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1027-607号 睡眠診療アップデート Vol.2,3 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 予報通り、昨日の午後あたりから急に冷え込んでいますね。北海道では初雪が降ったとか・・・天気図を見ていると非常に違和感を感じます。完全に西高東低の冬型気圧配置なのですが、南方には台風が北上しているといったおかしな状況。地球全体が完全に狂っているような状況ですね。

 狂っていると言えば、隣国の一連の行動は国際的に見てもおかしなもの。様々なところに影響を及ぼしているのですね。情けないのは日本なり・・・かな?

 TPPなど、国際社会に対しての自由化協定はどうなるのでしょうか。TPPは農業資源の豊富な国が主のようですが、日本の農業はどうなるのでしょうか。将来的に、美味しい日本のお米が一般庶民には食べられなくなるかも・・・TPPに関しても医療関連ニュースとは全く無縁のようですが、ご紹介しておきます。かといって全く無縁というものではなく、EPA(経済連携協定)が絡んできますので、関連性は高いものです。いずれにせよ、メリハリのついた判断をお願いしたいものですね。


【産経抄】10月27日
 
http://sankei.jp.msn.com/world/china/101027/chn1010270257000-n1.htm
 台湾の女優、ビビアン・スーさんが「きのうの私はすごくきれいだったのに…」と舞台あいさつで涙ぐんだ。東京国際映画祭の開会式で呼び物になっているグリーンカーペットを歩いての顔見せに参加できなかったのである。邪魔をしたのはもちろん、あの国である。
▼中国側が、難癖をつけたのはパンフレットの表記。「台湾」を「中国台湾」と変えよ、と開会式直前になって言い出した。あげくの果てには尖閣問題を持ち出して“ミニ反日デモ”を持ちかけたが、台湾側が断ったのは立派だった。
▼結局、台湾は開会式に出席できなかったが、立派でなかったのは、日本の映画関係者である。なぜ、主催者や監督、俳優の誰一人として彼女らをグリーンカーペットに引っ張り出さなかったのだろう。中国市場から締め出されるのを恐れて黙っていたのなら、夢を売るのが商売の映画人たる資格はない。
▼中国には言論の自由はない。そんな国でデモをするのは、文字通り決死の覚悟が必要だが、反日デモは例外だった。共産党にとって若者が愛国心に燃え、「小日本打倒」と叫んでくれるのは、一種のガス抜きになり、何より対日カードとして使えたからだ。
▼きのうも重慶市内で1千人規模のデモが行われたが、どんどんやってくれた方がいい。「日貨排斥」といっても安月給の彼らには、高い日本製のテレビや車はもともと手が届かない。心ある日本人が中国製品を買わなくなるだけの話だ。
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TPP:参加、割れる民主 「貿易開国」焦る官邸、外務省 小沢氏派は慎重 毎日新聞 10/27
 
http://mainichi.jp/select/biz/news/20101027ddm001020007000c.html
 菅直人首相が所信表明演説で明言した「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)への参加検討方針を巡り、政府・与党内の亀裂が広がっている。11月13、14日に横浜市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議前に「交渉参加」を宣言したい首相官邸・外務省に対し、関税撤廃など貿易自由化が農業に与える打撃を懸念する農水省が抵抗。民主党で小沢一郎元代表を支持するグループからも反対の声があがり、経済界・農業団体を巻き込んで「内閣が吹き飛ぶほどの課題」(政府関係者)に浮上した。
  「TPPの扉は閉まりかけている」。前原誠司外相は26日の記者会見で早期の交渉参加を訴えた。そのうえで、APEC首脳会議前に、TPP交渉を進める9カ国が中国、カナダ、フィリピンと事務レベルの意見交換会を開くことを明らかにし、外務省から担当者を派遣する考えを示した。
 外務省が前のめりになるのは、2020年を目標にAPEC域内の経済統合を図る「アジア太平洋自由貿易圏」(FTAAP)構想の主導権争いで後れをとりたくないからだ。外務省と歩調を合わせて、首相の背中を押したのが仙谷由人官房長官だ。
 仙谷氏はTPP参加を明治維新、第二次世界大戦後に続く「第三の開国」と位置づけ、推進の旗を振る。菅首相も21日の新成長戦略実現会議で「よくも悪くも黒船が来た」と「開国論」をぶった。
 一方、推進派とみられていた大畠章宏経済産業相が26日の会見で「まずTPPありきということではない」と慎重姿勢に転換した。農業だけでなく、米国から製品規格の規制など非関税障壁の撤廃まで求められるとの見解も表明。推進役を自任してきた経産省の担当者を慌てさせた。
 大畠氏は民主党内で、鳩山由紀夫前首相グループの幹部。鳩山氏は小沢氏側近の松木謙公農水政務官から要請を受け、小沢グループの山田正彦前農相ら国会議員約110人が21日に発足させた「TPPを慎重に考える会」に参加している。菅政権の「脱小沢」路線を主導する仙谷、前原両氏らに対し、9月の党代表選で小沢氏を支持した陣営がTPP反対で揺さぶりをかける構図で、大畠氏の「変わり身」に影響した可能性もある。
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■ことば ◇TPP
 シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国が06年に発効させた貿易・投資などを自由化する経済連携協定(EPA)。農業分野も含め発効から原則10年以内にほぼ100%の関税撤廃を目指す。今年に入って参加を希望する米国、豪州、ベトナム、ペルーなど5カ国が加わり、現在計9カ国で新たなTPPの枠組み作りに向けた交渉を進めている。11年11月の合意を目指す。


 隣国の反日扇動?ならびに禁輸政策?により一躍有名となり先行き不安になってきたレアアースですが、インドが救世主となり得るのか、それとも隣国の圧力に屈してしまうのか・・・他人事のように書いていますが、日本にとっては非常に切実な問題です。やっぱりリサイクルしかないのかなぁ・・・リサイクルにはお金がかかりますからね。


日本とインド―連携してアジアの繁栄を 朝日新聞社説 10/27
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 日本が久しぶりに実現した外交関係の前進といえる。
 インドのシン首相が来日し、菅直人首相との首脳会談で経済連携協定(EPA)の締結に正式合意した。中国が輸出制限に動いているレアアース(希土類)でも、インドからの供給に向けて協力を進めることが決まった。
 インドの人口は中国に次ぐ12億人。英語と数学に強い国民性を生かし、情報技術(IT)産業を原動力にアジアで3位の経済力を誇る大国になった。世界最大といわれる総選挙で政権が交代している民主主義国である。
 日本と価値観を共有し、領土や歴史認識のしがらみもなく、これから大きな成長が期待される国と結びつきを強めることは極めて意味が大きい。
 両国は、2国間のほか世界経済など地球規模の問題でも協力を進める「戦略的協力関係」の構築に2006年から取り組んできた。いまやインドは円借款の最大の受け入れ国であり、日本からの直接投資も中国と並んで最大級となっている。
 だが日本からみた貿易額は1位である中国の25分の1しかなく、経済関係はまだ薄い。日本で学ぶインドからの留学生も中国からの150分の1で、人的交流の強化もこれからだ。
 経済連携協定は、貿易を妨げる関税を10年かけて90%以上撤廃する。知的財産や人の移動も活発化させる。関係を「戦略的」の名にふさわしい実のあるものにしてゆきたい。
 中国は洋上の島々をめぐって周辺国に主張しているのと同様に、1962年に国境紛争を起こしたインドにも、国境にある州などの領有を主張している。さらにインドと対立するパキスタンに軍事援助や原子力協力を進め、スリランカやミャンマー
(ビルマ)で港湾整備を支援するなど、インド洋方面でも圧力をかけている。
 けれど、インドにとっても最大の貿易相手国は中国であり、相互依存の重要さは無視できない。訪日前にシン首相は、アジアで目指すべきは日印中が積極的に関与する繁栄した共同体だ、と述べて配慮を示した。この点で首脳会談が、中国との国境問題の解決には「中国をより生産的で開放的な対話に関与させるのが最善」との考えで一致したことは評価したい。
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レアアース:再利用 東大チームが新技術開発 毎日新聞 10/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101026k0000e040061000c.html
 ハイブリッド車やハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)の効率的なリサイクルにつながる技術を、東京大生産技術研究所のチームが開発し、26日発表した。レアアースは、世界の生産量の9割以上を握る中国の輸出制限などで価格が高騰。将来の安定供給が不安視されており、リサイクル技術の確立が急務だ。
 チームは、コンピューターのハードディスクドライブやハイブリッド車のモーターに使われている高性能磁石「ネオジム磁石」に注目した。これらの多くは現在廃棄処分されているが、磁石に含まれる2種類のレアアース「ネオジム」と「ジスプロシウム」を、高温状態での化学反応を利用して狙い通り回収する新技術を開発した。
 ネオジム磁石を含む合金を高温の塩化マグネシウムの液体に浸すと、合金中のレアアースが溶け出し、鉄やホウ素など不要な物質を分離できた。さらにレアアースが溶けた液体を、約1000度の真空下で蒸留すると、ネオジムとジスプロシウムが回収できた。これにより、合金中のレアアースの8割以上を回収できたという。
 従来研究されていたリサイクル法は、有害な廃液が出たり、レアアースの回収率が低く処理時間も長いという課題があった。今回の方法は、有害な廃棄物が出ず、鉄やアルミニウムなど他の金属を含む製品スクラップからも回収が容易だ。
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 さてここから徐々に医療関連ニュースへと移っていきます。

 昨日衝撃的なニュースが飛び込んできましたが、政府はうろたえるな!心配するな!の一辺倒。確かに過度の反応や対策を講じる必要はありませんが、備えあれば憂いなしですし、今のうちに国民自身が自分の身を守る対策について啓蒙活動を強化しては?と思うのですが、如何でしょうか?対策が後手後手に回らないためにも最悪の事態を想定しておくべきだと思います。


鳥インフル:関係省が対策会議 毎日新聞 10/27
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101027k0000m040029000c.html
 政府は26日、北海道稚内市で強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が検出されたことを受け、環境、厚生労働、農水など関係府省の事務方幹部による対策会議幹事会を開いた。対応マニュアルに基づき、検出地周辺の立ち入り検査や、野鳥の監視検査などで情報交換。仙谷由人官房長官は26日の記者会見で「通常の生活では人に感染するものではない。国民は過度に心配なさらないように」と呼びかけた。


余録:「かりのたより」今昔 毎日新聞コラム 10/27
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 中国は漢の時代、匈奴(きょうど)に捕らわれた将軍・蘇武は北海のほとりに移され、野ネズミを掘り、草の実を蓄える暮らしを強いられた。この「北海」は現在のバイカル湖といわれる。シベリアの湖沼地帯は、そこで夏を過ごす水鳥の繁殖地だ
▲蘇武はもう死んだという匈奴に、漢の使者はこう述べた。「最近、天子が上林苑で射止めた雁(かり)の足に手紙が結ばれ、『蘇武は大湖のほとりにいる』とあったぞ」。匈奴は恐れ入って、蘇武を19年ぶりに解放したというのだ
▲「雁書(がんしょ)」「雁のたより」という手紙の異名を生んだ故事だが、今はまさにシベリアの湖沼地帯から雁などの水鳥がアジアやヨーロッパなど世界各地に渡っている季節である。だが、その携えるウイルスにも神経をとがらせねばならない昨今の鳥インフルエンザ事情だ
▲鳥インフルエンザはシベリアの繁殖地で感染しながら症状の出ない水鳥が広げるものとみられている。環境省によれば、北海道稚内市の大沼でカモのふんから強毒性鳥インフルエンザのウイルスが検出された。国内の野鳥では一昨年以来の強毒性ウイルス検出となる
▲鳥と接触した人への感染例が東南アジアなどで報告されている鳥インフルエンザだが、人への感染の危険は高くない。今回のウイルス検出は渡り鳥などへの監視網がうまく機能したわけで、ここは妙な風評被害が生じないよう冷静に受け止め、必要な手を打つべきだ
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鳥インフル:カモのふんからウイルス検出 北海道・稚内 毎日新聞 10/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101026k0000e040076000c.html
 環境省は26日、北海道稚内市の大沼で採取されたカモのふんから、強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が検出されたと発表した。周辺でウイルスで死亡したと見られる野鳥は見つかっていない。
 同省によると、北海道大が今月14日に研究の一環で大沼でふん183検体を採取。このうち2検体から強毒性のH5N1型ウイルスが検出されたため、同大が同省に報告した。国内では04年3月以降、クマタカやオオハクチョウなど野鳥の死骸(しがい)から強毒性のウイルスが検出されたケースはあるが、ふんから検出されたのは初めてという。
 同省や北海道、北海道大は、ふんが採取された地点から半径10キロ以内で野鳥の死骸があるかどうかを確認するとともに、他のふんも採取してウイルスの保有状況を調査。さらに専門家と連携し、カモの飛来状況などを調べる。また、感染拡大
防止のため、北海道稚内市は26日午前10時から、大沼へ侵入路を通行止めにした。
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養鶏場にウイルス警戒要請 H5N1で農水省 共同通信社 10/26
 
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102601000668.html
 北海道稚内市で野生のカモのふんから高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が見つかった問題で、農林水産省は26日、都道府県や畜産関係団体に対し、養鶏場へのウイルスの侵入防止対策徹底などを要請した。
 調査した喜田宏北海道大教授は「カモは今後南に移動するため、水辺周辺の調査が必要だ。養鶏場は警戒しなければならない」と強調した。
 環境省などによると、北海道大が独自に行っているふんの調査で、14日に稚内市の大沼で採取した183検体のうち2検体でH5N1を検出。これを鶏に感染させると8羽のうち5羽が死んだ。
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 私の専門分野では無いため、あまり詳しいコメントは出来ませんが、卵巣明細胞腺がんに関する話題提供です。私の知識としては、近年増加しており、悪性度も高く抗がん剤などの治療に対し抵抗性を示しやすい・・・くらいの認識しか持ち合わせていません。その乏しい知識で考えると、今回の研究は遺伝子レベルで発生原因(変異過程)を知ることで根治可能な治療開発に発展していく可能性が高い・・・位のコメントしか出来ません。あとしょうもないことですが、卵巣がんは英語で、Ovarian Cancerといい、通称「おばけ」ということもあります。でも「おばけ」でネット検索してみましたが、ヒットしませんでした。(--;

 フォローのために、いくつか読みやすく比較的詳細に記載しているサイトをご紹介しておきます。


卵巣がん(婦人科):NHO大阪医療センター
 
http://www.onh.go.jp/seisaku/cancer/kakusyu/ranso.html

卵巣がん:癌研有明病院
 
http://www.jfcr.or.jp/hospital/conference/cancer/about/ovary.html

卵巣がん:がんプロ.com
 
http://www.gan-pro.com/professional/cancer/ovary.html


卵巣がん抑える遺伝子、島根大など発見…治療薬開発に道 読売新聞 10/26
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=32559
 日本人の卵巣がんの4分の1を占める「卵巣明細胞腺がん」の発生を抑える遺伝子を、島根大と米ジョンズホプキンス大の研究チームが発見し、25日発表した。
 卵巣明細胞腺がんは、悪性度が高いうえ、抗がん剤が効かないため致死率も高く、治療薬開発への応用が期待される。
 研究チームは、患者約50人から採取したがん細胞の遺伝子を解析した。その結果、「ARID1A」と呼ばれる遺伝子が約6割で変異しており、この遺伝子の機能が失われると、がんが発生することを突き止めた。
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卵巣明細胞腺がん:遺伝子異常を発見 島大と米大の共同研究で /島根 毎日新聞 10/26
 http://mainichi.jp/area/shimane/news/20101026ddlk32040641000c.html
 島根大医学部産科婦人科の中山健太郎講師らのグループは25日、米国のジョンズ・ホプキンス大との共同研究で、日本人の発症頻度が高く、抗がん剤がほとんど効かない卵巣明細胞腺がんで、特定のがん抑制遺伝子に異常が起きることを世界で初めて発見したと発表した。これまで卵巣明細胞腺がん発症のメカニズムは分かっておらず、中山講師は「治療薬開発の第一歩となる」としている。
 研究成果は今月8日号の米科学誌「サイエンス」に掲載された。
 中山講師によると、約50人の患者から採取したがん細胞を培養し、抽出した遺伝子を解析したところ、約6割の頻度である特定の遺伝子に異常があることが判明。この遺伝子が細胞をがん化させないように働くがん抑制遺伝子であったことを突き止めた。
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 さて前回に引き続き、睡眠に関する話題提供です。

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1022-605号 院内感染防止にHIV検査、患者に全額負担 浜松2病院 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 いよいよ秋が深まる今日この頃、朝晩はめっきり肌寒くなってきましたが、風邪などひかれていないでしょうか?私は昨晩から今朝にかけて検査当直でした。まぁやること山積みなので、暇な時間は残念ながら皆無でした。

 今年の異常気象は留まるところを知らず、奄美大島では地元の方も経験されたことのないような豪雨に見舞われました。まだまだ予断を許さない状況のようですので、当該地域の方、くれぐれもお気を付け下さい。


 さて秋の味覚を満喫されている方も多いことかと思います。「これが出回ると秋を感じる秋の味覚」というサイトが目に留まりました。どのようなものがランキングされているのかご存じでしょうか?

 第1位:栗  第2位:秋刀魚  第3位:松茸

 第4位:柿 第5位:梨 第6位:新米 第7位:ぶどう 第8位:銀杏 第9位:さつまいも 第10位:鮭

 ついでに「全国 秋の味覚狩りスポット2010」をご紹介しておきます。
 http://www.rurubu.com/season/autumn/mikaku/
 


 今年の秋は、異常気象により秋刀魚が不漁ということでしたが、急激に低下した気温や適度な湿度が「きのこ類」の生育に適していたようですね。この数年、海外産ばかりを口にしていましたが、今年は恩恵に与れるかな?

余録:キノコ豊作の秋 毎日新聞コラム 10/20
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20101020k0000m070126000c.html
 「高松のこの嶺(みね)も狭(せ)に笠(かさ)立てて 満ち盛りたる秋の香のよさ」。「万葉集」でただ一つキノコを詠んだ歌という。高松の嶺に所狭しとかさを立てて満ちあふれる秋のキノコのかぐわしさよ--との意味だからマツタケのことだと思われている▲この時代からマツタケが珍重されてきたのも驚くが、それにもまして嶺を覆うようにかさが並んでいるという様もすごい。そんな万葉の昔の再来と喜んでいいのか、岩手県や長野県、広島県などマツタケ産地では今年はまるでシメジ並みに群生した場所もあるという▲各地で「空前」ともいわれ、東京の市場でも何十年かぶりの大量入荷となったマツタケの大豊作だ。おかげで価格も例年の半値となり、産地ではさらに安値がついているという。これなら久々に国内の山中から運ばれる「満ち盛りたる秋の香」を家庭で楽しめそうだ▲夏の猛暑で一時はマツタケの不作予想が飛び交ったこの秋口だった。しかし9月末からの気温低下により地中が適温となり、10月の降雨が菌類の生育に絶好の条件を作りだしたらしい。山中ではマツタケだけでなく他のキノコ類も近年にない豊作となったようである
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 与えられた自然の恵みを多くの方々と共有したいと思いますが、世の中そんなに甘くはなく、自然の恵み、資源を独り占めしたいと思うのは、万国共通のこと。我々一般庶民は天然ものの国産松茸なんて口に出来ることなんてめったにないことでしょうが、恵まれている人を見ると、羨ましいなぁ・・・なんて羨望の眼差しで見てしまうんですよね。ただ逆に考えてみると豊かな資源を有する方々は当然の既得権として自分のものだと主張することは当然かもしれませんね。

 以下の社説を見ていて、どっちもどっちだなぁ・・・なんて思われた方もおられるのではないでしょうか?ある意味、内政干渉かも???

中国は希土類管理を透明に 日本経済新聞社説 10/22
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E4E5E6E3E7EAE2E0E3E3E2E0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D
 尖閣諸島沖の衝突事件の後に滞った中国の対日レアアース(希土類)輸出が、回復していない。中国が米欧諸国への禁輸に踏み切ったとの報道も流れている。いずれも政治・外交的な対立を背景にした報復だとする受け止め方が出ている。
 中国政府は、環境保護のための輸出削減措置の一環だとして禁輸は否定している。だが、明確なルールが見えないまま輸出が滞っている現状では、疑念を招いて当然だろう。
 公平な貿易政策は、世界貿易機関(WTO)の一員として最低限の義務である。中国政府は日米欧への輸出が円滑に進むよう、早急に手立てを講じる必要がある。透明性の高い希土類管理の枠組みを作り、内外に示すことも欠かせない。
 希土類の対日輸出は、海上保安庁の巡視船に衝突した漁船の船長を日本側が釈放した後に部分的に再開した。しかし原状復帰にはほど遠く、大畠章宏経済産業相は副大臣クラスの交渉を早期に開きたい考えを表明した。形式にこだわらず、国際会議の場なども利用して日本の懸念を伝え、中国側に改善を求めるべきだ。
 米紙ニューヨーク・タイムズは中国から米欧向けの希土類輸出が18日から止まったと報じた。米通商代表部(USTR)が前週、中国の環境技術育成策と希土類輸出削減策がWTOルールに反していないか調査する姿勢を示したことへの報復、との見方が浮上している。日本は米欧と連携して対応する必要もある。
 中国の希土類生産は世界の9割以上を占めるが、それはやみくもな開発の結果だった。中国の環境保全のためだけでなく、世界経済の持続的な成長に欠かせない貴重な資源を無駄遣いしないためにも、適切な管理が望ましいといえる。
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 さて色々と欲の絡んだ世俗社会から離れ、宇宙へと話題を変えます。

 壮大な宇宙からの情報を受信するためのアルマ望遠鏡。一度見てみたい気がしますが、我々の目に飛び込んだり、望遠鏡などから得られる情報は、それこそ凄く昔の情報となっています。どなたか何万光年もの先の世界を待ち受けで受信するのではなく、出迎えに行くような技術開発は出来ないものでしょうかね?やはり宇宙戦艦大和やタイムマシーンの開発に力を注ぐ必要があるのでしょうか?勿論のこと、宇宙の資源を奪いに行く目的でお話ししているのではありませんので念のため。

アルマ望遠鏡―よその惑星系を見たい 朝日新聞社説 10/20
 
http://www.asahi.com/paper/editorial20101020.html#Edit2
 私たちの宇宙観は、ガリレオが小さな望遠鏡で木星の衛星を発見して以来、新しい観測手段が登場するたびに大きく変わってきた。今度はどう変えてくれるだろう。
 そんな期待をしたくなる大型望遠鏡の建設が、鉱山の救出劇で注目された南米チリで進んでいる。アタカマ高地で日米欧が共同して作るアルマ電波望遠鏡だ。自力で光れない生まれる前の星や物質が出す電波を観測する。来年初めに一部の観測が始まる。
 現地は標高5千メートル、空気が平地の半分しかない。研究者らはゆっくり呼吸しながら、ゆっくり歩く。苦しくなったら酸素を吸う。紫外線が強いので、顔が真っ白になるほどの日焼け止めも欠かせない。人間に厳しい環境だが、電波のゆらぎを生じる空気が少なく、乾燥していて電波を吸収する水蒸気も少ない。観測に最適な地である。
 電波をとらえるのは、パラボラアンテナだ。直径12メートルが54台、7メートル12台、合計66台ある。移動でき、観測目的にあわせて配置を変える。山手線の内側より広い直径18キロの範囲に展開すると、同じ直径の巨大アンテナに相当する分解能が得られる。
 視力でいうと、人間の1.0に対して6千、ハッブル宇宙望遠鏡の10倍、東京から大阪の1円玉が見分けられる目のよさだ。
 それぞれ計画を進めていた日米欧がチリの協力を得て、技術や費用を出し合っている。総額約1200億円。日本からは国立天文台が参加し、費用の4分の1を負担する。
 観測のねらいはまず、惑星系の誕生現場をとらえることだ。1995年以来、中心の星の手前を横切るのをとらえるなどの方法で、450個以上の太陽系外の惑星が見つかっている。
 地球のように生命を育める惑星はあるか、そもそも惑星系はどうやってできるのか。太陽系や地球はありふれた存在か、それともまれなのか。
 よその惑星系の詳しい観測が答えを与えてくれるだろう。結果次第で、この宇宙に生命や文明はどれくらいあるのか、手がかりも得られそうだ。
 生命に関連するアミノ酸などの分子があるかどうかも、電波の特徴を手がかりに探る。宇宙の果てで銀河が生まれる現場を見ることも大きな目的だ。
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 ここから医療関連ニュースに移ります。

 急性移植片対宿主病(GVHD)については、骨髄移植合併症の中でも極めて治療が困難なものとして良く知られるところですが、その発症プロセス、メカニズムについては不明なところが多いのが現状です。今回の研究で発症メカニズムが明確化すれば、治療方法も確立される可能性が高くなります。

 GVHDについて概略を以下に記載しておきます。

移植片対宿主病(GVHD)
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%BB%E6%A4%8D%E7%89%87%E5%AF%BE%E5%AE%BF%E4%B8%BB%E7%97%85
 移植片対宿主病(いしょくへんたいしゅくしゅびょう、graft versus host disease; GVHD)とは臓器移植に伴う合併症のひとつ。
 移植片(グラフト)にとって、レシピエント(臓器受給者)の体は異物である。GVHDとはドナー(臓器提供者)の臓器が、免疫応答によってレシピエントの臓器を攻撃することによって起こる症状の総称である。
 混同されることがある病態として、いわゆる拒絶反応がある。拒絶反応はレシピエントの免疫応答によってドナーの移植片が攻撃されることによる合併症の総称であり、GVHDとは、攻撃する側と攻撃される側が反対である。
 GVHDは様々な他家臓器移植の後に発生するが、特に免疫組織を直接移植する、造血幹細胞移植(骨髄移植)後や輸血後のものが知られている。

造血細胞移植ガイドライン GVHD
 
http://www.jshct.com/guideline/pdf/2008gvhd.pdf


骨髄移植合併症:特定分子が関与 筑波大が解明 毎日新聞 10/20
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101020k0000m040086000c.html
 白血病治療に伴う骨髄移植の合併症のうち、半数以上が発症するといわれる急性移植片対宿主病(GVHD)の発症メカニズムを渋谷彰・筑波大教授のチームが動物実験で突き止め、19日発表した。特定の分子の働きを抑えることでGVHDを防げるため、骨髄提供を待つ血液がん患者と提供者(ドナー)との白血球型の一致度が多少異なっても移植成功の可能性が大きいという。
 チームは、血液中のリンパ球にもともと存在する特定の分子(DNAM-1)がGVHD発症にかかわっていることを見つけた。この分子はがん細胞を殺すキラーT細胞の表面に現れてがんを攻撃する半面、患者の正常な肝臓や小腸などの細胞も攻撃してしまうことも分かった。
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 本日のメインニュースに移ります。

 プライバシー保護と、HIV抗体検査時において良く言われることですし、検査をする際には患者本人の同意書もとらなければいけないことは、医療従事者の方なら常識だと思います。例えば同意書をとる際の患者説明はどのようにされていたのか?ということも気に掛かりますし、何よりもHIVを特別視することは私自身ナンセンスだと考えています。先ほどのB型肝炎もそうですし、C型肝炎、梅毒など歴史的にも差別や偏見を受けてきた感染症は山ほどありますが、それらと何が異なるのか?といった思いがあります。これは診療報酬上も非常に大きな矛盾点があり、明らかにHIVを特別視しています。一例を挙げると、入院時や内視鏡検査時におけるHIV検査は診療報酬として認められませんが(H20支払基金回答)、前述のその他項目においては、特に記載はありません。

 下記記事のケースは、以前にも大々的に取り上げられ問題提議された事項ですが、当然疑い病名にしろ病名がつかず、明らかに医療従事者側の都合により検査する場合は当然認められないことだと思います。

 当院の場合は、DPCであり入院患者に対する検査は包括されますので、支払い上の問題は一切ありません。


朝日新聞社説 10/21 http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 とても大きな金額になる。だが、立ちすくむわけにはいかない。どう負担を分かち合うか、国民全体で考える必要がある。B型肝炎患者の救済問題は重い課題を投げかけている。
 集団予防接種が原因でB型肝炎に感染したとして患者らが賠償を求めた裁判で、国は最大2500万円(死亡時ほか)を支払うことなどを柱とする和解案を示した。これを全国の潜在患者にまで当てはめると、必要な予算は向こう30年で2兆円になり、閣僚からは増税もありうるという発言もある。
 戦後間もない1948年に予防接種法が施行された。法律に基づく集団接種は、百日ぜきやジフテリア、結核などの伝染病から子供の命を守るとともに、社会の防衛という意味があった。
 だが、旧厚生省が1人ずつ注射器を取りかえるよう通知した88年まで使い回しが続き、一部の人にB型肝炎ウイルスを感染させた。これが原因で慢性肝炎などになった患者らが先に起こした裁判で、最高裁は国の過失を認めて賠償を命じている。
 政府によると、B型肝炎の患者・感染者の総数は120万人前後。母子感染が多いとされ、予防接種が原因との疑いがあるのは、ウイルスを持つが症状は出ていない持続感染者(45万人前後)を含め50万人程度とみられる。
 今回の和解案について患者側は、金額を過大に見せて不安をあおり、国民と患者の間にくさびを打ち込むものだと批判する。たしかに平穏な日常生活を送っている人も多く、想定される患者や感染者のどれほどの人がこの先、支給を求めるかは分からない。
 だが、最大限どこまでの負担が必要になるかは、主権者であり納税者である国民が知っていて当然の情報だ。和解案の詳細を公表した政府の姿勢は評価していいだろう。
 問題の時期に集団予防接種を受けた人は20~60歳代になっている。予防接種による感染の率について様々な見方があるが、可能性はだれにもあった。国民の多くはいま負担の方法を考える立場だが、もしかしたら救済を求める側になっていたかもしれない。
 「国」という打ち出の小づちをもった存在が我々とは別にあって、お金を出してくれるわけではない。長年の過った厚生行政の償いは、最後は国民が引き受けるしかない。
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【朝日新聞社ニュース 2010/10/20】
 院内感染防止にHIV検査、患者に全額負担 浜松2病院
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201010190477.html
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 国内最大規模の社会福祉法人「聖隷(せいれい)福祉事業団」が運営する聖隷三方原病院と聖隷浜松病院(いずれも浜松市)が、手術を受ける患者らに、求めがなくてもエイズウイルス(HIV)感染を調べる検査をし、一部の患者に検査費用全額を負担させていたことがわかった。医師らへの院内感染防止が目的といい、厚生労働省はこうした場合は「病院負担が望ましい」としている。両病院は「不適切だった」として、約3万5千人の患者に計6千万円以上を返金する。
 厚労省や医療関係者によると、手術前の患者には感染症対策として肝炎などの検査をすることが一般的で、公的医療保険も適用される。一方で、手術前のHIV検査は増えているとみられるが、厚労省は「患者の感染を疑ってではなく院内感染防止が目的の場合、保険給付の対象とすることは適当ではない」としている。
 両病院によると、HIV検査は出血を伴う手術を受ける患者らに実施。1999年以降だけで延べ約3万5千人に全額を負担させていた。浜松病院は1回につき税込みで1260~1990円を、三方原病院では2100円を、徴収していたとい
う。
 手術前のHIV検査について、静岡県では「大量出血を伴う手術を受ける患者」などに限って一部、保険適用が認められている。両病院が全額負担を求めたのは保険が適用されない軽微な手術の患者だったとみられる。浜松病院は朝日新聞の取材に「全額を病院が支払うのでは巨額の負担になる」としたが、両病院とも「病院が負担するべきだった」と説明した。
 また、厚労省は通知で、HIV検査について「人権保護の観点から、本人の同意を得て実施すること」として、院内感染防止を目的とした場合でも患者の同意が必要と定めている。HIV検査について両病院は手術の同意をとる書類に記述していたが、その他の項目と一括して同意を得ていた。
 三方原病院は「不十分と言われるとそうかもしれない」と説明。両病院とも今は、保険が適用されない患者はHIV検査を取りやめ、検査をする場合も手術同意書とは別の書類で同意をとる方式に変えたという。
 両病院とも検査で感染が判明した場合には患者に通知し、治療する方針という。
 同事業団が運営する系列病院では、聖隷横浜病院(横浜市)で今年1月、厚労省関東信越厚生局の調査で、ほぼすべての患者に検査を実施し、費用を全額負担させていたことが発覚した。同病院は過去3年間に費用を徴収した約5千人の患者に返金を進めている。
 HIV感染症が専門で、職業感染制御研究会顧問の木村哲・東京逓信病院長によると、ほとんどの医療機関が手術前にHIV検査を実施しており、病院側が費用を負担しているという。「医療従事者の安全を確保するための検査なのだから、病院側が費用を負担することが望ましい」という。
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1018-602号 特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 まずは野球ネタから・・・阪神は予想通り期待を裏切っていただき、腸の煮えくり返る思いをしておりますので、この話題については私の前では禁句です。そこで・・・機嫌の良くなるSSC太陽ネタから。この土曜日、日曜日は公式戦が各1試合ずつと非常に楽なスケジュールでした。両試合とも順当に勝ち進んでいます。特に日曜日の連盟試合では、主力4選手が市の陸上競技大会参加のため、12名(うち1名怪我のため野球出来ず)をした時にで戦わざるを得ない状況でしたが、9対0で5回コールド。みんなたくましくなって地力がついてきましたね。(^^)

 先週の水曜日に日本医師会臨床検査精度管理調査報告は終了したのですが、会議や打ち合わせが多いに加え、精度管理調査に集中していたため他の業務が少し停滞気味で、その埋め合わせをしたり、スタッフの業績評価期限があったり、さらには平成22年度政策医療財団助成研究の準備などを行っており、まだまだ落ち着いていませんので、定期的にメールニュースを送れるような状態ではありません。ゲリラ的にニュースが飛び交ったり、突然中断したりと不定期更新となりますが、お許しください。また気になっていた記事を選別してお届けしますが、少々古いものもあります(カウントするとストックしている記事は現時点で数十記事ありますが、全て配信はしませんのでご安心を!)。リアルタイムな対応が出来なくてごめんなさい。またブログ更新も全然出来ていませんので、御来訪いただいた方には本当に重ね重ね申し訳ありません。出来る限り早期に通常通りの平日配信が出来るよう、正常化に努めますので、しばしお待ちください。


 さて先週のトピックは何と言っても、建国200年がまさに波乱と激動のチリですね。ライブ中継を全て見てはいませんが、一部見ただけでもその感動は伝わってきます。全員が無事生還されて本当に良かったですね。しかし極限とも言える状態で、統率のとれた行動をよくぞ・・・といった印象です。絶望感や色々な思いが渦巻いていたでしょうね。私の想像などはるかに超える思いをされてたことでしょう。


天声人語 朝日新聞コラム 10/14
 
http://www.asahi.com/paper/column20101014.html
 北の民イヌイットは、雪原のまぶしさから目を守る雪めがねを考え出した。セイウチの牙や木片に細い切れ目を入れた、手作りのゴーグルだ。光を遮る発明品はサングラスの原点とされる▼地底から救出されるチリの鉱員たちは、夜も朝もそろいの黒めがねだった。暗さに順応した網膜を保護するだけでなく、それは感情の爆発や乱反射を防ぐ道具に見えた。すでに万感募る瞳である。歓喜の明度が九割減でも不足はなかろう▼一人目の救出中に日付が変わった。約15分とはいえ、身を硬くしての孤独には足かけ二日の表現がふさわしい。現地の例えは「地中からの出産」。苦から喜へと英雄たちが産道を抜け、70日も頭上にあった大地を踏みつけた▼チリにすれば波乱の建国200周年だ。まず大地震に襲われ、文字通り余震の中でピニェラ大統領の就任式、そして「奇跡の33人」である。基幹産業での不幸と幸運は、救出劇の先頭に立った大統領の人気を押し上げた▼鉱員にはギリシャ企業が慰安旅行を申し出たそうだ。映画化も決まり、会見や手記の依頼もある。体験に値がつくことで、彼らは地底からしばし解放されよう。いや、もうこりごりか。坑内労働の安全は、一編のハッピーエンドで守れるものではない
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 歓喜のチリに比べて日本の国会は何と興醒めするような光景ばかりが目につくのでしょうか???と思いきや、一筋の光が差し込むような論戦が展開されています。やっぱり建て前とかそんなことばかりに捉われるのではなく、国民のための論戦であって欲しいですし、足元ばかりを見たような議論や、揚げ足取りのような質問はもう見たくないですね。そんなものは国民の前でしないでもらいたいものです。国会議員は国民の代表なのですから、「格」「識」を大切にして下さい。

朝日新聞社説 10/14 http://www.asahi.com/paper/editorial20101014.html#Edit1
 国会でこれほど「熟議」が語られたのは初めてだろう。とことん議論し、熟慮し、ともに解決策を探るというこの言葉が、衆院予算委員会で与野党からさかんに聞かれた。
 直接のきっかけは、菅直人首相が所信表明で「熟議の国会にしていくよう努めます」と唱えたことだ。
 衆参両院の多数派が異なるねじれ状態で、連立組み替えの見通しも立たない。政策ごとに野党の協力を得るしかない。首相は政治の現実を踏まえて、熟議を持ち出したに違いない。
 ただそれは国会本来の機能を回復することであり、時代の要請でもある。政治が前進する兆しとして歓迎する。
 55年体制下はもちろん、野党時代の菅氏自身がそうであったように、相手を鋭く追いつめる対決型の論戦は国会の一つの見どころではある。
 だがいま、日本は停滞の中にある。だれが政権に就こうと同じ課題に立ち向かわなければならない。知恵を出し合い、接点を求め、政治を前に動かす議論の仕方を身につけるべきである。
 そうした議論の末に、越えがたい違いが浮かび上がるなら、それもいい。選挙の争点が鮮明になる。
 熟議の作法が定着したとはまだまだいえないが、そのために何が必要か、手がかりはつかめたのではないか。
 まず、日本の行く末にかかわる問題を大局に立って議論する姿勢である。
 蓮舫行政刷新相が国会内でファッション誌の撮影に応じたことに、どれだけ時間を費やす必要があるか。尖閣諸島沖での漁船衝突事件は重大だが、論ずべきはセンカクモグラの保護より、中国とどう向き合っていくかだろう。
 相手を一方的に責め立てるのではなく、自らを省みながら論じる姿勢も不可欠である。
 石破茂自民党政調会長は、自民党政権が税制改革などを先送りしてきたことに「強烈な反省」を持っていると切り出した。温室効果ガス25%削減の政府方針を「アンチビジネス」と断じ、違いも鮮明だった。それでも、同様の問題意識を持ち、ともに打開策を探ろうという姿勢を感じたのか、首相は石破氏に「ありがとう」と繰り返した。
 建前に固執せず、なるべく率直に語る。自分の頭で考え、姿勢を改めるのもいとわない。それも熟議の条件だ。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 いよいよインフルエンザの季節が到来しました。全国の状況を見てみると、A香港型がチラホラと見受けられるようです。昨年パンデミった新型インフルエンザも見受けられるようですが、爆発的な発生はまだないようです。今年はワクチンにしろ、昨年の教訓が生かされ、万全の態勢だと思います。現状況が分かり易く掲載されていましたので、ご紹介しておきます。くれぐれも、手洗いうがいなどのスタンダードプリコーションをお忘れなく!


