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0315-461号 社説 質が高くて効率的な医療・介護をぜひ(3/15) [kensa-ML NEWS]

 今日は朝からどんよりとしたお天気です。神戸もお昼過ぎから[小雨]が降ってきたところです。低気圧、前線が接近中ですので、結構まとまった[雨]が降りそうですね。前線通過後は天気図を見ていると寒くなりそうですね。今朝病院前の桜並木を歩いてきていましたが、蕾はかなり膨らんでいた様子でしたが・・・開花まではまだ時間がかかりそうですね[あせあせ(飛び散る汗)]

 昨日、一昨日とバタバタしていたのと、疲れ果てて全くネットに接続できなかったため、少々最新情報取得が出来ずにいました[もうやだ~(悲しい顔)][バッド(下向き矢印)]が、私のブログの方では先日の糖尿病関連情報について掲載したせいか、アクセス数が休日にもかかわらず伸びておりました。有難いですねぇ[もうやだ~(悲しい顔)][グッド(上向き矢印)]・・・有難ついでにまだご覧になっていない方は、http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/ にアクセスしてみてください[るんるん]


 さて先週の情報で恐縮なのですが、もしまだご覧になっていない方もおられるかも?と思い、配信させていただきます。いずれもJapan Medicineからの引用で、今年度の診療報酬改定にかかわる話題です。


