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0824-576号 【情報】 国立病院機構に「適正に業務実施」と高評価―独法評価委 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日も暑い一日でした。今朝も朝から蒸し暑いですね。このところ湿度が高い気がするのですが、高温でも低湿度ならまだしのげますが、高湿度となるとたまらん暑さになります。昨日は処暑ということで、暦通りに早く爽やかな秋を迎えてもらいたいところです。皆さんもご存じのように気象庁から公表されている気温と実感する気温とはかなり開きがあるようで、この日曜日も車の計測温度は外気温38度と今年最高を記録。数字を見るだけで暑さが増します。ましてや車中は暑苦しい野球小僧たちが大声で歌えや騒げで収拾がつかない状況。暑苦しさも倍増します。9月に入ってもまだまだ暑さは和らぎそうになさそうな予報ですが、皆様、くれぐれもご自愛くださいませ。


処暑なのに…猛暑列島 9月も30度超え続く? 読売新聞 8/23
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29797
 23日は暑さが和らぐとされる「処暑」。しかし、午前中から各地で気温が上がり、正午までに東京・練馬では36・0度、大阪市でも35・2度を記録した。
 気象庁によると、今週中も西日本を中心に35度以上の「猛暑日」が観測される見込み。9月に入っても平年より暑い日が多いといい、厳しい残暑は当分続きそうだ。23日は午後0時44分に東京・大手町で34・9度、名古屋でも午前11時18分に34・4度となっている。
 同庁によると今週も最高気温は東京で33~35度、名古屋で33~35度、大阪で34~36度となる見通しで、全国的に平年より2、3度高い状況が続きそう。9月前半も各地で30度以上の「真夏日」が相次ぐという。8月中旬(11~20日)の西日本の平均気温は平年より2度高く、1961年の観測開始以来最高を記録。東日本も1・8度高く、過去2番目となった。今月22日までに、東京(大手町)では猛暑日が8日あり、過去2番目に多かった2001年に並んだ。名古屋は14日、大阪は23日も含めると17日あった。
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 国際社会と呼ばれて久しいですが、本邦での英語浸透率はかなりのものがあると思います。TOEICなども外資系企業を中心にキャリアパスの中に組み込まれているものも多いことは皆さんもご存じだと思います。グローバル企業の社内公用語化が最近ニュースで流れるようになっているような状況ですが、私には、キャリアパスに付随する給与への加算措置を解除、いわゆる給与カットにしか見えません。勿論英語はビジネス上非常に大切なアイテムというか、対象企業では当然話せてしかるべきだと思います。しかしその前にしっかりとした日本語を身につけるべきなのではないでしょうか?

 私のところにも多数営業の方々が来られますが、まともな日本語を話せる人は半分くらいじゃないでしょうか?とにかくひどいの一言。同席している自分の上司に敬語を使ってみたり、尊敬語か謙譲語か丁寧語か使い分けがほんとずさんだったり・・・英語を話せたとしても、我々は日本人ですよ!英語の前に日本語でしょ!と私は言いたい。ブロークンなかたこと英語しか話せない私が偉そうに言えませんが、日本語に関しては使い分けを常に意識して話すようにしています。

 私と同業者の方もひどい方が多数おられ、礼儀や分別どころか一般常識もご存じでなく大変恥ずかしく思っているところです(一般企業よりさらに悪し)。


余録:英語の社内公用語化 毎日新聞コラム 8/24 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 中国広東省広州市と香港で今月初め、広東語を守れと訴えるデモが行われた。広州市の諮問機関が、地元テレビで使う言葉を標準中国語に変更するよう提案したことに、市民が反発したのだ。同じ広東語を話す香港でも支援のデモが繰り広げられた
▲北京語をベースにした標準中国語と広東語は全く異なる。諮問機関が示した広東語の制限案は、広東の人たちの北京への対抗心に火を付けたようだ。警戒した広州市はテレビの言語は変えないと表明し、事態収拾を急いだ
▲一つの国の中で、言葉が原因で騒動が起こる例は、世界では珍しくない。北部オランダ語圏と南部フランス語圏に二分されるベルギーでは、6月の連邦議会下院総選挙で分離・独立を掲げる北部オランダ語圏の民族主義派政党が躍進し、国家分裂の危機が取りざたされた
▲その点、日本は使用言語を巡る対立などはなく、安定した社会を築いてきたのだが、その環境が国際化の進展で圧力にさらされている
▲グローバル企業として勝ち抜くには英語は必須だとして、ユニクロを展開するファーストリテイリングや楽天が最近、英語を社内公用語にする方針を打ち出した。これには反対論も目立ち、まだ経済界の主流にはなっていないようだ