インフルエンザ:予防接種、早めに 毎日新聞 10/15
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101015ddm013100014000c.html
 インフルエンザの流行シーズンを前に、10月から各地の医療機関でワクチン接種が始まった。昨季は新型インフルエンザ(H1N1)が猛威を振るい、国内でも約2077万人が感染したと推計されている。今季はどのようなインフルエンザの流行が予想されるのか。また、ワクチンの供給量は十分か、接種が薦められるのはどのような人なのか。ワクチン接種の仕方や注意点をまとめた。【藤野基文】
 世界保健機関(WHO)は新型インフルエンザについて、世界的大流行の時期は過ぎたが、ウイルスが消えてなくなったわけではなく、今後数年間は世界で流行し続けることが考えられるとしている。また、今季のインフルエンザについて専門家は「流行する時期や種類は分からないが、新型だけの大流行は考えにくく、新型と季節性の両方が流行するだろう」と予想する。
◆1種類で
◇新型と季節性を混合、5800万回分供給
 今季のワクチンは、新型と季節性2種類の計3種類に対応する「3価ワクチン」が製造されている。昨季は、季節性と新型のワクチンは別々に打つ必要があったが、今季は1種類を接種すればよい。従来のインフルエンザワクチンは、A香港型とAソ連型、B型の3種類を一つにまとめたものだった。今季は、近年ほとんど消滅したと考えられるAソ連型を外し、代わりに新型のワクチンを混ぜている。
 厚生労働省によると、この新しいワクチンはメーカーから約5800万回分が供給される予定だ。担当者は「これまで季節性ワクチンが1シーズンに約4000万回使用されていることから考えても、十分に足りる」としている。このため、昨季は供給が間に合わず、妊婦や基礎疾患のある患者、乳幼児などに優先的に接種されたが、今季は優先接種の対象者は定めない。
 接種は国と契約した病院や診療所で受けることができる。接種回数は、13歳以上が1回、免疫の付きにくい13歳未満が間隔を1~4週間空けて2回。ただし、病気などで免疫の付きにくい人もいるため、13歳以上でも医師の判断で2回接種することもある。料金は市町村が決めるため一律ではないが、厚労省は1回目3600円、2回目2550円を目安として示している。
◆効果は
◇半年は持続、40~60代も積極的に
 ワクチンはいつごろ打つのが良いのだろうか。東京医科大の松本哲哉教授(微生物学)は「ワクチンの効果は約半年間持続する。免疫ができるまでに最低2週間かかるので早めに接種した方がよい」と話す。また、昨季にワクチン接種した人やインフルエンザにかかった人も免疫力が低下しているため、改めて接種した方がよいという。
 新型については、昨季の優先接種の対象だったリスクの高い人は当然接種が薦められる。さらに、東北大の押谷仁教授(ウイルス学)は「理由は分からないが、昨季は40~60代の死亡者が多く、死亡率も高かった。一方で、この層は感染者が少なく、全く免疫を持っていない人もいるため、特に積極的に接種してほしい」と呼びかける。一方、季節性は高齢者で重症化することが多く、やはり接種が薦められるという。
・・・続きを読むにはここをクリック
■今季のインフルエンザワクチンのポイント
 ・新型と季節性を一つにまとめた3価ワクチン
 ・供給量は十分な5800万回分。優先接種の対象者は定めない
 ・接種は13歳以上が1回、13歳未満は2回
 ・40~60代で高い新型の死亡率。昨季の未感染者は積極的に接種を
 ・昨季の感染者、ワクチン接種者も、免疫力が低下しているため、改めて接種した方がよい
 ・免疫ができるまでに約2週間。接種は早めに


 記事にも書いていますが、またか!!!のような隣国の対応。国民性もあるのでしょうが、やはり政府からまともな情報を与えられていないのでしょうね???しかし日本国民ならここまでしないでしょうね。このところの諸外国への対応と言い、品格が問われても仕方のない蛮行ですね。長くなるし嫌気もさしますので、URLのご紹介のみ。

常軌逸した反日デモを憂う 日本経済新聞社説 10/18 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E4E7E7E0E4E6E2E3EAE3E2E0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D

【主張】中国の反日デモ 誤った「愛国」教育を憂う 産経新聞社説 10/18
http://sankei.jp.msn.com/world/china/101018/chn1010180244000-n1.htm


 さて嫌な話題はさておき、ここから医療関連ニュースに移ります。

 タイトルを見た瞬間、日本看護協会の認定かな?と思いきや、専門学会の取り組みだったのですね。日本看護協会の認定制度を否定するつもりは全く無いのですが、以前にも申し上げたことですが、やはり専門学会による認定制度の方が他職種から同一目線で受け入れられやすいのでは?と率直に思います。

 私自身看護部門の認定制度について不勉強なもので、ちょっと調べてみました。


http://www.exlog.net/archives/cat3/post_12/

 日本看護協会 認定看護師日本看護協会が認定する認定看護師は看護スペシャリストです。 医療現場の高度化が進み、より専門的な知識と技術が必要とされており、最新医療に対して、質の高い知識や技術を養った人材が必要とされています。
 この医療状況から、日本看護協会が1996年にスタートさせたのが認定看護師制度です。
認定看護師とは?
 「実践」「指導」「相談」の3つの役割を果たす者としています。日本看護協会の記述では「特定の看護分野で熟練した看護実践ができる者」と規定されており、認定看護師(Certified Nurse)は実践家として役割を果たすことが期待されています。
認定看護師になるには?
 保健師、助産師、看護師いずれかの免許取得者であること。実務経験が通算5年以上必要。(うち通算3年以上は認定看護分野の経験)(働いている施設での看護師長からの推薦も必要です。)
 上記を満たすことによって、認定看護師教育課程を受講するための入学選抜試験を受けることができます。
認定看護師の分野は?
現在では以下の17分野が特定されています。
1、救急看護 2、皮膚・排泄ケア 3、集中ケア 4、認知症看護 5、緩和ケア 6、がん性疼痛看護 7、がん化学療法看護 8、摂食・嚥下障害看護 9、感染管理 10、訪問看護 11、糖尿病看護 12、不妊症看護 13、新生児集中ケア 14、小児救急看護 15、透析看護 16、手術看護 17、乳がん看護


認定輸血看護師制度 http://www.jstmct.or.jp/jstmct/CertNS/Document.aspx

認定輸血看護師を養成 30日から初の勉強会 福島民友ニュース 10/18
 
http://www.minyu-net.com/news/news/1018/news1.html
 輸血の正しい知識や、技術を身に付けた認定輸血看護師の認定が本年度から始まることを受け、県内で輸血に携わる医師や行政職員らでつくる県輸血懇話会は今月から、初の勉強会を開講、認定取得を目指す看護師の養成に乗り出す。県内看護師の受講を促し合格者を県内病院に送り出すことで、県内の輸血医療水準の向上につなげたい考え。
 認定輸血看護師制度は、福島医大医学部長で同大輸血・移植免疫学講座の大戸斉教授が理事長を務める日本輸血・細胞治療学会が本年度から創設した制度。12月に試験を行い、血液製剤の適切な管理や輸血前後の患者のケア、副作用への対応など輸血医療全般に対する総合的な知識と能力を身に付けた看護師を認定する。本年度の試験は埼玉県で行われ、本県からは17人が受験する予定。
 勉強会は今月30日から12月までの全4回、福島市で開催する。福島医大付属病院の医師らが講師を務め、輸血の実情や血液の管理方法、輸血後の感染症や副作用などについて解説する。本年度受験する看護師に限らず、今後受験を検討する看護師や、輸血について理解を深めたい医療関係者にも参加を呼び掛けている。
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 さて本日のメインニュースです。少々古い記事になりますが、心房細動患者の抗凝固療法についてシリーズ記事が掲載されていましたので、ご紹介しておきます。専門性が少々高くややこしい話もありますので、ご興味のない方は飛ばして下さい。


【日経メディカルオンライン 2010/10/08】
 特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.1
 ワルファリンに代わる経口抗凝固薬、いよいよ登場間近
 抗トロンビン薬「dabigatran」をFDA諮問委が承認勧告
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t112/201010/516885.html
=================================================
 心房細動(AF)の患者は現在、欧州で約600万人、米国で約230万人とされ、高齢化に伴い増加傾向にある。状況は日本でも同様で、発作性も含めるとAF患者は約150万人、10年後には200万人に達するともいわれている。
 これらのAF患者では、心原性脳塞栓症の発症リスクが約5倍高いとされ、世界で毎年約300万人がAFに起因する脳卒中を発症している。しかも、その症状は重篤で、後遺症のために要介護となることも少なくないため、医療費に及ぼす影響などが世界的に大きな問題となっている。
 AF患者の脳卒中を予防するには、抗ビタミンK拮抗薬(ワルファリン)による抗凝固療法が有効だ。しかし、プロトロンビン時間のINR(International normalized ratio)値など凝固能の定期的な検査が必要で、食物や薬物との相互作用にも注意しなければならないなど、管理が煩雑なため、その実施率は5割前後と低い。臨床現場では、より簡便で安全な新しい経口抗凝固薬の登場に期待が集まっている。
 8月25日から9月1日にかけてスウェーデン・ストックホルムで開催された欧州心臓学会(ESC2010)でも、現在開発中の抗凝固薬の臨床試験の結果がHot Lineセッションで報告されたほか、メーカー共催のサテライトシンポジウム、プレス向けイベントなどでも新しい抗凝固薬の話題が目立った。
AF患者の適応で先行するdabigatran
 現在開発中の抗凝固薬には、トロンビンの活性を特異的に阻害する抗トロンビン薬と、第Xa因子を阻害する抗Xa薬の2つのタイプがある。それらの中で、「AF患者に対する脳卒中予防」の適応において、最も早く上市されると見込まれているのが抗トロンビン薬のdabigatranだ。
 dabigatranは、血栓形成プロセスの中で中心的な酵素であるトロンビンの活性を特異的に阻害することで抗血栓作用を発揮する。固定用量で一貫した有効性を示すため、INRの定期的なモニタリングが必要なく、また薬物相互作用の可能性も少ないとされる。ただし、服用は1日2回。有害事象の発現では、消化不良などの消化器症状がみられた(第3相試験「RE-LY」では、ワルファリン群の5.8%に対し、dabigatran150mg群で11.8%、110mg群で11.3%)。
 独ベーリンガーインゲルハイムは8月30日、心房細動患者の脳卒中発症予防の適応で、米食品医薬品局(FDA)がdabigatranを優先審査品目に指定していることを発表。その後9月20日には、FDAの心血管薬・腎臓用薬諮問委員会が同適応でdabigatranの承認勧告を行ったことを明らかにした。
 米国以外の欧州や日本などにおいても、同様の適応で既に承認申請済み。全世界における最初の販売承認は、米国で2010年末から2011年初めになされると見込んでいる。
脳卒中低リスク群(CHADS2 0~1)でも予防効果 
 AF患者の脳卒中予防についてdabigatranとワルファリンを比較した第3相臨床試験「RE-LY」の結果は昨年のESC2009で発表され、予想を上回る結果に大きな注目が集まった。
 RE-LYの主要評価項目は、脳卒中および全身性塞栓症の発症。dabigatran 150mg 1日2回投与群で主要評価項目のリスクは、ワルファリンに比べ有意に低く(相対リスク〔RR〕0.66、95%信頼区間〔CI〕0.53-0.82)、大出血の発症率は同等だった(RR0.93、95%CI 0.81-1.07)。dabigatran 110mg 1日2回投与群では、主要評価項目のリスクはワルファリンに対する非劣性が確認され(RR 0.91、95%CI 0.74-1.11)で、大出血の発症率はワルファリンよりも有意に低かった(RR 0.80、95%CI 0.69-0.93)。
 今年3月の米国心臓学会(ACC)では、脳卒中リスクをCHADS2スコアにより層別化し解析した結果も発表された。これによると、CHADS2スコアによるリスクの程度にかかわらず、dabigatran 150mg群ではワルファリンよりも有意に脳卒中および全身性塞栓症の発生頻度を低下させることが分かった。110mg群における発症頻度はワルファリンと同程度だった。
 大出血については、CHADS2スコアが0~1の脳卒中低リスク群では150mg群と110mg群ともに、ワルファリン群よりも大出血の発現が低下した。さらにリスクの程度にかかわらず、すべての患者群で頭蓋内出血の発現を大幅に減少させた。
 低リスク群(CHADS2スコアが0または1)については、もともとワルファリンによる有用性が明確ではなくアスピリンが投与されることが多かった。心臓血管研究所研究本部長の山下武志氏は、「1次予防の患者に多いCHADS2スコアが0~1の場合、出血リスクなどを考えてワルファリン投与をためらう医師は少なくなかった。しかし、同スコアが低い場合でもdabigatran投与群は脳卒中リスクを有意に下げ、しかも頭蓋内出血のリスクがワルファリン群よりも有意に低かったという結果は、臨床医にとって有意義な情報となるだろう」とコメントしている。
 さらにRE-LYのサブ解析の結果がThe Lancet Onlineに2010年8月29日付けで掲載された。このサブ解析は、医療機関におけるINRのコントロール状態の良し悪しが、RE-LYの試験成績にどのように影響しているかを見たものだ。医療機関の平均TTR値(目標治療域であるINR 2.0~3.0を維持した時間)の四分位範囲を特定し、主要評価項目について検討した。
 その結果、INRコントロールの状況にかかわらず、dabigatran 150mg群はワルファリンに対して優越性を、またdabigatran 110mg群はワルファリンに対して非劣性を示すことが確認された。
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【日経メディカルオンライン 2010/10/13】
 特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.2
 抗トロンビン薬に続き抗Xa薬も続々と
 抗Xa薬 vs. ワルファリン、初の比較結果が11月に発表
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t112/201010/516913.html
=================================================
 開発中の経口抗凝固薬には、Vol.1で紹介した抗トロンビン薬のdabigatranのほかに、抗Xa薬もある。現在、心房細動(AF)患者の脳卒中発症抑制の適応で複数の抗Xa薬が臨床試験を行っており、その中で第3相の段階にあるのはapixaban、rivaroxaban、edoxabanの3つだ。
 抗トロンビン薬は、生成されたトロンビン(IIa因子)の活性を阻害することで、フィブリンの生成をブロックする。これに対して抗Xa薬は、抗トロンビン薬とは作用点が異なり、血液凝固カスケードのより上流にあるXa因子を阻害し、トロンビンが生成されるのをブロックする。
初の抗Xa薬 vs. ワルファリン、rivaroxabanの第3相結果が近く発表
 rivaroxabanについては現在、主な5つの適応症についてグローバルな臨床試験が進行中だ。その中で、「AF患者の脳卒中予防」についての第3相臨床試験は「ROCKET AF」(対象患者1万4269人、平均年齢73.1歳)と、日本人を対象とした「J-ROCKET AF」(対象患者1280人)の2つだ。いずれもrivaroxaban投与群とワルファリン投与群とを比較する無作為二重盲検試験で、主要評価項目は脳卒中および全身性塞栓症。
 rivaroxabanの投与量は、ROCKET AFでは20mg1日1回(クレアチニンクリアランス30~49mL/分では15mg1日1回)。日本人対象のJ-ROCKET AFでは、15mg1日1回(クレアチニン・クリアランス 30~49mL/分では10mg1日1回)となっている。ワルファリン群の目標INRは2.0~3.0だが、J-ROCKET AFでは日本のガイドラインを考慮して、70歳以上では1.6~2.6としている。
 独バイエル・ヘルスケア社によると、これらの試験の結果は今年11月の米国心臓協会(AHA)学術集会で発表される予定という。抗Xa薬とワルファリンを比較した大規模試験の結果は初となり、大きな関心を集めることになりそうだ。
 ROCKET AFに先立ち、8月の欧州心臓学会(ESC2010)のHOTLINEセッションでは、急性症候性深部静脈血栓症(DVT)患者(3400人)の静脈血栓塞栓症(VTE)再発予防に関するrivaroxabanの第3相試験「EINSTEIN-DVT」(日本は不参加)の成績が発表された。
 有効性に関する主要評価項目である「症候性再発性DVTと非致死性または致死性肺血栓塞栓症(PE)の累積発現率」は、rivaroxaban群で2.1%に対し、標準治療群(エノキサパリン投与後にビタミンK拮抗薬を投与)は3.0%。標準治療に対するrivaroxabanの非劣性が証明された(P<0.0001)。
 安全性に関する主要評価項目である「重大な出血事象および重大ではないが臨床的に問題となる出血事象の複合」については、両群とも8.1%で有意差はなかった(P=0.77)。
 データを発表したオランダのHarry Buller氏は、「ビタミンK拮抗薬は非常に効果があるが、管理が難しい。rivaroxaban 1剤でより簡便にDVT治療が行える」と話した。
apixaban vs. アスピリンではapixabanに軍配
 ESC2010のHOTLINEセッションでは、apixabanのAVERROES試験(第3相試験)の結果も発表された。ビタミンK拮抗薬(ワルファリン)が様々な理由で不向きとされたAF患者5600人を対象に、apixaban投与群(5mg分2)と、アスピリン投与群(81~324mg/日)を比較した。主要評価項目は、脳卒中および全身性塞栓症の発症率。
 その結果、主要評価項目の年間発症率はapixaban群1.7%、アスピリン群4.0%(相対リスク比0.46、95%信頼区間:0.33-0.64、P<0.001)でapixaban群が有意に低かった。一方、重大な出血の年間発症率はapixabanで1.4%、アスピリンで1.2%で、両群間に有意差はみられなかった。
 AVERROES試験の結果を発表したカナダのStuart J. Connolly氏は、「1年間に1000人の患者をアスピリンではなくapixabanで治療すると、18件の重大な脳卒中、10人の死亡、31人の冠動脈系疾患での入院を予防できる。重大な出血のリスクの発生は2例のみということになる」と説明した。
 この発表に対するディスカッサントとして登場したノルウェーのHarard Arnesen氏は、「ビタミンK拮抗薬(ワルファリン)に不向きとされる対象者の定義があいまいだ。難しいことではあるが明確にすべきだろう」などと指摘した。
 心房細動の脳卒中予防において、アスピリンはワルファリンなどの抗凝固薬よりも効果が劣ることは、既に大規模試験で明らかになっている。その点では、今回のアスピリンとの比較結果は臨床家にそれほど大きなインパクトを与えるものではな
いだろう。apixabanとワルファリンを比較するARISTOTLE試験が現在進行中であり、結果が待たれるところだ。対アスピリンのAVERROES試験には日本は不参加だが、対ワルファリンのARISTOTLE試験には日本も参加している。ARISTOTLE試験の結果は11年4月ごろにまとまる予定だという。
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【日経メディカルオンライン 2010/10/13】
 特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.3
 欧州が独自の新「心房細動ガイドライン」
 「血管系疾患」「65~74歳」「女性」のいずれかでも抗凝固療法を考慮
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t112/201010/516926.html
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 8月25日からストックホルムで開催された欧州心臓学会(ESC2010)では、新しい心房細動(AF)ガイドラインが発表された。これまでのESCの心房細動ガイドラインは、米国心臓協会(AHA)や米国心臓学会(ACC)と共同で作成されていたが、今回から初めて、ESC単独のガイドラインとなった。
 ガイドラインを取りまとめた英ロンドン大学のJohn Camm氏は、「新しい薬物治療が可能になり、治療方法についてのエビデンスも集積されたため、ガイドラインの改訂に至った。薬物の選択や規制などの環境が米国と異なるため、欧州独自のガイドライン作成に踏み切った」と話した。
CHA2DS2-VAScスコアで抗凝固療法の適応拡大へ
 新ガイドラインで特に注目されるのは、AF患者の脳卒中リスクを評価するためのCHADS2スコアに加え、新しいCHA2DS2-VAScスコアの使用を推奨している点だ。
 従来のCHADS2スコアでは、スコアが2以上の場合に抗凝固療法を必須としていた。しかし、スコアが0または1の場合には抗凝固療法は必要ないのかという点については、統一した見解は出ていない状況だった。そこで、CHADS2スコアが0または1の場合に、さらにきめ細かくリスクを層別化するために、CHA2DS2-VASc スコアが新ガイドラインに導入された。
 CHADS2スコアと比べると、CHA2DS2-VAScスコアでは、「血管系疾患」「65~74歳」「女性」を1ポイントとして、リスク項目に加え、さらに「75歳以上」のリスクを2ポイントに引き上げた。そして、CHADS2スコアが0または1でも、CHA2DS2-VAScスコアが1以上、つまり新たに加わった3つ目のリスクのいずれかが該当すれば、抗凝固療法を考慮することとした。
 抗凝固療法の適応を拡大する一方で、大出血のリスクについては「HAS-BLEDスコア」が新たに導入された。このスコアを使ってリスクをカウントすれば、出血リスクをすばやく評価できる。スコアが3以上のハイリスク患者に抗凝固療法を行う際には厳格な経過観察が必要で、定期的に抗凝固療法を見直すことを推奨している。
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1012-601号 院内がん登録の施設別データ公表へ―連絡協が方針 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 いよいよ日本医師会臨床検査精度管理調査も明日の午後五時をもって提出期限となりました。やれやれと胸を撫で下ろされたり、一抹の不安を抱えつつ期限を迎えられている方は多いのではないでしょうか?私の施設では本日より心電図室がリニューアルオープンとなり、慌ただしい中で関係するスタッフが本当によく頑張ってくれました。明日まであとひと踏ん張り。私は本日病院にお泊りですので、長い夜を楽しむとします・・・(--;

 先日の三連休は陽の高いうちは野球小僧たちとべったり過ごし、早朝や夜間は色々と調べ物をしていました。メールニュースも出したかったのですが、余裕がありませんでした。ということで、本日のお品書きは、私の興味本位なものと、特に気になったものをピックアップしてお届けします。


 まずはコラムのご紹介から。

 ようやく朝晩は秋らしくなりましたが、まだまだ日中は半袖でも過ごせるほど暑い日が続いていますね。熱中症にはならないだろうと思いますが、風邪をひいたりお腹をこわしたりと体調を崩されている方が多いようですね。これからの紅葉を含めた短い(だろう)秋を満喫するためにも体調は万全にしておいてくださいね。私の場合、紅葉を楽しむ暇もなく、野球小僧たちと汗と砂にまみれるとします。


天声人語 朝日新聞コラム 10/11 http://www.asahi.com/paper/column.html
 草冠(くさかんむり)に「秋」と書くほどだから今の季節を代表する花に違いない。先の小紙俳壇に高槻市の会田仁子さんの〈萩白し風の中より切つて来し〉が選ばれていた。同じ感覚の人がおられるのだなと思った。萩は透き通った秋風に吹かれる姿がいい
▼「おいでおいで」をするススキもそうだが、萩にも風がよく似合う。どちらも、風のないときも風を誘って揺れているような趣がある。秋に降る雨を「萩散らし」とも呼ぶそうだ。一両日の雨ですっかり花がこぼれた枝もあろう。天に地に、猛暑の日々が遠ざかる
▼たけなわの秋を待ちかねて、先日、北へ旅して岩手の早池峰山(はやちねさん)に登った。紅葉は、2千メートルに近い山の半ばまで下りていた。「今年はいま一つ」と土地の人は気の毒がったが、どうしてなかなかの眼福を得た。咲き残りの高山植物が岩の陰で風にふるえている
▼〈この山巓(さんてん)の岩組を/雲がきれぎれ叫んで飛べば/露はひかってこぼれ/釣鐘人蔘(ブリューベル)のいちいちの鐘もふるへる〉。この地に生きた宮沢賢治の詩「早池峰山巓」の一節だ。小さいものに向く眼差(まなざ)しは、いつもながらに優しい

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 紅葉絡みの話題をもう一編。紅葉の名所として近畿では嵐山などが有名ですが、箱根の山も見事ですね。でも箱根と言えば紅葉よりも正月恒例の駅伝があまりにも有名ですね。あのアップダウンを駈け登ったり駆け下りたり、出場されている選手は皆さんまさに超人です。その山道に二本脚歩行のロボットをトライさせたとは、思いついた人も洒落が効いていますね。


10月11日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20101010-OYT1T00816.htm
 正月恒例の箱根駅伝の5区は、箱根の山を駆け上る難所である。急坂を疾走するランナーは「山の神」と呼ばれる。その脚力に喝采(かっさい)を送るファンは多いだろう
◆紅葉シーズンを迎える箱根路で、一足早く、小さな旅人が山越えした。大八車を引く全長約40センチのパナソニックのヒト型ロボット「エボルタ」である。「山の神」にあやかる挑戦だったようだ
◆動力は12個の単3形ニッケル水素電池で、時速は約2~3キロ。9月末に日本橋を出発し、1日1回の充電を繰り返しながら、京都・三条大橋までの東海道五十三次の踏破を目指している。雨天と日没後は歩かない。そんなルールで11月末頃に京都入りする
◆次々と登場するロボットは、省エネとパワー自慢が多い。トヨタ自動車とホンダの二足歩行型ロボットをはじめ、専用のスタンドにもたれるだけで、ワイヤレスで充電ができる村田製作所の自転車型ロボットも、斬新な発想から誕生した
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 今度は二本脚の話題に移ります。二本脚といってもロボットや人ではなくてタンパクのお話。このニュースを見てかなり以前に見たニュースを思い出しました。探してみたらあるもんですね。以前見たニュースと今回のニュースを合わせてお届けです。


研究最前線 「歩くタンパク質!?」
 ―ミオシンVは梃子の動作とブラウン運動により歩く―(2007年9月27日掲載)

 
http://www.waseda.jp/student/weekly/contents/2007b/134h.html
 細胞の中で活動しているタンパク質に、人間が歩くような動作をして移動するものがあるという。その歩くメカニズムが解明され、この成果は今年5月25日発行の米国の科学雑誌「Science」に掲載された。そもそも、なぜタンパク質は歩く必要があるのか? また、どんなメカニズムで歩くのだろうか?
 この「歩くタンパク質」のメカニズムを解明した理工学術院木下一彦研究室の城口克之客員講師に研究をご紹介いただいた。
【人間が生きているのはタンパク質のおかげ】
 そもそも私たちの生命活動はどのようにして成立しているのであろうか。生命活動にはタンパク質の動きが密接に関連している。例えば、筋肉はミオシンIIというタンパク質とアクチン線維というタンパク質で構成されている。ミオシンIIとアクチン線維が幾重にも重なり筋線維をつくり上げ、互いにスライドすることで筋肉の収縮が起こる。
 筋肉に限らず脳の中で常に血液や酸素が循環することや、見たり、聞いたりする際の情報伝達なども多くはタンパク質の活動によって支えられているのである。
【ミオシンVの役割】
 タンパク質はもとをただせば小さな分子に過ぎない。その分子は、たった一つだけであたかも機械のように見事な機能を発揮するので「分子機械」とも呼ばれる。「ミオシン」は「モータータンパク質」の一つで、20種類程度からなるモーター機能を持つタンパク質グループの総称である。その中でミオシンVは細胞内で膜や小胞、伝令リボ核酸(mRNA)などを載せ、貨物列車のようにそれらを運ぶ役割を担っている。列車にレールが必要なようにミオシンVも、アクチン線維と呼ばれるレールの上を一方向に移動する。2本の「足」のような構造を持つミオシンVがアクチン線維の上を移動するということは過去の研究で発見されていたものの、どのようなメカニズムで移動するのかは解明されていなかったのだ。
【見えない動きを見えるようにする工夫】
 ミオシンVがアクチン線維上を移動するメカニズムには二つの仮説があった。
 一つ目は一見人間のように2本の足を交互に前方に振り出して歩行するという仮説。
 二つ目はスケートのようにアクチン線維上を滑るという仮説である。
 城口先生はこれらの仮説、または新たな説を立証するために実験を重ねていた。ミオシンV自体の大きさは数十ナノメートル(ナノは10億分の1)と小さく、顕微鏡を使用してもミオシンV自体の細かい動きを確認することはできないため、移動するメカニズムを確認するには工夫が必要であった。そこで城口先生は知恵を絞り、動物の脳細胞から取り出したミオシンVの片足に、目印として約100倍の長さのタンパク質の棒を結合させることにした。
【足の動きが明らかに!】
 棒状のタンパク質をつけることで足の動きを確認することに成功した。そのメカニズムは、
 1.後ろ足がアクチン線維から離れると、前の足がATP(※1)のエネルギーを利用して足首を曲げ、「股関節」を前方に押し出す。
 2.線維から離れた後ろ足が、ブラウン運動(※2)により両足が分岐する股関節を支点に回転する。
 3.後ろ足が回転後、前の足の前方に着地する。という動きが解明された。一歩の長さは約70ナノメートルで一連の動きを繰り返して約5百ナノメートル移動することが確認できた。
 狙いが決まっている場合でも、アプローチの仕方により得られる実験結果は異なってくる。ここでは、足に大きな目印をつけたため、基本的には顕微鏡をのぞくだけで足の動きが理解できた。ビデオ撮影された棒の動きを見ていると、専門家ではなくても、まさに歩いているミオシンVの姿が見えてきそうである。木下研究室では他にも、「映像を見ただけでわかる! 専門家、科学者でなくてもわかる!」というタイプの実験を行っている。

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 さて他にもニュースが数編あるのですが、夜も更けてきましたし、本日中にメール送信し、ブログへの掲載を行うためにはタイムリミットが迫ってきましたので、メインニュースに移ります。
このニュースが非常に気になったというか、今まで何をしてきたのだろう???と思ったニュースです。

 政策医療は19分野あり、それぞれのネットワークでデータ収集を行い、解析しているのですが、私が現在進行形で取り組んでいるのは、そのネットワーク内データをより有効に活用するため、臨床検査データの互換性を高め、大きなデータウェアハウスを構築してもらうことです。今のままでは国際競争に勝てないデータですし、地域医療にも還元することが出来ません。今回はこの話ではありませんが、そもそも政策医療は高度な医療を啓蒙というか、医療の均てん化が重要な使命のはずなのに、これまで出来ていなかったのは何故?と思っている次第です。


【CBニュース 2010/10/08】
 院内がん登録の施設別データ公表へ―連絡協が方針

 
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=30147
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 国立がん研究センターと都道府県がん診療連携拠点病院でつくる連絡協議会(議長=嘉山孝正・国立がん研究センター理事長)は10月8日、各拠点病院で行われている院内がん登録の2008年集計について、施設別にデータを公表する方針を決めた。07年集計は都道府県別のみで、施設ごとの治療情報が明らかになるのは初めて。今年12月上旬、地域がん診療連携拠点病院を含め、改めて公表の可否を確認した上で、来年1月、報告書にまとめる予定だ。
 同センターが全国の拠点病院(現在377施設)に対して行った調査では、08年集計を施設別に公表することについて、回答した355施設のうち280施設(78.9%)が「公表してよい」と答えた。「公表すべきでない」は15施設(4.2%)にとどまり、「条件付きで公表」が60施設(16.9%)だった。
 調査結果やこの日の協議では、施設によって精度の異なるデータを示すことに、「数が独り歩きし、病院のランキングにつながる恐れがある」「社会に無用の誤解を与える」などと懸念する声がある一方で、「公表を前提とすることで精度を高めたい」「国費が投入されている以上、公開するのが当然だ」との意見も出された。このため、短絡的な病院ランキングなどに誘導しないように十分な注釈を付けた上で、施設別の公表を原則とすることを了承した。
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1008-600号 開業医は看護師の業務拡大に強く反対 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今回のメールニュースは記念すべき600号となりますが、特にいつもと変わることもなく単なる通過点。今後ともどうぞ宜しくお付き合いください。

 今日は日本医師会精度管理調査の取りまとめと、来週火曜日より心電図室を従来の場所より移動し運用するため、諸々の作業を行っています。多くのスタッフも遅くまで残ってくれていますので、私はちょっと一休みでメールニュース配信作業で
す。

 午前中は晴れていた神戸ですが、夕方からは風雨も強くなっており、只今大荒れの天候です。今日はかなり遅くなることを予想して車で来ていますが、阪神高速神戸線も事故渋滞みたいですので、のんびり構えるとします。


 さて昨日はショックというか、大沢親分逝去というニュースが飛び込み、非常に悲しく思っています。現役時代の親分のことは勿論知りませんが、人徳というか非常に人を惹きつける魅力を持たれた方でした。私自身「喝!」を楽しみにしていた一ファンでしたので残念でなりません。本当に惜しい方をなくしました。 心よりご冥福をお祈りいたします。合掌。


10月8日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20101007-OYT1T01356.htm
 広岡達朗さんがプロ野球・西武の監督に就任した頃である。選手の食生活にも目を光らせる「管理野球」が話題を呼んだとき、日本ハム監督の大沢啓二さんが噛(か)みついた◆〈オラァ面白かねェぜ。菜っぱ食って強くなるなら、毎年、羊がホームラン王よ〉。各界の名言・迷言を集めた山藤章二さんの著書『ついついの発言』(講談社)から引いた。大沢さんは、「毎年、ヤギさんチームが優勝するぜ」とも語ったらしい◆広岡さんは菜食主義を唱えたわけではないので、批判には早合点の気味があるのだが、早合点も激情も、すべてを引っくるめて愛されたところが人徳だろう。大沢さんが78歳で急逝した
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10月8日付 よみうり寸評 読売新聞夕刊コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column2/news/20101008-OYT1T00756.htm
 その時、南海のセンター大沢啓二はショート後方の左中間に浅く守備位置を変えた。巨人の代打、森祇晶の痛打がそこに飛んだ◆ダイレクトで捕球し、ノーバウンドでバックホーム、ホームへ突っ込んだ三塁走者、広岡達朗はタッチアウト。9回裏、2―2の同点、一死二、三塁の場面、大沢のこのプレーがなければ、南海のサヨナラ負けだった◆1959年、南海が巨人に4連勝した日本シリーズの第3戦(後楽園球場)のこと。大沢親分の現役時代の輝かしいプレーだ。頭脳的なポジショニングに後の指導者としての資質を見る◆直情径行。監督で退場処分7回。危険球の相手投手に向かってマウンドへ駆け上がり両軍乱闘の口火をきったこともある
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 この10月1日よりタバコが大幅に値上がりをし、禁煙された方や買い溜めしたタバコが無くなったら禁煙しようかと考えておられる方も多いのではないでしょうか?近年ブームというか、嫌煙ブームというか何というか、愛煙家の方々には非常に辛い世知辛い世の中になったものです、が、嫌煙されるだけのマナーの悪い方も非常に多いのが実情。やはり公共マナーを守っての愛煙だと私は思います。確かに税金を多く収めてはいますが、嗜好品ですから健康に悪いことも承知の上で好きで吸っているわけです。言い訳ばかりしたり税金を収めるのが嫌であれば、やめれば良いこと。「あっぱれ」な発言ではなく「喝!」ですね。


福岡県庁などを全面禁煙へ 愛煙家の県議は猛反発 朝日新聞 10/7
 
http://www.asahi.com/health/news/SEB201010070009.html
 他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙による健康被害を防ぐため、福岡県は県庁など約90施設の建物内を禁煙にする方針を固めた。公共施設などの全面禁煙を求める厚生労働省の通知を受けた対応で、県議会などにも禁煙を求めるが、愛煙家の県議は「多額のたばこ税を納めている喫煙者を尊重すべきだ」と反発する。
 麻生渡知事は9月下旬の県議会で「官公庁、医療機関の建物内の禁煙を徹底していきたい」と明言した。県の調査では、建物内が禁煙になっている県内の官公庁は約66%。県は近く県庁や出先機関の建物内禁煙に向けた具体的なスケジュールを決め、県議会や県警、市町村などにも禁煙化を呼びかける。
 大和浩・産業医大教授(健康開発科学)の調査では、本庁舎の建物内を禁煙にしているのは山口、佐賀など22道府県。ほかの20都県は禁煙を検討中だが、熊本、宮崎などは未検討。議会棟はさらに対応が遅く、建物内禁煙は兵庫、沖縄など5県。ほかは大半が分煙も徹底されていない。
 中でも、福岡県議会は1階の喫煙室のほかに委員会室やエレベーター前、食堂などにも灰皿があり、禁煙場所は本会議場などごく一部だ。受動喫煙対策を扱う厚生労働環境委員会では、議員が紫煙を上げながら審議している。
 全国初の女性議長になった田中秀子議長は就任当初、議会棟の禁煙化に意欲を見せたが、最大会派の自民党県議団(42人)は約15人が喫煙者。いまだ禁煙化は議題に上らない。
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 先日も予防ワクチン接種に関する公費助成が決定との報道をご紹介したところですが、財源はどこなの?といったお話もチラホラ聞かれる中、今年度補正予算案に盛り込むとのニュースがありましたので、前振り含めてご紹介します。


子宮頸がんワクチン無料化 細菌性髄膜炎も、年内実施 共同通信 10/7
 
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100701000804.html
 桜井充財務副大臣は7日、臨時国会に提出する予定の2010年度補正予算案に、子宮頸がんワクチンの無料接種を年内に始めるための費用を計上する方針を示した。
 乳幼児の細菌性髄膜炎の原因となるインフルエンザ菌b型(Hib)と肺炎球菌のワクチンについても、同様の措置を講じる考えも表明した。医師不足対策などのための「地域医療再生基金」も約2千億円積み増す方針。同日開かれた民主党の議員連盟で明らかにした。
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Hib、肺炎球菌、HPVワクチン接種の全額助成へ最終調整―櫻井財務副大臣 CBニュース 10/7
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/30122.html
 インフルエンザ菌b型(Hib)、肺炎球菌、ヒトパピローマウイルス(HPV)の3つの予防ワクチン接種について、政府が全額助成のための費用を今年度補正予算案に盛り込む方向で最終調整していることが10月7日、分かった。同日に開かれた民主党の「適切な医療費を考える議員連盟」の総会で、櫻井充財務副大臣が明らかにした。一方、医師不足解消や救急医療の充実などを図るため、昨年度の補正予算で3100億円(750億円が執行停止)が計上された地域医療再生基金については、「2000億円程度を積み増したいということで検討させていただいている」と述べた。
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 その昔、糖尿病検診やその他健康診断で眼底検査を行っていた経験があります。勿論点眼薬を使用しないで検査を行うので非常に時間がかかった記憶があります。古典的な検査ではありますが、非常に有益な検査だとの認識です。最近特に糖尿病性網膜症などの診断で再注目されていますが、頭の中をのぞくためにも、40歳を超えたら眼底検査を受けられたら如何でしょうか?