厚労省保険局医療課 石井安彦課長補佐/10年ぶりのプラス改定 医療再建策 広範囲に
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/03/12/117353/?pageFrom=m3.com
 2010年度診療報酬改定の概要について厚生労働省保険局医療課の石井安彦課長補佐が解説し、大幅な引き上げとなった外科の手術料をはじめ急性期医療の算定について「10年ぶりのプラス改定で、特に急性期病院では大幅な評価の引
き上げがあった。届け出をしないと算定できない点数もある」として、4月の改定に向けて各医療機関で準備を進めるよう求めた。
救急入院1000点に倍増 周産期手厚く
 社会保険審議会が示した基本方針に沿って対応を進めてきたことを踏まえ、重点課題「救急・産科・小児・外科などの医療の再建」について大幅な評価の引き上げがあったことを強調した。
 救命救急センターで算定される救命救急入院料は500点から1000点に倍増となる(充実段階A)。算定要件の厳格化に伴って、充実段階B(500点)を新設する。ハイケアユニット入院医療管理料は3700点から4500点に引き上げられる。同管理料の算定は救命救急入院料もしくは特定集中治療室管理料の届け出医療機関に限られていたが、これまでのような届け出が不要になった上、施設基準も平均在院日数17日以内から19日以内に緩和される。
 二次救急医療機関における救急医療管理加算、乳幼児救急医療管理加算も引
き上げられる。地域の中核医療機関における救急搬送患者の受け入れについては、救急搬送患者地域連携紹介加算(500点)、受入側にも救急搬送患者地域連携受入加算(1000点)が新設される。
 初期救急では、開業医との連携を評価して地域連携夜間・休日診療料(100点)を新設、小児救急では夜間・休日診療料を引き上げるとともに、院内トリアージ加算(30点)を新設する。
 産科・小児医療の評価では、ハイリスク分娩管理加算(1日につき)が2000点から3000点に増点。対象患者を拡大し、多胎妊娠・子宮内胎児発育遅延を追加した。妊産婦緊急搬送入院加算は5000点から7000点に増点されるとともに、妊娠以外の疾病でも妊産婦が搬送された場合には算定できるようになる。
 小児救急患者への専門的集中治療について救命救急入院料小児加算5000点(入院初日)、特定集中治療室管理料小児加算1000-1500点が新設される。
 NICUについては新生児特定集中治療室管理料(1日につき)を8500点から1万点に増点。地域の小規模NICUに対しても6000点の同管理料を新設した。NICUの後方病床や退院調整、重症児(者)受入も算定できるようになる。
 手術料については外科系学会社会保険委員会連合(外保連)試案を活用し、外科医の負担や医師減少傾向に対応した引き上げが行われた。難易度が高く人手を要する手術について現行点数の30-50%増とした。3歳未満に限られていた手術料の乳幼児加算は、3歳以上6歳未満で算定可能となる。
 新規医療技術は新規に約80項目を保険導入する。
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日病協実務者会議・猪口雄二委員長/「地域医療連携」キーワードに病院機能を確立 地域医療連携なくして急性期医療は語れず
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/3/12/117354/
 日本病院団体協議会診療報酬実務者会議の猪口雄二委員長(全日本病院協会副会長、寿康会病院理事長)は7日、じほうセミナーで「2010年度診療報酬改定と病院運営」をテーマに講演した。同委員長は、今回の診療報酬改定について、中小病院、大規模病院などにおいて、地域医療連携をキーワードにして医療機能を確立していくことが重要な改定になっていると指摘した。特に、医療機関は医療計画への対応を充実させ、医療連携を進めることで病院としての機能分化を推進していくべきとの方向性を示した。さらに、日病協では、今回の診療報酬改定について検証を行うとともに、エビデンスに基づく診療報酬体系を検討していきたいとした。その際には、医療提供体制の見直しと連動させた動きが必要とした。
入院基本料の算定方式の構築、今後も継続して検討
 05年、11の病院団体で構成された日病協は、10年度診療報酬改定に対して、昨年3月、7月、12月の3回にわたり、改定要望書を提出した。共通項目としては、「入院基本料の大幅な増額と実勢を反映した算定方式の創設」を打ち出した。
 この要望は、医療経済実態調査、各病院団体の経営調査などの結果を反映したものだ。例えば、病院の人件費率と、100床当たり職員数の推移を見てみると、医療経済実態調査では、05年の病院人件費率51.9%、100床当たり職員数104.8人に対して07年には55.1%、105.9人。全日病の病院経営調査で見ても、03年の病院人件費率52.8%、100床当たり職員数118.9人に対して、08年には54.3%、129.7人と、経年的に人件費率、100床当たり職員数がそれぞれ増加している。入院基本料の増額が必要な根拠の1つになっている。
 しかし、入院基本料本体での増点はなかった。入院の早期加算などが増点され、今後、さらに中医協のコスト調査分科会などで検討してもらえるようにしていきたい。
夜勤72時間規制見直しは看護現場の声
 さらに、もう1つ重要な要望としては、介護(看護補助)業務の確立と看護基準の柔軟な運用が挙げられる。夜勤月平均72時間規制については、日勤だけの勤務者の雇用を促進するため、月平均夜勤時間の実人員数に、月当たり夜勤時間数16時間以下の者を含めるよう要望した。
 私は、医療職の職能について労働条件で評価することは間違っているのではないかと考えている。
 この72時間規制問題について四病院団体協議会は、1月に中医協に対して「看護基準に関する緊急アンケート調査」の結果を報告した。この回答者は、病院経営者ではなく、現場の看護師長らが答えている。その結果、「看護師の充足状況」では、71.8%が「大いに不足」もしくは「不足」と回答。「毎月行う夜勤72時間の勤務調整」に対しては、71.1%が「極めて困難」もしくは「困難」と回答している。また、「72時間規制後の夜勤状況」については、71.1%が厳しくなったと認識していることがうかがえる。今後の看護基準は、柔軟な勤務体系にできることが望ましいとしているのが73.5%を占めている。この点を考慮した施策が必要だ。
 一方、4月からの診療報酬改定項目では、随所に細かく点数が付いているようだ。通知を突合しないと分からない部分もあるが、項目を見ながら、おおよその評価を試みた。
 まず、全医療機関に影響を与えそうなのが「明細書発行義務化」。自院では、患者の意識を把握するため明細書をどの程度求めているのか、外来患者を対象にアンケート調査を実施したいと考えている。その結果は、明細書発行への参考データにしていきたい。
診療所 地域医療貢献加算などで激変緩和も
 今回の改定における「診療所」への影響では、再診料に2点引き下げ、地域医療貢献加算3点の新設、外来管理加算の算定要件の見直しとあまり大きな減収にはならないのではないか。また、注目される項目は、「地域連携診療計画退院時指導料(II)」では、大腿骨頸部骨折、脳卒中に関する地域連携診療計画で亜急性期・回復期の病院を退院後に通院医療・在宅医療を担う診療所等への連携が評価されているほか、2年ごとに変更されている「居住系施設等訪問診療料」では、同一建物の訪問の場合は200点にされるなど、所定の見直しが行われている。
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 さて本日のメインニュースに移ります。メインニュースに据えた理由は単に新鮮さ具合だけ。ま、当たり前のことを当たり前のように書かれています。

 ただ、うーん違うんじゃないの?と言葉足らずもあるよねと強く思ったのは、以下の件(くだり)。・・・他にもありますが、特にという意味です。

「病院と開業医の役割を明確に分けるとともに双方の連携をとれば、患者は密度が高い医療を受けられる。患者の二重受診や医療機関側の二重検査が減るなど財政面の効率化も期待でき、その分、医療や介護の質の充実に振り向けられる。そのためには、様々な病気をひと通り診られる「家庭医」を医学教育の段階から育てる必要がある。」


