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20060529-215号 特集ワールド・ちょっと待った!:メタボリックシンドローム [kensa-ML NEWS]

皆さん、こんばんは。国循の新井です。

 かなりご無沙汰してしまいました(^^;。おーい、生きてるかぁ?のメールもかなりの数頂戴しております。何とか無事に過ごしておりますので、ご心配なきように・・・実は先週、糖尿病学会に出張しておりました。自身の発表もありましたので、その準備に時間を取られ・・・と言いたいところですが、発表スライドが出来上がったのは直前(^^;。それまで色々と業務が立て込んでおりましたので、全く時間が取れませんでした(^^;。

 さて本日のニュース配信に移ります。
 先日出席してきた、日本糖尿病学会でもメタボリックシンドローム花盛り。でもこの定義というか基準は、聞けば聞くほどどこにその根拠があるのだろうか?と疑問を感じるばかり。記事の中にもある、無理やり病気を作っているという言葉も納得してしまいます。検査データでは性差、年齢差など多くの要因を無視して無理やり、基準値を作り上げるというのには以前より疑問を感じています。臨床上、公の基準なんて問題じゃあなくって(単なる無理やり作った統計データ)、個々に応じた正常値がどうなっているのかという
ことだと私は思います。それと内臓脂肪症候群の名のごとく、内臓脂肪蓄積を判断する根拠は、ウェスト径や生化学的検査データだけでするというのは、おかしいのではないかと思います。メタボリックシンドロームといえば、よく出てくる例としてCT画像が挙げられますが、何故CT画像による直接的評価基準はもっとクローズアップされないの?

【毎日新聞ニュース(東京夕刊) 2006/05/29】
 特集ワールド・ちょっと待った!:メタボリックシンドローム
 
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20060529dde012100012000c.html
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 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が話題となって以来、「ウエスト85センチ以上」の男性たちは妻に責められ、あるいは笑われ、何とも肩身が狭いらしい。一方、「ギリギリセーフ」と小躍りする84センチ組もいる。こうも一喜一憂すべき話なんだろうか?

◇「自己管理力なし」論--永江朗さん(フリーライター)
◇肥満断罪の圧力、独り歩き心配
 5月に厚生労働省が「平成16年 国民健康・栄養調査」の結果を発表し、マスコミ各社がメタボリックシンドロームを大きく取り上げてクローズアップした。その脅迫的とも言えるトーンで、国民の多くが危機感を持ったと思う。生活習慣病の引き金になり、死亡率も高いと言われれば、誰でも嫌な思いをするだろう。
 実際は、血中の中性脂肪の診断基準や、男性でウエスト85センチ未満という日本のボーダーラインの設定がかなり低めだとの異論もある。無理やり国民を病気や病気予備軍に仕立て上げているようにも感じる。
 厚労省の発表は、生活習慣病を予防し、医療などの社会的コストを減らそうとする努力とも評価できる。しかし、危機感が高まれば、医師にとっては診療報酬に結び付き、製薬会社は売り上げ向上につながるという具合に、厚労省と関係が深い分野に「利益」が分配されるよう期待しているのではない
か、とさえ疑いたくなる。
 疲れて帰宅したお父さんが、家庭では食事を減らされ、夜中のウオーキングに駆り出されるなど、笑えない影響も出ているようだ。ウエスト85センチ以上の男性など普通にいる。
 米国ではプロテスタントの宗教観の影響もあって「おなかぽっこり」などの肥満だと「自己管理力の欠如」と断罪され、「病気になるのは自業自得だ」といわんばかりの社会的プレッシャーがある。日本でも、その論調が独り歩きしないか心配だ。
・・・続きはネットで


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コメント 2

東 正弘

 学会でお忙しい日々を過ごしておられたご様子でなによりと存じます。メタボリックシンドロームについての詳しい配信を拝読しました。小生が最近この言葉について、特別の興味を持つようになりましたのは、民主党あたりが、厚労省による通達は、一般にいらぬ心理的動揺招くことで、適切な処置に非ずとの非難の火の手が上がったようです。小生も同感です。この件については先生のお立場上、正面から言及されていませんが、国民の生活習慣に関して重大な指摘ではないでしょうか。糖尿病+心臓病患者Tおして日常の不満は、厚労書などのお粗末さです。しっかりしてほしいものです。(質問:「続きはネットで」とある部分はどうして拝見できるのでしょうか?)
by 東 正弘 (2006-05-30 10:53) 

Koji

東さん、こんにちは。いつもコメント有難うございます。
早速ですが、ご質問のお答えから・・・ニュースのタイトル下に以下のURLが記載されております。そこをクリックするとリンク先にたどり着くようになっています。こういった公共の場(ネット)では全文引用はやはり不適切との判断(いわゆる著作権等の問題)で、一部引用、リンク先を明記といった形式を取らせていただきます。お手数をお掛けし申し訳ありませんが、ご理解の程、宜しくお願いいたします。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20060529dde012100012000c.html
先日の日本糖尿病学会において発表させていただきましたが、この内容についてはいずれ、公開して行きたいと考えております。少々先の話とはなりますが、お寒い現状を多くの方々に知っていただき、少しでも互換性の取れた精度の高い臨床検査データをご提供できるようになればと思います。
by Koji (2006-05-30 13:12) 

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