眼底検査:全身を診る 心臓病、脳卒中…発症予測も 毎日新聞 10/8
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101008ddm013100180000c.html
◇40歳超は定期検査を
 眼球の網膜や血管などの状態を診る「眼底検査」。目の病気や動脈硬化を発見するだけでなく、最近は心臓病や脳卒中の発症・悪化の危険性を予測できることが分かってきた。目の愛護デー(10月10日)を前に、専門家は中高年になったら定期的な受診を、と提案している。【大場あい】
 眼底検査は、外から光を当てて目の奥の状態を直接見る検査だ。眼科で受診する場合、薬で瞳孔を広げ、より広い範囲を詳細にチェックする。
 眼底検査では、カメラのフィルムに相当する「網膜」や網膜にある血管、情報を脳に伝える「視神経」、視力や色覚を左右する「黄斑(おうはん)」など、視力や視野に関する重要な組織を診る。
 厚生労働省研究班の05年度の報告によると、日本人の視力障害の原因の1位は視神経の形などに異常が生じる緑内障。2位が糖尿病の3大合併症の一つの糖尿病網膜症で、網膜色素変性、黄斑変性症などが続く。いずれも眼底検査で早期発見が可能だ。日本眼科医会の種田芳郎常任理事は「血液検査で高血糖を指摘されても気にしていなかった人が、眼底検査で異常を指摘されて治療を開始するケースもある」と話す。
 また、他の検査と比べて特徴的なのは、造影剤などを使わなくても血管を見たり撮影できることだ。「眼底検査で診るのは心臓から脳に至る重要な動脈の一部分に当たる。高血圧や動脈硬化による頭の中の血管の状態を推測できる」(種田さん)。そのため、「最近ものが見えにくくなった」と訴えて来院する人の中には、原因が高血圧や糖尿病だったという場合も少なくない。内科で治療を受けながら、長期間調べていくと、網膜の出血などが軽減し、視力が回復することもあるという。
 最近の研究では、眼底の状態によって、将来の病気の発症の危険性を予測できる可能性が指摘されている。国立保健医療科学院(埼玉県和光市)の平塚義宗・情報マネジメント室長によると、心臓病や動脈硬化などの心血管疾患や脳卒中、アルツハイマー病などと眼底の状態の関係についての研究結果が近年、相次いで発表されている。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 特定看護師という用語を様々なところで見かける昨今、元々議論のきっかけとしては医師不足による業務分担?業務委譲?移譲?のためということでした。ところで脱線ですが、移譲と委譲は似て非なるもの。全く意味が異なります。委譲は下級のものに任せる、移譲は対等のものに任せるといった意味なのですね。

 話を本題に戻すと、本来議論が何やら特定看護師という話になり代わり、独り歩きしているようです。業務拡大は勿論結構なのですが、法的な整備状況はどのようになっているものか、あまり議論の表に出てこない気がしますが如何でしょう?

 また専門性を向上させるのは素晴らしいことですが、専門性ばかりが先走り、基礎の部分がおざなりになるようでは本末転倒です。臨床検査技師の認定制度を見ていると痛感させられます。生き残りのため?、認定を取得することが目的となってしまい、認定を取得した後は何をしたいの?といった問いに対し、答えられない技師が本当に多いです。ベース部分の充実を図るべきですね。専門性とは総合力を兼ね備えたものでないと、意味がありません。


医師の不足・偏り深刻 読売新聞 10/8
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31861
東北や山梨で / 救急科や産科で
 医師不足の現状を把握するため、厚生労働省が全国の医療機関を対象に行った「必要医師数実態調査」で、医師は約2万4000人不足しており、地域や診療科により偏在していることがわかった。調査結果を受け、政府は医師数の充足とともに、バランスよく配置する具体策を急ぐ必要がある。(社会部 中村隆、医療情報部 高梨ゆき子、竹内芳朗)
ニセ者が応募
 「常勤医が少なくとも10人は足りない」
 岩手県立宮古病院(宮古市)の事務職員は悲痛な声を上げる。10年前は50人ほど在籍していたが、現在は26人と半減。20診療科のうち、循環器科など6科が常勤医不在に陥っている。募集しても応募はほとんどない。非常勤医らに週1~2回の外来診療や急患対応をしてもらい、何とかしのいでいる。
 同病院では5月には医師免許のない女性が医師をかたって応募、着任直前にニセ医師であることが発覚して医師法違反などの容疑で逮捕される事件まで起きた(不起訴)。
 今回の調査で岩手県は必要な医師数が現在の医師数の1・4倍と最も不足の度合いが大きかった。県によると、宮古病院のように交通不便な北部の沿岸地域が特に深刻で、県内でも格差が見られるという。
 岩手に次いで医師不足が顕著だったのは、青森1・32倍、山梨1・29倍。医師が充足している都道府県はなかったが、東京、大阪など都市部は1・10倍前後で、地域差が浮き彫りになった。
 診療科別でも、形成外科や皮膚科が1・10倍以下だった一方で、リハビリ科1・29倍、救急科1・28倍、産科1・24倍などで人員不足が目立った。
 医師不足の深刻化を背景に、厚生労働省は2年に1度改定される診療報酬を今年度、10年ぶりにプラス改定。病院に手厚くして激務の勤務医に配慮した。
 新卒医師の臨床研修制度を見直したのも、医師の偏在是正を目指すものだ。
 2004年度に始まった同制度では、研修先を自由に選択できるようになり、症例が豊富な都市部の病院に研修医が集中して医師不足に拍車がかかった。そのため、厚労省は今年度から都道府県ごとに研修医の上限を設けた。
 ただ、いずれもどの地域で何科の医師が不足しているか不明確なままの応急的な対策に過ぎなかった。
 厚労省指導課は「今回の調査は実態を地域ごと診療科ごとに詳細に把握することが狙い。その結果、都市部と地方で医師不足に差があることがはっきりした」と話す。
どう生かす
 肝心なのは今後、調査結果を生かし、必要なところに十分な数の医師をどう配置していくかだ。
 厚労省は是正策の一つとして各都道府県に「地域医療支援センター」を設置し、医師不足の病院へ医師の派遣やあっせんを行う。事業費として来年度予算の概算要求に17億円を盛り込んだ。同センターは、自治医大や各医学部が設けた「地域枠」の卒業生を中心に派遣することを想定している。
 一方、診療科ごとの偏在解消策は今後の課題だ。調査では、求人しても充足できない理由として「求めている診療科の医師の絶対数が地域に少ない」との回答が約4割を占めた。
 解消の具体策としては、地域や診療科ごとに定員を定めて医師を計画的に配置する方法もある。
 地域医療に詳しい済生会栗橋病院の本田宏副院長は「地域医療支援センターのような取り組みもよいが、派遣できる医師を増やさなければ効果は限定的だ。偏在を解消するには、全国一律になっている診療報酬点数を見直し、医師不足の地域や診療科に手厚く配分して病院の経営や医師の待遇を改善すべきだ」と話す。
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毎日新聞社説 10/8
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101008k0000m070118000c.html
 厚生労働省の調査によると全国の医療機関で不足している医師の数は計2万4000人に上るという。医師が足りている都道府県はゼロだ。「医師養成数を1.5倍にする」という民主党のマニフェストほどではないが、現在の1.14倍の医師
が必要とされているのだ。医療崩壊を防ぐためにも医師を増やすことは避けられないだろう。しかし、その前に行うべきことがある。
 看護師は医療行為の補助ができることが法律で定められている。しかし、その範囲は明確ではない。過重な負担で勤務医は疲労し、それが医療現場の崩壊の一因となっている。もっと看護師の裁量を広くして医師の負担軽減を図るべきだとの意見は以前から強かった。
 例えば、傷口の縫い合わせ、在宅療養や外来患者の薬の調整、緊急時の気管内吸引などである。特に、高齢者を中心に慢性疾患の割合が増えるにつれ、看護師の役割の拡大を求める声が強くなっている。コスト軽減のためだけでなく、患者の生活や心理にも細かい配慮ができる看護師が在宅診療の場で歓迎されることも多い。
 現在、厚労省はこうした役割を担う「特定看護師」という新資格の導入について検討している。看護師として5年程度の経験があり、専門のカリキュラムのある大学院の修士課程を修了していることなどが認定の要件という。日本医師会は「特定看護師の争奪が起こり現場が混乱する」などとして反対してきたが、政権交代による影響力の低下に加え、チーム医療推進を求める声が制度化への追い風となっている。日本外科学会などは特定看護師の早期確立を求める要望書を出した。
 医療現場は高度化や専門化が年々進み、少しのミスでも患者の生命に影響しかねないリスクは以前より高まっている。特定看護師には資格取得に際して必要な医学的知識や技術を身につけるための研修やスキルアップの仕組みの導入が不可欠なのは言うまでもない。
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【日経メディカルオンライン 2010/10/08】
 チーム医療推進会議WGの調査の詳細を発表 開業医は看護師の業務拡大に強く反対
 一般の看護師は消極的も、専門・認定看護師は前向き
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201010/516906.html
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 10月6日、厚生労働省の第4回「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ(WG)」が開催された。この日は、前回発表された看護師の業務実態調査の詳細な結果を公表(関連記事:2010.9.28「看護師の業務拡大は医師が強く支持」)。病院勤務医は看護師の業務拡大に前向きな一方で、開業医は慎重な姿勢であることが調査結果にはっきりと表れた。
 この調査は7月28日から9月10日にかけて、全国3274の施設ならびに認定・専門看護師1578人を対象に行われた。有効回答数は8104人(医師2420人、認定看護師277人、専門看護師658人、それ以外の看護師4749人)。看護業務検討WGがリストアップした203項目の医行為について、(1)現在、施設内で看護師が実施しているか否か、(2)一般の看護師の実施が可能か、(3)特定看護師(仮称)が導入された場合に特定看護師の実施が可能か―を聞いている。
 所属する医療機関別に見た集計では、特定機能病院の医師816人の半数以上が「看護師(特定看護師を含む)が実施可能」と回答したのは、203項目の医行為中112項目、特定機能病院以外の病院(1408人)は116項目で、ともに半数を超えた。これに対し、有床診療所(51人)は、42項目と少なかった(手術などの20項目を除く)。看護師の業務拡大に対する“温度差”がはっきりと表れた格好だ。
 また、特定機能病院の医師の半数以上が「特定看護師が実施可能」と回答したのは2項目で、「人工呼吸器モードの設定・変更の判断・実施」、「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」が挙げられた。この結果は、特定機能病院以外の病院でも同じ。一方、有床診療所では、「家族計画(避妊)における低容量ピルの選択・使用」の1項目のみだった。
 一方、看護師の種別集計では、調査対象となった医行為の半数以上が「看護師(特定看護師を含む)が実施可能」と回答したのは認定看護師(277人)が124項目、専門看護師(658人)は147項目だったのに対し、それ以外の看護師(4749人)は74項目と半分以下だった。認定・専門看護師以外の一般の看護師は、業務拡大に消極的との結果が出ている。
 認定看護師の半数以上が「特定看護師が実施可能」と回答したのは、22項目、専門看護師は54項目、それ以外の看護師は3項目。認定看護師で最も回答が多かったのは「褥瘡の壊死組織のデブリードマン」(69.9%)だった。専門看護師、それ以外の看護師はいずれも「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」で、順に77.1%、51.2%だった。
 WGでは、今回取りまとめた看護師の業務実態調査に加え、看護系学会など111学会を対象としたアンケート並びに、聞き取り調査を実施する予定。看護師が医行為を実施する上での安全性の基準について、情報収集を行う。各学会が作成した、看護師が褥瘡処置などの医行為を実施する上での安全性の基準や、研修の実施状況を調査するとしている。
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1005-597号 国立病院などから対象に-独法整理合理化委 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 朝晩は本当に冷え込むようになりましたねぇ・・・夜中などは布団にくるまって寝たいくらいの気温ですが、昨晩は検査当直でしたので、布団にくるまれることもなく私のデスクと一晩中お付き合いでした。おかげで月末・月初めの事務仕事は何とか完了。

 ほっと一息つく間もなく、昨日お話していました「第44回日本医師会臨床検査精度管理調査」の試料が午前中に到着しました。この調査は、医療業界唯一といっても良いくらいのもので、医療の質を点数表記するものです。昨年、私の施設は全項目参加で(満点が595点)594点、修正点が99.8点と高得点でしたが、今年目指すものは100点しかありません。とはいえ、私がピリピリイライラしていても仕方ありませんので、スタッフの皆さんが頑張ってくれることでしょう。私は最後の詰めの部分、いわば報告の入力を間違わないようにしないといけませんねぇ・・・来週の水曜日が報告期限ですが、入力ミスがあったらスタッフに顔向けが出来ません。気をつけないと・・・私はピリピリイライラするよりも昨晩徹夜作業だったのでとにかく眠いです。先ほど「メガシャキ」だったかな?飲んだところ。


 さてこのところの中国に対する諸外国からの評価はかなり悪いようですね。あまりにも身勝手すぎますので、当たり前と言えば当たり前なのですが、あの手この手で圧力をかけられています。しかし日本もこのような事態に陥らないように中国への依存体質を改善しないといけませんね。これは日本だけに限らずアメリカなども同様です。この問題が勃発してにわかに有名となったものが「レアアース」。既に皆さんご存じだとは思いますが、ちょっとメモを書き込んでおきます。

希土類元素
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%8C%E5%9C%9F%E9%A1%9E%E5%85%83%E7%B4%A0
 希土類元素(きどるいげんそ、rare earth elements、レア・アース)は、スカンジウム 21Sc、イットリウム 39Y、ランタン 57La からルテチウム 71Lu までの17元素からなるグループである(元素記号の左下は原子番号)。周期表の位置では、第3族のうち第4周期から第6周期までの元素である。なお、希土類・希土とは、希土類元素の酸化物である。
 希土類元素は化学的性質が互いによく似ている。性質を若干異にするスカンジウムおよび天然に存在しないプロメチウム以外の元素は、ゼノタイムやイオン吸着鉱などの同じ鉱石中に相伴って産出し、単体として分離することが難しい。そのため、混合物であるミッシュメタルとして利用されることも多い。金や銀などの貴金属に比べて地殻に存在する割合は多いが、単独の元素を分離精製することが難しいため、2007年の現在でも「Rare=まれ」な元素である。
 工業的には蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要不可欠な材料である。
 中国(内モンゴル)が世界の産出量(12.4万t、2009年推定)の97%以上を占めており、その他の産地もインド、オーストラリア、ブラジルなどに偏在している。日本は世界需要の約半分を占めるが、大部分を中国からの輸入品である風化花崗岩に頼っている。最近の中国の経済成長によって中国からの輸出が減少しており、世界的な需給バランスの逼迫(ひっぱく)が懸念されている。
 ただし中国は埋蔵量の3割であるため、新しい供給先を開発中である。


【主張】チャイナリスク 日米欧で「独善」に対抗を 産経新聞社説 10/4
 
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/101004/fnc1010040328000-n1.htm
 尖閣諸島沖の漁船衝突事件をきっかけに中国がみせた強硬姿勢は、中国ビジネスにおけるリスクの大きさを改めて内外に示した。
 共産党一党独裁体制下では法律があっても、それを超えた当局の力が働く。商取引のルールが突然変わったり、理不尽な要求を突き付けられたりする例が少なくない。政府は日本企業が不利益を被らないよう官民で対策を練る一方、欧米、アジア諸国とも連携して積極的なリスク対抗措置を講じるべきだ。
 今回、中国リスクをまざまざと見せつけたのは、レアアース(希土類)の事実上の禁輸だ。これは省エネ家電やハイブリッド車などの部品に欠かせない原料で、中国が低コストを武器に世界の9割強を生産し、日本も輸入量の約9割を中国に依存している。
 大畠章宏経済産業相は「手抜かりがあった」と会見で資源戦略の不備を認めた。中国一極集中のリスクが一気に顕在化したといえ、早急に手を打たねばならない。
 大畠経産相は中国以外での新たな鉱山開発や備蓄強化を表明し、米国のオバマ政権も安全保障上の危機感から自給体制確立を急ぐ方針に転換したばかりだ。中国に資源を牛耳られないために、日米欧を軸として主要国が協調・連携して知恵を絞る必要がある。
 中国は2001年の世界貿易機関(WTO)加盟後、海外の対中投資が急増し、多大な恩恵を受けている。2けた経済成長も加盟による国際的信用を得たからだ。
 にもかかわらず、中国は恩恵に見合う国際的責任を果たそうとしない。貿易、投資、知的財産権などの分野で国際ルールを顧みない独善的対応を重ねている。
 中国の行動を是正させるにはWTOルールの活用も欠かせない。レアアース禁輸は「内外無差別」という最も基本的な貿易ルールに違反する。日本単独または各国共同でWTO提訴という措置をとるべき明白な事案といえる。
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 さてガラリと話題を変えてミントの話題ご紹介です。冒頭に、とにかく眠くてたまらないと述べましたが、眠気覚ましにミントを使用する方は多いかと思います。私はミントの香りが大好きですが、特にアップルミントとニホンハッカが好きですね。菜園にも植えていましたが、あまりにも成長が早くはびこるので処理に苦労したこともあります。

ミントの効用 過度な腸の動きを抑制 朝日新聞 10/5
 
https://aspara.asahi.com/column/be-genki/entry/C5XyerlJsf
 ハーブの一種のミント。お菓子や歯磨きに使われるイメージが強いですが、おなかが張る、頭が重いといった時に口にすると、調子が良くなるそうです。その魅力と活用法に迫ってみました。
 ミントは、ハッカとも呼ばれるシソ科の植物。交雑しやすく、世界には数百種があるとされる。国内のスーパーでよく見かけるのは、西洋種のペパーミントだ。
 「お腹(なか)と頭がすっきり! ミント健康法」などの著書がある松生(まついけ)クリニック(東京都立川市)の松生恒夫院長が薦める、ショコラ・ミント・ティーを試してみた。ペパーミントのティーバッグに約300ccの湯を注ぎ、ココアパウダー小さじ2杯、オリゴ糖小さじ2杯を混ぜる。チョコレート入りのミントアイスを食べた時のような清涼感を覚えた。朝飲むと、目が覚める気がする。
 松生さんは「このお茶を飲み続けると、便秘や膨満感などの症状が軽くなる」と話す。飲み過ぎや食べ過ぎた翌日など胃がもたれる時は、ココア抜きがお薦めだ。
 どうしておなかに利くのか。主な理由は、ペパーミントに含まれるメントールにある。腸の壁は、平滑筋という自分の意思では動かせない筋肉でできている。メントールは平滑筋の緊張を抑え、腹痛のもとになる筋肉の過度な収縮を起きにくくさせる作用がある。さらに食物繊維が多いココアパウダーと、腸内環境を整えるオリゴ糖が、その働きを強くする。
 海外ではペパーミントは、便秘や下痢に悩む過敏性腸症候群の患者向けに使われてきた。台湾の研究グループは、過敏性腸症候群の110人を2群に分け、ペパーミントを含む錠剤と含まない錠剤をそれぞれ1カ月飲んでもらうという実験をした。
ペパーミントを飲んだ側は、腹痛や下痢などの症状が軽くなったと1996年に報告した。90年代のドイツでは、ペパーミントオイル入りの錠剤を飲むと、ストレスによって起きる頭痛が軽くなったという報告もある。頭の周りの筋肉の緊張が和らぐからとされている。
 料理にも活用したいと、料理家の横塚美穂さんにレシピを教えてもらった。ミントは白身魚やジャガイモなどの食材やオリーブ油との相性が良い。横塚さんは「ミントがスパイスのような働きをし、うまみが加わるので、塩の量が少なくてすみます」と言う。確かに、少なめの塩でも味の薄さが気にならない。生の葉の他、乾燥ミントの瓶詰もある。
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「お腹(なか)と頭がすっきり! ミント健康法」の本のページ
 
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4331514056?ie=UTF8&tag=aspara08-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4331514056
松生(まついけ)クリニック(東京都立川市) http://matsuikeclinic.com/
北見ハッカ記念館 http://www.kitamihakka.jp/


 さてここからは医療系ニュースに移ります。

 がんワクチンの話題ですが、がんワクチンにも色々あり治療するためのワクチンや予防するためのワクチンなど様々です。予防するためのワクチンとしては、このところ公費助成の件で大きな波紋を呼んでいるヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸がん)や、B型肝炎ウィルスワクチンなどもその範疇だと思います。今回のワクチンは治療のためのワクチンで。がんワクチンについての作用機序について、少し詳しく触れておきます。免疫の世界は非常に奥深いです。大変面白いですけど。

癌ワクチン
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%8C%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3
 癌ワクチン(がんワクチン)は、がんウイルスの感染阻止、がんの治療、あるいは発がんリスクの高い個人のがん発生を予防する目的で使用されるワクチンのことを指す。
 がんウイルスワクチンとしては、子宮頸がん予防ワクチンとしてヒトパピローマ
ウイルスワクチンが日本でも2009年12月から販売される。 がん治療ワクチンとしては、米Dendreon社が開発している転移性アンドロゲン非依存性前立腺がん患者に対するワクチン「Provenge」が第III相臨床試験において、有意に生存期間を延長することが報告されている(cf. Dendreon#Path to FDA decision)。ProvengeはDendreon PAP(前立腺酸性ホスファターゼ)-GM-CSF融合タンパク質とインキュベーションされた、患者本人の血液細胞(樹状細胞が重要と考えられている)の混合物で構成されている(cf. 自家移植)。
【概要】
 一般に、病原性のないウイルス抗原を宿主に与えることでウイルスに対する免疫を誘導し、病原性のウイルス感染を予防することが行われているが、この病原性のある微生物の代わりに免疫]持たせる目的で使う抗原微生物をワクチンという。は、微生物やウイルスではなく、癌細胞に存在する成分のうち宿主免疫系が標的抗原として認識しえる構成成分(癌抗原)を同定し、この癌抗原を宿主に人為的に与えることで癌に対する特異的な抗腫瘍免疫を誘導する。言い換えれば、癌ワクチンを投与することで宿主が本来持つ癌細胞を攻撃する免疫力を高め、免疫力によって癌を治療または予防する免疫療法である。
【作用機序】
 癌細胞において免疫細胞に攻撃される成分(癌抗原)は悪性黒色腫(メラノーマ)におけるMAGE、乳癌などにおけるHER2/neu、大腸癌におけるCEA、各種白血病や各種癌におけるWT1など多数報告されている。癌抗原は正常細胞ではまったく発現していないか、発現していても少量であり、癌細胞においては過剰に発現している。つまり、免疫細胞が特異的に癌抗原を認識して攻撃すれば、正常細胞を攻撃することなく(副作用なく)、抗癌作用を呈する。
 癌抗原タンパク質は癌細胞の細胞質内でペプチドに分解され、癌細胞の表面にクラスIMHC分子と共に癌抗原ペプチドとして発現される。このペプチドを特殊な免疫細胞が認識し、癌細胞を攻撃する。
 癌抗原ペプチドに対する特殊な免疫細胞とは、癌抗原ペプチド特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)というリンパ球である。CTLは、以前はキラーT細胞と呼ばれ、リンパ球の中でも特異的な抗原を認識して攻撃するという役割を持つ殺し屋リンパ球である。この殺し屋(CTL)が標的(癌抗原ペプチドを発現した癌細胞)を探し出して攻撃する。
 宿主の生体内において癌細胞が存在すれば、その癌細胞は細胞表面に自然と癌抗原ペプチドを発現しており、そのペプチドに対する特異的なCTLも自然に誘導されている。しかし、そのCTLの数と力(免疫力)が十分でないために癌は増殖し、結果的に宿主に致命傷を与える。癌自体にもCTLの攻撃をかわす様々な機構(免疫逃避機構)がある。そこで、癌抗原ペプチドを人為的に投与し、特異的なCTLを強力に誘導することで癌を治療するのが、癌ワクチン療法である。つまり、癌抗原ペプチドを癌ワクチンとして宿主に投与することで、癌抗原ペプチドに特異的なCTLを大量に誘導し、そのCTLが癌を治療または予防するわけである。殺し屋も相手を選ばずやたらめったらに殺しまくるわけではない。殺し屋はターゲットの情報を十分に与えられなければ仕事をしない。この情報となるのが癌ワクチンといえるかもしれない。
 癌ワクチン療法の効果を更に強力なものにするため、腫瘍抗原ペプチドを提示する樹状細胞などの抗原提示細胞を用いた工夫や、腫瘍に対する生体反応を増強する物質(biological response modifier: BRM) を併用した治療、遺伝子治療との併用など様々な角度からの研究が進められている。
 BRMとしては、古くからカワラタケ(クレスチン)、シイタケ(レンチナン)や、細菌成分としての溶連菌(ピシバニール(OK-432))、結核菌(BCG、〔議論はあるが〕丸山ワクチン)などがあるが、最近になって細菌DNAのCpG配列がBRMとしての作
用を持つことが注目されている。
 癌ワクチン療法を含めた腫瘍免疫療法は、癌に対する手術療法、抗癌化学療法、放射線療法に続くこれからの治療法として期待されている。


骨肉腫にがんワクチン臨床試験 札幌医大、世界初の試み 共同通信 10/4
 
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100401000719.html
 札幌医科大の和田卓郎准教授(整形外科)らの研究グループは4日、ひざの関節付近などに発生するがん「滑膜肉腫」に対するペプチドワクチン治療の臨床試験で成果が上がり、同様の効果が期待できる骨肉腫へのがんワクチンの臨床試験を本格的に開始すると発表した。世界初の試みという。
 滑膜肉腫のワクチンは、化学療法などほかの治療で効果がない患者を対象に、2002年から臨床試験を開始。ワクチンの改良により、最近の症例のうち3例でがんが縮小したり拡大が抑えられるなどして、2年以上生存する効果が得られているという。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 タイトルを見た瞬間、やっかいだなぁ・・・と率直に思いました。以前の事業仕分けもそうですが、独立行政法人は全て天下りの温床で「悪」だとのレッテルはやめてもらいたいものです。でも委員会の資料を読んでみると、改革案は「非公務員化」がメイン。こんなもの以前から決められていた内容であったはずですし、それが遅れたのは政権交代等を含め、中央の揺らぎが原因ではないのでしょうか?

 以下記事の内容について非常に気になる点なのですが、「統廃合や民営化、地方移管などを含む法人の在り方」の件。政策医療という文言は一切触れられていませんが、国立医療は採算性のない難病を含む疾患群をその役割、使命としてになってきたはず。合理化は良いのですが、採算性のない病気は切り捨てよということなのか?と疑念が沸々と湧いてきます。

 いずれにせよ、国立業院機構からやり玉に挙げるのはお門違いです。

厚生労働省独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008k6i.html#shingi4


【CBニュース 2010/10/04】
 国立病院などから対象に-独法整理合理化委

 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/30041.html
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 厚生労働省が所管する独立行政法人(独法)や公益法人、特別民間法人の在り方を見直す「独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会」(座長=ジャーナリストの北沢栄氏)は10月4日、2回目の会合を開いた。統廃合を含めた議論は、次回から本格的にスタートし、まずは、国立病院機構、労働者健康福祉機構、年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)の独法3法人から検討することとした。
 同委員会は、政府の行政刷新会議や厚労省内の事業仕分けの結果などを踏まえ、統廃合や民営化、地方移管などを含む法人の在り方について結論を出す。
 この日は、今後の進め方について協議した。法人の事業が「国が公費を投じて行うべき事業か否か」などを主な切り口とすることで一致。その上で、3法人は独法の中でも「特に問題があると思われる法人」(北沢氏)として、初めに取り上げることに決めた。
 国立病院機構は全国で国立病院144か所を、労働者健康福祉機構は労災病院30か所をそれぞれ運営。RFOは、社会保険病院や年金病院62か所の譲渡・委託運営を担っている。周辺の公立病院や民間病院との競合の有無などが焦点となり、各機構の担当者からヒアリングを行う予定だ。

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1004-596号 曲がり角の病院機能評価 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今宵は今月最初の検査当直となります。検査業務は落ち着いているのですが、月初めの各種雑多業務がかなりあり、ようやく一息ついたところです。昨日よりメールニュースの方を再開させたばかりですので、継続させないとなぁ・・・ということで、遅くはなりましたが今日も配信させていただきます。明日からいよいよ年に一度の、日本医師会精度管理調査が始まります。そちらも頭の痛いところです。

日本医師会精度管理調査: http://www.jmaqc.jp/


 このところ、政治や司法等を含め、中心部というか根幹がかなり揺らいでおりますが、一体何を信じたら良いものでしょうね???先生と言われる立場の方々は、単に先に生まれただけの意味ではないのですから、それぞれが自覚と責任を持ってもらいたいものです。

先生: http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%E8%C0%B8
 1.先に生まれた人
 2.学徳のすぐれた人。自分が師事する人や、その人物に対する敬称。
 3.教師、医師、弁護士など、指導的立場にある人に対する敬称。
 4.議員に対しても使われる敬称。
 仲間内で多用するとバカにしているように感じることもある。
 (参考:「--と 呼ばれるほどの 馬鹿でなし」)

 教育現場でも最近は親の顔色をうかがっているのか、それともPTAなのか教育委員会なのか知りませんが、学生の受け狙いと思える方も見受けることがあります。学習への興味を惹く手段として一部使用するのであれば良いのですが・・・でも使い方を間違えばとんでもないことになります。


【産経抄】10月4日 産経新聞コラム
 
http://sankei.jp.msn.com/life/education/101004/edc1010040323002-n1.htm
 尖閣諸島周辺での中国漁船衝突事件をめぐって、日本政府が中国に対して取った「大人の対応」については、小欄で口が酸っぱくなるほど批判してきた。もっとも世の中を見渡せば、逆に「大人の対応」をしてほしい、と願うときもある。
▼最近では特に、教育現場で幼稚な振る舞いが目立つようだ。先週の新聞は、横浜の市立中学で理科の男性教師(50)が、1年生の男子生徒の口と鼻を手のひらでふさぎ、気絶させる事件を報じていた。呼吸についての授業で、生徒が苦しさを訴えても、「我慢しろ」と手を離さなかったというから、あきれてしまう。
▼同じ日の別の記事によると、山梨県韮崎市の市立小では5年生を担当する40代の男性教師が、道徳の授業で誘拐事件の脅迫文を作らせていた。「担任の身柄を確保した。返してほしければ7時、ちびっ子広場に8千円もってこい」。
▼黒板に書かれたこんな稚拙な文章を手本に、新聞から切り貼(ば)りさせられた、子供たちが気の毒でならない。ところで、脅迫文ならぬ、婚約破棄の手紙を小学生の課題作文にした教師がいる。といっても明治12年の話だが。
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【主張】前部長ら逮捕 特捜は存亡をかけ出直せ 産経新聞社説 10/4
 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101002/crm1010020440005-n1.htm
 大阪地検特捜部の主任検事による証拠改竄(かいざん)事件は、直属の上司だった前特捜部長と同副部長の2人が犯人隠避容疑で逮捕される検察史上最悪の事態となった。
 2人は容疑を否認しているというが、事の重大性に思い至らず、もみ消したのなら当然というしかない。職場でのゆがんだ自己保身が生んだ許されざる犯罪で、極めて深刻だ。
 検察に対する国民の信頼は、完全に地に落ちた。深夜の記者会見で、伊藤鉄男最高検次長検事は「国民の皆さまに深くおわび申し上げる」と謝罪したが、最高検は事件の背景や動機などを徹底的に解明して、その反省を行動で示さなければならない。
 組織ぐるみの隠蔽(いんぺい)に地検検事正はかかわっていなかったのか。検事総長らの監督責任についても厳しく対処してもらいたい。
 特捜部は東京、大阪、名古屋の3地検にしかなく、「最強の捜査機関」とされてきた。特捜部トップの部長は部下の捜査報告に対し、客観証拠など裏付け捜査が十分に尽くされているか検討し、疑問点があれば再捜査を命じるキーマンである。
 特捜部は事件の内偵から逮捕・起訴まですべて独自に行う。その半面、検事が力を過信し、独善に陥りやすい弊害も指摘されている。そうした「現場の暴走」を食い止めるのも部長、副部長の重要な役目だ。それが今回、全く機能しなかった。
 特に問題なのは、部下から改竄の情報を得ながら、特捜部長も副部長も敏感に反応できなかったことだ。この点だけでも、「法と正義の番人」として失格といわざるを得ない。しかも、2人は主任検事をかばい、もみ消しを図った。自分たちの保身に走った、と批判されても仕方ないだろう。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。まずは多剤耐性菌の話題から。

 報道では、さも意外でもあるかのように記載されているものが多いのですが、昨年の新型インフルエンザの例にもあるように、既に本邦においてある程度の蔓延があるということを認識しなければならないのではないかと思います。とにかく広報を強化してもらいたいのは、手洗い、うがいなどを含めた予防策、いわゆるスタンダードプリコーションの徹底です。水際作戦などよりはよほど現実的です。


海外渡航なしで初の耐性菌 埼玉で2例目NDM1 共同通信 10/4
 
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100401000470.html
 厚生労働省は4日、「NDM1」という酵素をつくる遺伝子を持ち、ほとんどの抗菌薬が効かない多剤耐性の肺炎桿菌が、さいたま市民医療センター(さいたま市西区)に入院している90代の女性患者から検出されたと発表した。
 NDM1をつくる新耐性菌が検出されたのは国内2例目。1例目はインドから帰国し独協医大病院(栃木県)に入院した50代日本人男性の大腸菌だったが、今回の女性に近年海外渡航歴はない。厚労省は、渡航歴のない患者から見つかったのは全国初としている。
 院内感染は起きていない。感染経路は不明で、厚労省は国内で潜在的に広がっている可能性もあるとみて調べる方針。
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 次の話題はまた新たな治療法開発に可能性を示すものですね。確かに言われてみれば、抑制的に働くもの、促進的に働くものが存在するのが当然であり、この部分を制御することで病気もコントロール出来るのも当たり前のことかもしれません。
とはいえ、素晴らしい発見ですね。白血病だけではなく免疫に関わるあらゆる分野で応用できる可能性がありますね。


CAR細胞:白血病治療にも期待 京大再生医科学研“司令塔細胞”突き止める /京都 毎日新聞 10/4
 
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20101002ddlk26040659000c.html
 京都大再生医科学研究所の長沢丘司教授らの研究グループは、赤血球や白血球など血液細胞の元となる「造血幹細胞」の維持や増殖の指揮を執る“司令塔細胞”があることを突き止めた。抗がん剤の効かない白血病治療などへの応用が期待されるという。米専門誌「イミュニティー」(電子版)で発表した。【広瀬登】
 血液細胞は骨髄内の造血幹細胞から作られる。しかし、試験管の中では正常な血液細胞は作られず、骨髄には造血幹細胞が分化するうえで必要となる細胞があると考えられていた。
 研究グループは、造血幹細胞の増殖に必要なたんぱく質に注目。このたんぱく質を多く出す細胞が蛍光で光る特殊なマウスを作り、骨髄内から「CAR細胞」という新たな細胞を見つけた。顕微鏡で観察すると、造血幹細胞はCAR細胞から出ている長い突起を“命綱”として、未分化状態を維持していたという。
 また、正常なマウスと違いCAR細胞を持たないマウスは、造血幹細胞が少なく、赤血球や白血球、リンパ球などに分化する前段階の細胞に分化していることが判明。CAR細胞が造血幹細胞の維持と増殖の両方の役割を担い、司令塔的な役割を持っていることが分かった。

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 一般の方々はこの病院機能評価についてどのように感じておられるのでしょうか?病院の玄関や目立つ所に飾っている施設が多いですが、患者さんが眺めている姿を見たことがありません。また記事にも書かれているように、職員の手間暇かける割にはあまり診療報酬上メリットのないのも事実です。しかしながらこのような外部評価を受けるということのメリットは目に見えないところで大きいのも事実です。患者さんが実感されるとすれば、看板が見易くなったり、整理整頓、清掃が行き届いて小奇麗な雰囲気を醸し出しているといったところでしょうか???一番手間暇かかる部分は患者さんの目の届かない部分であり、例えばマニュアルが整備されたりとかいった部分でしょうか???