 まず臨床検査から見た観点で!ということでお話しします。連携をとるだけでは、二重検査は減りません。根本的な問題で、検査の標準化、すなわち全国どこの施設でも、どこの検査センターでも同じ基準値、同じ値とならなければ重複検査は無くなりませんし、またその検査値の持つ精度保証が何処でもある一定以上でないと信頼性のある検査データとは言えません。記事内容は安直な論理であると思います。

 また家庭医を育成・・・については仰る通りなのですが、質の充実という面のみにスポットを当てれば、少々難があると思います。実際問題、例えば超音波検査などは診断時において非常に主観的要素の高いものであると言えますが、プライマリーに高品質の画像診断を行えるとは言えず、再検査という判断を下さなければならない場面が多いことは実際症例でよく見受けられることです。言わば、卒後教育というか、自己研鑽というか、そのようなものが足らないオペレーターでは参考にもならず、単なる無駄です。

 文句を言いたいことは山ほどありますけど、今日はこの辺で・・・[ふらふら]


【日経新聞社社説 2010/03/15】
 質が高くて効率的な医療・介護をぜひ(3/15)

 
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20100314ASDK2600G14032010.html
====================================================================
 高齢化が進むなかで医療や介護をめぐる利用者の不満が高まってきている。地方で医師が足りない、急患を受け入れてくれる病院がない、外科医や小児科医へのなり手が少ない――などの問題が起きている。
 その一方で満足な効果が期待できないサービスに多額の費用をかけている部分がある。適切でない長期入院、いわゆる社会的入院や、高齢患者の機能回復に疑問が残るような「寝かせきり」の病床などだ。
時代の変化で制度疲労
 医療・介護へのニーズと現実のサービスが合っていない。これは心臓病、脳卒中、がんの増加など病気の種類の変化や、高齢化、医療技術の進歩などに、制度が追い付けなくなったからだ。
 時代の要請に応じて制度を抜本から変える必要がある。制度の組み替えでサービスの充実とコスト増の抑制は両立できる。また両立させないと、先進国で最悪の財政状況を回復不能なまでに傷めてしまう。
 本社医療・介護制度改革研究会はそうした考えから、医療の提供体制、高齢者の医療と介護、保険財政の改革などを提言した。
 第1のポイントは医師らが本領を発揮できる体制づくりである。たとえば心臓外科医は2700人もいて多くの病院に散在しているため、1人当たりの年間手術件数は平均20件と、数百件もこなすドイツなどに比べ少ない。これでは高度な現代医療を身に付ける機会が足りない。
 心臓手術など難しい治療は大きな病院に集約し、専門医が多くの手術を手掛けるようにすれば、技量も高まる。その代わり、病院は手術や高度の入院治療などに専念し、軽い病気や外来の患者は原則として診療所医師(開業医)に任せる。
 病院と開業医の役割を明確に分けるとともに双方の連携をとれば、患者は密度が高い医療を受けられる。患者の二重受診や医療機関側の二重検査が減るなど財政面の効率化も期待でき、その分、医療や介護の質の充実に振り向けられる。
 そのためには、様々な病気をひと通り診られる「家庭医」を医学教育の段階から育てる必要がある。過渡期には、一定地域内で既存の開業医同士が連携をとって対応する形が考えられる。そうすれば患者は重大な病気が疑われる場合を除いて、まず家庭医に行く仕組みにできる。
 第2に、高齢者の医療と介護を本人に満足のいくように見直すこと。療養病床では脳卒中などの回復が遅いことも多い。費用がかかる割に生活の質も高くない。また回復の見込みが薄い人には「病気を治す医療」より「苦痛を和らげ、生活を支える医療・介護」が大事だ。
 そうであれば療養病床の患者や一般病棟にいる社会的入院の高齢患者を、より暮らしやすくケアも充実した施設や自宅での介護に誘導するのが望ましい。高齢者については医療保険と介護保険を一体運用し、ニーズにきめ細かく対応する。診療報酬の「定額制」普及を含め、高齢者医療費の増加に歯止めをかけられれば介護を充実させても全体の負担増をある程度は抑えられるはず。
 3番目に、これらの改革を進めても、高齢化により医療や介護の負担感が増す恐れがあるので、公的に提供する医療・介護の規模を国内総生産(GDP)の10%を目安に抑える。それを大きく上回るなら再び制度を改めて効率化を進める。
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So☆me

とても興味深く読ませて頂きました!

by So☆me (2010-03-16 22:11) 

Koji

So☆me さん、コメント有難うございました。

私自身、この検査値の標準化に関わって十数年になりますが、
残念ながらなかなか前に進むことができません。

しかし徐々にですが前には進んでいます。

このような情報についてもお伝えしていければ良いな・・・
と思っています。

今後ともどうぞよろしくお付き合いください。
by Koji (2010-03-16 22:47) 

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