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0925-312号 H1N1ウイルスの排出は1週間以上持続する可能性があり、感染性の延長も起こりうる [kensa-ML NEWS]

皆さん、こんばんは。神戸の新井です。

 秋の夜長・・・ですが、日中もでしたが今晩は何やら暑いですね。読書をしながら色々と思いを巡らせていると、ますます眠れなくなってしまいました[目] ということで[exclamation&question]・・・今日は「藤ノ木古墳記念日」だそうです。
 1985年9月25日に、奈良県斑鳩町の藤ノ木古墳の石室等が発掘されたことに由来するそうなのですが、実家の隣町なのですね。私の実家の周りは古墳がごろごろしているところで、弥生式土器も近所の山から良く出てきました。小中学生の頃は古墳めぐり?古墳探検?もしかして古墳荒らしだったかも[猫]???
 実家のすぐ近くで住宅地の真ん中にポツンと円墳があるのですが、良く良く聞いてみると元は前方後円墳だったとか。何故円墳になっているかというと、知らずに宅地造成で削られたそうな・・・奇妙な円墳をご覧になりたい方は、私までお問い合わせ下さい・・・[手(パー)]

 さて備えあれば憂いなしを実証するような以下のニュースです。多くの方に読んでもらいたいですね。

【読売新聞社ニュース 2009/09/24】
 感染1割減→ワクチン1600万人分の効果…東大助教ら試算

 
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090924-OYT8T00653.htm
====================================================================
 新型インフルエンザの患者1人が他人にうつす人数を1割減らすだけで、国内患者の総数は4分の3にとどまり、ワクチン1600万人分の効果に匹敵することが、田中剛平・東京大学助教(数理工学)らの計算でわかった。マスクの着用など患者のちょっとした心がけが、新型の蔓延(まんえん)防止に大きな効果を生むことを示す初めての結果だ。
 東大の田中助教と合原一幸教授は、新型インフルエンザの感染力が、通常の季節性よりやや強く、感染者1人が平均1・4人にうつすと仮定。感染者の半数が発症するとして、感染の広がりを計算した。
 その結果、特別な対策をしないと、最悪の場合、1回の大流行で国民の4分の1に当たる3300万人が新型インフルエンザを発症する。一方、マスク着用や外出を控えたりすることで他人にうつす割合を10%減らすと、25%の患者を減らせることがわかった。うつす割合を20%減らせれば、患者の減少は60%にも達した。

・・・続きはネットでご覧下さい


 さて本日のニュースは、久し振りに論文紹介です。
 このデータが信憑性の高いものであるならば、記事の中にも書かれているように自宅療養期間の延長であるとか、学校における出席停止期間であるとか、そういったものの見直しも必要となってくる可能性があるのでしょう。またオセルタミビル治療が有効であると言ったデータそのものも如何なものか?もしかして19%は耐性?となってしまうこともあり、なのですかね???

【Medscape 論文紹介 2009/09/24】
 H1N1ウイルスの排出は1週間以上持続する可能性があり、感染性の延長も起こりうる

 
http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/9/24/108135/
====================================================================
19%の患者はウイルス排出が1週間以上持続し、オセルタミビル治療を行っても長期間の排出が発生することを研究者らは示している  Barbara Boughton
【9月15日】(カリフォルニア州サンフランシスコ)2件の小規模研究は、H1N1感染患者の最大19%は1週間以上ウイルスを排出するようであり、最大10 - 16日間ウイルスを排出する患者もいる可能性があることを示唆している。
 効果が認められなかったのは研究の標本サイズが小さかったためかもしれないが、長期間の排出はオセルタミビルによる抗ウイルス治療にかかわらず持続したと、研究者らは第49回抗菌剤と化学療法に関する学際学会(サンフランシスコ)で報告した。
 カナダの研究の主任研究者である公衆衛生研究所の医学疫学者およびラバル大学(ケベック州ケベックシティ)の疫学教授、Gaston De Serres, MD, PhDによると、治験責任医師らはH1N1ウイルスが検出された患者が実際に感染性であるかどうかを評価しておらず、疾患に感染させるのに必要なウイルス排出量は依然として不明である。
 博士の研究および同学会で発表されたその他の研究は、ウイルス感染患者を隔離すべき期間の長さに関する公衆衛生勧告に影響を及ぼすには規模が小さすぎたと、博士は付け加えた。しかしデータは、H1N1ウイルス分離検査を、熱が下がるのにかかる数日間を超えて延長する必要があることを示唆していると、De Serres博士はプレスカンファレンスで述べた。
 米国疾病管理予防センターのガイドラインでは、インフルエンザの患者は熱が下がった後1日のみ外出を控えるべきだと指示している。「H1N1陽性患者はおそらく1週間以上、感染性であろう」とDe Serres博士は説明した。「人々は病気の患者の自宅療養期間を短くしたくなるが、それはおそらく賢明ではないだろう」と博士は述べた。
 Serres博士と共同研究者らは、H1N1が確認された44例の患者がどのくらいの期間ウイルスを排出したかを研究するため、PCR検査とウイルス培養を用いた。
19%の患者はH1N1の最初の検出から8日後に検査でウイルスが検出されたが、10日後までにウイルス培養が陽性の患者はいなくなったと博士は述べた。
 中国の香港の研究者らが実施したH1N1患者73例に関する同様の研究では、ウイルス排出期間の中央値は6日間であったが、一部の患者はPCR検査で検出されたように最大16日間ウイルスを排出した。主任研究者であるTan Tock Seng病
院(シンガポール)のDavid Lye, MDによると、発症7日後に40%の患者はPCR検査が陽性であり、10%の患者は10日目まで陽性であった。
 シンガポールの研究のすべての患者には入院後5日間オセルタミビルが投与され、全員、PCR検査が陰性になった時点で退院した。インフルエンザ様疾患が78%の患者に認められ、発熱が89%の患者に認められたが、一部の患者は咳および咽頭痛のような症状のかなり軽症の疾患であった。
 発症後最初の2日間治療を受けた患者と発症後2日以上治療を受けた患者の間に、ウイルス排出期間の長さの差は認められなかったと、Lye博士は述べた。「より長期間のウイルス排出が軽症例と合併例の両方に認められた」と博士は付け加え、軽症および合併症のあるH1N1疾患で治療を行わなかった患者と治療を行った患者の両方に関する、より多くの、より大規模な研究が必要であることに言及した。
 シンガポールの研究の結果はウイルス排出が1週間以上持続することを示唆するが、それから導くことのできる結論は、標本サイズが小さいため限られていると、シンガポールの研究が発表されたセッションの司会をしたジュネーブ大学病院(スイス)のLaurent Kaiser, MDは述べた。「免疫応答性の成人におけるウイルス排出期間の長さを示す大規模な全国研究がないことが問題である」と博士は述べた。
 「H1N1患者が5または7日後も依然として感染性であることは意外ではないが、患者が10日後のPCR検査で陽性であるという事実は、一部の患者は治療に耐性である可能性があることを示唆する」と博士は付け加えた。
・・・続きはネットでご覧下さい


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