 しかし国際的にみればどうなのかな?といった疑問も多々あります。あくまでも本邦での評価であり、国際的には国際標準規格というものがあります。最近、ISO9000シリーズなどの認証を受ける医療機関も増えてきたように思えますが、国際競争に勝てる規格へのグレードアップが必要な時期に来ているのではないかな?と個人的には思っています。あと大量のマニュアル類ですが、実務マニュアル的なものは非常に少ないのが印象であり、実際の日常業務に直結した形式への転換も必要なのではないかな?と思います。当検査科にも各種マニュアル群がありますが、正直言って、現場の人間が日常業務に生かせる代物ではありません。少しずつテコ入れしていかないといけないなぁと思いつつ、雑多業務に追われそこまで手が回らないのが現実です。


【日経メディカルオンライン 2010/10/04】
 曲がり角の病院機能評価 手間、費用の割にメリット少なく非更新の病院も

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201010/516530.html
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 日本医療機能評価機構の認定病院の数が伸び悩んでいる。新しく審査を受ける病院が減る一方、更新を見合わせる病院も増えている。直接増収につながらない上、受審のための過大な作業負担が背景にある。
 日本医療機能評価機構(以下「評価機構」)の病院機能評価事業の審査を受け、一定水準にあると認定された病院数の推移は、1997年のスタート以来増え続けてはいるが、最近伸びが鈍っている。
 審査では、医療の質や安全、療養環境、病院組織の運営など多数の項目について、書面審査と訪問審査が実施される。書面審査は、病院機能の現状報告とそれに対する責任者の自己評価だが、訪問審査は評価機構の調査員が病院を訪れ、スタッフらと面談して行う第三者評価。問題点が見つかれば、その解消・改善を図った上で認定証をもらうことになる。
 認定証の有効期間は5年間のため、2002年度から一度認定を受けた病院の更新審査も始まった。07年度からは、2度目の更新審査も始まっているが、認定病院数の伸び悩みが目立ち始めたのはそのころからだ。
 例えば、07年度の新規審査は130件。ピークの04年度の3分の1にも満たない。加えて、有効期限が切れても、更新しない病院が増加している。例えば02年度の受審病院は約400施設あったが、07年度に更新審査を受けたのは300施設に満たない。更新を見合わせた病院はこれまでに合計400施設に上る。
 評価機構は、「受審意欲のある病院は受け切ったのではないか。また、非更新の理由は、『新築・建て替え中』『病棟構成の見直しや電子カルテ導入による院内の混乱』などだ」(企画室室長の菅原浩幸氏)と説明する。
中小病院の8割超が未認定
 病床規模や開設主体によって認定率には大きな差がある。今年6月末の認定病院は2563施設。全病院の29.1%に当たる。だが、200床未満の 6085病院の認定率は19%だ。開設主体別では、個人病院の認定率がわずか4.2%にとどまっている。
 中小病院は、経営に余裕がないところが多い。現在の審査料金は、100床未満が126万円、100床以上200床未満が157万5000円(一般病床を持つ場合、いずれも税込み)。これだけの支出をする以上、相応の見返りがないと、時間と手間をかけて受審する気にはなれない。評価機構の理事である今中雄一氏(京大大学院医療経済学分野教授)も、「医療機関の経営が難しくなる中、金銭面はもちろん、時間的・精神的な余裕がないと受審に踏み切れないのだろう」とみる。
 その上、機能評価の認定は、診療報酬上のメリットをほとんどもたらさない。緩和ケア病棟の入院料や、入院患者に緩和ケアを行った場合の点数の算定要件になっている程度だ。
 個別項目の評価結果を含め、機能評価の認定は広告可能。だが、「救急告示と同じで集患に役立つ“看板”にはならない」と、認定を受けていない関西のある民間病院の院長は語る。
 評価機構が今年初め、約3000病院を対象に行った「病院機能評価の社会的影響に関する調査」からも、乏しい経済的メリットへの不満がうかがえる。回答した1761病院中130病院が、「社会的認知がない・一般へのPRがあるとよい」と、117病院が「診療報酬などへの反映があるとよい」と答えているのだ。
 「社会的な認知度がほとんどなく、機能評価取得による経営面でのメリットがほとんど感じられない」「受審病院の努力が報われるように、診療報酬上の評価を実現させてほしい」という意見も寄せられている。
 日本の病院機能評価の参考になった米国の医療施設認定合同委員会(JCAHO)の評価には、公的医療保険から支払いを受ける場合の資格審査に代えられるなどのメリットがある。日本でも、いずれは評価機構の認定が診療報酬で評価されるという話があって受審病院が急増した。だが期待はずれに終わったため、更新を見合わせる動きが出てきたようだ。
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1003-595号 がん検診どう受ける? ハイテク検査法、過信は禁物 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 ご無沙汰しています。すっかり秋めいて朝晩は冷え込んで来たため、布団をかぶって寝られている方も多いのではないでしょうか?

 既に前回、今回の経緯につき、書き込みをしていますが、以前よりスパムメールや非常に厄介な書き込み、攻撃等に遭ってきました。特に先月から急激にウィルスメールやスパム攻撃などが頻繁となり、読者の皆さんにご迷惑が掛かっては・・・と考えましたので、いったん停止し、メンテナンス作業やセキュリティ向上に努めてきました。ようやくメンテナンス作業も見通しが立ち、安全性も確保出来ましたので本日より再開いたします。しかしながらメールニュース配信やブログ更新が私の本業ではありませんので、安全性が確保できないようでしたら再度停止させていただきますので、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

 さてこの一週間、様々なニュースが飛び交っておりましたが、非常に注目というか、情けないというか、やるせなかったのは、大阪地検特捜部のデータ改ざん問題と尖閣諸島問題。いずれも我が国の根幹を揺るがす大問題です。まずはデータ改ざん問題からご紹介します。

 私が各種嫌がらせなどを受けるようになったのは、標準化に関わる業務を行うようになってから。やはり業界利権が絡む世界ですから、私のような存在は目の上のたんこぶ、いや鼻くそくらいの存在かもしれませんが。とはいえ私自身透明性と公平性を担保しなければならない立場ですので、厳格な対応が求められています。特に神戸に赴任してからは頑ななほどの態度に戸惑われているメーカーやディーラーの方々も多いと思います。スケールの大きさや立場は全く違うかもしれませんが、今回の地検特捜部も同じような状況のはず。事実関係はまだ明らかにされていないようですが、今回の件は良識のある内部告発とも伝えられています。我々の業界もそうですが、今のうちに膿を出し切らないと後進の方々の将来に大きな障壁となることは明白です。一筋の光は内部から批判の声が上がっていたことですね。我々の業界も「NoのものはNo!」とはっきり言える環境を作りたいと思います。私のような思いを後進の方々にさせたくはありません。


天声人語 朝日新聞コラム 10/3 http://www.asahi.com/paper/column.html
 「指揮官の心構えによって、事件は生きもすれば、死にもする」。特捜の鬼、河井信太郎(のぶたろう)の言葉だ。戦後できたての東京地検特捜部に30代半ばで加わり、多くの疑獄や汚職事件を手がけた。巨悪をえぐる組織の土台を築いた、特捜部育ての親である
▼河井は「部下には十分に意見を述べさせよ」「無理な譲歩や妥協は求めるな」「信ずるより確かめよ」と、上司の心得も残している。あの世で太い眉をひそめているに違いない
▼大阪地検特捜部の前の部長と副部長が逮捕された。郵便不正事件で主任検事の証拠改ざんを知りながら、隠していたとされる。体面を考えたか情にほだされたか、功を焦って暴走した部下をかばい、組織ぐるみで虚構を独り歩きさせたことになる
▼刑事裁判の99%が有罪だから、検察は正義の後衛、最後の番人だろう。証拠品いじりを本紙の特報で知った時、野球でいえば外野手の不在にも似た不安を覚えた。今度は、ボールを止めるべきフェンスまでが消えたような、底なしの恐怖である
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 先日、神戸大学医学部保健学科に出向き、臨地実習前講座ということで4回生の皆さんにお話をしてきました。私のお話に対してのアンケートもいただいたのですが、その中で非常に気になる内容がありました。毎年実習生の方々からは、臨床検査技師の将来に希望が持てないだとか、病院という組織の中で臨床検査技師はいったい何をしたら良いのだろう・・・といったことを良く伺いますが、私の話をもっと早く聞きたかったというもの。有難いと思う反面、青臭い言い方にはなりますが、若い人たちに、夢や希望を与えられる指導者が本当に少ないということ。私自身がそのような立場だというようなことはおこがましくて言えませんが、人材不足だとか言うのであれば、現場の人間が実際に教育現場に出向き、直接学生に話しする機会を持たれれば良いのでは?と思います。今回の実習直前講義も一昨年私が神戸に赴任した折、大学側にお願いをして実現したもので、勿論のこと講義料などは一切ありませんし、資料も私自身がすべて自前で作成して持ち込んでいます。1回生、2回生、3回生の見学実習も提案し、大学側も理解をしてくれてカリキュラムに組み込んでくれるようになりました。私の思いを理解出来ず建前論を重要視する大学もあり、そちらとは残念ながら縁切りさせていただきました。

 内容は全く異なりますが、少年野球ネタを追加です。

 私の属するSSC(少年野球)ではチーム全体の一体感が希薄になるということは全く感じられません。むしろ後半戦に入り、チーム全体としての一体感は強まっている気がします。子供たちをみているとそれぞれのするべき役割を認識しているのか、それぞれが自分の役割を認識しているような行動を見受けるようにもなってきました。それはそれで望ましいことですが、人の役割というものは決められたものではなく、本人も周りも思いこむということで、将来性の芽を摘み取ってしまうことにも繋がりかねないなぁと責任を実感しています。

 ちなみにうちの野球小僧たちは、昨日「南山城大会」準決勝があり勝利を収めましたので、今年四回目の決勝戦進出となりました。恐らく来週に決勝戦があります。今年三個目の金メダルを目指して精一杯のプレーをしてもらいたいですね。


学級・考―窓を開け、風を入れよう 朝日新聞社説 10/3
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 最近の小中学校の様子を取材して驚くのは、学級という子ども集団での人間関係の変わりようだ。
 1学級当たりの子どもの数は、小学校が平均28.1人、中学33.0人と、昔にくらべ縮んだ。にもかかわらず、クラス全体の一体感は希薄になる一方だと、先生たちはいう。
 小5、小6ともなると、運動のできる子、苦手な子、アニメ好きの子といった小グループに分かれ、違うグループの子との接触はほとんどなくなる。中学では、同じクラスで「あの子の名前何だっけ?」も珍しくない。
 友だちづきあいはおっかなびっくりだ。似た者同士のグループも安心できない。どう思われるか気にし、空気を読んでしゃべる。いつも誰かとつながっていないと不安。メールには30分以内に返信をする。小学生の半数以上が「仲間外れにされないよう話を合わせる」と答えたとの調査がある。その割合は5年前から5ポイント増えた。
 小さな孤島で羽を寄せ合い、傷つくのを恐れる。学級や学校はいまやストレスいっぱいの空間かもしれない。我慢を重ねた感情はときに破裂し、暴力になり仲間や教師に向かう。グループ内では誰かに「いじられキャラ」を演じさせ、発散する。いじめにエスカレートしても、外からは見えにくい。
 のびのびとした人間関係を築く力はなぜ、こんなに弱ったのだろう。
 多くの教師や研究者が指摘するのが家族と地域社会の変容だ。兄弟、祖父母、近所のガキ大将、地域の大人。そうした異質な人とふれあう機会がめっきり減り、子どもは他者との関係のつくり方が未熟なまま、学級集団に放り込まれる。様々な問題行動の背景を、こうとらえることもできよう。
 文部科学省は、学級の人数の標準を40人から35人へと30年ぶりに改め、数年かけて学級規模を今よりひと回り小さくする計画だ。それに合わせて、教員の定数も増やそうとしている。
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 国際問題を含めた政治思想的なお話は、立場上避けておきたいところですが、「我田引水」という言葉があるように、国際社会はこの言葉花盛り。北方領土問題にせよ、尖閣諸島問題にせよ、諸外国の身勝手さに呆れると同時に、このところの日本政府の弱腰には少々腹が立っています。恐らく多くの国民が同様の思いであると思います。何故事実関係を事実関係として公明正大に公表出来ないのでしょうか?それが出来ない政府なら国民のための政府では無いですね。複雑な事情もあろうかと思いますが、ある程度納得のいく線までは情報開示すべきなのでは?端的にいえば、先日の漁船衝突事故の件であれば動画を撮影していたとも聞きましたが、この動画を公表すれば一目瞭然だと思うのですが、何故出せないのか疑問です。


社説:北方領土問題 見過ごせぬ大統領発言 毎日新聞社説 10/3
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101003k0000m070089000c.html
 ロシアが北方領土問題で強硬姿勢を見せている。メドベージェフ大統領は中国の胡錦濤国家主席と第二次世界大戦終結65周年に関する共同声明に署名したのに続き、近く北方領土を訪問すると明言した。
 旧ソ連時代を通じ北方領土を訪れたロシアの首脳はおらず、訪問の意向を明らかにした首脳も初めてだ。ロシア大統領府筋は、大統領が11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するのに合わせて訪問する可能性を示唆している。
 訪問を断行すれば日露関係の悪化は避けられず、領土交渉にも影響が及ばざるをえない。大統領発言を見過ごすわけにはいかない。
 中露の共同声明は「日本の中国侵入」に言及し「歴史の歪曲(わいきょく)を断固非難する」と述べている。沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張する中国と、北方領土を実効支配するロシアが連携し領土問題で日本をけん制する狙いがあるようだ。
 だが、この歴史認識には同意できない。ロシア(旧ソ連)は日ソ中立条約を一方的に破棄して北方領土に侵攻し不法占拠を続けている。歴史を歪曲しているのはどちらの方か、と問いたい。
 ロシアはこの夏、日本が1945年に第二次大戦の降伏文書に署名した9月2日を大戦終結の記念日とする法律改正を行った。これも北方領土の実効支配を正当化しようとする動きと関係しているのだろう。
 メドベージェフ大統領は訪中後、極東を訪れ、北方領土を含むクリル(千島)列島について「今回は飛行できない天候だったが、近い将来、必ず訪れる」と語った。これに対し前原誠司外相が「大統領が訪問すれば日露関係に重大な支障が生じる」と警告したのは当然である。

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社説:論調観測 緊張続く日中 「ではどうする」が肝要 毎日新聞 10/3
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101003k0000m070088000c.html
 沖縄・尖閣諸島付近で起きた中国漁船による衝突事件で日中間の緊張が続く中、臨時国会が始まった。召集前日には衆院予算委で集中審議も行われ、国会は当面、この問題が大きな焦点となりそうだ。各社の社説はどう書いたか。やはり今週もこれをテーマにしたい。
 集中審議で野党が一斉に追及したのは検察当局が中国人船長を拘置期限前に処分保留で釈放したことについて「政治介入」があったかどうかだった。
 菅直人首相らは「介入は一切ない」と繰り返したが、毎日はまず中国側の強硬姿勢を批判したうえで、首相らの答弁も「とても納得できるものではなかった」と総括。「仮に、政治による指示が一切なかったのが本当だとしたら、逆に政府の外交に対する構えに不安が募る」と書き、改めて菅政権の危機感の乏しさを指摘した。
 政治介入の有無を追及するのは「不毛な攻防」と評した朝日は「釈放が高度な政治判断であったことは疑いがない」と断じ、むしろ首相が「今回の対応についての全責任を自分が負うと言い切らなければ、国民の納得は得られまい」と書いた。
 産経は相変わらず激しい。「中国の揺さぶりを受けて厳正な法律の適用・執行を取りやめたのは国家の恥辱」と批判し、自民党が要求するように検察関係者を証人喚問し、検証するのが最優先だと主張している。
 これに対し、読売は野党の追及は「一応理解できる」としながらも「単なる政府批判の繰り返しは、菅政権の内外の信頼を貶(おとし)め、中国を利するだけで結果的に国益を害しかねない」と批判を野党にも向けている。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 近年、患者QOL拡大のため温存療法などの縮小手術や処置が増加しています。この傾向は患者にとって無駄な治療を受けないための朗報とも言えるものですが、いくら楽でも再発するのでは全く意味のないものであることは当然のことです。

 また画像診断分野では機器精度が向上し、それに伴い診断精度も向上したことは皆さんもご承知のことと思います。超音波などの画像診断もかなり進歩を見せましたが、がんなどの診断についてはあくまでも存在診断であり、この部分を勘違いされている術者も多いと思います。最終診断が病理学的診断であることを忘れてしまっているということは、医療の原点を見失ってるとしか思えてならないのです。


乳がん「切らずに治す」は限定的に 乳癌学会が警鐘 朝日新聞 10/3
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201010020288.html
 乳がんを「切らずに治せる」と広まっている「ラジオ波」でがんを焼く手術について、日本乳癌(にゅうがん)学会は「がんが取りきれない恐れがあり、長期的な成績もわからない」として、対象患者を限定するなど、研究段階の治療である臨床試験として実施するよう会員に通知した。通知に強制力はないが、悪質例は対応を検討するという。
 この療法は「ラジオ波熱凝固療法」と呼ばれる。7~8年前から広がっているが、公的医療保険は適用されていない。直径数ミリの針を乳輪付近から刺し、高周波電流を流して患部を熱してがんを焼く。治療は通常30分以内で済み、日帰り手術が可能だ。
 しかし現在の早期乳がんの標準治療は切除手術。ラジオ波だと、切ったがんの周囲の細胞を調べ、取りきれたかどうかの確認検査ができない。
 ラジオ波手術後、再発した患者を診た会員からの指摘が相次ぎ、日本乳癌学会は今年、一定の治療水準にある認定施設831カ所にアンケートした。その結果、29カ所で約1千人が治療を受けていた。うち9カ所は臨床試験以外の自由診療で行っていた。
 国立がん研究センター中央病院など5施設は臨床試験として、乳がんの大きさが3センチ以下の患者にラジオ波手術をした。その結果、38人中6人に取り残しが確認され、今年度から対象を1センチ以下のがんの患者に絞り、定期的に再発の確認などをしている。
 一方、症例数が約600人と最も多い東京都内のクリニックでは32万円の自由診療で、希望があれば腫瘍(しゅよう)が3センチ以上でも手術している。「臨床試験だと症例が限られ、今後も自由診療で続ける」という。再発率は通常の手術と同じ5~10%程度というが、2割近い患者については術後の経過が把握できていない。

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 さて本日のメインニュースに移ります。

 検診というものは予防診断であると私は思っていましたが、昨今の医療事情はそうではないのでしょうか?偽陰性よりも偽陽性の方を問題視するのは私には全く理解の出来ないことです。予防であるのであれば見落としを見逃さないことが大切であるのではないでしょうか?感度と特異性の使い分けが出来ていないようにも思えるのですが・・・これは受診者側に問題があるのか、それとも医療費削減政策により予防医学が注目されたが思いの他お金がかかり医療費抑制に繋がらないということを実感したのか・・・色々と考えだすときりがありません。


【毎日新聞社 特集ワイド 2010/10/01】
 特集ワイド:がん検診どう受ける? ハイテク検査法、過信は禁物
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101001dde012040012000c.html
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 人気バンド・サザンオールスターズの桑田佳祐さん(54)ら著名人の「闘病宣言」が相次ぎ、働き盛りを襲うがんへの関心が高まっている。治療は日進月歩とはいえ、早期発見に越したことはない。そこでがん検診である。何を、どう受ければいいのか。【平野幸治】
<次回の取材も、1日2日遅れても必ずやりますから、お待ちくださいね>
 肺がんで8月に亡くなった芸能リポーターの梨元勝さん(享年65)は、闘病中も仕事への旺盛な意欲を自身のブログに書き込んでいた。おなじみの「恐縮です」がもう聞けないのは寂しいが、それ以上に、体調不良を訴えてからわずか4カ月での訃報(ふほう)に、がんの威力や健康のかけがえのなさを痛感した中高年の方々も多いのではないか。
 がん検診は、そんな「早過ぎる死」を防ぐための重要なツールの一つだ。現在、厚生労働省の研究班によるがん検診ガイドラインで推奨されているのは、表にある5種類のがん検診。「これだけ?」と拍子抜けされるかもしれないが、この五つの
がんで、男性ではがん死亡の51%、女性では54%を占める。
 「がん検診の評価は、死亡率を下げられるかどうかによって決まる。これらの5検診は、信頼性の高い研究によって有効性が確かめられているのです」と語るのは、国立がん研究センターがん予防・検診研究センター検診研究部長の斎藤博さん。「がん検診は誤解だらけ 何を選んでどう受ける」(NHK出版生活人新書)などの著書もある、この分野のエキスパートだ。
 その「死亡率減少効果」は大腸がん60%、胃がん59%、子宮がん78%という成績なのに対し、肺がんと乳がんは28%、19%とやや幅がある。
 ところで、ここに内視鏡による胃や大腸の検診が入っていないことを意外に感じた方もいるのではないか。「エックス線よりも直接体内をカメラで観察できる方が、がんを発見しやすいのではないか」というわけだが、斎藤さんによると、胃内視鏡については死亡率を減らせたとの研究はまだ見当たらないという。一方、大腸内視鏡は検診としての有効性は証明されているものの、わずかではあるが腸の壁に穴をあける事故などの危険性があるうえ、現状では医療機関の受け入れ能力に限界があり、集団検診としてはまだ推奨されていない。ただ、個人としてなら「リスクが高まる50~70歳の方は、不利益について理解したうえで、毎年の便潜血検査に加えて一度、大腸内視鏡専門医のいる施設で受けておくのが最もメリットのある受け方でしょう」。
 内視鏡と並ぶハイテク検査機器といえば、CT(コンピューター断層撮影)だ。肺がん検診のツールとして期待されているが、やはり有効性は確立されていない。とはいえCTは、がんを正しく判定する能力(感度)は高い。ところが、その能力が災いして、別の問題も抱えているのだ。それが「過剰診断」だ。
 自然に退縮したり進行が極端に遅かったりして治療の必要のないがんを見つけてしまい、無駄な治療をすることをいう。斎藤さんによると、ある研究ではCTによる女性の肺がん(主に非喫煙者の腺がん)の発見数が、日本人の罹患(りかん)率から算出した予測数の8倍にものぼった。大半が過剰診断とみられる。身体的にも精神的にも消耗し、そもそも死亡リスク低下にもつながらない。多くの自治体で実施されている前立腺がんのPSA(前立腺特異抗原)検査や、甲状腺がんの検診にも過剰診断の多いことが分かっている。
 CT検診では、エックス線被ばくも気になる。検診には低線量CTを用いるのが基本だが、経過観察のために繰り返し撮影する必要性も生じる。海外には検査による被ばく量がかさむとがんリスクが高まるとの報告もあり、少なくとも受診する医療機関のCTが低線量型かどうか自分で確認した方がよさそうだ。
 では、サザンの桑田さんや世界的指揮者の小澤征爾さん(75)が手術を受けた食道がんでは、検診はどうか。
 「心配な方には内視鏡という方法があり、感度も高いのですが、残念ながら死亡率低下の証拠はありません。それよりも因果関係がはっきりしている喫煙と飲酒、特に喫煙をやめることが、他の病気の予防も含め最大の自己防衛でしょう」。斎藤さんはそうアドバイスする。
 乳がんの超音波検査、ヒトパピローマウイルス検査による子宮頸(けい)がん検診、前出の前立腺がんのPSA検査などもがん検診として実施されているが、いずれも有効であることを示す科学的根拠は不十分で、さらに研究が必要だ。
 ガイドラインで推奨されないこれらのがん検診、現実にはかなりの市区町村が集団検診として行っている。斎藤さんによると、欧米では有効性が確かめられた子宮頸がんの細胞診・乳がんのマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)検査・大腸がんの便潜血検査の3大検診に絞られているという。刑事裁判に確かな証拠がないうちは無罪とする「推定無罪」の原則があるように、がん検診においても「健康な人を対象とする以上、不利益を重視し、有効との証拠が得られるまでは導入しない『推定無効』が国際的な考え方です」と斎藤さん。
 がん検診の不利益を最小化し、死亡リスクの低下という本来の利益を最大限に享受するにはどうすべきか。
 「最新の検査法に飛びつくのではなく、まずは市区町村や職場で行われる5がん検診を適切な間隔で受け、要精密検査になったら必ず受ける。現時点で科学的根拠のない検診を受けたい場合は、不利益について医師から十分な説明を受けたうえで判断する。それが最も手堅い受け方です」
 実は施設ごとの設備や検診技術の「質」にはばらつきがある。そこを評価し、底上げする仕組みづくりが国内で始まってはいるが、受診者にはまだ遠い話だ。例えば乳がん検診なら、NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会から読影能力や検査技術の認定を受けた医師や放射線技師のいる医療機関を選ぶのも一つの方法だろう。そのリストは委員会のホームページ(別項)で公開されている。
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<がん検診の理解に役立つホームページ>
・国立がん研究センターがん情報サービス
 
http://ganjoho.jp/public/
・科学的根拠に基づくがん検診推進のページ http://canscreen.ncc.go.jp/
・NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 http://mammography.jp/


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0923-594号 今どきの困った患者(その1)医療知識を振りかざす [kensa-ML NEWS 【情報】]


 さすがに?昨日は疲れました。一昨日は当直でしたが、当直業務自体は落ち着いていましたので、昨日の神戸大での講義資料を夜な夜な作成していました。講義内容は臨地実習直前講義ということで、現場に入る際の心構えや臨床現場の実態などお話してきました。昨年もそうでしたが、短時間内に出来る限りのエッセンスを埋め込みたいと考えていますので、どうしても資料が多くなってしまいます(後で読んどいてね、みたいな)。講義資料を印刷し終えたのは午前三時、それからホッチキスや留め作業を行い、終了したのが午前四時半。それから昨日の提出書類などがあったため、目を通していたら午前六時・・・結局シャワーを浴びて朝の作業に入りました。

 昨日の講義では、私の担当講座はいわば「精神論」ですから、色々と現場事情を好き放題お話ししましたが、学生の皆さんにはどのように感じてもらえたのかなぁ・・・と少し不安感もあります。もう一コマ(一時間半)あれば、もう少し具体的な内容まで突っ込んでお話しできたのかもしれませんが、私の拙いお話は一時間半で充分かもしれませんね・・・アンケートもとっていますので、どのような内容を返してくれているのか、非常に楽しみです。

 先日、神戸大の一回生の方々が見学実習に来られましたが、残念ながら体調不良のため来られなかった学生さんを含め、来られた学生さんからも、「また来たい」というご希望がありました。来週に来ていただくよう準備を進めているところですが、多くの学生の方々に気軽に来ていただけるような環境作りに努めたいなぁと考えているところです。


 今日は少年野球SSC太陽のスケジュールが色々と入っていたのですが、大雨洪水警報も発令されているため、全ての予定は中止となりました。昨晩はさすがに疲れ果てて仕事になりませんでしたので、ニュース配信も出来ませんでした。誠に申し訳ありませんが、昨日配信予定であったニュースを今号ではご紹介します。


 さてまずはコラムのご紹介から。世間を揺るがす大阪地検特捜部検事によるデータ改ざん証拠隠滅問題は所狭しと紙面を賑わせておりますが、検察という組織の根幹を根こそぎ潰してしまうような失態ですね。ものの是非を客観的に判断するべき組織の国民との信頼関係が崩壊したという事態に、どのような再構築を行うのでしょうか?いわば検察という組織は犯罪者をいくらでも作り出せるという事実に、やはり第三者組織による監査を強化することくらいしかないのでしょうか?このような批判を書き込みすると検察から睨まれるのでしょうかね?

 私自身、政策医療分野における検査データの標準化を推進する仕事を通常業務と併任して行っておりますが、私がメーカーやディーラーとつるんで特定メーカーへの利益配慮を行ったとすれば、私だけではなく私とともに歩んでいる仲間を裏切ることにもなりますし、私の背中を見ている後進の方々、組織全体を冒涜することにも繋がります。善玉でも悪玉でも世間からの見え方はどちらでも良いのですが、個人的利益などに走り、軸をぶらしてしまうとどうなるのか、見栄とプライドをはき違えるとどうなるのか、当たり前の識が分からないのは本当に情けないことです。


9月22日付 よみうり寸評 読売新聞夕刊コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column2/news/20100922-OYT1T00617.htm
 〈悪いやつを徹底的に退治するためには、検察は、どこまでも善玉でなければならない。それには、まずフェアな態度を貫く必要がある〉(伊藤栄樹元検事総長)
◆大阪地検特捜部・前田恒彦検事の容疑は、あろうことか「証拠隠滅」だ。検察官が捜査の証拠物を改ざんしたという前代未聞、言語道断の行為だ。およそフェアや善玉とは、はるかに遠い
◆秋の霜、夏の激しい日差しにも似て、〈秋霜烈日〉といわれる検察官のバッジが泣いている。巨悪に挑み「鬼の○○」「閻魔(えんま)の××」などと呼ばれた先輩検事が目をむいて怒っている
◆〈人に聞くより物を見よ〉は一線捜査検事の心得の第一だが、前田検事はこの検察読本のイロハのイをないがしろにした
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 ドロドロした話題はこのくらいにして・・・昨晩は中秋の名月でしたね。残念ながら帰宅途中におぼろ月が僅か見えただけでした。各社社説やコラムはドロドロした話題ばかりでしたので、マシな話題は無いものかと探していたところ、京都新聞が中秋の名月の話題を書いていました。月齢というものがあることは知っていたのですが、きちんと覚えていなかったのでちょっと調べてみました。月齢では今日は十六夜(既望)ですが「既望」とは「希望」とは違って「既に満月を過ぎた意味」とのこと。「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ」・・・また検察と重ねてしまいました。

月齢:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E9%BD%A2
 1:朔(さく)/新月(しんげつ)
 2:既朔(きさく)
 3:三日月(みかづき)
 7/8:上弦(じょうげん)
 13:十三夜(じゅうさんや)
 14:小望月(こもちづき)/幾望(きぼう)
 15:満月(まんげつ)/望月(もちづき)
 16:十六夜(いざよい)/既望(きぼう)
 17:立待月(たちまちづき)
 18:居待月(いまちづき)
 19:寝待月(ねまちづき)/臥待月(ふしまちづき)
 20:更待月(ふけまちづき)
 22/23:下弦(かげん)
 29/30:晦(つごもり)


中秋の名月 梵語(京都新聞コラム) 9/22
 
http://www.kyoto-np.co.jp/info/bongo/20100922.html
 粉、綿、ざらめ…津軽には七つの雪があるという。刻々と姿を変える月となれば七つどころではないが、十五夜(中秋)の後も、それに続く呼び名があるとは知らなかった
▼十六夜(いざよい)に始まり、立待(たちまち)月、居待(いまち)月、寝待(ねまち)月といった具合だ。本紙「窓」欄に掲載された京丹波町の林靖子さんの投稿で教えられた。今年は22日が中秋の名月で「いにしえの人々の気分で体験したい」とつづっておられる
▼月見は中国から伝わった風習だが、月は人の心を癒やすだけの存在ではない。米ソの宇宙開発競争、米国・アポロ11号の月面着陸を経て、今や月探査は各国入り交じっての競争時代を迎えている
▼日本は昨年6月、「かぐや」が月周回軌道での観測を終了。2020年ごろにロボットによる月探査などを予定しているが、予算化のめどはついていない。これに対し系統的なのが中国の計画だ

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 久し振りに「はやぶさ」の話題がUPされていましたのでご紹介。儚くもひととき輝き、塵と消えた「はやぶさ」の輝きは満天を照らす満月よりも輝いていたとは驚きですね。


はやぶさ:大気圏突入時の輝き「満月以上」 天文台が解析 毎日新聞 9/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100922k0000m040122000c.html
 6月に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」が地球の大気圏に突入して本体が燃え尽きる際、満月を上回る輝きを放っていたことが、国立天文台などのチームの解析で分かった。22日は中秋の名月。はやぶさの最後の明るさが実感できそうだ。同日から金沢市で始まる日本天文学会で発表する。
 チームは6月13日夜、はやぶさの突入ルートに近いオーストラリア南部で撮影した。本体が放った光は明るすぎて解析できなかったが、カメラのレンズに数回反射して写った光から分析。最大発光時にはマイナス13等に達していたことが分かった。この明るさは満月をやや上回り、満月の前日に当たる今年の中秋の名月の約2倍という。
 一方、本体から分離され回収されたカプセルは惑星で最も明るい金星とほぼ同じマイナス5等を記録した。

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 私は草食系でも肉食系でもない中途半端な人種かと認識しています。草食系男子がもてはやされる?今日この頃、草食系ブラックホールとは何のこっちゃ?と思った記事を見つけましたのでご紹介。草食系男子の定義も同時にご紹介しておきます。

草食系男子
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%89%E9%A3%9F%E7%B3%BB%E7%94%B7%E5%AD%90
 草食系男子の定義は論者によって異なる。深澤は、「草食男子」を、『恋愛やセックスに「縁がない」わけではないのに「積極的」ではない、「肉」欲に淡々とした「草食男子」』と定義した。森岡は、「草食系男子」を、「新世代の優しい男性のことで、異性をがつがつと求める肉食系ではない。異性と肩を並べて優しく草を食べることを願う草食系の男性のこと」と定義した。牛窪の定義は深澤の『平成男子図鑑』の論旨とほぼ同様。森岡は、その後、「草食系男子とは、心が優しく、男らしさに縛られておらず、恋愛にガツガツせず、傷ついたり傷つけたりすることが苦手な男子のこと」と再定義した。


ブラックホール:「草食系」登場 ガスを少しずつ吸収 毎日新聞 9/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100922k0000e040040000c.html
 あらゆる物質をのみ込むブラックホールの中で、吸い込むスピードが極端に遅いタイプが存在することを、理化学研究所などの研究グループが初めて確認した。ブラックホールは周囲の天体のガスを吸収する際に光るが、数日~10日間で吸収と光がピークに達する通常のブラックホールを「肉食系」とすれば、こちらは3カ月かけてゆっくり吸収する、食の細い「草食系」だ。金沢市で22日始まった日本天文学会で同日午後、発表する。
 ブラックホールは太陽の3倍以上の質量を持つ恒星が爆発後、重力崩壊を起こし、中心部に収縮したもの。強力な重力で光までのみ込む。単体での観測は困難だが、複数の恒星からなる「連星系」の中で生まれた場合、周囲の天体のガスを吸い込む際に生じる爆発現象「アウトバースト」の光が観測できる。
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 さてここからは医療関連ニュースのご紹介に移ります。まずは補完代替医療のニュースから。

