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0129-411号 結核検査、2000人余の陽・陰誤判定か [kensa-ML NEWS]

 今日の神戸は良いお天気[晴れ]で日差しはきついのですが、気温が低く風は冷たい[がく~(落胆した顔)]ですね。恐らく夕暮れ時にはかなり冷え込むのでしょう[バッド(下向き矢印)]

 冷え込むが故に、あったかいお酒を飲みたくなる方も多いのでしょうが、くれぐれも飲みすぎには注意[exclamation×2] 若者の一気飲みはあまり見受けなくなったような気もしますが、年配のおじさま族の浴飲み・・・これはタチが悪いです[バッド(下向き矢印)]

 今月に入り、車内で飲食物を逆流された方を既に3名介抱しました。いずれも50代男性。うちお一人の方は短時間の心肺停止をされましたので軽い蘇生作業を車内で行わせていただきました。若者のお手本となるべきいい年こいた大人がこの様な体たらくでは困ります[ふらふら]

 そのようなことが立て続けにあったという伏線があり、余計に大人の責任について考えさせられたのが、本日の「産経抄」。

【産経抄】1月29日
 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100129/crm1001290309004-n1.htm
 「生まれたての赤ちゃんの首のうしろに 小さなあざをみつけた ぶつけたわけでもないのにほんのり赤いあざ このまま大人になっても消えないかしら?
 ママは心配になってお医者さんにたずねた」。やなせたかしさんが責任編集している「詩とファンタジー」という雑誌で見つけた、女優の中井貴恵さんの作品だ。
▼「コウノトリのくちばし」の題が示すとおり、あざは、コウノトリがくわえた跡だった。24日の朝、搬送先の病院で死亡した小学1年の岡本海渡(かいと)君(7)の顔や背中、両腕にもあざがあった。もちろん、コウノトリがつくったあざであるはずがない。
▼傷害致死の疑いで送検された継父(31)と母親(22)は、東京都江戸川区の自宅アパートで、海渡君に殴るけるの暴行を加えたことを認めている。区や学校は、海渡君が虐待を受けていた事実をつかんでいながら、事件を防ぐことはできなかった。
▼同じ日大阪市淀川区では、42歳の男が、妻(42)と中学3年の長男(15)、小学6年の長女(12)の首を絞めて殺害する事件があった。男は株で失敗して借金を背負い、自分も死のうとしたが死にきれず、警察に自首したという。子煩悩な父親だったとの、知人の証言もある。
▼コウノトリの伝説は、ヨーロッパから伝えられた。日本では、赤ちゃんは天からの授かりものだった。そんな命に対する畏敬(いけい)の念が次第に薄れてきて、子供を自分の持ち物のように扱う親が、あまりにも多すぎる。
▼読売新聞によると、海渡君は亡くなる2日前、近所の住民の問いかけに、「パパはいじめないよ」と答えて、両親をかばっていたという。海渡君は親を選ぶことはできなかった。コウノトリに運ばれてきた場所で、精いっぱい生きようとしていたのに。


 子は親を選べない、部下は上司を選べない・・・部下が必ずしも弱者だとは限りませんが、子であろうが親であろうが、部下であろうが上司であろうが、当たり前のことですが、その存在を否定しては駄目だと思うのです。ただ難しいのは、その根底の気持ちというか信念がどうであったのかということ。しつけと虐待、パワハラと指導教育。その時にはなかなか結果が見えてこないものですが、根底にしっかりとした信念、愛があれば、悪循環には陥りにくいのでは?と思います。人と人とが交わるわけですから難しいテーマだと思いますが。

 とにかく上の立場のものは、背中を見られているといった意識を持つこと、評価は主観でなく客観であるということを、もっと自覚してもらいたいと常々思います。


 さてお昼のニュースにまいります。

 昨日、このニュースを見られた方も多数おられることでしょう。あちらこちらのニュースを見ても「担当者」としか書かれていないのですが、この「担当者」とは???検査技師???

 ニュース内容にも「保健所職員らの知識が乏しく」とありますが、そのような方々が検査を行って良いものなのでしょうか?個人の責任も勿論でしょうが、組織としてあまりにも無責任ではないでしょうか?同じ臨床検査に携わる人間としてあまりにも恥ずかしく思いますし、お詫びすることしか仕方がないのでしょうが、そのようなことだけで済む問題か?とも思います。


 QFTとは?とのご質問も結構ありましたので、内容につきちょっとご紹介しておきます。詳細についてはそれぞれのサイトをご確認ください。

クォンティフェロンTB2G QuantiFERON-TB2G, QFT
 
http://www.weblio.jp/content/%EF%BC%B1%EF%BC%A6%EF%BC%B4
【概要】 一般名としては「全血インターフェロンγ応答測定法(whole-blood interferon gamma release assay:IGRA)」という。結核菌に感染した人の白血球は結核菌に出会うと、インターフェロンγというサイトカインを作り出す。結核の確かな診断は結核菌を見つけることだが、見つからなくても、この反応が強ければ有力な証拠つまり補助診断になる。

クォンティフェロン(R)TB-2Gの使用指針 平成18年5月 日本結核病学会予防委員会
 
http://www.kekkaku.gr.jp/ga/ga-35.html
 結核感染の診断を既往のBCG接種の影響を受けずに行うことができる新たな技術クォンティフェロン(R)TB-2G(Cellestis社,オーストラリア,以下QFTと略)が開発され,日本でも2005年4月に体外診断薬として使用が承認され,ついで2006年1月には健康保険にも採用されることになった。この検査法は,日本のようにBCG接種に熱心に取り組んできたためにツベルクリン反応検査(以下ツ反)の診断価値が下がっているような国にはとりわけ大きな有用性が期待される。しかし,その検査特性はいろいろな点でいまだ十分に確立されておらず,当面は慎重にこれを利用していくかたわら,研究の推進を目指すことが重要と考える。本委員会はこのような観点に立ってその使用指針を以下のように策定した。


【朝日新聞社ニュース 2010/01/28】
 結核検査、2000人余の陽・陰誤判定か
 
http://www.asahi.com/health/news/OSK201001280061.html
====================================================================
 大阪府は28日、結核感染を調べる血液検査「QFT検査」で、府の4保健所が陽性者を陰性、陰性者を陽性と誤判定していた可能性があると発表した。本来使うべきではない培養プレートを使ったのが原因で、誤った手法による検査は昨年末までで5526人に上る。府は、うち2222人の中には誤判定が含まれているとみている。1月に誤った手法で検査した131人の結果は分析中という。
 府保健医療室によると、府は2006年度にQFT検査を導入。保健所職員らの知識が乏しく、当初から本来使うべき「組織培養プレート」でなく、滅菌レベルの低い「微生物培養プレート」を使用し、今年1月20日まで誤った手法で検査してきた。
 昨年10月に府北部の病院から検査結果に疑問の声が寄せられ、府が調査。府が使ったプレートでは正確に判定できないことが分かった。この間、陰性と判定されて発症した人は3人いるという。
 府は27日に検査ミスをした全員におわびの文書を郵送。誤判定の可能性がある2222人には、健康状態を確認し、必要があればレントゲン検査や再度のQFT検査をするという。



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