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 さて先日配信した話題の続編となります。新型耐性菌と称されているようですが、これはまさしく人災というか、人が生み出した愚作ですね。発生源とされる国々では国際批判から逃れるためか、商業的損失を食い止めるためか、責任回避と取れる発言が目立ちます。確定したわけではないので諸外国が批判を繰り返すのは如何なものかとも思いますが、国際的に見て薬剤乱用してきた事実は事実としてしっかりと認識し、この点に関して早急に是正する必要があります。


新型耐性菌の拡大防止へ、WHOが初の勧告 読売新聞 8/21
 
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100821-OYT1T00252.htm
 【ジュネーブ=平本秀樹】ほとんどの抗生物質が効かない新型耐性菌(スーパー細菌)の感染や死亡例が欧米などで報告されている問題で、世界保健機関(WHO)は20日、感染拡大防止に向け、感染状況の監視に加え、抗生物質の適切な使用などの対策を講じるよう各国政府に初めて勧告した。
 抗生物質の安易な使用が耐性菌の発生につながることから、WHOは、医療従事者や一般市民に対する使用法の教育、抗生物質の販売規制を要請。

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市中感染の懸念も国内に治療薬はなし 多剤耐性菌で厚生労働省が事務連絡 日経メディカルオンライン 8/23
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201008/516412.html
 厚生労働省健康局結核感染症課は8月18日、インドや英国で報告されている多剤耐性菌について事務連絡を出し、医療機関の担当者に注意を呼び掛けた。
 ニューデリー・メタロ-β-ラクタマーゼ1(NDM-1)産生多剤耐性菌は、カルバペネムを含むほぼすべての広域β-ラクタム系抗菌薬に対して耐性のあるNDM-1遺伝子に加え、フルオロキノロン系やアミノ配糖体系などに耐性を示す遺伝子を持つものが大半を占める。大腸菌や肺炎桿菌などグラム陰性の腸内細菌で確認されており、これらの薬剤耐性遺伝子がプラスミドを介して伝播される現象も見られる。
 これまでにパキスタンやインドの医療機関で治療などを受けた患者が、英国や米国の医療機関を受診した際などに、NDM-1産生多剤耐性菌株が分離されており、世界では感染が拡大しつつある。
 今のところ国内では確認されていない。ただし、Lancet Infectious Disease誌(関連記事:2010.8.18「極めて強力な多剤耐性腸内細菌がインド、英国に拡大」)によれば、NDM-1産生多剤耐性菌株は感染者の尿や血液などからも分離されているため、院内感染や術後感染だけでなく、市中感染で膀胱炎を発症するなど一般健常者に広がることが懸念されている。
 NDM-1産生多剤耐性菌株の多くは、広域β-ラクタム系、フルオロキノロン系、アミノ配糖体系など広範囲の抗菌薬に耐性を示し、チゲサイクリンやコリスチンには感受性を示すとされている。ただし、国内においてチゲサイクリンは未承認。また、コリスチンは、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム(商品名コリマイシン、メタコリマイシン)などが承認されているものの、いずれも経口薬や外用薬、点眼薬のため、敗血症など重症感染症に陥った患者に対しては有効性が期待できないという。
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 さてここからは私が興味本位に集めた医療ネタをご紹介します。まずは片頭痛の原因となる遺伝子を発見したお話。

 昨日、痛めている腰と肩を治療してもらうため接骨院に行ってきましたが、やはり、肩と腰における筋肉緊張度が非常に高いということ、またその経年的緊張のため脊椎、腰椎、骨盤がずれているということで、人生初の矯正治療を受けました。私の場合、ストレートネックということは今年の3月に交通事故に遭った際、整形外科医より言われていたことですが、やはりそのストレートネックがもとで障害をもたらし、肩こりや手のしびれ、頭痛などをきたしているとのこと。やはり長期的な疲れが一番の原因だったのでしょうね。片頭痛に関してはその大昔、私自身頭痛持ちで常にセデスGを携帯していないといけないような状態でしたが、今は血圧が高い時に痛むかな?といった程度。後は自分の職場にいると自然と頭が痛くなりますね。これは別の痛みかもしれませんが。(--;