 ホメオパシーで一躍有名ともなった補完代替医療ですが、医学的根拠が全てないというものではなく、あくまでも現代医学の枠に入っていないものを指します。全て科学的根拠に基づいて証明するということは難しいですが、積極的に証明してこなかったのも事実です。これは補完代替医療に限らず、例えば栄養管理などの領域においても同じことが言え、患者の顔色が良いとか、患者が痩せたとかいった主観的評価に頼り切ってきたことも確かです。こういった分野における客観的評価をするためには、基礎的研究が必須と思われますが、医療従事者においても一般的認識としてはまだまだといったお粗末な状況です。本研究がさらに拡大し、様々なトライアルに進んでくれることを期待しています。


補完代替医療:厚労省研究班が検証 がん患者、44%利用 臨床試験検討も 毎日新聞 9/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100922dde041040002000c.html
 がん患者の半数近くが、通常の医療とは別に健康食品や気功などの補完代替医療を利用する中、これらの有効性や安全性を個別に検証しようと、厚生労働省研究班が有効事例の収集を始めた。全国の医師に情報提供を呼びかけており、データが十分に集まった段階で薬などと同等の臨床試験に移ることも検討する。
 05年に公表された研究班の調査によると、何らかの補完代替医療を利用しているがん患者は44・6%に上り、平均で月5万円以上をかけていた。そのほとんどがキノコ類などの健康食品で、他に気功や鍼灸(しんきゅう)などが挙がった。一方、これらの有効性を科学的に検証した研究はほとんどないのが実情だ。
 研究班は、補完代替医療単独でがんが消失したり小さくなったりしたケースや、痛みなどの症状が緩和されたケースを対象に、がんの種類や進行度、使った代替医療などをデータベース化する。
■ことば ◇補完代替医療
 鍼灸や指圧、気功、健康食品、ヨガ、心理療法、温泉療法など、通常の医学の枠に入らない治療の総称。日本補完代替医療学会は「現代西洋医学領域において科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称」と定義している。
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 次の話題はイレッサが働く仕組みについて。先日お届けしたニュースの続編です。先日のニュースはこちらに記載しています。 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/archive/20100915


Dr.中川のがんから死生をみつめる:/75 イレッサが効く仕組み 毎日新聞 9/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100922ddm013070179000c.html
 たばこを吸わない人の肺がんの多くは、EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子の異常が原因となっています。EGFRは細胞の表面に存在するたんぱく質で、これに「増殖因子」が結合すると、スイッチがオンになり、細胞の核に「増殖開始」の指令が伝えられます。しかし、EGFRを作る遺伝子に異常が起きると、「増殖因子」が結合しなくても、EGFRから「増殖指令」が出っぱなしになってしまうのです。
 肺がんに対する分子標的薬(がんにかかわる特定の分子を狙い撃ちする薬)である「イレッサ」は、EGFRの働きを抑えて、増殖指令を止めます。このため、がんの原因がEGFR遺伝子の異常である患者には有効ですが、それ以外にがんの原因がある場合は効果がありません。
 イレッサは02年7月、世界に先駆けて、日本で承認を受けました。一方、米国では、いったん承認されたあと、新規の使用を原則禁止とする措置がとられました。欧州でも、製造・販売会社であるアストラゼネカ社が承認申請を取り下げるという事態が起こりました。現在、欧州では、EGFR遺伝子に異常がある肺がん患者だけを対象にイレッサの使用が承認されています。
 日本で先行して承認されたのは、EGFR遺伝子に異常を持つ人の割合の違いが背景にあります。欧米人の肺がんでは1割くらいにしかみられませんが、日本では3~4割もいます。イレッサが効く肺がんは、欧米人よりも日本人に多いのです。
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 さて次の話題は小康状態にもある多剤耐性菌について。

 現在私の施設にも多剤耐性菌、特にアシネトバクタ―に関する調査票が続々とあちらこちらから到着しています。が、どれも同じような内容のものばかりで、一体データは本当に集約化されているのか?といった疑問が沸々と湧いてきます。このようなことは昨年の新型インフルエンザパンデミックの際にもあったことですが、実際に国民へのデータ公開というか共有はどうなっているのか、非常に由々しき問題だと思います。だからどうするねん?ということが一番大切だと思うのですが。全然昨年の新型インフルエンザ教訓が生かされていないように感じます。

 今日のニュース内容は、耐性菌が生み出される過程について書かれているものですが、何故耐性菌が生み出されるのか?といった根本的問題には触れられておらず、この部分が一番大切なのでは?と思います。薬に頼り切る医療ではこれまでと同じでまさに「いたちごっこ」です。


耐性菌、薬に合わせて対抗力も進化 読売新聞 9/19
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31030
 複数の抗菌薬(抗生物質)が効かない多剤耐性菌が、国内各地の病院で検出され、問題となっている。耐性菌は、どのようにして生まれるのだろうか。
 世界最初の抗菌薬「ペニシリン」がアオカビから発見されたように、抗菌薬の多くは、自然界に存在していた物質を利用している。だが、細菌も、そうした物質に対抗する能力を進化させてきた。賀来満夫・東北大学教授は「細菌は、抗菌薬が使われ始める前から、いろいろな耐性遺伝子を備えていた」と指摘する。
 独協医科大学病院で8月に見つかった多剤耐性大腸菌が持つ酵素「NDM1」や、九州大学病院で検出された多剤耐性肺炎桿(かん)菌が持つ酵素「KPC」は、様々な細菌に効果があるとされた「カルバペネム系」の薬すら分解してしまう。
 これらの酵素を作る遺伝子は、「プラスミド」と呼ばれる小さな環状のDNAの中にあり、通常のDNAにある遺伝子より、別種の細菌へ移りやすい。赤痢菌や食中毒の原因になるサルモネラ菌など、病原性の高い菌がこの遺伝子を獲得するとやっかいだ。
 細菌表面のたんぱく質(受容体)に結合して作用するタイプの抗菌薬に対抗するため、受容体の形を変えたものもある。多剤耐性緑膿(りょくのう)菌は、内部に入ってきた薬をどんどん排出してしまう能力を進化させた。
 「耐性菌の割合が5%を超えると、日本中に広まる恐れがある」と二木芳人・昭和大学教授は心配する。医療現場でできる努力は、抗菌薬を適切に使うこと。むやみに使ったり、不十分な量で治療したりすると、耐性菌の勢力が強まってしまう。
 海外から耐性菌が持ち込まれることも多い。多剤耐性アシネトバクターは、国内にも常在しているが、福岡大学病院で昨年問題になった院内感染は、韓国で感染した患者が持ち込んだ菌が原因とみられている。
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 このニュースに関連するものですが、多剤耐性菌発生時における警察介入が医療業界に波紋を投げかけているもの。このニュースを聞いた時、福島県立大野病院事件が頭に浮かびました。今回の場合、警察が介入するということは警察にそれ相応の医学的知識を持ったチームが必要であり、そのようなチームが短期間のうちに編成されたのか、といったことが非常に気に掛かります。さらに今回の帝京大問題では、多剤耐性アシネトバクタ―が検出されたことが問題点として挙げられていますが、検出できる医療レベルにあったということも事実であり、多くの施設では多剤耐性アシネトバクタ―について検査を行っていない状況で、いわば「見付け損」みたいな印象を持たれた医療関係者も多いかと思います。かといって今回の帝京大の医療体制は大きな問題点があり、弁解の余地もないとは思いますが、多剤耐性菌を検査出来ない施設が多数あることが現実であり、こういったものに対してはどのように考えておられるのか、非常に大きな矛盾を感じます。

 いずれにしても、医学的根拠を把握したうえで明確な判断基準を示すことが必要であり、検察にしても警察にしても、介入するのであれば組織内部の医療専門家チーム編成が先と違いますか? 嘱託とかそういった曖昧なものではダメだと思います。


「警察介入に断固反対」 院内感染で病院団体協議会 産経新聞 9/17
 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100917/crm1009171726022-n1.htm
 11の病院団体でつくる日本病院団体協議会(議長・辺見公雄赤穂市民病院名誉院長)は17日、帝京大病院での院内感染に絡み、警視庁が病院関係者に任意で事情聴取したことについて「医療の不確実性を否定する警察権力の介入に断固反対する」との声明を発表した。
 声明は、多剤耐性菌による院内感染について「医療の高度化の副産物的な要素が極めて強く、完全に防止することは不可能だ」と指摘。

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 さて本日のメインニュースに移ります。先日お届けした「モンスターペイシェント」の続編です。

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0921-593号 【情報】 明日はある…か?:どうする負担増 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 この三連休は、初日近江八幡まで研修会に出かけており、通信状態極めて不良。二日目、三日目は日中野球小僧たちと至福のひととき、夜は調べものをしながらうたた寝、とニュースを配信することが出来ませんでした。申し訳ありません。今日は検査当直で社長出勤でしたので、通勤車中でニュース材料を厳選?しておりましたのでご期待下さい。

 朝晩はかなり涼しくなってきましたが、日中はまだまだ暑いですね。これから秋、冬に向けて美白変身していこうかとひそかに思っておりますが、なかなかその機会は訪れることもなく「南海の黒豹」の異名?の如く日本人とは思えない風貌で一年を過ごすことになる可能性が非常に高いですね。この色で得をすることと言えば、冬場は熱吸収率が良いもので湯たんぽの代わりにもなりますし、遠赤外線を出しているかもしれないので、ぽかぽか感が周囲を含めて持続します。夏場は暑苦しいと思われているだけなのでしょうが、満員電車では他の方より少しすき間を感じることと、肩などが当たった時には必ずと言って良いほど「すみません」と謝られること・・・週明けからアホな事ばかり書いてしまい申し訳ございません・・・(--;


 さてこのところ「節操」というものを強く意識させていただけるのが、この話題。今朝の報道ではスマップ公演まで中止されたとか・・・各旅行会社も苦労されているご様子ですが、対国の報道操作というか誘導には呆れさせられますね。乗せられる人民も人民ですが・・・インターネットにも規制が入っているのでしょうから、仕方ないことなのでしょうかね???

 「国」全体としてのの節操無さを憂います。


余禄:外交 毎日新聞コラム 9/21 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 英国の外交官、H・ニコルソンが記した外交論の古典によると、外交には「慎重な、控えめな陳述を意味するため」に用いられる用語がある。相手を怒らせたり無礼になることもなく、互いに辛辣(しんらつ)なことを言える表現の仕方だ(「外交」東京大学出版会)▲尖閣諸島沖の海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件は中国では巡視船が漁船にぶつかったと報道されているという。加えて、日本の駐中国大使が休日の未明に異例の呼び出しを受けたり、ガス田開発の条約締結交渉の延期が突然発表されたりもした▲それでも日本側はこれまで「遺憾」の表明でとどめてきた。刺激的な表現は避け、中国側に非を認めさせようという意図からのようだ。ニコルソンが言う慎重で控えめな外交用語ということだろう▲辞書によれば、「遺憾」とは思い通りにいかず心残りなことを表す。使い方によって相手の期待にそむいた時の釈明にもなるし、逆に相手を軽く非難する意味にもなる。この言葉のもつあいまいさのためか、日本側の真意が先方には一向に通じていないようなのは残念である
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 節操無い地球を飛び出し、遠く宇宙に思いを寄せましょう。但し人類が宇宙を侵略の場所と考えるのであれば、痛いしっぺ返しを食らうことは目に見えることです。今生きている地球人がしっぺ返しを食らうのでなく、未来の方々に尻拭いさせるようなことは決してしたくないものですね。くれぐれも身の程を弁えましょう。


電波望遠鏡:惑星系の誕生追う「アルマ」 日米欧がチリに建設 毎日新聞 9/21
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100921ddm016040006000c.html
 日本から飛行機を乗り継いで1日半以上。南米チリの高地にあるアタカマ砂漠で、日米欧が共同で作る電波望遠鏡「ALMA(アルマ)」の建設が進んでいる。ハイテクを駆使して、人類が目にしたことのない惑星系誕生の現場や、宇宙で最初の銀河の観測を狙う。現地を訪ねた。【青野由利】
■標高5000メートル
 望遠鏡が建設されるのは、標高5000メートルの山頂施設だ。空気の薄さに加え、強い紫外線が降り注ぐ。過酷な環境だが、この「乾燥した高地」こそ、電波観測の適地だ。空気中の水分は宇宙からの弱い電波を吸収するため、観測の邪魔になる。標高が高いと気圧が下がり、水蒸気も減る。ここアタカマ砂漠は年間降水量も100ミリ以下と、好条件がそろっている。
 現地を訪ねたのは7月。標高2900メートルの山麓(さんろく)施設では、望遠鏡の「目」に当たる日米欧のアンテナの調整が続けられていた。8月末までに7台が、山頂施設に運び上げられたという。
 最終的には、直径12メートルと同7メートルのアンテナを合計66台設置し、一つの望遠鏡として働かせる。「干渉計」と呼ばれる技術で、観測対象によってアンテナの配置を変える。最大まで広げると、直径約18キロ。東京のJR山手線がすっぽり収まるほどの巨大望遠鏡となる。12年の完成が目標で、来年前半にも観測した電波を処理した「ファースト画像」が見られそうだ。
■高感度で観測
 アルマの「視力」は、高度約600キロで周回するハッブル宇宙望遠鏡の10倍だ。「東京から大阪にある1円玉が見分けられるくらいの性能」と、国立天文台アルマ推進室長の立松健一教授(電波天文学)が説明する。感度も従来の電波望遠鏡の30~100倍と高い。非常に弱い電波を検出できるだけでなく、観測時間も短くて済む。感度が100倍上がると、それまで1日がかりだった観測が、10秒で済む計算だ。
 こうした高性能は、ハイテク技術が支える。アンテナは、表面の鏡の凹凸を髪の毛の太さの3分の1以下に抑えた。氷点下20度~20度と寒暖の差が激しく、吹きさらしの山頂でも観測精度が保てるよう、設計や素材に工夫を凝らした。
 受信機は雑音を極限まで抑え、多数のアンテナが受け止める信号の処理には、日本が独自に開発した専用スーパーコンピューターが活躍する。
■目指す対象三つ
 アルマは、波長0・1~10ミリの短い電波(ミリ波とサブミリ波)をとらえることができる。恒星や惑星の材料となる分子雲や星間物質がよく見える。目指す対象は主に三つ。一つは「惑星系誕生の現場」だ。
 私たちの太陽系の形成には「標準モデル」がある。太陽の誕生と同時に、ガスやちりでできた軽い円盤が生まれ、その中にできた微惑星同士が衝突・合体を繰り返して惑星になる--という考え方だ。
 95年以降、このモデルに合わない惑星系が宇宙で次々と見つかっている。確かめるには、誕生の現場を詳しく見なければならないが、惑星は小さく暗い。そこでアルマの視力と感度が威力を発揮する。
 2番目は、宇宙初期の銀河誕生の様子。宇宙は137億年前にビッグバンで生まれ、その4億年後に最初の星が誕生したと考えられている。現在最古の銀河は、ハワイにある日本の「すばる望遠鏡」がとらえたビッグバンから8億年後の姿。アルマは、さらに古い「夜明け直後の宇宙」に誕生した第1世代の銀河の様子を突き止めると期待される。
 3番目は生命に関係する分子の発見だ。たんぱく質を構成するアミノ酸が宇宙空間に見つかれば、生命誕生の謎に迫れる。
■初の国際計画
 日本が負担するアルマの建設費は256億円。全体の25%にあたり、応分の観測時間が配分される。日本が作るアンテナは66台のうち16台で、「いざよい(十六夜)」の愛称が付けられた。求められるアンテナの性能は共通だが、実現する技術は日米欧で異なる。
 「欧米と対等な立場で進める国際大型プロジェクトは、基礎科学ではアルマが初めて」。現地で観測所全体の副プロジェクトマネジャーを務める長谷川哲夫・国立天文台教授が強調した。協力と競争が混在する国際プロジェクトは、日本の科学の弱点を克服し強みを生かすための方策を考えるきっかけにもなりそうだ。

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 ようやく朝晩は秋の気配を感じられるようになり、たまにですが日中でも爽やかな風を感じることも出来るようになってきました。もっぱらグラウンド上はまだまだ過酷な環境であり、救急車出動もよく見かけられる光景です・・・しかしうちの野球小僧たちは大変元気にしています。試合の合間も体力温存しておれば良いものを、時間があれば炎天下でも走りまわっております。このシュールな小僧たちにしてみれば、夏バテ、秋バテなんて有り得ない話かもしれませんが、私を含めて虚弱体質な現代人はそうも言っていられない状況です。そのようなシュールでない現代人の皆さんに少々古い記事にはなりますが、酷暑を過ぎてから注意すべき点についてお届けします。


猛暑過ぎたら… “秋バテ”に御用心 神戸新聞 9/17
 
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0003444959.shtml
 秋風が吹き、しのぎやすくなったこの時期、猛暑で疲れた体が“秋バテ”していませんか。日中は汗ばむ陽気でも、夜はぐっと冷え込むなど、急激な寒暖差に体が対応しきれず、体調を崩してしまうことも。健康管理のためのポイントをまとめました。 
【ミネラルも忘れず補給 体調管理】
 記録ずくめの猛暑だった今年の夏。熱中症の危険性はかなり低くなったが、お年寄りは体力を消耗している。水分摂取は引き続き必要だが、カリウムなどミネラルの補給を心掛けたい。
 在宅医療に取り組む尼崎市のさくらいクリニック院長の桜井隆さん(54)によると、高血圧症などの持病があり、利尿剤と降圧剤を合わせた「配合錠」を日常的に服用している高齢者は特に要注意。「利尿作用のため体内の塩分やカリウムが不足しがち。手軽だからといって、簡単な麺類だけで食事を済ませていると、栄養バランスが崩れる」と話す。
 在宅診療などで気になるのは「エアコンは体に悪い」と考えるお年寄りが依然多いこと。往診先では、使わない期間が長いためリモコンの電池切れに気付かなかったり、操作法が分からなかったりする人もいた。「高齢になると、寒暖の差が分か
りにくくなるので、家族は気を付けてほしい。日中などに『暑いな』と感じたらすぐに水を飲ませたり、室内の温度を調整したりしてほしい」と話す。
 また、ウイルスの活動が活発になるのもこれからの季節。「夏に比べて、感染リスクが高まります。うがいや手洗いを徹底し、インフルエンザに備えて」と念を押す。(黒川裕生)
【温かいものに切り替え 食事】
 旬の食材などを使った料理で健康を維持するセミナーや老人ホームへの献立提供などを手掛ける神戸市垂水区の栄養士、小野槇玲(まり)さん(36)は「冷たい食べ物は消化にエネルギーを要し、体に負担をかける。できるだけ温かいものを」と話す。
 口当たりがいいからといって冷たい飲食物に頼りきりだと、胃の活動が鈍り、さらに消化が悪くなる。空気が乾燥しやすい秋は夏同様にのどの渇きを覚えやすい。ほうじ茶や紅茶など体を温めるものを選び、飲む際は常温以上で。よくかむことで食材の温度が上がり、消化を助けることにもなる。
 お勧めは利尿作用のあるトウガンやキュウリなどの食材。生野菜は避け、温かいスープやいためものにし、ショウガなどの食材を加えると体を温めるのに効果的という。
 「何を食べれば? とよく聞かれますが、食べないことも大切」と小野さん。疲労時は栄養価の高いものと考えがちだが、食べ過ぎは胃腸を疲れさせ、さらにばてるという悪循環に。早めに夕食を済ませ就寝する日があってもいい。その際は腹部が冷えないように注意しよう。
 「足のむくみや便秘などは体が発するお疲れサイン。早めに感じ取ってこの季節を乗り切って」(萩原 真)

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 さてこのところ、少し話題の中心から外れ気味なのか、潜行しているだけなのか、それともそれどころじゃないのか分かりませんが、各種「モンスター」についての記事は見かけませんでした。今朝久し振りに記事を見つけましたのでご紹介します。

 今回の記事内容は医療従事者側から見た「モンスター」ですが、患者側から見た「モンスター」も多々あると思います。やはり一般常識の欠如と申しましょうか、やはり「格」「識」の薄れつつある現代社会を反映しているものですね。但し、自らの都合が悪くなっての「モンスター」扱いをしているケースも多いようですので、これは我々医療従事者自身も注意しなければならないことだと思います。医療業界の常識って一般社会から見ればおかしいことも多々ありますもん。

 しかしそもそも嫌煙ブームなどと排他的な社会構造に拍車がかかるご時世ですが、寛容でない社会構造がもたらした悪影響は多々あると私は思います。私がその昔、事務当直時にあった事件?は現在であればきっと警察をすぐ呼んで対応するようなことだったと思います。その当時の施設で受診された患者さんが診療内容や医師の対応で不満があり、当直室に刃物を持って文句を言いに来られました。来られた時にはかなり興奮しておられ、私と刺し違えて自殺するなどともお話しされていましたが、二時間ほどかけてじっくりお話を伺い、その方の勘違いであったことが判明し説明を加えたら納得をされた・・・といったことがありました。その後、その方は何回かご来院され、来られるたびに缶ジュースをわざわざ私のところまで差し入れだと持ってきてくれるようにもなりました。私の当直中の対応が良いのか悪いのかは今でも判断がつきませんが、まずは真摯にじっくりと話を聞くといった「ゆとり対応」が現代社会にはもっと必要なのではないか、とも感じています。


◇困った患者2010 Vol.1 多様化する“困った患者”の実態 医師1000人調査で浮き彫りに
 日経メディカルオンライン 9/21

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t108/201009/516622.html
 医師5人のうち4人が、クレームや迷惑行為を経験──。日経メディカルの調査からは、依然として多くの医師が患者トラブルを経験している実態が明らかになった。ただしその患者像は多様化しており、悪質な迷惑患者に加え、悪意はないものの無理な要求をしたり、医師の指示に従わない自己中心的な患者も出現している。
 日経メディカルが医師1015人(開業医140人、勤務医846人、その他29人)を対象に行った調査では、77.2%の医師が、2008年以降、患者やその家族からのクレームや迷惑行為を「経験した」と回答した。
 08年10月号で行った同様の調査では、86.5%の医師が、過去5年間にクレーム、迷惑行為を「経験した」と回答。母集団などが異なるため今回の調査と単純に比較はできないが、「クレームや迷惑行為の経験頻度はずっと高止まり状態にあるといっていい」と、患者トラブルに詳しい大阪府保険医協会事務局次長の尾内康彦氏は話す。
自己中心的な患者が増加中
 近年、医療崩壊が世間に知られるようになったほか、医療者にとって理解不能な“トンデモ判決”が減ってきていることもあり、医療訴訟の件数自体は減少傾向にある。しかし調査の自由記述欄を見ると、「本当にひどいクレーマーは増えている印象はないが、治療内容に疑問を呈するような“小さなクレーマー”が最近かなり増えた印象がある」(50歳代男性、勤務医)、といった意見が目立った。医療訴訟自体は減っているが、その“火種”は逆に増えていることがうかがえる。
 医療機関の経営コンサルティングを手掛ける船井総合研究所チーフコンサルタントの高野昌則氏も、「患者の気質が従来とは変わってきているようだ」と話す。
 これまで医療機関で問題視されてきたのは、大声を上げて要求を通そうとしたり、医療者に暴力を振るったり、暴言を吐くような、いわゆる“モンスター”と呼ばれる患者だった。しかし最近、こうした患者に加え、悪意はないものの、医師に様々な要求を押し付けて困らせる自己中心的な患者が目立ち始めた。
 今回の調査では、“モンスター患者”にありがちな悪質で暴力的な迷惑行為が08年以降「増えている」と回答した医師は35.4%にとどまったのに対し、自己中心的な態度による迷惑行為が「増えている」とした医師は71.0%にも上った。
 また、最近の経済事情を反映して、治療費の未払いや、検査・治療を拒否する患者も増加傾向にある。実際、経済的事情に起因する迷惑行為が「増えている」とした医師は60.2%もいた。
 今回の調査では、それぞれの迷惑行為が日常診療に与える影響度と、医師が経験する頻度も調べた。その結果、「医師の治療方針に反論、従わない」などの自己中心的な態度による迷惑行為や、「金銭的理由による検査・治療の拒否」は、「(身体的な)暴力、言葉による恐喝、大声で騒ぐなどの粗暴な行為」より日常診療への影響度は小さいものの、経験頻度は高いことが分かった。
 自己中心的な態度や経済的事情に起因する迷惑行為を働く患者は、“モンスター患者”のように警察ざたに発展する心配はほとんどない。しかし、診療に納得せず、検査や治療を拒否するといった行為により、医師は思うように診療できなかったり、説得に多くの時間や労力を奪われたりする。対応に追われてほかの患者からのクレームが2次的に発生する可能性もある。目に見える被害がなく、解決方法も患者によって様々なので、ある意味 “モンスター患者”より厄介といえる存在だ。
 こうした要求をしてくる“困った患者”の特性について、『一億総ガキ社会』(光文社新書)の著者で精神科医でもある片田珠美氏は「医療の世界に限らず、自己中心的な人間が増えていることが背景にある。我慢することを嫌がり、とにかく自分の要求を通そうとする。いわゆる暴力的な患者以外にも自己中心的な考え方が広がってきたため、こうした患者が登場してきたのでは」と分析する。
医療情報を都合よく解釈
 自己中心的な患者の中でも、テレビやインターネットなどから入手した医療情報に絶大な信頼を置き、医師がそれとは異なる治療方針を示すと反論したり、従わなかったりする患者が特に増えてきているようだ。背景には、患者が医療情報を得やすくなったことがある。
 この数年間で、健康や医療に関するテレビ番組が多くなったほか、新聞や雑誌では、最先端の医療技術や新しい治療法などを取り上げた記事がよく目に付くようになった。さらに、インターネットの普及により、これまで簡単に得られなかった専門的な医療情報を医師でなくても容易に入手できるようになった。
 ところがバラエティー色の強いテレビ番組や雑誌では、情報を誇張したり、極端な症例を紹介したり、センセーショナルに演出された内容が少なくない。このため患者が間違った情報を身に付けてしまうことがある。
 今回の調査でも、クレーム、迷惑行為が増えている要因として、「マスコミによる医療報道の過熱化」を挙げた医師が68.5%に上り、最も多かった。
 一方、インターネットでは、利用者自身がキーワードを設定して情報を検索するため、断片的な情報しか得られないことも多い。このため患者が情報を誤って解釈してしまう可能性がある。調査では25.1%の医師が迷惑行為が増えている要因に、「インターネットを中心とした医療・健康情報へのアクセスの向上」を挙げた。
 自分や家族の健康に関連する医療情報を集めること自体は、決して悪いことではない。しかしメディアから得られる医療情報は、断片的で中途半端なものもあり、患者が情報を正確に選別して解釈するのは難しい。その結果、自己中心的な気質と相まって、間違った医療知識を振りかざす患者が増えているわけだ。
 クレーム、迷惑行為の要因として、「医療に対する過剰な期待」を挙げた医師も60.4%に上った。船井総研の高野氏は、「患者は、医療機関にかかる前から病医院のホームページや評価サイト、個人のブログなどで、既にドクターショッピングを始めている。いくつもの医療機関を比較して自分に一番合った医療機関を選んだつもりでいるので、『ここなら私の思い通りの治療をしてくれるはず』という期待が高くなっている。そして思い通りにならなかったときに、クレームに発展する」と話す。
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 さて本日のメインニュースは私が最も苦手とする保険についての話題。この手の話題はこれまで避けて通ってきたのですが、いつまでも避けてばかりもいられず、また自身も勉強しなければということで敢えて取り上げてみました。正直言って、的を得たコメントなんて出来ませんが、少しずつ勉強していきますので、よろしくお願いします。

 保険の話題ではないのですが、私自身、国家公務員になり、今問題となっている出向なども経験をしてきている訳ですが、世間一般で言われているような出向=天下り推進・・・なんて我々の身分ではあり得ませんし、ひとくくりにされることは
誠に心外。出向や転勤を重ねるたびに貧乏になっていく現実。一般企業がバブルで賑わっている頃など、我々の給料が飛躍的に伸びるなんてことはあり得ず、指を咥えて一般の方々は羨ましいなぁと見ている状態。今度不景気になったら民間給与に合わせるために優良決算であろうがカットしろとの世論。一般の方々はこういった現実をご存じなのか?とも憤慨していますが・・・国家公務員は国民の公僕であり続けるべきであるとお上からも世間からも言われ続け「最低限の生活を保障」されているのではなく、「最低の生活を余儀なくされている」と自嘲してきたのです。

 コメントではなく、単なる愚痴になっちゃいました。すみません。


【毎日新聞社特集 2010/09/20】
 明日はある…か?:どうする負担増/1 社員の社会保険料、正直に払えない

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100920ddm001040067000c.html
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◇企業、偽装で節減 「退職」「倒産」生き残るため
 「まじめに社会保険料を払ってたら、会社がもたないよ」。健康食品会社の女性社長は、いら立ちを抑え、語り始めた。保険料を節減するため手を染めた「偽装工作」。指南したのは、決算を相談していた会計士だった。
 手口はこうだ。従業員約10人を表向きには退職させ、厚生年金と健康保険の加入対象から除外。実際には、新たに設立した派遣会社で再雇用し、保険料の会社負担がない国民年金と国民健康保険に移ってもらった。退職させなかった社員4人も給料を半分に過少申告し、年200万円の保険料を節減した。それでも、本業では主力の高級輸入食材の売上高がリーマン・ショックで半減し、09年度は約700万円の赤字に陥った。「悪いことだとは思うけど、やらなきゃつぶれる」
 法人企業は厚生年金、健康保険の保険料を従業員と折半で負担しなければならず、個人事業でも常時5人以上が働いていれば加入義務がある。だが、総務省が06年9月に公表した調査結果では、厚生年金に加入すべき事業所のほぼ3割に当たる63万~70万カ所が加入漏れの可能性があり、これらの従業員は約267万人に上る。東京都内の社会保険労務士は「社会保険料を払わなくて済む抜け道はいくらでもある」と話す。
 茨城県で運送業を営む男性(50)は9年前、社会保険料を逃れる手口を「社会保険事務所の職員に耳打ちされた」と証言する。営業を続けながら休業を装い約100人の従業員全員が休職したとする「全喪届」を出し、年4000万円の保険料を浮かした。
 従業員のうち30人を「全喪」扱いにしている北海道南部の建築業の男性(63)は別の手も使っている。全喪扱い以外の従業員40人に少人数単位で個人事業主グループを作らせ、それぞれと契約する形にし、多い時で年5000万円の保険料を節減した。休業どころか倒産を装って保険から抜け、別会社で事業を続ける偽装倒産も後を絶たない。
 「社員の安心のため社会保険は必要」。ゼネコンの2次下請けで鳶(とび)業を営む都内の男性(40)は、同業者のほとんどが加入していない厚生年金と健康保険に88年の創業時から入っている。保険料負担のない同業者はその分、工事単価を引き下げる体力があり、入札で勝つのは容易ではない。「保険料がさらに上がれば、払っていない会社との差は開くばかり。『社員の安心のため』とはいえ、会社がつぶれたら元も子もない」
 会社にとっては生き残りのための保険料節約だが、従業員は将来不安にさらされる。厚生年金から国民年金に替わると、保険料は安くなるが年金の平均給付額は3分の1程度に減ってしまう。機械メーカーと委託販売員の契約を結ぶ東京都八王子市の男性(46)は、勤務実態は正社員と同じだが、個人事業主扱いとされ厚生年金に入れない。「会社は保険料コストを削りたいのだろうが、老後はどうなるんだろう」

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【毎日新聞社特集 2010/09/20】
 明日はある…か?:どうする負担増 保険料頼み限界 膨張する社会保障費
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100920ddm003040177000c.html
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 少子高齢化の影響で、医療、年金、介護などを賄う社会保障費は、保障の水準を切り下げない限り、毎年1兆円超も膨らみ続ける。支える財源は税金と社会保険料だが、景気低迷と減税で税収は落ち込み、企業や個人の社会保険料逃れも後を絶たない。本格的な増税に踏み切るか、毎年保険料を引き上げるかという具体的な財源論議を進めない限り、給付増の借金による穴埋めが増え、将来世代へのツケは大きくなるばかりだ。【田畑悦郎、永井大介】
 「保険料を生活費に使えると楽になるが、子どもが急に病気になったりすれば大変なことになる」。社会保険加入の建設会社で働く男性(32)の今年6月の月給は45万円。健康保険と厚生年金の保険料計約5万5000円が天引きされ、税金なども差し引くと手取りは約38万円。住宅ローンなどの返済も月約17万円あり、妻、子ども2人との生活は「かつかつ」。子どもが大きくなれば教育費もかさむ。「保険料がこれ以上、引き上げられたら、払えなくなる」
◇企業収益も圧迫
 大和総研によると、年収600万円のサラリーマン世帯で、10年度の厚生年金、健康、介護、雇用の各保険の負担総額は年84万2900円。所得税の13万円、住民税の24万円を大きく上回る。10年前の70万2300円から約20%、20年前の60万500円から約40%も社会保険料は増えた。
 サラリーマンの社会保険料は企業が折半負担するため、上昇すると企業収益も圧迫される。価格競争の激化で「聖域なきコスト削減」を迫られている企業は正社員を減らし、社会保険の加入条件から外れた非正規社員に置き換える動きを加速。90年に20・2%だった非正規の割合は09年、33・7%と3分の1を上回るまでになった。第一生命経済研究所の熊野英生氏は「社会保険料の上昇は、コストを下げたい企業に従業員の非正規化を促す要因になっている」と話す。
◇逆進性も問題
 社会保険料の逆進性も問題だ。厚生年金や中小企業などが入る協会けんぽの保険料には上限があるため、収入に占める保険料負担の割合は高所得層ほど低くなる。年収900万円以下では14・05%だが、2000万円で9・81%、3000万円は6・99%にとどまる。一方、厚生年金や協会けんぽに加入できず、国民年金、国民健康保険に入っている非正規社員の場合、収入が低いほど保険料負担率は高くなる。
 国保の保険料が全国平均に近い兵庫県西宮市のケースを大和総研が調べたところ、年収400万円世帯の社会保険料負担率は20・46%、300万円は24・44%、200万円では30・79%に上った(年金は夫婦2人分、免除申請しない想定)。試算した是枝俊悟研究員は「国民年金は定額負担。国保も定額部分があり、子どもがいれば負担が増える。低所得者に重い逆進的な制度だ」と分析する。
 社会保障に詳しい小塩隆士・一橋大教授は「これ以上、保険料負担が増えると、社会保障による安全網の枠外に弱者が放り出されてしまうという皮肉な状況になりかねない。税財源の充実が必要」と指摘する。
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【毎日新聞社特集 2010/09/21】
 明日はある…か?:どうする負担増/2 介護保険料、日本一の町
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100921ddm001040022000c.html
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◇安心、高過ぎる対価
 八甲田山のすそ野に開ける青森県十和田市。09年4月、3年ごとに見直される介護保険料が全国市町村で最高になった。65歳以上の人が毎月払う介護保険料は基準額で5770円と全国平均(4160円)を4割近く上回り、最も安い福島県檜枝岐(ひのえまた)村(2265円)の2・5倍に達し、年金暮らしを直撃する。
 市中心部の特別養護老人ホーム「八甲荘」には高齢者50人が暮らす。入居費用は月6万~7万円で、年金生活でも無理をすれば何とかなる。入居前は1人暮らしだった女性(81)は八甲荘での生活が7年目。「家族のように介護してくれて安心」と話すが、介護保険料の負担は重い。
 市区町村で運営する介護保険制度が始まった00年度の介護費用は日本全体で3・6兆円だったが、高齢化の進展で09年度は7・7兆円になった。このうち1割は利用者が負担、残りを公費と40歳以上が払う保険料で折半しており、仕組みが変わらない限り、保険料は上がり続ける。
 高齢者が多いほど保険料は高いのが普通だが、十和田市は高齢化率が約24%で県内40自治体の下から7番目。それなのに保険料が高いのは、特養など公的施設に入れない高齢者の受け皿として民間施設開設が相次いだためだ。市内には民間高齢者住宅、有料老人ホームが11施設あり、5施設が建設中。民間施設は訪問介護サービスを利用することが多く、コストがかかる。
 民間施設の増加で、十和田市では介護認定を受けた人のサービス受給率が95%と全国平均の81・5%を大きく上回る。施設数が追いつかず、なかなか介護を受けられない首都圏に比べ高齢者の安心感は大きいが、民間施設の利用には重い負担への覚悟も必要だ。

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0915-591号 人種で異なる遺伝子異常 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨晩の検査当直はなかなかのものでした。夕方からほぼ真夜中までひっきりなしに検査をしていたような気がします。シャワーを浴びることが出来たのは午前三時過ぎ。それから朝までまとめものをしていたので、ほぼ徹夜(30分くらいは仮眠取りました)となりました。少々頭が重たいもので今日は軽めの記事となりますが、ご勘弁ください。しかし心地良い疲れですね。私自身は現場に出る機会は殆ど当直業務のみといった状況ですので、この時とばかり検査を堪能しちゃいますが、周りのスタッフからは「ドM の変態」と思われているかもしれません。(--;

