)のヒトゲノム解析センター中村教授室にご連絡下さい。


がんペプチドワクチン療法… 免疫細胞増やし対抗 読売新聞夕刊企画 7/1
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=27452
 がん細胞の一部を合成したワクチンを注射し、人が持つ免疫力を高め、がん細胞を撃退する「がんペプチドワクチン療法」の臨床研究が進んでいる。対象は、抗がん剤などの標準治療が難しくなった進行がん患者に限られているが、最後まで希望を捨てさせない治療法として期待されている。(野村昌玄)
 ペプチドとは、たんぱく質の一部分で、アミノ酸が複数結びついたもの。同療法は、〈1〉がん細胞に特有のペプチドをワクチンとして合成し、患者に注射〈2〉ペプチドを異物と認識して攻撃する「キラーT細胞」を増殖させ、がん細胞そのものを破壊――という免疫作用を生かした治療だ。
 ワクチンは通常、敵(病原体)の体内への侵入を防ぐが、ここでは、体内で生まれた敵(がん)を排除するのが目的だ。直径10センチのがんの細胞数は、キラーT細胞の数千倍ともいわれ、その差は圧倒的。同療法はキラーT細胞を人為的に増やし、がん細胞の増殖を抑え、減らすことを目指す。
 横浜市内に住む女性(34)は約2年前に手術で膵臓がんを切除したが、約3か月後に肝臓への転移が判明。抗がん剤治療を始めたが、がんは2か月後に倍以上に肥大し、医師からは治療の継続が困難と告げられた。
 同療法の臨床研究が行われている千葉徳洲会病院(千葉県船橋市)を知り、昨年4月から、最初の2か月間は週1回、その後は月2回、太ももの付け根にワクチン(1回1cc)の皮下注射を受けてきた。がんは3センチまで増大したが、今年5月中旬には4分の1に縮小。女性は「一時は緩和ケアも考えましたが、最後までがんに向き合う気持ちが持てました」と話す。
 同療法は、外科手術や抗がん剤、放射線などの標準的な治療が難しく、ペプチドを異物と認識する白血球の型(HLA)を持つ患者に行われる。注射回数は各施設で多少異なるが、多くは週1回程度。
 東大医科学研究所教授の中村祐輔さんらが開発したワクチンは、ほぼすべての臓器のがんが対象。各臓器のペプチドが異なるため、がんの種類に応じて使い分け、最大5種類のペプチドを混ぜる。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 以下の記事のような技術が確立されてくれば、飛躍的に研究も治験も進んでくることでしょうね。ここでもやっぱり出てきたのが、リンパ球。どうやらここ数年の大きなキーポイントは「免疫の有効活用」ですね。

 私もこの分野、もうちょっと勉強しないと満足なコメント出来ず恥ずかしいので、「免疫」を勉強しなおします。大好きなのですが、とにかく難しいし、日進月歩で進化している分野なので、まずは基礎から!ですね。

 色々考えていると、臨床検査技師がこの分野に対して参画すべきポイントは大変多く、技術的な面でも学術的な面でも色々な場面で活躍できそうな気がします。非常に楽しみな分野の一つですね。私自身、現在想像していることは免疫力というものを客観的にとらえる表面マーカーなどの検査。今はまだ研究的なことを含め試薬も高価で一般施設にはまだまだ導入できない!の感はありますが、恐らく5年先、10年先には一般化するのでは?と予想しています。現在では免疫力というものを間接的にとらえている検査が一般的であり、直接的なものは研究分野に委ねているといった現状だからです。そうなってくると、今のようにチーム医療から臨床検査技師がスポイルされるということも無くなく、独自のコンサルテーションを展開できるのではないかと期待しています。