 とにかく片頭痛は多くの方々を悩ますもので、この原因が特定できたということは非常に喜ばしいことだと思います。


片頭痛:原因遺伝子のひとつを発見 東大とベルギーの大学 毎日新聞 8/24
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100824k0000m040107000c.html
 頭がズキンズキンと痛む片頭痛の原因遺伝子のひとつを発見したと、東京大の関常司講師(腎臓病学)やベルギー・ガストフイスベルグ大などの研究チームが23日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。病気の詳しい原因解明や、この遺伝子を標的にした治療薬開発が期待される。
 研究チームによると、片頭痛は国内に約1000万人の患者がいるとされる。月に1~2回、多い人では週に1~2回痛みが起こり、治まると何の症状も残らない。発症の詳しい仕組みは解明されていないが、神経細胞の過剰な興奮が原因とみられている。
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 次は体内時計の話。私の場合、夜は遅く朝は早い生活を継続してきていますので、体内時計は狂いまっくっていることでしょうね。腹時計は非常に正確なのですが。成長ホルモン分泌を抑制する生活パターンを繰り返しているので、身長がこのところ縮んだのはそのせいかな?と思っています。

 ま、そんな話はともかくとして、臨床検査、特に検査データという点から考えてみると、酵素やホルモン、無機質など、一日の中で目まぐるしく変化する検査項目は、殆どこの体内時計に依存しているのかもしれません。早朝に高いもの、日中に高いもの、夜に高いもの、等様々。このパターンは各人同じようなものですが、少しずつ個人差があることも事実。この個人差が体内時計の影響を示唆する所以なのでしょうね。 

 
私の場合、体内時計はボロボロですが腹時計が正確なのは、光検知機構が破綻しているにもかかわらず血糖検知機構と内分泌代謝系制御機構が他人よりもしっかりとしていて正確なのでしょう。ネオン等電飾や煌びやかな衣装に異常反応するのはそのせいかも。


体内時計:簡易測定に成功 慢性時差ぼけ解消へ一歩--佐賀大・山口大 毎日新聞 8/24
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100824ddm002040110000c.html
 頭髪やあごひげの根元についた細胞から、24時間周期の体のリズムを刻む体内時計を動かす「時計遺伝子」の活動パターンを簡単に精度良く測定することに、佐賀大と山口大などの研究チームが成功した。体内時計の乱れは体調不良や高血圧、糖尿病などの病気の発症にかかわるため、病気の治療や予防、時差ぼけの解消などへの応用が期待される。24日付米科学アカデミー紀要で発表した。
◇体毛の根元の細胞採取
 時計遺伝子は20個ほどあり、体のすべての細胞内に存在する。これまで血液や口の中の粘膜の細胞で測ろうとしてきたが、手法が煩雑で精度も低かった。
 明石真・山口大教授(時間生物学)らは、体毛を引き抜くと根元についてくる毛包細胞に着目。時計遺伝子がたんぱく質を作る過程でできる物質(伝達RNA)の増減を測定すると、三つの遺伝子で24時間周期の明確な変動パターンがあった。量が最も多いピーク時刻は、早起きの人で早いなど個々の生活習慣に対応するほか、生活リズムの変化にも連動し、同じ人が3週間かけて起床を4時間早めると、ピークも約3時間早まった。時計遺伝子の増減が、高血圧や血糖値などの変動に、どのように関連するかは今後調べていく。
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 次は胃がんとピロリ菌除菌の奨めの話題。

 ヘリコバクター・ピロリ菌と胃がんとの関連性については、一般的にも広く認知されていることで、多くの一般病院ではこのピロリ菌を検索するためユービット検査などが行われていると思います。当院でも結構な数の依頼があります。

 ユービット検査とも呼ばれますが、正式名称は尿素呼気試験法と呼ばれるもので、ユービット検査と呼ばれる所以は検査試薬に大塚製薬のユービット錠を使用するためです。原理等については大塚製薬HPから一部引用します。