 さて昨晩、仕事の合間にニュースを見ていると、ほぼ100%民主党代表選挙の話題でした。国会議員と国民との距離を改めて露呈したような感がありますが、演説の中でやはり一番印象に残ったのは「私には夢がある」という言葉。この「夢」は、理念に基づいているものか、理想に基づいているものか、そのあたりは今後の動向を見ていれば一目瞭然でしょうね。いずれにしても「国民のための政治」を実践してもらいたいものです。


正平調 神戸新聞コラム 9/15
 
http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0003437441.shtml
 これを「民意」と呼んでもいいだろう。民主党代表選で菅直人氏が大差で再選された。小沢一郎氏の追い上げも、一人一人の地方の党員・サポーターの心を動かすには至らなかった◆国会議員の支持では当初、「小沢氏優位」が伝えられた。一方、世論調査では菅氏が終始、リードした。永田町と、地方や一般市民の乖離(かいり)が浮き彫りになったが、最後は世論が、国会議員も含め「菅氏支持」の流れを決めたといえる◆こわもての小沢氏が言葉を尽くした演説に、「説得力がある」との声も聞かれた。しかし、結局は「政治とカネ」に反発する市民感覚が反映されたとみていい◆ただ、この14日間、代表選は何かと話題の中心だった。メディアの影響もあろう。大人だけでなく、小学生までが両氏の力量を“品定め”した。ふだんよりも国政が身近に感じられたことは確かだ
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 少子高齢化と呼ばれて久しい本邦の状況ですが、お年寄りや高齢者と呼ぶには、まだまだ若々しい方が多いですね。その昔、私が二十代だった頃、四十代の方はかなり「おっさん」「おばさん」に思えたものですが、実際に自分がその年になってみると、全く実感はありません。しかしまだまだ若いもんには負けん!なんて言ったら、ほんまもんのおっさんですね。でも、好齢者の知恵は日本の財産です。


特集ワイド:「老」に定義なし 目指せ“好”齢者 毎日新聞 9/14
 
http://mainichi.jp/life/today/news/20100914dde012100008000c.html
 20日は「敬老の日」。お年寄りを敬い大切にする日だが、一方で、高齢者の所在不明も問題になっている。「老」の字に抵抗を覚える向きもあるが、そもそも老いるとはどういうことだろう? 老いについて考えてみた。【小松やしほ、山寺香】
◇生物学的には学者の数だけ説 「規格」は今や崩壊
 「敬老の日」の発祥の地は兵庫県野間谷村(現・多可町)である。1947年、当時の門脇政夫村長が「日ごろの苦労を癒やしてもらい、お年寄りの知恵を大切に、村づくりをしていこう」と、農閑期の9月15日に村主催の敬老会を催し「としよりの日」としたのが始まりだ。その後、門脇村長らの働きかけで66年、「敬老の日」として国民の祝日になった。ハッピーマンデー法により03年から、9月第3月曜日になった。
 「敬老」に抵抗感を抱く人もいる。知人の女性(64)は、孫の運動会で敬老席に案内され「おばあちゃん扱い」と怒ったという。ちなみに、野間谷村での最初の敬老会に招待されたのは55歳以上だった。
 世界保健機関(WHO)の定義では高齢者とは65歳以上のこと。とはいえ、昨日までは64歳だったのに、誕生日を迎えた今日から「高齢者=老人」と言われても、ピンとこないだろう。生物学的な「高齢者」の定義はあるのか。
 創薬研究を行っているジーンケア研究所元副所長で「細胞寿命を乗り越える」(岩波科学ライブラリー)などの著書があるサイエンスライターの杉本正信さんによると「老いとは、加齢とともに、特に生殖期以降、肉体的、精神的に衰えること」。杉本さんは老いの原因について「細胞の機能の衰え」を挙げる。私たちは生きている間、細胞分裂を繰り返している。分裂するたびに、テロメアと呼ばれる染色体の端部分が短くなり、ある長さに近づくと細胞は分裂できなくなり、やがては死ぬ。この危機的状況をうまく利用してがん細胞に移行するものもある。高齢者にがんが多いのは、その確率が高いからである。
 「なぜ老化するのかは、学者の数だけ学説があるともいえる」という東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チーム研究部長の田中雅嗣さんは「細胞の老化にはミトコンドリアが関係している」という説を唱える。「テロメアは酸化的ストレスで短くなる。その酸化的ストレスの大本がミトコンドリアだと考えています」
 ミトコンドリアは細胞内の小器官の一つで、酸素を使い体内のエネルギー通貨と呼ばれる物質アデノシン三リン酸(ATP)をつくり出すため、ミトコンドリアからは酸素がもれやすくなる。もれた酸素が鉄と結びつき活性酸素となり、細胞のたんぱく質や脂質、テロメアを攻撃する。「細胞にさびができるようなもの。女性は貧血気味で体内の鉄分が少なく酸化的ストレスも少ないので、男性の方が老化が早い、とも言われています」
 人が老い始めることについて、杉本さんは「閉経が老化への大きな節目」という。閉経は女性だけだが「生殖を終えた後」という解釈で、男女ともに45~50歳から老化が始まる。「昔は老化という考えはなかった。野生動物は肉体的に衰えれば命を落としやすくなる。つまり老化する暇もなく、死に至る。人間も同じ。老化は文明の進歩によって、クローズアップされてきた問題なのです」
 田中さんも「遺伝子的に考えれば、生物は次の世代を残せば、個体としては消えてなくなってもいいのです。生殖をしなくなってからの期間(後生殖期)が長いのが人間の特徴」と話す。
 それはなぜか。「おばあちゃん仮説」というのがある。子育て期間が長いヒトの場合、娘が出産の際に死んでも、おばあちゃんが健在であれば孫を育てられる。また、長老の知恵により群れ全体の生存が可能になる。こうして子孫の繁栄に貢献するため、長寿の遺伝子が選択されたという考えだ。
 田中さんは「老化現象が表れてくる60歳ぐらいまでは、遺伝子の『保証期間』。その後の『保証期間外』をいかに上手に生きるかが老後」と言う。
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 中高年ということでもう一題。

 健康志向、エコブームで加速した感のある「自転車ブーム」ですが、私も少し前まではチャリンコであちらこちらと徘徊するのが楽しみでした。この数年は野球小僧と戯れるのが一番の楽しみとなっていますので、チャリンコは封印していますが、封印が解除した後は楽しもうと思っています。記事にもありますように、夫婦でツーリングなんて羨ましいなぁと思いますが、私の場合、走り出すと百キロ近く走り込んでしまいますので、家内には敬遠されるかも。何でも程々が良いようで・・・


風を感じて自転車ツアー 中高年に健康志向 読売新聞 9/15
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30863
 健康志向やエコブームなどの影響で、自転車の旅を楽しむ中高年が目立っている。のんびりと風景を楽しめ、壮快な気分や達成感を味わえるのが魅力のようだ。行楽シーズンを前に、自転車で参加するツアーも人気を集めている。
 奈良県生駒市の木島敏宏さん(69)、妻の郁子さん(67)は、夫婦で自転車旅を楽しんでいる。この夏も、熊本県を自転車で旅する2泊3日のツアーに参加し、阿蘇山周辺から熊本城までの約40キロを10人ほどで快走した。
 木島さん夫妻は健康増進を目的に、4年ほど前から自宅周辺の寺社や公園を自転車で回っており、1日に20~30キロ走ることも。「自転車旅は体力を使うが、のんびりと景色を見ながら風を受けて走るのが楽しい」と口をそろえる。来年には富士五湖巡りの旅を計画中だ。
 夫妻が利用したのは、初心者も参加できる自転車旅専門の旅行会社「サイクリングツアーズジャパン」(奈良市)。昨年11月から自転車のツアーを企画しており、これまでに、のべ300人が参加した。
 瀬戸内海の絶景を楽しみながら、愛媛県から広島県までの約70キロを走る「しまなみ海道」ツアー、京都、奈良の寺社などを訪ねる「古都めぐり」ツアーなどが人気で、大半が1泊2日。現地まで参加者の自転車をトラックや飛行機で搬送し、宿泊、食事付きで料金は1人2万円~7万円ほど。参加者の約7割が60歳以上で、東京や神奈川などから参加する人もいるという。
 ただ、自転車旅は安全への配慮が必須だ。同社では、自転車の整備方法などの講習会を事前に行っているほか、走行中はインストラクターや支援車が随行し、パンクやけがなど急なトラブルに対処するという。
 一方、自転車旅を企画する一般の旅行会社も目立ってきた。「クラブツーリズム」(東京)では昨年9月から、自転車ツアーを始めた。東京の山手線に沿って1周したり、富士山のすそ野を巡ったりするツアーを販売しており、日帰りもある。やはり、中高年の参加が目立つという。
 このほか、レンタサイクルも手がける「京都サイクリングツアープロジェクト」(京都)では、京都市内の観光を散歩感覚で楽しめるガイド付き自転車ツアーが人気を集めている。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 先日から頻回に話題提供している「ホメオパシー」ですが、騒動の発端ともなった訴訟により、全国的な実態が明らかになり、それに対する対抗措置ともいえる今回の指針改定ですね。ビタミンKと言えば我々の臨床検査と切っても切れないものであり、そのような内容のものを補足しておきます。なお凝固系は非常に奥深く、一言では言いきれませんので、ここではビタミンK依存因子のみの補足とさせていただきます。

凝固因子とは?
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%9D%E5%9B%BA%E3%83%BB%E7%B7%9A%E6%BA%B6%E7%B3%BB
 凝固系(血液凝固因子)とは出血を止めるために生体が血液を凝固させる一連の分子の作用系であり、そうして固まった血栓を溶かして分解するのが線溶系(線維素溶解系)である。

ビタミンK依存因子とは?
 
http://www.chugokuh.rofuku.go.jp/kensa/blood/coag98/coag98.html
 凝固因子のほとんどは肝臓で合成されますが、その中でもプロトロンビン(第Ⅱ因子)、 第Ⅶ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子はビタミンKの働きを受けてはじめて凝固活性をもつ 正常因子になります。これらの因子をビタミンK依存因子とよんでいます。 血栓予防薬のワーファリンは、このビタミンKの働きを邪魔することで 凝固活性をコントロールします。
 ところがこのビタミンK依存因子は、ビタミンKがなくても合成が進み、 いわば出来損ないの凝固因子ができます。これを称してPIVKA(ピブカ)といいます。 この出来損ない因子のPIVKAは、正常の活性型因子に拮抗して邪魔をします。


新生児脳出血予防:指針改定、ビタミンK投与増やす 3カ月まで週1回--小児科学会 毎日新聞 9/15
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100915ddm012040017000c.html
 新生児の脳出血などを予防するためのビタミンK投与について、日本小児科学会は、投与期間の延長と回数を増やすため、「生後1カ月までに3回」とする現在の指針を「生後3カ月まで週1回」と改定した。新投与法では発症例がないことが分かったためで、助産院や自宅で出産した場合でも適用するよう求めている。
 ビタミンKは母乳にはあまり含まれず、乳児は不足しがちだ。学会によると、80年ごろには主に母乳で育つ乳児1700人に1人が脳や消化管から出血するビタミンK欠乏性出血症を発症し、死亡することもあった。
 ビタミンK2シロップ(2ミリグラム)を1カ月検診までに3回投与する予防法が普及し、発症率が10分の1以下に減った今でも年に少なくとも十数人が発症しているとみられる。だが、欧州の研究で、毎日か週1回投与している場合、発症例がないことが分かった。
 新指針では、生後すぐと退院前に1回ずつシロップを飲ませ、その後は3カ月まで毎週1回投与することを推奨。粉ミルクなど人工栄養の場合は、1カ月以降は与えなくてもよいとした。ただし、シロップ投与のために通院しなければならず、自宅に持ち帰れる製剤が認可されるまでは旧指針を適用する。指針改定にかかわった白幡聡・北九州八幡東病院長は「この病気はほぼ完全に防げる」と話す。

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 さて本日のメインニュースに移ります。

 近年の科学進歩により、多くの疾患に関する発生原因などが解明されてきています。またオーダーメード医療をはじめとする、患者個々に応じた医療を展開するためには遺伝子解析を含めた最新技術導入が不可欠であることは、皆さんもご存じのことと思います。本日のニュースは肺がんに関連する遺伝子異常についてのものですが、EGFR(上皮成長因子受容体)とか、K-RAS遺伝子とか、聞いたことはあるけど詳しくは知らないといった方もおられるかと思います。既にご存じの方は釈迦に説法ですが、私同様詳しくは知らないやーという方は、抗がん剤などとの関連性について少しだけ理解できるかもしれません。本文に移る前に簡単な説明を加えておきます(一部引用していますので詳しくはサイトの方をご覧ください)。

上皮成長因子受容体
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E7%9A%AE%E6%88%90%E9%95%B7%E5%9B%A0%E5%AD%90%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93
 上皮成長因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor; EGFR)は、細胞の増殖や成長を制御する上皮成長因子 (EGF) を認識し、シグナル伝達を行う受容体である。チロシンキナーゼ型受容体で、細胞膜を貫通して存在する分子量170 kDa(キロダルトン)の糖タンパクである。HER1、ErbB1とも呼ばれる。
 EGFRの発現は上皮系、間葉系、神経系起源の多様な細胞でみられる。細胞膜上にあるこの受容体に上皮成長因子(EGF) が結合すると、受容体は活性化し、細胞を分化、増殖させる。正常組織において細胞の分化、発達、増殖、維持の調節に重要な役割を演じているが、このEGFRに遺伝子増幅や遺伝子変異、構造変化が起きると、発癌、および癌の増殖、浸潤、転移などに関与するようになる。
悪性腫瘍におけるEGFR:過剰発現
 EGFRはさまざまな悪性腫瘍で過剰発現がみられる。腎癌の50-90%、非小細胞肺癌の40-80%、前立腺癌の40-80%、頭頸部癌の36-100%、卵巣癌の35-70%、胃癌の33-74%、大腸癌の25-77%、乳癌の14-91%等で過剰発現がみられる[20]。癌のEGFR過剰発現は予後不良因子である。
抗EGFR抗体: セツキシマブ(Cetuximab、開発コード名C225、商品名ErbituxR)はEGFRのリガンド結合部位に結合し、EGFRの活性化、二量体化を阻害するモノクローナル抗体である。変異のないEGFRにも有効であり、大腸癌等で使用される(日本では2008年7月に“EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌の治療薬”として承認)。マツツマブ(Matuzumab、開発コード名EMD72000)も同様の抗EGFRモノクローナル抗体である。臨床試験が進行中である。

K-ras遺伝子とは
 
http://www.falco-genetics.com/gene_analysis/clin_gene/kras.html
 K-ras遺伝子は、正常細胞では細胞増殖を進めるアクセルとしての機能を持っていますが、K-ras遺伝子に変異が起こるとそのアクセルが恒常的に働き、がん化(大腸がん、肺がん、膵がんなど)に進むと考えられています。特に大腸がんでは約40%の症例において遺伝子変異が検出されます。

K-ras遺伝子変異とセツキシマブ
 抗EGFR (上皮成長因子受容体)抗体薬であるセツキシマブ(商品名:アービタックスR)は、「EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」を適応とした新規治療薬として2008年9月に承認されました。最近の研究により、K-ras 遺伝子変異陽性例ではセツキシマブの効果が期待できないことが示されており、 K-ras遺伝子変異は本剤の効果を予測する有力なバイオマーカーとして期待されています。
 セツキシマブによりEGFのEGFRへの結合がブロックされ、細胞増殖のシグナル伝達を遮断することにより、抗がん剤としての効果を発揮します。しかし、下流のK-ras遺伝子に変異があれば、セツキシマブによるブロックに関り無く、下流のシグナルが恒常的に活性化し、細胞増殖(がん化)が進むと考えられています。


【毎日新聞社サイエンス 2010/09/15】
 Dr.中川のがんから死生をみつめる:/74 人種で異なる遺伝子異常
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100915ddm013070175000c.html
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 芸能リポーターの梨元勝さんは、たばこを吸いませんでしたが、肺がんで亡くなりました。欧米では、肺がんの原因の9割がたばこと言われる一方、日本では、たばこを吸わなくても肺がんになる人が少なくありません。人種による遺伝子の違いがあるためです。
 がんの原因は、細胞の増殖をコントロールしているたんぱく質に異常が起き、細胞が際限なく増え続けてしまうことです。細胞増殖にかかわるたんぱく質の一つに「EGFR」というたんぱく質があります。EGFRは「上皮成長因子受容体」の略称で、細胞の表面に存在します。このたんぱく質に「増殖因子」が結合するとスイッチがオンになり、EGFRからの信号が細胞の核に伝えられ、細胞増殖が始まります。
 しかし、一部の肺がんでは、EGFRを作る遺伝子に異常が起き、増殖因子が結合しなくても、EGFRのスイッチが常にオンになります。このため、EGFRからの指令が常に出続け、異常な細胞増殖が起き、肺がんができるのです。
 欧米人には、アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」を解毒する酵素の遺伝子の異常がないため、お酒で顔が赤くなる人はまずいません。日本人の3~4割は「部分欠損型」のため、顔が赤くなります。こうした人が深酒すると発がんの危険が高まります。
 同じように、EGFR遺伝子の異常は、欧米人の肺がん患者では1割くらいにしかいませんが、日本人では肺がんのおよそ3~4割にEGFR遺伝子の異常がみられ、これが発がんの原因となっています。EGFR遺伝子の異常は、日本人をはじめとするアジア人に多いほか、女性、そして肺がんの中でも「腺がん」の患者に多くみられます。たばこを吸わないのに肺がんになった人の多くで、EGFR遺伝子の異常が関係していると考えられます。
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0914-590号 多剤耐性菌:細菌の耐性獲得、仕組みは多様に 自らの変異と遺伝子伝達が誘発 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日は検査当直のため、ゆとりを持って病院に行けると思いきや、大阪駅に着いた途端、多数乗客が溢れ返っておりました。嫌な予感が・・・アナウンスでは先ほどJR茨木駅にて人身事故発生!にて運転は全線ストップ!とのこと。振り替え代行輸送もまだ決定していないホットな状態でした。少し待ってから振り替え代行輸送が可能とアナウンスがありましたので、JRを諦めて阪急にて三宮に向かいました。三宮に着いたらJRは未だ運転見込み立たずとのこと。とっとと諦めて正解でした。


 さて本日の注目ニュースは勿論、民主党代表選挙で、各社朝から特番を出していますね。どの社もありきたりのことばかりで面白みに欠けるものでしたが、今晩当直中のニュースはこればっかなのでしょうね。幹事長時代に多くの取り巻きを引き連れて中国に訪問したことで、相手国はきっと勘違いして日本を従属国として見たことだろうなぁと危惧していたら、中国漁船の違法操業事件で大使を午前0時に呼び出しですよ、呼び出し。国としての威厳というか、守るべきプライドはどこに消えたのでしょうね?日本人としての尊厳は?この話題に繋げちゃあいかんと思うのですが、医療ツーリズムの例の如く節操のないこと甚だしいです。品、格、識、等をもっと日本人は意識して良いのでは?記事にも書かれていましたが「日本政府は、相手の水準に合わせて品位を落とさぬよう礼節を保ち、法にもとづいて事件を粛々と処理すればいい」 御意!!!昨日お話しした少年野球チームの品格と同じですね。相手の低レベルに合わせる必要は全くなし!

 あるブログ仲間の方が言われていましたが、こんな混沌とした世の中だからこそ、六徳(りくとく)が必要だと思いますし、南総里見八犬伝「仁義礼智忠信孝悌」のようなものを大切にしないと、殺伐とした乾ききった日本になっていくのでしょうね。ただこういった「徳」を守ることで出世できるかといった問題が出てきますが、高度成長時代に長年かけて壊してきたものを、これから長年かけて構築していかないといけないんじゃないですかね? じゃないと、この国はどこぞの節操無い国のようになってしまうと思います。

【六徳(りくとく)】
 人の守るべき六種の徳。諸説ある。
 「周礼(大司徒)」では、知・仁・聖・義・忠・和の六種。
 「小学」では礼・仁・信・義・勇・智の六種。

【仁義礼智忠信孝悌】
 仁・・・思いやり、慈しみ。
 義・・・人道に従うこと、道理にかなうこと。
 礼・・・社会生活上の定まった形式、人の踏み行なうべき道に従うこと。
 智・・・物事を知り、弁えていること。
 忠・・・心の中に偽りがないこと、主君に専心尽くそうとする真心。
 信・・・言葉で嘘を言わないこと、相手の言葉をまことと受けて疑わないこと。
 考・・・おもいはかること、工夫をめぐらすこと。親孝行すること。
 悌・・・兄弟仲がいいこと。


9月14日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100913-OYT1T01016.htm
 故・毛沢東主席が中国国内を旅する列車には時刻表がなかった。主治医として随行した李志綏(りしすい)氏が『毛沢東の私生活』(文芸春秋)に書いている。〈毛が目をさましたときにだけ列車は走り、眠ると停車するのであった〉
◆専用列車が通ったあと、列車ダイヤが正常に戻るのに1週間ほどかかったというから、自分の気ままな時計で他人の時間を支配する“皇帝気取り”は一般の人々にはいい迷惑だったろう
◆「皇帝の時計」は健在である。戴秉国(たいへいこく)・国務委員(副首相級)が丹羽宇一郎・駐中国大使を真夜中の午前0時に呼び出した
◆中国漁船の違法操業事件で改めて日本側の対応に抗議したというが、一刻を争う用件ではない。「お~い、水」と小間使いを呼ぶようなやり方は礼儀を欠いている。日本政府は、相手の水準に合わせて品位を落とさぬよう礼節を保ち、法にもとづいて事件を粛々と処理すればいい

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 先日、非常に惜しい方が亡くなられました。谷啓さん・・・古き良き時代というか、全盛時はあまり記憶にないのですが、クレイジーキャッツの昔のビデオは見たことがあります。非常に斬新かつ繊細で個性豊かな集まりでした。その中でも谷啓さんの存在は植木等さんと同様非常に大きなものでした。最近ではナレーターもされていたようですが、やはり多くの方々が印象深いのは浜ちゃん・スーさんでおなじみの「釣りバカ日誌」です。非常に味わい深い人物像は谷啓さんそのものであったと思います。私も谷啓さんの大ファンでした。本当に惜しい方を亡くしました。謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌。


春秋 日本経済新聞コラム 9/14
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E6E4E3E6E0E3E2E3E6E2EBE0E2E3E29F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D
 もともとはマージャン中の掛け声だったらしい。クレージーキャッツのメンバー、谷啓さんが流行(はや)らせた「ガチョーン」だ。ほかにも「ビローン」「モミョー」「ドビョーン」「ムヒョー」等々。この人がやると不思議におかしかった。
▼とぼけた間合いと、意味不明のギャグ。それを見事な芸にしただけでなく、トロンボーン奏者としても一流だった。クレージーの音楽を支え、ショーの構成まで手がけたという。そのくせ妙に恥ずかしがり屋で、カーテンの陰で演奏したいと訴えた、という話もある。何とも複雑な表情を持つ才人が78歳で逝った。
▼植木等さんの死が記憶に新しいのに、こんどは谷さんだ。高度成長期の明るさと切っても切れない、あの7人組は5人が鬼籍に入った。植木さんが「そのうちなんとか」式の夢を体現していたとすれば、谷さんは少し皮肉屋の役回りだったろうか。風情は異なれど、右肩上がりの戦後を生きた人間のにおいがする。

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 さてここから話題をがらりと変えます。

 最近コンビニやスーパーなどで見かけるものに清涼飲料水があります。その清涼飲料水の中でも「なんじゃこりゃ?」といつも思うのが「海洋深層水」・・・ずっと疑問に思っていたのでちょっと紐解いてみました。しかし地球温暖化の影響は様々なところに出るものですねぇ・・・

海洋深層水
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E6%B7%B1%E5%B1%A4%E6%B0%B4
 海洋深層水(かいようしんそうすい、deep ocean water:DOW, deep sea water)または単に深層水とは、深度200メートル以深の深海に分布する、表層とは違った物理的・化学的特徴を持つ海水のことである。よって、海水の90%以上は海洋深層水にあたると言える。これは産業利用上の定義であり、海洋学上の定義とは異なる。
2つの「深層水」
 海洋学上の深層水は大洋の深層に分布する海水で、地球上の2箇所(北大西洋のグリーンランド沖と南極海)で形成される深層水(北大西洋深層水と南極低層水)のことを示す。これらの深層水は熱塩循環によっておよそ2000年かけて世界中の海洋を移動しており、千年単位の地球の気候にも重要な関わりを持っている(詳しくは熱塩循環参照)。
 これと比べ、産業利用上の深層水は、分布や出自を問わず深度200メートル以深の海水をひとくくりに定義したものである。この定義に当てはめると、単純計算で海水の約95%は海洋深層水である。
 以下、この記事では後者の深層水について説明する。

海洋深層水の特徴
 表層水との違いは、清浄性、無機栄養塩類が豊富、低温安定性という特徴を有することである。
清浄性
 人間の排水で汚染された河川水の影響を受けないため、化学物質による汚染がない。また、太陽光が届かないためプランクトン等が成育しないので、有害な雑菌等も表層水の千分の一以下と少ないことが特徴である。このため、深層水は表層水に比べて細菌学的にも化学的にもはるかに清浄である。
無機栄養塩類が豊富
 表層水に比べて、植物プランクトンの成長に必要な無機栄養塩類(NO3-ショウ酸態窒素、PO4-リン酸態リン、Si ケイ素)が豊富である。これは海洋深層水中の植物プランクトンが少ないために、表層から沈降してくる魚類の死骸が分解されて生じた無機栄養塩類が消費されずに残っているためである。
低温安定性
 水温をはじめ含まれる成分が年間を通して一定であり、水質が安定しているという特徴がある。海洋深層水は、表層水との混合がおこなわれないため溶存酸素量が少ない。ただし、日本海固有水は太平洋側の海洋深層水とその成り立ち方が異なるため、溶存酸素量が表層水とほとんど同じであることが特徴である。なお、深層水が特定の海域で表層へ上昇する(湧昇)ことがあるが、豊富な無機栄養塩類によりプランクトンが豊富に発生するため、非常に生物生産性の高い海域となり好漁場となる。


日本海深部:温暖化で循環滞り酸欠 100年後「死の海」?--国環研チーム分析 毎日新聞 9/14
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100914ddm041040086000c.html
 日本海の深海域が将来、無酸素状態になる可能性があることが、国立環境研究所や海洋研究開発機構のチームの分析で分かった。深海に酸素をもたらす「表層水」が、冬の海水温上昇で十分冷やされず、重くならずに深い部分まで達しないためと考えられる。温暖化が現在のペースで進めば、100年後には日本海の海底付近が無酸素状態の「死の海」になる恐れもあるとして、チームは詳細な調査に乗り出した。
 外洋では、南極や北極圏など高緯度地域で冷やされた表層水が沈み込み、水深2500メートル以下の「底層水」と入れ替わっている。2000年もかかるゆっくりした循環だ。日本海では、ロシアのウラジオストク沖やサハリン沖で冷やされた表層水が沈み込むが、対馬海峡や宗谷海峡などによって半ば閉鎖されているために、その循環スピードは約100年と速い。
 チームは、日本海は外洋より温暖化の影響が早く表れると予測し、日露の研究機関が1920年代から蓄積している観測データを調べた。その結果、50~60年代以降、底層水の酸素濃度が減り続けていることが分かった。
 現在の酸素濃度は海水1キロあたり6・7ミリグラムで、50年代から約2割減少。底層水中のプランクトンが酸素を消費する一方、表層水の沈み込みが不十分で、酸素供給が追いついていないと推測した。
 日本海の海水温は、過去100年間で1・3~1・7度上昇。このペースで温暖化が進めば、日本海の循環が停滞し、約100年後には無酸素状態になるとチームは予測している。今年度から3年間かけ、新潟県佐渡沖など日本海の4海域で、海面から底層水までの酸素濃度、海水温、海流を調べる。国環研の荒巻能史(たかふみ)・地球環境研究センター研究員は「無酸素化のメカニズムを解明し、生態系への影響などの研究につなげたい」と話す。【江口一】
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 まずは母子感染が問題となっているATLA(HTLV-1)の妊婦への抗体検査をようやく政府が動き始めたという話題。
 ATLA(HTLV-1)の詳細な記事に関しては、以前のこのニュースでもお伝えした通りですので、以下URLをご参考までに・・・ 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-04-19

 感染の全国的な拡がりを見せる中、妊婦検診のスクリーニング検査としてATLAを当然検査するべきだと思います。本邦においてはここ数年、予防医学に対する認識が徐々に変化していることを実感しますが、対症療法ではなくやはり根本から疾病を断つという考え方で進むべきであり、医療費抑制政策にも一助となるのは当然だと考えます。


妊婦検査、年度内実施へ 白血病ウイルスで首相 共同通信 9/13
 
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010091301000837.html
 菅直人首相は13日、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV1)の母乳を通じた母子感染を防ぐため、妊婦を対象とした全国一律の抗体検査やカウンセリングを本年度中に始める考えを表明した。自らが官邸に設置したHTLV1特命チームの初会合で語った。
 8日に、ウイルス保有者で白血病を発症し、自宅療養中の浅野史郎前宮城県知事や患者団体のメンバーと面会した際、来年度から実施できるよう予算措置を講ずるとしていたが、予定の前倒しを指示した形。
 菅首相は会合で「早急に取り組まなければならないとあらためて確信した」と強調。普及啓発や治療・予防の研究促進、相談・診療体制に関する方向性を総合対策として年末までにとりまとめるようチームに求めた。

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 次の話題も予防医学に関連する話題です。

 メタボ検診など、本邦における検診・健診事業はますます拡大を見せているところですが、検査センターや健診センター等、民間に依存している現状と言えます。以前から申し上げているように、この検診・健診における検査データの品質や互換性は未知であり、現状把握に早急に取り掛からなければ国家資産としてのデータ蓄積は困難だと言えます。この互換性を含めた標準化を含めた話題については、以前の記事でお伝えしていますので、以下URLを参考として下さい。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-07-28-1
 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-18

 インフラ整備は宜しいのですが、インフラの中身、いわゆるデータの品質や互換性につき議論をしなければ「箱があっても中身なし」という状況になることは容易に想像出来ます。この部分全く見えてきませんが、全く認識されていないのでしょうか?


non-HDL-Cが第2の指標に 女性やメタボ患者などのリスク評価に有用 日経メディカルオンライン 9/10
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201009/516517.html
 non-HDLコレステロール(non-HDL-C)は、総コレステロール(TC)から高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)を引いた値で示される脂質代謝に関する新しい指標だ。低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)のほかに、中性脂肪(TG)が高値の際に増加する超低比重リポ蛋白(VLDL)や中間比重リポ蛋白(IDL)中の悪玉コレステロールも含むのが特徴だ。
悪玉Cを総合的に評価
 国際医療福祉大大学院教授の佐々木淳氏によると、「non-HDL-Cは、海外では古くから使われていた概念。日本でも動脈硬化ガイドラインの次期改訂で、LDL-Cに次ぐ第2の指標として前面に打ち出されることになりそうだ」という。
 LDL-Cが脂質代謝の最も重要な評価指標であることは世界的に確立しているが、主に冠疾患リスクの高い男性を対象としたエビデンスに基づいている。一方、「non-HDL-Cは、女性を対象とした海外のデータでも、心血管イベント発症リスクの予測力がLDL-Cと同等、またはそれ以上だったという結果が見られる」と佐々木氏。10年間に心血管イベントを発症するリスクを調べたWomen’s Health Study(対象は平均年齢45歳の女性1万5632人)で、LDL-Cが高い場合のハザード比が1.62(95%信頼区間[CI]1.17-2.25)だったのに対し、non-HDL-Cが高い場合は2.51(95%CI1.68-3.72)だった(JAMA 2005;294:326-33)。
 non-HDL-Cはメタボリックシンドロームや糖尿病などで高TG血症が顕著な場合には特に有用とされる。高TG血症では、VLDLが増加するだけでなく、低HDL-C血症、レムナント(VLDLの中間代謝物)の増加、small dense LDL(より小型で比重の高いLDL)の増加などに伴い、動脈硬化が促進されやすくなる。
 「non-HDL-Cは、動脈硬化惹起性の高いリポ蛋白(LDL-C、VLDL-C 、IDL-C)を総合的に評価できるため、高TGの場合にはLDL-Cよりも優れた指標といえるだろう」と、筑波大内分泌代謝・糖尿病内科教授の島野仁氏も話す。
 また、TG値に比べてマーカーとしても優れた点が多い。同氏によれば、(1)TGのように食事の影響を受けない(2)測定値の信頼性が高いTCとHDL-Cから簡単に計算できる(3)昔のデータからも求められる─などのメリットがあるという。
きっかけはLDL-C直接測定法
 このように有用性が高いとされるnon-HDL-Cだが、日本で注目されるようになったきっかけは、LDL-C直接測定法の問題だった。
 LDL-Cは従来、フリードワルドの式(F式)から求められてきたが、10年ほど前から直接測定法が日本を中心に広く普及。しかし標準化が不十分な上、全7社の試薬を評価した日米共同研究の結果、高TG血症などでは、試薬間で大きな差が出ることが判明したのだ。
 直接測定法の普及によって、TC測定が省略されると、F式でLDL-C値を算出できなくなることも問題となった。「F式によるLDL-C値を使わなければ、日本の論文は海外で通用しなくなる」と佐々木氏。
 こうした事態を収拾するため、7月に開かれた日本動脈硬化学会総会・学術集会で同学会副理事長の寺本民生氏(帝京大教授)は、「LDL-C値は直接測定法からではなく、F式から求めるべき」と強調。血清脂質を調べる際には、必ずTCを測定するよう現場での周知徹底を求めた。
 ところが、F式は高TGの場合には使えない。non-HDL-Cは、そのような場合にも臨床的意義は変わらないことから、積極的に活用しようという流れとなったわけだ。
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 本日のメインニュースに移ります。

 何度も特集を組んできていますので、もう聞きたくなーい(--;という方も多数おられるかもしれませんが、非常に大切な部分ですのでご紹介します。

 最大の関心事で非常に大問題なのは、今後抗菌剤の開発が期待されないということ。現有する各種抗菌薬をうまく使い分けるしか手はない・・・ということで、人間の持つ自然治癒力や免疫力を如何に伸ばしていくのか?ということに変わってくると思います。そうなると今ある多くの栄養サポートなどは免疫力を向上させる栄養を、と言いつつ、その評価に関しては主観的なものが殆どであり、免疫状態の客観的評価を行っているNSTは殆ど皆無の状況じゃないかな?と思う訳です。ですから今後の研究すべきテーマとしては、食事が検査データ(免疫力)にもたらす影響であるとか、そういった部分に踏み込んでいかないと、西洋医学と言いつつも、先日から問題となっている「ホメオパシー」と何ら変わりのないものになってしまうと思うのですが、如何でしょうか?