【毎日新聞社ニュース 2010/07/02】
 iPS細胞:血中のリンパ球から簡単・安全に 慶大教授ら

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100702k0000m040120000c.html
=================================================
 血液の中にあるリンパ球の一種、T細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り出すことに、福田恵一・慶応大教授(循環器内科)らが世界で初めて成功した。0.1ミリリットルの血液から従来の約3分の1の期間で作成でき、従来より簡単、安全な作成方法という。2日、米科学誌「セル・ステムセル」で発表した。
 iPS細胞は当初、皮膚細胞に4種の遺伝子を組み込み作られた。4遺伝子の運び役にはレトロウイルスを使ったが、このウイルスは皮膚細胞の核の中に4遺伝子を組み込み発現させる。このため、元の細胞の遺伝情報が傷つけられiPS細胞ががん化する危険が指摘され、皮膚細胞を取る時に肌に小さな傷をつける問題もあった。
 新手法は、採血した血液中のT細胞を特殊な方法で活性化させつつ培養。活性化T細胞によく感染する「センダイウイルス」を4遺伝子の運び役に採用した。センダイウイルスは核に入らず、細胞質で4遺伝子を発現させるため、T細胞の遺伝情報は無傷となる。
 活性化T細胞は増殖が速いため、従来は皮膚採取からiPS細胞の完成まで約70日かかったのに、新手法では約25日で済んだ。
 研究チームは完成した細胞を「TiPS(ティップス)細胞」と命名。
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hako

お役立ち情報が満載ですね。
by hako (2010-07-02 17:02) 

standardgogo

こんにちは。
先週奥さんがメンタルカウンセリングマネージャーとかいう試験に合格しました。次は産業カウンセラーを狙っています。
その影響で放送大学等の心理学講座視聴に付き合わされたり、カウンセリングのモルモットにされています。医療の分野ではありませんが、メンタル疾患が増える中、カウンセラーの需要が増すといいのですが・・・
by standardgogo (2010-07-02 17:32) 

Ranger

ありがとうございました。
色々情報が詰まってて、読み応えがありました^^
by Ranger (2010-07-02 18:41) 

Koji

ご来訪並びにnice、コメント有難うございました。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

hakoさん
情報が煩雑すぎてもう少し整理できれば良いのですが・・・


standardgogoさん
各種カウンセリングやコンサルテーションなど、各種多様になってきていますが、非常に大切な分野だと思います。私自身の目標として、臨床検査をもっと多くの人に知っていただくための、臨床検査コーディネーターを何らかの形で始めたいと数年前から悪戦苦闘しています。しかし広範囲の知識が
要求される分野ですので、現在のような細分化された業務では非常に困難かもしれません。一人が出来ても仕方ありませんからね・・・ま、今はその基盤作りの真っ最中です。とにかく人材ですね。


Rangerさん
ようこそお越しいただきました。Rangerさんの写真、とってもメッセージ性があって好きなので、ちょくちょく伺わせていただいています。なかなかコメントまで残すには至りませんが・・・今後またお伺いした際には書き込みさせていただきます。

by Koji (2010-07-02 19:21) 

エコピーマン

父が肺小細胞癌 遠隔転移期 3回の抗がん剤治療で 精神的に破綻
癌ペプチドワクチン療法を提案してみようと思います
臨床研究なので 患者負担費用がないことも最後の糸のような気がします
by エコピーマン (2010-07-02 23:31) 

モーモー

たくさんの  情報楽しみにしてます(^。^)
 雨が降っている所と降ってない所の境を通過したことが
結構あります   
  自然て  すごいです
by モーモー (2010-07-03 08:10) 

Koji

エコピーマンさん
抗がん治療が苛酷であることは自分自身体感しておらず本人ではないので偉そうなことは言えませんが、友人にも家族にも経験者は多数いますので、痛みをある程度知ることが出来ます。恐らく藁をもつかむお気持ちだとお察しいたします。少しでもQOLが改善されますよう、また希望が繋がるようお祈りいたします。
by Koji (2010-07-03 08:18) 

Koji

モーモーさん
コメント有難うございました。
本当に自然ってすごいと思います。
今日は所属する少年野球チームの準決勝などすべて雨天中止となりました。上昇機運に乗っている子供たちですが、天候には勝てませんね。
by Koji (2010-07-03 08:21) 

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    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
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