尿素呼気試験法の原理 http://www.otsuka.co.jp/disease/pylori/urea1.html
 ピロリ菌が持つウレアーゼという酵素により、胃の中の尿素を分解して、アンモニアと二酸化炭素を生成します。尿素の分解により、アンモニアと同時に生じた二酸化炭素は速やかに吸収され、血液から肺に移行し、呼気中に炭酸ガスとして排泄されます。この試験法は、この原理を利用して、検査薬(13C-尿素)を患者さんに服用して頂きます。ピロリ菌に感染している場合では、尿素が分解されるため呼気に13CO2が多く検出されることになります。一方ピロリ菌に感染していない場合では、尿素が分解されないため13CO2の呼気排泄はほとんど起こりません。


ヘルシーリポート:ピロリ菌 胃がん予防、広がる「除菌」 毎日新聞 8/21
 
http://mainichi.jp/life/today/news/20100821ddm010100124000c.html
 50歳以上を中心に、日本人の約5000万人が感染しているといわれるピロリ菌(正式名ヘリコバクター・ピロリ菌)。胃に長くすみつくと胃かいようや十二指腸かいよう、胃がんになりやすいとされるが、最近は薬で除去する「除菌治療」が広がってきた。【小島正美】
◇増える専門外来/プロバイオティクス併用で効果アップ
 日本は先進国でも胃がんが多い。年間約10万人が胃がんになり、うち約5万人が死亡している。
 浅香正博・北海道大教授らが早期胃がん患者をピロリ菌を除去したグループと除去しないグループに分け3年間追跡調査したところ、除去した方の胃がん発生率は除去しない方の約3分の1だった。また、感染者(1246人)と非感染者(280人)を8年間追跡し、感染者は約3%が胃がんになったが、非感染者はゼロだったとの別の研究報告もある。
 こうした研究結果から、日本ヘリコバクター学会は昨年1月、ピロリ菌感染者に除菌治療を勧める指針を出した。これを受け、最近は除菌治療を行うピロリ菌専門外来をもつ病院が増えてきた。
■1次成功率約75%
 「四谷メディカルキューブ」(東京都千代田区)では5年前から除菌治療を始め、これまでに約1600人が治療を受けた。
 除菌治療(1次除菌)には、胃酸を抑える薬と2種類の抗菌薬(アモキシシリンとクラリスロマイシン)の計3剤を使う。1日2回、7日間服用する。同院での除菌成功率は約75%だった。
 これでうまく除菌できなかった場合は、2次除菌を行う。クラリスロマイシンの代わりにメトロニダゾールという抗菌薬を使い、計3剤で7日間。成功率は約93%。それでもだめな場合は3回目の除菌を行うこともある。
 除菌治療にあたる伊藤慎芳・消化器内科部長は「胃にピロリ菌が長くいると、自覚症状がなくても程度の差はあるものの胃炎を起こしている。感染が長く続くと胃粘膜は萎縮(いしゅく)し、胃がんになりやすくなる」としたうえで「特に家族に胃がんの人がいる場合は、除菌治療を勧めたい」と話す。
 除菌治療では約3割の人に軟便、下痢、口の苦み、皮疹(ひしん)などの副作用があるが、内服が終わると回復する場合がほとんどという。伊藤さん自身も、10年以上前に自ら除菌をしている。
■費用は?
 除菌治療はピロリ菌の有無の検査から始まる。呼気を用いた尿素呼気検査が一般的だが、血液中の抗体検査や便の抗原検査、内視鏡で胃粘膜を採取する方法もある。治療後も除菌の成否を確認する必要がある。
 胃かいようや十二指腸かいようの人には健康保険が適用される。今年6月には、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、早期胃がんの内視鏡治療後の人も健康保険の対象に加わった。
 一方、健康な人は自由診療(全額自己負担)となる。保険外診療の検査・除菌費用は病院によっても異なるが、感染の診断から治療後の内視鏡によるチェックまで含めると5万円程度、除菌治療と結果の確認だけなら2万~3万円程度が多いという。
 伊藤さんは「ピロリ菌を除去すれば、胃がんの発生率は確実に減る」と話す。四谷キューブの場合、除菌治療を受けた約1600人中約1100人は自由診療だった。専門医からは保険適用の拡大を求める声が強い。