【毎日新聞社ニュース 2010/09/14】
 多剤耐性菌:細菌の耐性獲得、仕組みは多様に 自らの変異と遺伝子伝達が誘発

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100914ddm016040104000c.html
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 多くの抗菌薬(抗生物質)が効かない「多剤耐性菌」に注目が集まっている。帝京大病院(東京都)では多剤耐性のアシネトバクター・バウマニが院内感染で広がり、死者も出た。独協医大病院(栃木県)の入院患者からは薬を分解してしまう「NDM1遺伝子」を持った大腸菌が国内で初めて検出されるなど、多種多様な細菌が耐性を身につけている。これらの細菌はどのように耐性を獲得するのだろうか。【藤野基文】
 薬に対して効かない性質を獲得した細菌を「薬剤耐性菌」、複数の薬に耐性がある場合を「多剤耐性菌」と呼ぶ。
 細菌の一部は人間にとって健康を損なう悪者だが、細菌も自らの生存をかけて戦っている。抗菌薬に対する耐性はその戦略の一つ。抗菌薬が細菌の外膜から内部に入り込み、生存や増殖に必要な部位に結合して活動を停止させるか死滅させるのに対し、入り込んだ薬を効かなくしたり、薬の成分が標的部位に達するのを防ぐ能力を獲得する。そのメカニズムは実に多様だ。
 知られているのが、細菌が持っている酵素が薬を分解したり、効き目を失わせる(不活化)方法。薬が結合する場所の形を変化させることにより、薬を結合させにくくするケースも多数報告されている。また、細菌にポンプのような役割を持った部位があり、内部に入ってきた薬を認識し、外に排出することもある。
 薬が入り込むこと自体を妨げる方法も。外膜にある穴をふさぎ、侵入する薬の数を減らす戦略が代表的だが、複数の菌が粘り気のある強力な保護膜「バイオフィルム」に覆われ、集団で身を守ることもある。
 この細菌はこの方法、とは決まっておらず、一つの菌が複数の方法で耐性を獲得することもある。
 細菌が耐性を獲得することになる「きっかけ」は、大きく二つある。一つは、患者の体内などで薬にさらされることで自らが変異する場合。もう一つは、別種の細菌から耐性遺伝子を受け取る(伝達)場合だ。
 東海大の藤本修平教授(感染症学・細菌学)は「伝達によって別種の細菌から遺伝子を受け取り耐性を獲得した場合は、その細菌からさらに他の菌にも耐性遺伝子が伝達しやすく、警戒が必要だ」と指摘する。
 例えば、インドが起源と伝えられる、NDM1遺伝子を持った大腸菌は、別の菌から遺伝子を伝達されたと考えられる。実際、米国などでは肺炎桿(かん)菌(きん)がNDM1遺伝子を持っていたことが判明している。これらの細菌は、NDM1遺伝子を取り込み、多くの抗菌薬を分解できる酵素を生産するようになる。その結果、ほとんどの薬が効かない耐性菌になる。アシネトバクター・バウマニも、他の細菌の遺伝子を自分の遺伝子に取り込んで耐性を身につけることが知られている。
 ただし、薬剤耐性を獲得しても、その細菌自体の毒性が強まるわけではない。大腸菌や緑膿(りょくのう)菌がもし薬剤耐性を持っていても、本来の毒性が弱いため、健康な人には深刻な影響を与えない。だが、重病があったり手術などで免疫力が落ちた人は、感染すると症状が出やすく、さらに抗菌薬が効かないとなれば深刻だ。
 東邦大の舘田(たてだ)一博・准教授(微生物・感染症学)は「現在、問題になっている細菌は、感染したことでばたばたと死んでいくような危険性は考えなくていい。しかし、病院内では、医療関係者が院内感染の伝達者とならないよう、手洗いなど対策を徹底することが大切だ」と話す。
◇抗菌薬の開発、ほぼストップ
 人類と細菌の戦いは、1929年に英の細菌学者フレミングが、世界初の抗菌薬「ペニシリン」を発見して以来続いてきた。しかし現在、抗菌薬の開発はほとんどストップしている。国立感染症研究所の荒川宜親(よしちか)・細菌第2部長は「弾のない鉄砲で敵と戦わなければならないのが医療現場の現状」と話す。
 東海大の藤本教授によると、日本の製薬会社は70年代から80年代にかけて抗菌薬を盛んに開発し世界をリードしてきた。しかし、新しい抗菌薬が作られると、細菌はそれに対する耐性を身につけるといういたちごっこの連続。新薬を開発しても耐性菌が現れて薬が効かなくなることや、慢性疾患の薬のように患者が長期間使うものではないため、収益性が低いとみなされ、各社は抗菌薬開発からの撤退を迫られるようになった。
 新しい抗菌薬の発売数は80年代後半をピークに下降の一途をたどった。00年以降は、開発に必要な薬効成分の発見はゼロ。一方、新しい耐性菌は出現し続けている。
 多剤耐性菌に感染し発症した患者を、医療現場はどうケアするのか。東京医大の松本哲哉教授(微生物学)は「複数の薬を試しながら、効く薬を探す。それがない場合は対症療法を続けながら、患者の免疫力が細菌に打ち勝つのを待つしかない」と話す。

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0913-589号 臓器:光合成で復活 心停止後、クロレラ投入 製薬会社チーム、ラットで成功 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 日に日に秋が近付いている(というより暦の上では秋本番ですね)この頃ですが、空模様も秋らしくなりました。とはいえ・・・昨日、一昨日の土日も大変暑うございました。勿論この週末も野球小僧たちと戯れてまいりました。後半戦に入っても小僧たちの勢いはますます加速中で、様々な過去の呪縛を打ち破ってくれています。

 土曜日・・・南京都大会決勝戦で悔しい思いをさせられた相手に初回三点取られながらも逆転勝ち。大久保駐屯地杯二回戦四回コールド勝ち。
 日曜日・・・午前教育リーグ戦逆転勝ち、午後は枚方連盟の大会で過去二度同点抽選負けしている相手に快勝!

 二年半前に長男が苦汁を嘗めさせられた相手だけにあぁスッキリした!!!小僧たちに感謝です。また指導者自身が子供の見本となるべきであるのが青少年育成の基本だと思いますが、我々は甘いと言われたとしてもフェアー精神を忘れずにいたいものだね、とスタッフやご父兄と話をしていました。しかしクリーンな野球を貫きつつも小僧たちは本当に力強くなってきました。後半戦はさらなる飛躍が期待出来ますね。と同時に一緒に過ごせる時間も短くなってきました。あと数カ月で小僧たちととお別れかと思うと淋しい気持ちが膨らんできていますね。これは小僧たちを支えている人たち全てが同じ気持ちでいると思います。現在のところ11大会にエントリーしている状況でまだまだ膨らんでいきそうな勢いです。今年に入って既に102試合をこなした小僧たちに温かいエールを送ってやってください。
http://osaka.pop.co.jp/ssc


 今日は新聞休刊日ということでネットを色々と検索してみましたが、昨日、一昨日とも目新しいというか私の興味を惹く話題性のあるものは、社説、コラム関係でありませんでした。一つだけ移植に関する内容がありましたが、これは後ほど触れたいと思います。

 さて多剤耐性菌に関するニュースは飽和状態と言って良いほど溢れかえっていますが、多くの記事は患者発生や危険性などを訴えるものが殆どで、医学的見地に基づいた報告は少ないのが私の印象です。現在問題となっている多剤耐性菌も元々は自然界のどこにでもいる細菌であり、長期間生き延びてきていることを考えると細菌そのものが非常に順応性があり、様々なものに対して耐性を示しやすいのが特徴です。そのような記事を見つけましたのでご紹介するとともに、様々な記事をピックアップしてお届けします。


不毛なアシネトバクター騒動とその背景にある誤解 日経メディカルオンライン 9/13
 青木眞(感染症コンサルタント)

 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201009/516604.html
 アシネトバクターに関する騒動を見て、「この国は予想通り新型インフルエンザから何も学習して来なかったな…」と思いました。学習する構造を持たない組織はMRSA、HIV、SARS、新型インフルエンザと同じ誤りを繰り返すのです。恐らくこれからも。
 今回、騒動になっているアシネトバクターという菌は、濃厚に抗菌薬を使わざるを得ない高度医療の場では、多かれ少なかれ見つかる可能性の高い菌です。探し回れば、これから色々な医療機関で見つかってもおかしくありません。またアシネトバクターはもともと抗菌薬に対して耐性が強い菌です。「多剤耐性アシネトバクター」というと何か恐ろしいイメージですが、「生まれつき耐性がある菌が、また少し追加で耐性を獲得した」という程度の話で、珍しさでいえば、「ある大きな病院に行ったら新世代のMRIがあった」というのに近いレベル。「もともとそんなものなのに、何を騒いでいるんだろう」というのが私の率直な感想です。生まれつき抗菌薬が効きにくい菌を「耐性だ」と大騒ぎし、不必要に恐れるのはどうなのでしょうか。医療現場としては比較的良くある風景のはずです。前からあることを、今になって突然持ち出して、無理に問題にしているように感じます。
感染症は耐性よりも、生命や健康のアウトカムが問題
 もちろん、薬が効かなくなるというのは、患者さんの状態により対処しづらくなることではあります。ですが、一連の報道は、あまりに「薬が効かない」という点だけが注目され、この耐性菌が臨床現場にどの程度のインパクトがあり、患者さんにどの程度の脅威になるかという視点が抜け落ちています。
 かつて、同様に耐性菌で騒がれたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、もともと凶暴で病原性の高い黄色ブドウ球菌に抗菌薬が効きにくくなったという点でテロリストが大きなナイフを手にした感じがありました。それに対し今回の耐性アシネトバクターは、100歳を超えたご高齢の方がナイフを持たされてただ座っているようなもの。周囲にいるほとんどの人にとってはさしたる危険性はありません。アシネトバクターはもともと、人に危害を与える能力の低い菌なのです。
 病院には、免疫力の落ちた人が狭い空間に集まりますから、アシネトバクターもそれなりの脅威にはなり得ます。ただ、仮にアシネトバクターが培養で検出された方が亡くなったとしても、本当にアシネトバクターの感染症によって亡くなったのか、もともとの疾患、例えば末期癌が悪化したためだったのかは、適切な臨床的、疫学的な検討が無ければ分かりません。そのような意味ではアシネトバクターは「患者さんの状態が非常に悪いですよ」という標識・マーカーのよう存在なのです。私がよく「アシネトバクターは殺し屋ではなくて葬儀屋」であるという所以です。
 帝京大病院を批判するならば、入院患者数、重傷度も加味した上で、多剤耐性のアシネトバクターでどれだけの方が亡くなっているのかを考えていく必要があるのです。そのような疫学的なコモンセンスが今の日本には欠けているのではないでしょうか。現在、「抗菌薬が効かない」ということが、「患者さんの死亡率上昇」とイコールで考えられているような気がします。抗菌薬が効く効かないだけではなく、それが患者さんの生命や健康にどのような影響を与えるかでを考えていかなければいけません。
何を調査し、その結果をどのように生かすのか?
 感染管理の世界では、アシネトバクターが問題になる背景やその対処法などは既に分かっています。やるべきことの概略はわかっているのです。厚生労働省はアシネトバクターの発生状況について、実態調査を行う方針のようですが、限られた医療資源で苦闘する忙しい現場に新しい負荷報告義務を課して何を達成しようというのしょうか?
 そもそも、疫学的専門性の無い人が行う実態調査は、恐らくその方法にも、結果の判定法にも多くの問題を抱えているはずですから、新しい対策が生まれる可能性はほとんどありません。新たな調査研究を始める予算があるならば、それを感染管理の看護師を増やす事に使ったほうが余程効果的でしょう。
 繰り返しになりますが、耐性アシネトバクターは高度医療の副産物的な要素が極めて強いものです。重症の患者さんを守ろうとして、丁寧に培養検査をするからアシネトバクターは見つかるだけのこと。いい加減に抗菌薬を使い、培養もしない病院では見つかりません。さらに言えば、アシネトバクターが検出されたからといって、業務上過失致死容疑などで警察が介入するようなことになれば、医療機関が取る策は「培養しない」「重症患者は受け入れない」という萎縮医療です。そして、最後に割を食うのは最後は患者さんなのです。


帝京大病院:多剤耐性菌院内感染 警視庁の捜査に医師会抗議声明 毎日新聞 9/11
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100911ddm041040191000c.html
 帝京大病院(東京都板橋区)で発生した多剤耐性菌アシネトバクターの院内感染を巡り、日本医師会は10日、警視庁の捜査に抗議する声明を発表した。
 声明は「医療行為に関しては、行政、医療界の連携による事実関係の究明と、これにもとづく安心・安全な医療を提供するシステムの構築が重要」と指摘。

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帝京大病院の多剤耐性菌、10年以上前から 09年急増 朝日新聞 9/11
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009100543.html
 帝京大病院(東京都板橋区)の多剤耐性細菌アシネトバクターによる院内感染で、病院の中央検査部が10年以上前から菌を検出していたことが10日、わかった。追跡調査もしており、菌が見つかる割合が2009年に急増したという。
 10日から都内で開かれた日本臨床検査医学会学術集会で、同病院中央検査部と大学医学部微生物学講座が発表した。
 中央検査部などは、1998年以降に患者のたんや血液などから計101の菌を取り出し、菌の性格を分析してきた。アシネトバクターは水や土の中など、どこにでもいる細菌で、院内の患者からも数多く検出されるが、複数の抗生剤が効かない耐性菌の割合も調べてきた。アシネトバクター全体のなかで、多剤耐性アシネトバクターの占める割合は、2000年の9%から09年に50%に大幅に上がった。

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バンコマイシン耐性腸球菌に46人感染 日本医大病院 朝日新聞 9/10
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009100298.html
 日本医科大学付属病院(東京都文京区)で昨年12月から今年6月にかけて、計46人の入院患者が抗生剤のほとんど効かないバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に集団感染していたことがわかった。このうち計14人が死亡しているが、同病院から報告を受けた文京保健所は、感染との因果関係を否定している。
 病院は同保健所に通報したが、感染の事実は公表していなかった。
 同保健所などによると、昨年12月5日から今年2月15日にかけて、同病院の血液内科に入院している患者20人からVREが検出された。
 このうち、50代の男性患者が12月31日に発熱と下痢の症状を訴えた。ほかの患者からは症状が出なかったが、この男性を含む8人が死亡した。
 同保健所は同病院に対し院内感染対策の改善を指導した。その後、今度は今年5月18日から6月15日にかけて、集中治療室がある病棟にいた26人の患者からVREを検出。このうち6人が死亡した。
 同保健所は、同病院で死亡した14人の患者について「リンパ腫や白血病などの重い病気である上、VREの検査で陰性が確認された後になくなっていることから、死亡と感染に直接の因果関係はない」と説明している。
 VREは、最近では今年1~8月に山口市の済生会山口総合病院で39人、2008年に愛知県瀬戸市の公立陶生病院で72人の集団感染があった。07年に埼玉医大病院と同大国際医療センター(埼玉県)で起きた60人の集団感染では、VREが検出された入院患者15人が死亡したが、第三者による調査委員会で感染と死亡との因果関係が否定された。
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多剤耐性緑膿菌、都内施設で4人死亡か 20人が感染 朝日新聞 9/9
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009090293.html
 東京都健康長寿医療センター(板橋区)は8日、大半の抗生物質が効かない多剤耐性の緑膿(りょくのう)菌に昨年5月以降、患者20人が感染し、10人が死亡したと発表した。このうち4人は死亡との因果関係が疑われるという。すでに明らかになっている多剤耐性アシネトバクターによる感染では、感染者3人のうち1人は約1カ月間、隔離などの対策をとらなかったという。
 同センターによると、緑膿菌に感染したのは67~104歳の男女20人。18人は菌の遺伝子型が一致したため、院内感染とみられる。死亡した10人のうち6人は持病などで死亡した可能性が高いが、4人は免疫力が低下した状態だったため、感染で死亡した疑いがあるという。

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 感染症関連ニュースに関してはここまで。ここからは移植に関連する話題に移ります。まずは糖尿病に関するものから。

 糖尿病は複雑な発生機序により何が原因なのか、なかなか特定されるものではない症候群ですが、免疫機序の狂いが大きな要因になっていることはどのタイプにおいても示唆されてきました。今回の内容は免疫機序が大きく関わっていることを実証するものであり、根本的治療に向けて大きな可能性を秘めたものである期待感がありますね。研究成果が上がることを期待します。


2型糖尿病:血糖値、骨髄と胸腺移植で正常に 関西医科大、マウスで成功 毎日新聞 9/13
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100913dde041040064000c.html
 肥満など生活習慣の乱れで発症する「2型糖尿病」を、骨髄と胸腺の同時移植で治療する動物実験に関西医科大の池原進教授、李銘講師(幹細胞異常症学)らが成功した。国内の糖尿病患者の95%を占める2型糖尿病の発症の仕組みの解明や、新しい治療法開発につながる可能性がある。14日にイスラエルでのシンポジウムで発表し、近く米医学誌「ジャーナル・オブ・オートイミュニティ」に論文が掲載される。
 血糖値を下げるインスリンは膵臓(すいぞう)のβ細胞で作られる。免疫を担うリンパ球の一種、T細胞が、β細胞を異物と誤認して破壊し、インスリンが枯渇するのが「自己免疫疾患」の1型糖尿病だ。一方、「生活習慣病」の2型は老化や肥満でインスリンの分泌や機能が落ちるのが原因とされるが、近年、2型も免疫系の異常でインスリンの機能が妨げられることが原因との説が出ている。
 池原教授は85年、1型糖尿病マウスに骨髄移植をし発症を抑えることに成功。今回、2型で実験を試みた。2型マウスに骨髄移植をしただけでは効果はなかったが、骨髄と胸腺を同時に移植すると10匹のマウスすべての血糖値が正常値に戻った。また細胞の表面でインスリンを受け取る受容体に起きていた異常も正常化した。

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 次は毎日新聞コラムから。

 先日、「マウスの体内にラットの膵臓を作った」というニュースをお届けしたのですが、世間的にまた倫理的に非常に波紋を呼んでいるというか、研究の是非を問われる事態にも発展しかねない状況にも一部なっているようです。難しい問題ですが、その昔、人型インスリンが人工的に作り出せない時代には分子構造が非常に似ているということでブタインスリンを使用していた時代がありました。また人類のために各種作られているワクチンは各種動物により作り出されるもので、こういったものを体内に入れても良いが、移植はダメだとの議論は、何となく感触的に理解は出来ますが、それと同時に矛盾も感じてしまいます。倫理的にとか言い始めると非常に難しいと思いますが、歴史的には科学の進歩がその壁をぶち破ってきたということも事実です(反面なし崩しともとれる?)。何が是で何が非なのか、境界を作ることはもはや困難でしょうね。有識者の方々がいくら協議を重ねてもスッキリとした結論には至らないと思います。


余録:移植の行方 毎日新聞コラム 9/12
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 少し前ならもっと騒がれたかもしれない。7月に文部科学省の委員会が認めた「動物性集合胚(はい)作り」の初の届け出だ。01年の「特定胚指針」で白熱の議論の末に作成が認められた。指針に基づき、いつ誰が届け出るか、当初は注目の的だった▲ややこしい名前のこの胚は動物の受精卵に人の細胞を入れて作る。背景には「動物に人間の臓器を作ってもらう」という発想がある。とはいえ、種が違えば難しいはず。その常識を覆したのが今月、東大医科学研究所チームが発表した「マウスの体内にラットの膵臓(すいぞう)を作った」という成果だ▲マウスもラットもネズミだが種が違う。これが可能ならブタの体内に人の臓器を作る研究も視野に入ってくる。7月に承認された実験もブタなどの受精卵に人のiPS細胞を入れて短期間培養する。届け出たのは同じ医科研のチームだ▲臓器作りの研究が動き出した一方で、脳死移植の実情も変わりつつある。臓器移植法が改正され家族の同意で臓器提供できるようになって以来、立て続けに提供者が現れている。これを「当たり前」と感じるか、「予想以上」と感じるか、見方は分かれる
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 本日のメインニュースに移ります。

 改正臓器移植法施行以来、立て続けに移植が発生している状況ですが、このペースが今後も続くか否かは神のみぞ知るところです。これも人の命を助けたい、繋げたいという方々が非常に多い証明とも言えるのですが、ドナーの方々の貴重な命を繋げるためにも非常に画期的な話題だと言えます。

 臓器摘出後移植を行うまでには時間的制約はあるもので、私の認識では約4時間とも言われていたように記憶していますが、今回の研究によりその時間が延長できる可能性を秘めていること、また貴重な臓器そのものをレシピエントの方に有効に移植させるためには非常に画期的な研究と言えます。

 勿論移植手術だけではなく、機能が弱った臓器を少しでも機能回復させることが可能となるのであれば、様々な臓器に対して活用することが出来るでしょうね。

 しかしクロレラの光合成能力に着目したとは凄い発想力ですね。


【毎日新聞社 2010/09/11】
 臓器:光合成で復活 心停止後、クロレラ投入 製薬会社チーム、ラットで成功

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100911dde041040017000c.html
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◇移植機会、増加に道
 クロレラの光合成能力を利用し、心停止から時間が経過した膵臓(すいぞう)内の酸素、二酸化炭素濃度を改善、機能まで回復させることに、山岡一平・大塚製薬工場主任研究員らのチームが動物実験で成功した。世界で初めて動物と植物の間で、酸素と二酸化炭素のやり取りを実現させた成果で、心停止後の臓器を移植する道が開かれる可能性がある。11日に宇都宮市で開かれた日本蘇生学会で発表した。【永山悦子】
 チームは、呼吸不全状態にしたラットの腹膜上に酸素が溶け込みやすい液体とクロレラを入れてLED(発光ダイオード)を照射した。すると、低かった血液中の酸素濃度が、光合成を行ったクロレラからの酸素によって高まる一方で、高濃度だった二酸化濃度はクロレラに取り込まれ、いずれも元通りに近づいた。
 また、心停止から3時間放置したラットの膵臓を摘出。同様の仕組みの液体に30分間膵臓を入れ、別の糖尿病のラットに移植した。その結果、移植された全6匹の血糖値が改善し、膵臓が機能していることが分かった。
 移植で使われる臓器保存液に入れた膵臓は、6匹中1匹しか血糖値が改善しなかった。
 現在、心停止後に移植可能な臓器は腎臓、眼球だけで、それも心停止直後の摘出が必要だ。人に応用できるかどうかは安全性を含めて調べなければならないが、同社特別顧問の小林英司・自治医大客員教授は「呼吸不全に陥った患者の治療や、心停止後の臓器提供の機会を増やすのに役立つのではないか。心停止からの時間が延びれば、家族が別れを告げる時間も十分確保できる」と話す。

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0910-588号 クローズアップ2010:多剤耐性菌アシネトバクター 強い「生命力」で拡大 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨晩は本当に久しぶりに涼しかったですねぇ。昨日は当直明けでしたが結構遅くまで作業をしていましたので、暗い夜道をとぼとぼと帰っていたのですが、夜風が肌に心地よく、遅く帰るのもなかなか良いもんだなぁ・・・などとは全く思いませんでした。やっぱりお家には早く帰りたいよぉ・・・。

 今日は昨日ほどではありませんが、先日の酷暑といった感じは無くなってきています。日差しはきついのですが日影に入ると少しだけ爽やかな風に触れることが出来ます。少年野球のコーチ仲間の方は本日青森に行かれていて、かなり涼しい思いをされており羨ましい限り(仕事内容を具体的に知りませんので寒い思いをされているか否かは分かりません)。送られてきた写メ風景もかなり閑散としたもので、緯度も影響はありますが、人口密度が気温にもたらす影響は大きいと感じました。・・・大阪駅、京橋駅、三ノ宮駅、樟葉駅、名谷駅・・・私が通勤で通る駅ですが、この順番で体感温度は高いです。考えてみると人口密度の差なんですね。ちなみに・・・三ノ宮駅、京橋駅、大阪駅、樟葉駅、名谷駅・・・この順番は寄り道をしたくなる駅の順番です。ネオンの数とは相関していないと思われますので念のため。


 ローカルな話題はさておき、ここから本編に移りますが、本日の社説、コラムは政治色等満載で面白みというか意外性のある記事は見られませんでした。ですので昨日のコラムになりますがご紹介します。本日の記事も感染症色の濃いもので、もう良いや・・・と思われている方も多いことかと思いますが、感染症短期集中講座と思えば、またこの際、感染症オタクになってやる!という奇特なお方には絶好の機会かもしれません。今日のコラムは感染症ではなくホメオパシー。私はホメオパシーよりも桁数の方が気になって、どうしても調べたい気分になりました。上っていく方は比較的良く知られていることですが、下っていく方は知らない方も多いかも・・・ちなみに先日テレビで話していた内容をご披露。京という文字は大きいという意味があるらしくって京の都は大きな都という意味だそうな。また魚へんに京と書いて「くじら」と読みますが、あれは大きな魚という意味だそうな。

東洋での命数(万進)・・・100とは10の0乗という意味
 一(いち)100
 十(じゅう)101
 百(ひゃく)102
 千(せん)103
 万(まん)104
 億(おく)108
 兆(ちょう)1012
 京(けい、きょう)1016
 垓(がい)1020
  (じょ、し)1024・・・難しい漢字なので掲載不可
 穣(じょう)1031
 溝(こう)1032
 澗(かん)1036
 正(せい)1040
 載(さい)1044
 極(ごく)1048
 恒河沙(ごうがしゃ)1052
 阿僧祇(あそうぎ)1056
 那由他(なゆた)1060
 不可思議(ふかしぎ)1064
 無量大数(むりょうたいすう)1068 

小数・・・10-1とは10の-1乗という意味
 一(いち)10-0
 分(ぶ)10-1
 厘(釐)(りん)10-2
 毛(毫)(もう)10-3
 糸(絲)(し)10-4
 忽(こつ)10-5
 微(び)10-6
 繊(せん)10-7
 沙(しゃ)10-8
 塵(じん)10-9
 埃(あい)10-10
 渺(びょう)10-11
 漠(ばく)10-12
 模糊(もこ)10-13
 逡巡(しゅんじゅん)10-14
 須臾(しゅゆ)10-15
 瞬息(しゅんそく)10-16
 弾指(だんし)10-17
 刹那(せつな)10-18
 六徳(りっとく)10-19
 虚空(こくう)10-20
 清浄(しょうじょう)10-21
 阿頼耶(あらや)10-22
 阿摩羅(あまら)10-23
 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)10-24


春秋 日経新聞コラム 9/9
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E6E1E0E3E2E1E2E2EBE2EBE0E2E3E29F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D
 10の60乗とは気の遠くなるような数だ。単位を「那由他(なゆた)」と呼び、千、億、京(けい)、垓(がい)……と繰り上がっていく先の先である。物質をこの天文学的な倍率まで水で薄めたらどうなるだろう。もとの成分は限りなく無に近づくに決まっている。
▼ところが、ホメオパシーなる代替療法の世界ではそれが「病気を治す」らしい。植物や鉱物を100倍に希釈する作業を30回ほど繰り返す。いわば「那由他」倍に薄まるわけで、その水を染み込ませた砂糖玉を飲むのだという。昨今は医療関係者にまで広がり、日本学術会議は「荒唐無稽(こうとうむけい)」と戒める談話をだした。
▼メリケン粉でも薬と信じれば病が癒えることがあるから、心理的な効果は期待できるかもしれない。しかし「どんなに薄めても水が物質の存在を記憶している」と聞けば戸惑ってしまう。危ういのは現代医学を疑う信奉者がいることだ。新生児に必要なビタミンKを与えず、砂糖玉を飲ませる助産師も少なくない。
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 さてここらで話題を変えて「どこでもMY病院」の話題のご紹介。
 この話題については既にメールニュースでご紹介したものですが、9/8に開催された会議資料が公開されました。その資料は以下のURLでご覧下さい。
 
http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/201009_2/1379_9_1.pdf

 先日も申し上げたとおり、インフラをいくら整備しようとも、その中身が問題であり、インフラ自体は単なるツールにすぎません。根本的議論が行われないまま進んだ先は、結局振り出しに戻る、ということにならなければ、と危惧します。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-23


[医療情報] どこでもMY病院の運営主体、民間事業者を排除しない 内閣府 厚生政策情報センター 9/9
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/9/9/125367/
 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部 医療情報化に関するタスクフォース(9/8)《内閣府》 内閣府が9月8日に開催した、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)の医療情報化に関するタスクフォースで配付された資料。IT戦略本部では、行政・施策の電子化・情報化を進めるため、さまざまなタスクフォース(部隊)を設置した(p4参照)。その1つである、医療情報化に関するタスクフォースでは、(1)どこでもMY病院構想(p19-p30参照)(2)シームレスな地域連携医療(p31-p54参照)(3)レセプト情報等の活用による医療の効率化や、医薬品等安全対策(p55-p74参照)-などが調査・検討される。平成23年2月にタスクフォースで意見をとりまとめ、同3月にIT戦略本部の企画委員会で次年度以降の進め方を決定する予定だ(p75参照)。 (1)のどこでもMY病院構想とは、政府の新成長戦略で示された「全国どこでも、過去の診療情報に基づいた医療を受けられるとともに、個人が健康管理に取り組める環境を実現するため、国民が自らの医療・健康情報を電子的に管理・活用するための全国レベルの情報提供サービス」である。2010年度には、情報の帰属等や運営主体についてタスクフォースで整理される予定だ。
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 さてここからはメインニュースに移りますが、前回、前々回と同様多剤耐性菌に関わるニュースです。最初のニュースがメイン、あとは補足事項ということで記事を構成しています。概要を把握するには最初の記事、もう少し最新事情を把握したいのであればそれ以下をご覧ください。

 あとこれは医療関係者以外の方々に認識しておいていただきたいのですが、病院というところは清潔区域では決してありません。見栄え良くカーペットなど敷かれている施設もありますが、このカーペットは院内感染の温床ともなり得るものです。公共の施設で子供さんたちを床にはべらせて遊ばせている姿を散見しますが、非常に危険な行為だといえます。病院の中でも清潔区域は色々とありますが、やはり一般の方々が出入りすることが出来ない区域が一般的には清潔です。検査科の中で一番清潔だとされる区域は、再生医療や遺伝子検査など特殊な場合を除いて細菌検査室です。常に消毒されたクリーンな状態で検査をしないといけませんので。

 病院全体として考えるのであれば、非常に手間もお金もかかることなのですが、環境調査が重要なポイントとなります。その意味では国としての認識もまだまだ甘く、感染対策に掛かる費用は病院からの持ち出しで行われていることがほとんど。このあたりの保険点数的な考慮をもう少ししていただかないとなかなか前に進まない気がします。専任という問題がクローズアップされていますが、専任者を多数配置できるほど、病院に金銭的余裕はありません。

 また記事で驚いたことは、細菌検査室と感染制御部がリンクしていなかったとのこと。こんなもん、言語道断です。常識では考えられないことであり、このことが事実であるとすれば、問題となっている施設では感染対策は皆無であったと言わざるを得ません。今回の事例は発生するべくして発生したものだといえます。

 このように患者さんや一般の方々の目に触れていない部分にこそ、非常に重要なアイテムが詰まっています。感染対策しかり、医療事故対策しかり。病院における患者さんに対する安全対策とはこの二点に集約されるのではないでしょうか?

「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 根は見えねんだなあ」 相田みつを

まさにこのこと。


【毎日新聞社 クローズアップ2010 2010/09/03】
 多剤耐性菌アシネトバクター 強い「生命力」で拡大

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100909ddm003040090000c.html
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 帝京大病院(東京都板橋区)を皮切りに、次々と明らかになった多剤耐性菌アシネトバクターの院内感染。感染拡大の原因として、病院側の認識の甘さや報告の遅れなどが問題視されているが、専門家は対策が難しい同菌の特性も一因に挙げ、今後も感染が相次いで発覚する可能性を指摘する。これまで打ち出されてきた国の院内感染対策も、十分とは言い難いのが実情だ。【佐々木洋、福永方人】
◇乾燥に耐え生存 帝京大では2度沈静傾向に
 「アシネトバクターは高度耐性菌の中でも『生命力』が強く、対策は非常に難しい」。自治医科大病院の森沢雄司・感染制御部長は指摘する。感染が収まったように見えても、病院内のさまざまな場所で菌が生き延び、再び感染が拡大する恐れがあるという。
 帝京大病院では今年2月、4人の感染者が出たが、3月には1人に減少。同病院感染制御部の対応は、院内各科に通知を出すなどして注意を呼びかけるにとどまった。しかし、4月から5月初めにかけ、一気に約10人が感染し、同病院は初めて「院内感染」と認識。全感染者を個室で管理し、病棟を一時閉鎖するなど、拡大防止に乗り出した。
 その後、6月には6人の感染者が出たものの、7月は1人で同月末時点での保菌者は計3人に減り、沈静化したように見えた。同病院は8月4日に厚生労働省と東京都の定期検査を受けたが、院内感染については報告しなかった。都の担当者は「定期検査の時点では院内感染は終息傾向にあると判断し、報告しなかったのだろう」と見る。
 しかし、8月に同病院が精度の高い手法で全病棟を検査したところ、新たに7人の感染が確認された。結局、感染者は計53人に上り、いまだに感染は終息していない。
 一方、3人の感染者が出た都健康長寿医療センター。このうち76歳の男性は今年2月、帝京大病院から転院した。転院約2週間前の検査ではアシネトバクターは陰性だったが、転院当日の同センターでの検査では陽性となった。
 帝京大病院は「転院までの2週間で感染した可能性はゼロではない」と話す。
 こうした状況について森沢部長は「例えば緑膿(りょくのう)菌は乾燥に弱く、水回りの対策で済む。しかし、アシネトバクターは乾燥に強く、床やカーテン、パソコンのキーボードなど通常の環境でも数週間以上生存する。病室などを1回調査しただけで、菌の有無を判断するのは難しい」と指摘する。欧米の病院では、医療スタッフが使うPHSを介して集団感染が発生したケースもあるという。
 次々と明らかになる院内感染は今後も拡大するのか。
 日本感染症学会理事の舘田一博・東邦大准教授(微生物・感染症学講座)は「院内感染をゼロに抑えるのは不可能。アシネトバクターは既に国内でも広がっていると考えられ、検査を強化すれば新たな院内感染が発覚する可能性がある。院内の監視体制を強め、菌が検出されたら速やかに保健所などに報告し、消毒で拡大を防ぐなど、本来の感染対策を改めて徹底すべきだ」と指摘する。
◇国の対策、後手に回る
 国の院内感染対策は、セラチア菌や多剤耐性緑膿菌などによる集団感染が問題化するたび、法律・省令の改正や、自治体への通知などによる対応を繰り返してきた。後手に回ってきた感は否めず、感染症対策のスタッフの少なさの解消など抜本的な対策は先送りにされてきたのが実情だ。
 国は04年1月、大学病院などの特定機能病院について、省令改正で専門知識を持つ専任の担当者を置くことを義務化。07年4月施行の改正医療法では、診療所などを含めたすべての医療機関に院内感染マニュアルの策定を義務づけるなど、医療機関の安全対策に院内感染対策を初めて明確に位置づけた。
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新耐性菌:疑い検体、感染研送付を通知--厚労省方針 毎日新聞 9/10
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100910ddm041040120000c.html
 「NDM1」遺伝子を持ちほとんどの抗生物質が効かない耐性菌が独協医大病院(栃木県壬生町)で検出されたことなどを受け、厚生労働省は10日、こうした新しい耐性菌に感染した疑いのある患者が出た場合、検体を国立感染症研究所に送るよう求める通知を全都道府県に出す。国内での感染の広がりを把握し、院内感染防止策に役立てる。独協医大のケースに続き、9日には九州大病院(福岡市)で、米国の病院から転院した女性患者から多剤耐性肺炎桿菌(かんきん)が見つかっていたことが判明。いずれも国内で初確認だった。
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0903-583号 iPSで臓器作成 ヒト応用、技術的課題多く 倫理面も幅広い議論必要 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 やっと週末が見えてきた金曜日。金曜日ともなるとデスクワークの疲れが腰や肩などにどっと出てきます。今週は月初めということもあり、各種提出書類の整理やそろそろ本格的に稼働しなければならない院内プロジェクト、院外プロジェクトについてのプランを練っていました。まだ完成にはいたっていませんが、作業を進めながら自分が学生だった頃を思い出し親に言われていたことをかみしめております。「プランを立てるのは一流、プランを忘れるのも一流、プラン実践は三流以下」

 さて各社の社説やコラムは民主党代表選の話題で持ちきり。いい加減辟易してきました。同じ内容ばかり掲載せんでもええんとちゃいますか?

 何か心に響くようなものは無いかと探していたところ、良い話で終わらせるのではなく、考えさせられる内容でした。感性の完成度の高い方は他人の痛みを切実に感じられる方でもあるんでしょうね。小澤さんもそうですが、この記事を書いた記者さんの感性も私にはグッとくるものがありました。痛みが分かる方なのかな?


発信箱:オザワさんの背中=本橋由紀(夕刊編集部) 毎日新聞 9/3
 
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/index.html?link_id=OE002
 Tシャツから透けて見えた肩甲骨から肩にかけての筋肉はこんもり盛りあがっていた。引き締まっているが柔らかそうで美しい。芸術作品のようだった。東京都内の大学病院2カ所で、指揮者の小澤征爾さんが仲間の混声合唱団を率いてミニコンサートを開いたのは01年。控室で目にした「世界のオザワ」の背中は今もまぶたに焼き付く。
 小児がんの子どもを励ましに出かけた小澤さんは演奏後、幼い子どもたちの目の高さに合わせてかがみ込み、涙を浮かべながら話しかけた。子どもたちへの熱い思いに、同行した私も同僚も目頭を押さえた。
 「幼い子が病気と闘っていることを知った。音楽で心をつなげられれば子どもの安らぎになると少し分かった。音楽家になって良かった」。翌日、東京国際フォーラムで開かれたコンサートではそう語った。小学1年の小屋敷渚沙(こやしきなぎさ)ちゃんら6人が花束を持って舞台に上がると、指揮台に座らせラデツキー行進曲を指揮。4000人の聴衆が大きな拍手で応えた。会場が一体となった軽快な響きも耳に残っている。
 2歳でがんを発病し再発を繰り返した渚沙ちゃんは、この小澤さんとの出会いでバイオリンを始めた。発表会前に「ドキドキしている」と手紙につづると、小澤さんは03年のオペラに小児がんの子どもと家族100人を招いた。渚沙ちゃんが行くことはかなわなかったが、招待は以後も続いた。

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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 まずは先天性心疾患の原因を発見?の話題。全ての先天性心疾患に関してのことではないと思います。当然のことながらここを抑えたら完全制圧というものではないことを認識していただきたいのですが、先天性心疾患の中で心臓壁や弁に関する異常は結構な数があります。心室中隔欠損が60%、心房中隔欠損が7%、あとは血管配置異常や奇形異常が多いとされますので、約70%の症例で原因が追究されるかも?ということになります。まだまだ今後の研究進捗により様々なことが判明してくる可能性があり、非常に期待出来る内容ですね。


先天性心疾患の原因発見 カルシウム調節の異常で 共同通信 9/2
 
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090201000071.html
 胎児の時に、細胞中のカルシウム濃度を調節する機構に異常があると、心室の壁ができないなど、先天性の心疾患につながることを、慶応大と理化学研究所のチームがマウスを使った実験で突き止め、1日付の米科学誌プロスワンに発表した。
 日本では出生児の約1%、年間1万人以上が、心臓に何らかの病気を持っている。同大小児科の山岸敬幸専任講師は「こうした病気の予防法開発に向け、手掛かりの一つになる」と話している。
 チームは、体の細胞の中でカルシウム濃度の調節にかかわる「イノシトール三リン酸受容体」と呼ばれるタンパク質のうち、1型、2型という種類をつくることができないマウスの胎児を遺伝子操作で作製。するとこのマウスは、心臓の厚い壁をつくる細胞ができなくなった。
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 先日、鳥インフルエンザの話題を配信したところですが、今日はインフルエンザワクチン投与方法の話題と、抗ウィルス薬投与時期により死亡率に差が出たといった話題。

 インフルエンザに対する予防手段としてはワクチン接種があまりにも有名です。このワクチン接種に関し吸引型(粘膜吸収型)のものを開発中と以前ニュースで配信しました。接種ワクチンより経鼻ワクチンの方が免疫応答が良好とのデータも出ていましたが、いよいよ臨床研究が開始される見込みです。注射が嫌いな小心者のお父さん、期待しましょう!ちなみに私は注射なんてちっとも全然怖くありません!