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 一般医療ニュースとしては最後の話題。がん幹細胞という概念は私自身あまりよく理解出来ておらず、記事を読んでなるほど!と思える部分、良く分からない部分と様々。ですから色々とネット検索をしてみたところ、森教授が書かれたサイトを読んでちょっと納得出来ました。その一部分を引用しご紹介します。


ガン幹細胞によって作られるガン
 
http://www.menekiplaza.com/siryou/kansaibou.html
【幹細胞とは?】
 体の様々な細胞を作る基になる細胞。幹細胞は、体内の決まった場所で特定の働きをする細胞に分化するものと、自らをコピーして自己増殖するものとがあります。ガン幹細胞も通常の幹細胞と同様の性質を持っています。しかし違いもあります。大きな違いは、通常の幹細胞から分化した細胞が、最終的には分裂できなくなるのに対し、ガン幹細胞から分化したがん細胞は、引き続き分裂、増え続けるという点にあります。
【ガン幹細胞発見の歩み】
 ガンを作り出すガン幹細胞の存在の仮説は、すでに40年前にありました。しかし、当時はガン幹細胞発見のための装置もなく、したがって手付かずの状態でした。そんな流れが変わったのは、1997年、カナダのトロント大学のジョン・ディック教授らが、血液のガンである白血病から、世界で初めてガン幹細胞を発見したからです。2003年以降、乳がんや脳腫瘍でも幹細胞と似た性質を持つ細胞が見つかり、その後、ガン幹細胞の研究は、一気に加速しています。
【ガン幹細胞は、再発に関係している?】
 研究者によるガン幹細胞の発見は、ガンの再発を防ぐ鍵を握っていると考えられています。抗ガン剤を使用してガンを退治したとしても、ガンが再発をするのは、ガン幹細胞が、まだ生き残っていると考えられるからです。実際研究の結果、抗癌剤によるガン幹細胞の死滅する割合は、ガン細胞の半分以下だったそうです。
【ガン幹細胞が抗癌剤で死なないのは?】
 正常の幹細胞は、体を作る様々な細胞の供給源です。したがって幹細胞がなくなると生命そのものが脅かされることになるため、幹細胞は自分を攻撃する”毒”を排除する仕組みを自ら備えています。ガン幹細胞は、正常な幹細胞の遺伝子が、何らかの原因で傷ついて出来たものと見た場合、このガン幹細胞にも、正常な幹細胞と同じ仕組みが備わっていることになり、自らを守るため、”毒”すなわち抗癌剤をうまく排除して、生き残ることができると言うわけです。
【ガン幹細胞は転移にも関係している?】
 最近の研究では、ガン幹細胞からガン細胞が作られる過程で、転移に関係する多くの遺伝子が、活発に働いていることを突き止めました。ガン細胞がその病巣から、血管の中に移動、血流に乗って他の臓器に広がるために必要な遺伝子です。またこの研究で、ガン幹細胞に放射線を照射すると、転移する能力が高い悪性のガン細胞が増えることも判明しました。


がん幹細胞を攻撃せよ 読売新聞 8/23
 
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/weekly/20100823-OYO8T00250.htm
ピンポイント、「隠れ家」狙い・・・新治療
 異常な細胞が増え続けるがんは、同じ性質のがん細胞の塊とみられてきたが、実は「女王蜂」と「働き蜂」の役割に似た2種類の細胞が混在することが明らかになってきた。やっかいなのが女王蜂のような「がん幹細胞」だ。数は少ないが生命力が強く、働き蜂のがん細胞や自分の分身を次々と生み出す。がんの根源ともいえるがん幹細胞をターゲットにした治療法の研究が進んでいる。(萩原隆史)
◆防御システム
  がんは、遺伝子の正常な働きを阻害する傷や変異の蓄積で生じるが、発症までに十数年かかるとされる。ところが実際には、数日で新しい細胞に置き換わる組織でもがんが見つかることから、がん細胞の供給元の「がん幹細胞」があると考えられてきた。
 1997年、カナダのグループが、白血病の細胞の中から初めて発見。その後、脳腫瘍や乳がんなどでも見つかり、2005年には九州大の森正樹教授(現大阪大教授)らが、食道や胃、肝臓など5臓器からがん幹細胞を発見した。
 森教授によると、がん幹細胞は主に、体のあちこちにあって様々な種類の細胞を供給する体性幹細胞の異常でできるとされる。がんをつくる細胞の90%以上は、あまり増殖しない普通のがん細胞で、がん幹細胞はわずか数%。数こそ少ないが、やっかいな性質が少しずつわかってきた。
 活発な細胞を破壊する抗がん剤や放射線治療は、普通のがん細胞には効果的だが、がん幹細胞は普段ほとんど休眠しているので効きにくい。抗がん剤などの薬剤を排出するポンプ機能もあるという。
 「こうした特殊技能はがん幹細胞だけでなく、正常な幹細胞も持つ。幹細胞は生命維持に不可欠だから、自分への攻撃に耐える様々な防御システムを備えている」と森教授。それが悪用された格好だ。
◆酵素を目印に
 生き延びたがん幹細胞は、再発や転移の原因になりかねない。そこで、新たな治療法が開発されつつある。
 一つは、がん幹細胞に対する直接攻撃。がん細胞の陰に隠れて休眠するため狙い撃ちは難しかったが、森教授らが今月、肝臓のがん幹細胞が出す特徴的な酵素を発見するなど、最近になって見分ける方法もわかってきた。こうした目印を頼りにピンポイント攻撃を仕掛ける方法だ。
 もう一つは、がん幹細胞の“隠れ家”を取り除くことだ。がん幹細胞は、がん細胞を増やしたり、自分自身を増やしたりする幹細胞としての性質を保つのに、特殊な細胞や分泌液からなる「ニッチ」と呼ばれる隠れ家を持っている。これがないと、普通のがん細胞に近い状態になる。ニッチを取り除いて普通のがん細胞にして、抗がん剤で一気にたたいてしまえばいい。

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 さて本日のメインニュースに移ります。

 先日もお伝えしましたように人事院勧告が出され、一般企業の賃金ベースに合わせるため賃金引き下げとのこと。国立病院機構は独立行政法人化され、第二期中期計画の二年目に突入していますが、黒字決算で推移していることは周知されているところです。高評価されているにもかかわらず、賃金引き下げ回答される一般企業ってありますか?


【CBニュース 2010/08/23】
 国立病院機構に「適正に業務実施」と高評価―独法評価委

 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29197.html
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 厚生労働省の「独立行政法人評価委員会国立病院部会」(部会長=猿田享男・慶大名誉教授)は8月23日、国立病院機構の昨年度の業務実績について、「全体として設立目標に沿って適正に業務を実施したと評価できる」などとする評価結果の案を大筋で了承した。
 評価結果の案は、総論として文章で書かれたもの。地域連携クリティカルパスの実施や、質の高い治験の推進に向けた取り組みなどを高く評価している。
 部会ではこのほか、14項目の個別評価について、委員の評価を集計した結果が報告された。14項目は、7月26日の同部会で機構側が自己評価を報告したもの。評価はSが最高で、以下A-Dの全5段階。委員の評価は、機構側の自己評価と同じく、臨床研究事業や経営の改善など6項目が「S」(中期計画を大幅に上回っている)で、残る8項目も「A」(中期計画を上回っている)だった。

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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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 さてこのブログでは、臨床検査に関連する内容だけではなく、医療系、農業系、宇宙系、少年野球系等々、雑多な内容となっています。またこのブログを立ち上げたのは、多くの方々に密接な関係のある臨床検査をもっと知っていただきたい、そしてその業務に就いている臨床検査技師をもっと知っていただきたいとの思いからです。

 現代の医療においては、客観的根拠を基に病態解析などがなされ、EBM(Evidence based Medicine)の根幹として臨床検査データは位置付けられています。このような重要なポジションに居ながら、我々自身の待ち受け体質は根強く、我々臨床検査技師自身が何をするべきなのか、また何が出来るのかを真剣に考えるべきであり、後進の方々に良い道を残すためにも、一般の方々に臨床検査技師をまず知っていただく、ということが必要なのだと思います。そのような趣旨から各種サイトランキングにも登録しておりますので、バナーをクリックしていただければ幸いです。

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         NHO神戸医療センター
         臨床検査技師長
                新井 浩司

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