 もう一件は抗ウィルス薬の投与時期が早ければ早いほど死亡率が低いというもの。当たり前と言えば当たり前なのですが、時期だけではなく人種差はどうなのでしょう?何か関与している遺伝子など無いのでしょうか?


鼻からインフルワクチン、10月から臨床研究 厚労省 朝日新聞 9/2
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008310002.html
 鼻に吹きつけるだけでよいインフルエンザワクチン(経鼻ワクチン)の効果を調べる臨床研究が10月に始まる。米国では市販されている製品もあるが、日本ではまだ動物実験段階で人での本格的な研究は初めてだ。注射器がいらないため、新型インフルなどの大流行に備えて多くの人に素早く使える。
 厚生労働省の研究班(代表=長谷川秀樹・国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第6室長)が実施する。ワクチンは阪大微生物病研究会が従来の季節性インフル(A香港型)のウイルスを化学処理し、毒性をなくしたものをもとにつくる。
 30~50人の健康な成人に約1カ月をあけて2回、鼻に噴霧してもらい、体内でどんな免疫反応が起こるか、鼻汁や血液などにある免疫細胞などを分析。来年以降の実用化を目指すという。
 従来の注射するワクチンは、ウイルスの感染を防ぐというより、体内で感染したウイルスの活動を抑えて重症化を予防するものだった。一方、経鼻ワクチンは、ウイルスがとりつく鼻やのどの粘膜の免疫を活性化し、感染を防ぐ効果があるとされる。

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新型インフル、早期投薬で死亡率に差 横浜の医師ら結論 朝日新聞 9/3
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009020518.html
 新型の豚インフルエンザによる日本の死亡率が世界的に極めて低かったのは、48時間以内に治療を受けた患者が多かったためだ。けいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫医師らのチームが国内で1千人の小児患者を分析してこう結論づけた。3日から香港で開かれるインフル対策の国際会議で発表する。
 昨年6月から今年1月までに国内25病院に入院した小児の1千人分(平均年齢6.4歳)を調べた。亡くなったのは1人。症状は65%が息ができなくなるなどの呼吸器障害で、26%が脳症やけいれんなどの神経に障害が出るものだった。9%は脱水症状。
 ほぼ全員の984人が抗ウイルス薬を飲んでいた。症状が出てから抗ウイルス薬を飲むまでの時間がわかった667人では、48時間以内に薬を飲んでいたのは89%だった。このうち29%が12時間以内、38%が12~24時間以内と、さらに早い時期に飲んでいた。
 米国では48時間以内は39~51%にとどまった。抗ウイルス薬を飲んでいた小児の割合自体も75~79%と低かった。アルゼンチンは48時間以内が12~13%だった。
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 さて本日のメインニュースに移ります。今日は再生医療。

 まずはマウス実験で動脈と静脈が同時に作成できたというニュース。5年ほどで実用化できるのでは?ということで、心筋梗塞だけではなく様々な動脈硬化性疾患などにも適応可能と思われますが、がんなどの血管を巻き込む疾患を持つ患者に対してはどうなんでしょう?と素朴な疑問。逆に悪性新生物を助長する可能性があるのかな?と素人考えです。


血管:静脈・動脈を同時に作成 心筋梗塞治療に道--都臨床医研、マウス実験で 毎日新聞社 9/2
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100902dde007040047000c.html
 マウスの皮膚の下に人工的に動脈と静脈を同時に作ることに、東京都臨床医学総合研究所などの研究チームが世界で初めて成功し、米医学誌サーキュレーションに発表した。心筋梗塞(こうそく)などの治療法開発が期待される。
 研究チームは乳がん発症を抑える機能を持った遺伝子が、皮膚の下に正常な血管を作るのを妨げる「ストッパー」という役割も果たしていることを発見した。そこで、ストッパー機能を消す分子を新たに作り出し、マウスにこの分子を体内で作らせる物質を注射。5日目には、注射をしていないマウスに比べ、約10倍の長さの動脈と静脈が作られることを確認した。

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 次はiPS細胞により臓器を作成できたというトピック。拒絶反応を起こさない人工臓器?として非常に期待感高まるものですが、記事に書かれているように「借り腹」することで倫理上の問題等発生してきますね。きっと。臓器売買が国際問題にも発展している中、お金のために私のお腹を貸しましょう!なんてビジネスが出てきたら・・・遺伝子操作したトウモロコシでさえ大問題となっているのに、今回のケースはそれと比較出来ないほど、スケールの大きいものです。


iPS細胞:東大医科研、臓器作成に成功 マウス体内にラット膵臓 毎日新聞社 9/3 東京朝刊
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100903ddm001040043000c.html
 さまざまな種類の細胞になることができる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使い、マウスの体内にラットの膵臓(すいぞう)を完全な形で作ることに、東京大医科学研究所の中内啓光教授(幹細胞生物学)のチームが成功した。iPS細胞からは心臓や神経などの細胞が作られているが、正常に機能する臓器を作ったのは世界初。この方法を応用すれば、動物の体でヒトの臓器を作り、臓器移植に利用できる可能性がある。3日付の米科学誌セルに発表した。
 受精3~4日後の動物の受精卵の中に、iPS細胞を注入すると、元の受精卵が持つ遺伝子とiPS細胞側の遺伝子が混じり合った「キメラ動物」ができる。チームは、膵臓を作る遺伝子を働かないようにしたKO(ノックアウト)マウスから受精卵を作成。そこに正常なラットiPS細胞を注入、借り腹マウスの子宮に移植した。
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【毎日新聞社 解説 2010/09/03】
 iPSで臓器作成 ヒト応用、技術的課題多く 倫理面も幅広い議論必要
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100903ddm002040061000c.html
=================================================
 東京大のチームが、マウスの体内でラットの膵臓(すいぞう)を作ることに世界で初めて成功した。臓器作成は、機能不全になった臓器を交換する「再生医療」の切り札で、海外ではヒトの細胞を使った研究が始まるとみられるが、技術、倫理両面を含めた課題解決が必要になる。
 成功の鍵は、キメラ動物の作成にある。哺乳(ほにゅう)類でキメラ動物が作成されたのは84年のヒツジとヤギの組み合わせのみで、技術的に難しかったからだ。
 チームが使ったのはマウスとラットだ。両者は外見上似ているが、ラットの体重はマウスの10倍ある。ラットに胆嚢(たんのう)はないがマウスにはある。この違いは興味深い現象の発見につながった。マウス受精卵にラットiPS細胞を入れたキメラは小さなマウスサイズで胆嚢があり、ラット受精卵にマウスiPS細胞を入れると大きな体で胆嚢がなかった。受精卵の性質が、注入したiPS細胞より優先されていると言え、この技術を応用すれば、ブタなどの体内でのヒトの臓器作成が現実性を帯びてくる。
 しかし、ヒトiPS細胞ではキメラを作る能力が見つかっていない。また、ヒトで応用するには目的の臓器以外にならないよう厳密な制御も求められる。
 クローン規制法に基づく指針は、動物とヒトの細胞が混じった細胞を子宮に戻すことを禁止する。研究責任者の中内啓光東大教授は「ヒトの臓器を作ることにはさまざまな意見があるだろう。議論を深めていきたい」と話す。【奥野敦史】

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0902-582号 がん検診(2)~(5) [kensa-ML NEWS 【情報】]


 徐々にではありますが、日に日に秋に近付く(秋が深まるとはまだ言い難いので)気がします。昨晩、家内が「夕方買い物に出かけた時に天然の鈴虫が鳴いていたよ」と話していました。「天然の」というフレーズに思わず笑ってしまいましたが、確かに養殖ものがはびこる中、天然ものは貴重だと言えるかも。

 昨日は、神戸大学で実習指導者会議(だったかな?)があったため出掛けてきました。出掛けたといっても私の施設から神戸大学医学部保健学科(名谷キャンパス)は車で五分ほどの距離。非常に残念ですが、実習に参加している施設すべての指導者が集うというものではなく欠席している施設もありました。研修生、実習生に対する考え方の相違なのか、熱意の違いなのか、何でしょうね?

 私の方は教育現場と臨床現場との溝を埋めるため、また学生たちに病院勤務の素晴らしさを知ってもらうため、昨年同様色々と提案させていただきました。会議終了後は今年受け入れる臨地実習生3名との面談。今年は生きの良いピチピチ男の子を3名用意してもらいました。大変鍛えがいがあるかも・・・実習に入る前に昨年同様、4回生の方々に私の拙いお話というか講演をさせていただく時間を設けてもらっていますので、楽しみです。昨日面談した3名は残念ながら大学院に進むそうですが彼らには「大学院進学をやめて一緒に働きたくなるようにしてやる」と伝えています。

 しかし指導者側にそのぐらいの根性と熱意が無いと、生半可な中途半端なことしていたらダメでしょう!人間の一生を左右する非常に大切なことなのですから。


 さてこの話題掲載した方が良いものか、良くないものか非常に悩んだのですが、もはや社会問題ともなりつつある「ホメオパシー」。私自身騒ぎに便乗して話題提供などしたくないため、静観?傍観?を決め込んでいましたが、教育現場にまでこんなものを持ち込むとは言語道断ですね。介護現場においても、立場を利用して利用者さんに売り込みをみたいな話も聞きますので、本業と副業のけじめをつけるというのか、本業にプライドを持て!と言いたいですね。プロ意識の欠如そのものだと私は思います。ま、このような方々に限らず、プロ意識を欠如されている方は多く認めるお寒い時代になった気がしますが、これはやはり理念なき理想を追求してきたつけだと私は思います。いや現実問題、無理だ無理だと言い訳しか言えず理想を失ってしまっている方も多いかもしれません。こういった方々は後進のキラキラ輝いている方々をどのように見ているのでしょうね???

 また以下記事の内容ですが、周りというか現場の方々の責任も大きいですね。恐らく生徒がそれだけ話しているのであれば、周りの先生方も実態を知っていたはず。これまでは見て見ぬフリ、知って知らぬフリだったのでは?

 学術会議発言に便乗した各団体の対応とダブりました。
 しかしこれだけ大問題になってくると、プラセボ効果が非常に薄れてきたのではないでしょうか?


保健室でホメオパシー 沖縄の養護教諭、生徒に砂糖玉 朝日新聞 9/2
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009010511.html
 沖縄県名護市の公立中学校の養護教諭が5年以上前から、保護者や校長、校医の了解を得ずに、民間療法「ホメオパシー」で使う「レメディー」という砂糖玉を、保健室で生徒に日常的に渡していたことがわかった。複数の生徒や卒業生によると、教諭は「普通の薬はいけない」と話していたという。保健室に特別の装置を持ち込み、砂糖玉を加工していたという。校長や同市教育委員会は本人から事情を聴き、中止するよう指導した。
 この養護教諭は、普及団体「日本ホメオパシー医学協会」が認定する療法家。卒業生によると、この中学校に赴任した2006年度当時から、体調不良を訴える生徒にホメオパシー療法で使うレメディーという砂糖玉を渡していたという。レメディーは、植物や昆虫の成分など「症状を起こす物質」を水に薄めて、しみこませた砂糖玉。
 日本学術会議は先月下旬、ホメオパシーについて「科学的根拠がなく荒唐無稽(こうとうむけい)」とする会長談話を出している。
 生徒や卒業生は「頭痛や生理痛で保健室に行くと、『レメディーは副作用がない』と言って渡された」「普通の薬はダメと言われた。部活の遠征にもレメディーを持たされた」などと話している。ある生徒は「熱が出た時も『家で飲みなさい』と渡された」という。
 新型インフルエンザが流行した昨年、「インフルエンザを予防できるレメディー」を渡され、予防接種を受けなかった生徒もいる。
 また、この養護教諭は、砂糖玉をレメディーに変換するという装置を保健室に持ち込んでいた。縦横が約30~40センチほどの装置で、症状に応じて生徒の目の前で砂糖玉を加工していたという。
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天声人語 朝日新聞コラム 9/2 http://www.asahi.com/paper/column.html
 字面こそ怪しいが、ニセ薬は侮りがたい。処方する医師への信頼があれば、患者の苦痛は和らぎ、時には軽快する。薬に守られている安心感が心身を強くするらしい。プラセボ(偽薬)効果というそうだ
▼『心の潜在力・プラシーボ効果』(広瀬弘忠著、朝日選書)は、偽薬を〈プラス思考を心の奥底に届ける配達人〉と例える。病は気からだ。治るという「約束」が期待を生み、期待を実現すべく心理と生理のメカニズムが動きだす。無論、本物あっての偽薬で、治療の主役にはなり得ない
▼民間療法のホメオパシーについて、日本学術会議が「荒唐無稽(こうとうむけい)で効果なし」と断じた。信奉するあまり、通常の治療を拒む「主客転倒」の例があるためだ。医師会や薬剤師会も同調した
▼ホメオパシーは、病気と似た症状を起こす毒草などの成分を限りなく薄め、砂糖玉に染ませて与える。普及団体は、成分が消えても水に「記憶」が残り、自然治癒力を引き出すと説く。がんや心の病まで治ると聞き、自然志向の女性らが利用している

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 さてここからは医療系ニュースに移ります。

 本日のメインニュースは「がん検診」特集ですが、この検診で使用される検査に精度間差等が多く存在することをご存じでしょうか?

 現在行われている検査においては、我々のように自動分析装置を使用し精度保証が担保されたものや、簡易キットなど精度的にどうかな?と思われるもの、自動分析装置を使用していても精度のよろしくない機械や試薬をしているものなど様々な問題を含んでいます。このお話をし始めると私にとってのライフワークでもある部分ですので長くなってしまいます。ですから何かの折に小出しでお話しできればと思っています。

 私のところでは赴任前は時間外緊急検査に日常検査と違うものを使用し検査を行っていた例もありましたが、検査データの質や互換性に問題があり、かなりてこ入れをしてきています。やはりゴールデンスタンダードというものをしっかりと認識して検査を行うべきじゃないかな?と思いますし、もっと厳密に意識しなければいけない部分だと認識しています。が、残念ながらこの分野の専門家というか意識の高いプロは非常に少ないですので苦労しています。生半可で中途半端な知識や経験や熱意では全く通用しません。

 以下記事が多いですのでバランス考えて今日はこのくらいのコメントに留めます。


前立腺がん診断キット開発 田中貴金属工業が発表 共同通信 9/1
 
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090101000757.html
 田中貴金属工業(東京)は1日、金の微粒子を利用した高感度の前立腺がん診断キットを開発したと発表した。血液が1、2滴あれば15分以内に判定可能で、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を高感度で検出でき、早期発見に役立つという。
 キットは、インフルエンザの迅速診断などに使われているイムノクロマト法を改良した。金の微粒子に結合させた抗体と血液中に含まれるPSAとの反応を利用して検出。キットのラインが赤くなる。

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【読売新聞社 最新の医療ルネサンス 2010/08/27】
 がん検診(2)対象年齢、各国まちまち

 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29963
=================================================
 栃木県の主婦(39)は2007年秋、子宮頸(けい)がん検診で「異形成」と診断された。
 子宮頸がん検診は、膣(ちつ)から綿棒を入れて、子宮頸部の細胞をこすり取って調べる。異形成はがんではないが、正常な細胞に比べると変化が見られる状態だ。
 異形成の状態から、がんが表面の上皮組織にとどまる初期(上皮内がん)を経て、周囲に広がる「浸潤がん」に進むまでには、5~10年ほどかかる。このため、検診を定期的に受けていれば、ほぼ確実に異形成や上皮内がんの段階で発見できる。上皮内がんであれば、部分切除手術によって子宮を温存する治療が可能だ。
 とは言え、異形成は必ずがん化するわけではなく、正常細胞に戻ることも多い。異形成を3段階に分けたうち、最もがんに近い状態(高度異形成)でも、浸潤がんに進むのは12%以下とされる。
 この主婦の場合は、軽度から中等度の異形成とわかったため、治療を見合わせ様子をみている。高度異形成であれば、がんに準じて部分切除手術を行うことが多い。
 子宮頸がん検診は、がんになる確率や死亡率を下げる科学的な根拠も豊富にあり、世界中で行われている。慶応大産婦人科教授の青木大輔さんは、「がん検診の中でも必ず受けてほしい検診です。ただし、命にかかわらない早期の病変ばかり見つけては死亡率を減らす効果がない。死亡率減少効果は年齢層や地域によって異なる可能性があるので、対象年齢については慎重に考える必要がある」と説明する。
 英国では04年、対象年齢を20歳以上から25歳以上に引き上げた。20歳代前半では、命にかかわらず不必要な治療につながる過剰診断ばかりが増えると判断したからだ。09年には、英国の子宮頸がん患者約4000人を対象にした研究で、20歳代前半の検診は浸潤がんの減少にはつながらないとの論文が発表された。

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【読売新聞社 最新の医療ルネサンス 2010/08/30】
 がん検診(3)肺CT 写し過ぎる功罪
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30027
=================================================
 金沢市の男性(63)の右肺に8ミリ程度の小さな“影”が見つかったのは3年前。人間ドックを受けたのがきっかけだった。
 コンピューター断層撮影法(CT)による画像では、すりガラスのような淡い影が写っていた。主治医の佐川元保さん(金沢医大病院呼吸器外科教授)は「がんかもしれないし、がんでないかもしれません」。とりあえず治療は見合わせ、経過を見ることになった。
 このような影は「すりガラス状陰影」と呼ばれる。がんの可能性もあるが、肺炎などでも、そのように写ることがある。仮にがんであっても進行が遅いものも多い。
 日本CT検診学会の指針(2005年)では、影全体が淡くて1センチ未満なら、一定の間隔でCTによる経過観察を行うとしている。男性の影もこれに該当した。それから半年~1年間隔でCT検査を受けているが、影に変化はない。
 肺がん検診は、世界の主な国では、死亡率を下げる効果が疑問視され実施していないが、日本では、エックス線と、たんの中のがん細胞を調べる2通りを組み合わせた検診は「死亡率が下がる」として国が実施を推奨している。CT検診は、死亡
率を下げる証拠はないとして勧めていないが、実施例は増えている。
 佐川さんは「胸部CTはエックス線よりも肺の異常が数倍~十数倍見つかる」と検査手段としては評価しつつ、「すりガラス状陰影のように比較的危険性が低いものまで見つけてしまい、患者が心身の負担を強いられ、不利益になる場合もある」と指摘する。
 佐川さんは患者に経過観察を勧める際、「私があなたの立場なら切りません」と言って安心してもらうよう心がけている。それでも非常に不安がり、手術を選ぶ人もいる。「『がんかもしれないもの』を抱えることに精神的負担を感じる人は少なくない」と言う。

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【読売新聞社 最新の医療ルネサンス 2010/08/31】
 がん検診(4)悪性度低ければ経過見て

 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30095
=================================================
 東京都の会社員、染谷峰雄さん(48)は2010年6月、慈恵医大病院(東京都港区)で、前立腺がんと診断された。
 09年12月に受診した人間ドックで、前立腺がんの可能性を調べる血液中のPSA(前立腺特異抗原)の量が、1年前の1・1(ナノ・グラム/ミリ・リットル)から、7・6に上がっていた。正常値(4以下)を上回り、上昇ぶりも急激だったため人間ドックの医師から詳しい検査を勧められた。
 同大病院で前立腺に針を刺して組織を調べる検査を行ったところ、8本中1本から、がんが見つかった。ただ、染谷さんは現在、手術や放射線などの治療は受けていない。
 PSA値は基準を超えたとは言え、やや高い程度で、組織検査でもがんの悪性度は低かったことから、急に悪化する心配は少ないためだ。3か月ごとにPSA値を測り、経過を見る。染谷さんは「検査に時間が取られるが、がんが見つかり、よかった。医師の丁寧な説明で不安もない」と話す。
 PSA検診は、数多くの早期がんを拾い上げる。ただ、前立腺がんには進行が遅いがんもあり、がんが進まないうちに、天寿を全うできる場合も多い。
 結果的に死に直結しないがんと、治療すべきがんを見分けるにはどうすればいいか。その答えの一つとして期待されているのが、染谷さんが受けている「PSA監視療法」だ。定期的にPSA検査を続けながら悪化の兆しが見られた時に手術をしても、病理検査の結果には差がなく、経過を見て手術をしても問題のない可能性があることが、最近の研究でわかった。
 今年からは、長期的な死亡率に差が出るかどうかを調べる国際的な大規模比較試験も始まった。同大泌尿器科教授の頴川晋さんは「監視療法の研究が進めば、不要な治療を減らすことができ、患者の負担も軽くてすむ」と話す。

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【読売新聞社 最新の医療ルネサンス 2010/09/01】
 がん検診(5)「質」のばらつき解消を

 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30150
=================================================
 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター部長 斎藤 博(さいとう・ひろし)さん  Q&A 
 がん検診について、国立がん研究センターがん予防・検診研究センター部長の斎藤博さんに聞きました。

――がん検診にはどんなものがありますか
 死亡率を減らすことが確かめられ、世界的に行われているのは、子宮頸がん、乳がん、大腸がんです。日本では、これに胃がん、肺がんを加えた五つのがん検診が推奨されています。

――がんの種類によって年齢や間隔が違いますね
 がんの種類でかかりやすい年代は異なり、発生率が低い年齢層では効果は期待できません。検診間隔も、がんの種類で効果は変わってきます。適切な受診年齢や間隔は、死亡率が減らせるかどうかで決まります。検診には、治療の必要のないごく早期の病変を見つけ過剰治療につながるなどの「不利益」のおそれも伴います。不利益は短い間隔で受けすぎたり、若年層に行ったりすると増大します。

――ほかの検診はどう考えれば良いですか
 乳がんの超音波(エコー)検診や、前立腺がんのPSA(前立腺特異抗原)検診、肺がんのCT(コンピューター断層撮影法)検診なども行われています。ですが、いずれもまだ研究段階で、有効性は確定しておらず、受けたい場合は、よく説明を聞いて決めてください。

――がん検診の受診率が伸び悩んでいます
 国は、2011年度末までに受診率を50%以上にする目標を掲げていますが、現状は50%より相当低いと推定されます。日本では全体の正確な受診率すら把握できておらず、これをまず改善する必要があります。

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0901-581号 致死率高い鳥インフル、人間に感染しやすい型に変異 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日はニュース配信がかなり遅くになってしまいました。昨日提出しなければならなかった資料の最終チェックと各種会議、打ち合わせ、別の仕事と8月に怠けていたつけが早速回ってきています。肩の状態も腰の状態もあまり芳しく無いだけに、老体?に鞭打って頑張っているところです。今日も接骨院に行ってまいります。

 昨晩から今朝にかけてニュースは民主党の代表選挙一色のような感がありますね。それに混じってぽつぽつと辺野古問題が報道されたり、完全に政治一色となってしまっていますが、個人的には密室談合がされなかったことに少し安堵しています。さて世間から離れた数の力?と民意の力?はどちらが勝つのか、本当に見もの。いずれにしても国民からかけ離れた場所での争いだけに、冷めた感情を持つ方も大変多いのでしょうね。

 読売新聞コラムは誰が書いたのか知りませんが、思わず「ナイス!」と叫びそうになってしまいました。けど、美味いと思われている店から食中毒が出たりすることも良く聞く話で・・・(--; 国民の良識も問われているんだと思います。


民主党代表選―密室の談合よりはいい 朝日新聞社説 9/1
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 民主党代表選がきょう告示される。
 菅直人首相と小沢一郎前幹事長が激突し、代表、そして首相の座を争う。
 直接対決を避けようという動きが土壇場まで続いたが、うまくいかなかった。「密室の談合」といった厳しい批判を招くのは必至だっただけに、民主党にとっては幸いというほかない。
 小沢氏は記者会見で、菅氏について「挙党一致態勢をとるべきではないという考えだったようだ」と指摘した。
 菅氏は、仲介者から人事面での配慮を求められたが、「国民から見えないところで決めるのはおかしい」と考え、応じなかったと説明した。
 菅氏の対応は当然である。
 挙党一致と、ポストをめぐる水面下の取引は別物であり、そんなことで首相を決められては国民はたまらない。
 それにしても、鳩山由紀夫前首相の一連の行動は理解に苦しむ。
 菅、小沢、鳩山の3氏によるかつての「トロイカ体制」に立ち戻って、「挙党態勢」を構築するよう訴えた。菅、小沢両氏の会談を「責任を持って仲介の労を取る」とまで述べた。
 いまさら「トロイカ」を持ち出す思考に驚く。政治とカネの問題で引責し小沢氏とダブル辞任したばかりなのに、どういう脈絡からこうした発言が出てくるのかわからない。
 鳩山氏は身を慎むべきである。
 今回の代表選は、菅政権が発足してわずか3カ月で実施される。党としての決まりごとだからやむをえないが、あまりにも短命な首相を生みかねない仕組みは本来、好ましくはない。
 しかし、小沢氏が出るというなら、話し合いで正面衝突を回避するより、正々堂々と戦ってもらう方がいいだろう。この党の抱え込んできた矛盾が、あまりにも大きいからである。

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9月1日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100831-OYT1T01226.htm
 首相のことを「宰相」ともいう。白川静氏の『常用字解』によれば「宰」の字は、屋根(ウ冠)の下に包丁(辛)を置いた形であるという。料理屋で言えば首相とは、板場を仕切る最上位者「花板(はないた)」かも知れない
◆菅さんが花板を務める料亭「民主」はいまのところ、清潔なだけが取り柄(え)である。肝心の料理を褒める人はそう多くないが、手をきちんと洗わない板前を板場から締め出していることで、客の評判を何とか保っている
◆「料理の腕は俺が上だぜ」――締め出され組の小沢さんが次期花板に名乗り出て大騒ぎになった

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 さて今年になって良く目にするものに、「なんちゃらスパークリング」とかいうものがあります。実際に飲んでみると、冷えているとこれが実に美味いんですね。昔はスポーツ選手に炭酸飲料は禁物!というものが定説であったり、練習中は水を飲んだらバテル!だのと、現在の認識とはかなりかけ離れたりしていました。少し昔の当時を思い出すと(見栄張らんでもいいって?)無茶苦茶で、よく死ななかったよなぁ・・・と思ったりするわけです。炎天下で公式戦を立て続けに二試合した後に、「試合に負けたから30キロランニングじゃぁ!・・・戻ってきたら水飲ませてやるわ!」などと先生や先輩から言われることは日常茶飯だったわけです。今の子たちは本当に恵まれていると思いますね。


炭酸飲料、ヘルシー志向 読売新聞 8/30
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30068
 炭酸飲料といえばスカッとするけど、特に健康に良いというイメージはなかった。でも、それも過去の話。現在、健康志向や体に優しい炭酸飲料が次々に売り出されている。いくつか紹介しよう。(経済部 佐々木鮎彦)
ビタミン配合/大豆・米も
 30~40代の男性は疲労回復に関心が強いという。それに着目してキリンビバレッジが7月に発売したのがカロリーゼロの「キリン メッツ ワイルドチャージ」。疲労に効くとされるビタミンとアミノ酸を配合し、グレープフルーツとトニックの苦味が気分転換に効果的だという。
 おなか回りを気にするダイエット志向の人向けにサントリー食品は7月、「DAKARA ゼロ スパークリング」を発売した。脂質や糖質、食塩をほとんど含まず、カロリーもゼロ。かんきつ系の風味で甘さも控えた。
 これまで炭酸とは無縁だと思われていた米や大豆の飲料にも、炭酸が進出しはじめている。
 大塚製薬が7月に発売した「ソイッシュ」は、大豆を原料とした液体に炭酸を混ぜ、1本(100ミリ・リットル)で、国産大豆約21粒分の栄養がとれる。
 JTが9月6日に発売する「二代目 米づくり」は、米のでんぷんを糖化させた「米粉糖化液」を使い、米のやわらかな甘みを感じさせる炭酸飲料だ。
 一方、果実の自然な甘みを打ち出す炭酸飲料も。サッポロ飲料の「素のままづくり パインのソーダ」は、人工甘味料や着色料を使わず、果実の自然な味わいで甘みを引き出した。

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 さてすっかり紙面の隅に追いやられたような格好となった脳死臓器提供。私はこれで良いと思います。粛々と移植推進されることが大切なんじゃないですかね?


家族承諾のみで臓器提供へ 40代女性 法改正後5例目 朝日新聞 9/1
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009010106.html
 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は1日、北部九州地方の病院に入院中の40歳代の女性が、改正臓器移植法に基づいて脳死と判定され、心臓や肺などを提供する手続きに入ったと発表した。7月に改正法が本格施行されたあと、本人の提供の意思が書面で残されておらず、家族の承諾だけで臓器が提供されるのは5例目。
 移植ネットによると、同病院で女性の脳死判定が行われ、1日午前0時54分に2回目の脳死判定が終わって死亡が確定した。女性はくも膜下出血を起こしていた。
 脳死判定に先駆けて、同病院の医師は女性の家族に対し、女性の脳の機能が失われていて、治療を尽くしても回復が見込めず、脳死とみられる状態になったことを説明したとみられる。家族は、病院から連絡を受けた移植ネットが派遣したコーディネーターから、脳死判定や臓器摘出について詳しい説明を聞いたうえで承諾書に署名したものとみられる。
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 昨日、ウェストナイル熱に関するニュース配信を行ったばかりですが、今度は日本脳炎。日本脳炎の話題は、ホントたまに感染者が出たとかいった印象しかなかったのですが、ワクチンについては副作用が問題だとのイメージが先行していました。かなり安全なワクチンが開発されているのですね、今回の記事で初めて知ることが出来ました。


医療ナビ:日本脳炎ワクチン 新製品が開発され、4月から接種通知が再開。 毎日新聞 9/1
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100901ddm013100141000c.html
◇原料変更、副作用少なく 専門家「依然、治療法ない病気。ぜひ接種を」
 高熱や意識障害に見舞われ、運動障害などの重い後遺症や、場合によっては死に至ることもある日本脳炎。蚊が運ぶウイルスが感染の原因で、予防接種法に基づいて公費でワクチン接種が行われているが、ここ5年間、自治体から市民への接種の通知(積極的勧奨)が、国の政策で差し控えられていた。接種後に重い副作用を起こす事例があったためだが、昨年になり副作用の少ない新ワクチンが開発された。4月から接種の通知も再開されている。
 日本脳炎ウイルスは、ウイルスに感染したブタの血を吸ったコガタアカイエカなどが媒介して、ヒトへ感染する。感染を防ぐ日本脳炎ワクチンの歴史は古い。1954年に日本で開発された。
 当時、毎年2000人前後の患者が出ていたが、ワクチン接種が積極的に行われるようになった67年以降患者は急減。70年代には数十人から200人ほどに抑え込まれた。近年は10人未満で推移している。
 一方、ワクチン接種後に、発熱やけいれん、意識障害などを伴う中枢神経系の病気「急性散在性脳脊髄(せきずい)炎」(ADEM)や脳症を発症する例が、年に1件ほど起きていた。中には寝たきりになるケースもあったため、05年に接種通知が差し控えられた。
 接種後に副作用が起きる一因は、ワクチンの原料にあると考えられた。ワクチンは、マウスの脳に日本脳炎ウイルスを注射して感染させ、発病後にウイルスを採取、働きを鈍くしてから精製して作る。このため理論的にはマウスの脳に含まれるミエリンというたんぱく質が含まれる可能性があり、これが接種後にヒトの体内で異物と認識され、免疫反応を引き起こしてADEMにつながりかねなかった。

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 さて本日のメインニュースに移ります。

 昨年の新型インフルエンザ騒動で、ウィルス変異において、豚などの家畜が非常に重要な役割を果たしていることについて、ある程度の認知を得ているものと思います。今回のニュースで慌てふためく必要はないのですが、やはり備えあれば憂いなし。準備できるものは準備して、自らの身は自らが守るといった基本原則、すなわちスタンダードプリコーションを政府としてもさらに徹底させることが必要なのではないでしょうか?

 あとはマスメディアが真偽のほどを確認もせずに真っ先に情報を伝達するのではなく、ある程度の報道規制もしかるべき措置なのではないでしょうか?言論の自由をはき違えてはいけないと思います。


【共同通信社ニュース 2010/08/31】
 鳥インフル、豚に高頻度で感染 死者出たウイルス

 
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010083101000798.html
=================================================
 アジアなどで人に感染し死者も出ている鳥インフルエンザウイルスH5N1が、インドネシアの家畜の豚から7・4%という高い頻度で検出されたと、東京大医科学研究所の河岡義裕教授らが米専門誌電子版に31日までに発表した。
 一部のウイルスには、人に感染しやすくなる変異があった。河岡教授は「今後、豚でのウイルスの監視が非常に重要だ」と話している。
 豚は、鳥で広がるウイルスと人で広がるウイルスの両方に感染するため、鳥のウイルスが豚の体内で人に感染しやすくなる性質を獲得する可能性が指摘されている。
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【朝日新聞社ニュース 2010/09/01】
 致死率高い鳥インフル、人間に感染しやすい型に変異
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008310544.html
=================================================
 人に感染すると6割近い致死率を示す高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)が、インドネシアで豚に感染し、一部が人ののどや鼻の細胞に感染しやすいウイルスに変異したことがわかった。解析した東京大医科学研究所の河岡義裕教授らの研究チームは、致死性の高い新型インフル出現に備え、豚インフルの監視の必要性を強調している。
 河岡さんらはインドネシアのアイルランガ大と共同で、2005年から09年にかけて3回、インドネシアの延べ14州で、無作為に選んだ702匹の豚の鼻汁や血液、ふんなどを調べた。
 05~07年に調べた豚の7.4%から高病原性鳥インフルのウイルスが分離され、分析すると、どの豚も近隣の鶏で流行した鳥インフルに感染していた。詳細に調べた39のウイルスのうち、一つが人の鼻やのどの細胞にくっつきやすく変異していた。08~09年の調査では過去に感染していた形跡はあったが、ウイルスは分離されなかった。
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0831-580号 【情報】 命を削る:高騰する薬/下 低所得層の負担軽減を [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日も蒸し暑い一日でしたね。毎日同じような挨拶なので、ちょっと違うこと書こうかな?と思いましたが、適切な言葉が見つかりません。いつまでこの蒸し暑さは続くのか・・・あっそうそう、今日で8月も終了ですね。過ぎゆく夏を惜しみながら・・・なぁんて一切思いません。早く秋になってくれよぉ!

 明日9/1は確か防災の日だったんじゃないですかね?全国各地で防災訓練等が実施されると思いますが、くれぐれも熱中症で倒れて救急車で搬送されないようにして下さいね!元はと言えばこの暑さも人間がもたらした災害と言えば災害ですから、人災とも言えるわけで・・・

 あぁ・・・災という字には火が入っていますよね、それだけで暑苦しくなってきました。それに引きかえ「涼」という字はなんて素敵な響きなんでしょう!・・・てなことを考えていたので「災」「涼」という字の持つ意味を調べてみました。

「災」上部は川をせき止めるの意で、火によって道が塞がれ動きがとれない様。
「涼」京の音が転じたもの。京は高台を意味し、風通しが良く、涼しいことを意味した会意文字とも。

 ということは「涼」という文字は高台の京ですか・・・京都の夏は暑いということで、またまた暑苦しい気分になってしまいました。私の住む枚方も近隣では最高記録を樹立するほど暑い場所として有名・・・色々考えていたら帰るの嫌になってきました。(--; ・・・暑さのせいでかなり脳細胞がダメージを受けているようです。


 さて今年のサンマは高値だとの話は良く聞くところですが、今年は海水温が高く、そのせいで日本近海にはなかなか近寄りがたいからなのだとか・・・


余録:サンマ不漁の秋 毎日新聞コラム 8/31
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 「九寸五分」はメートル法では29センチ弱である。戦場の組み打ちで相手を倒す鎧通(よろいどおし)や、切腹に用いられる刀は、その刃の長さからそう呼ばれた。では「九寸五分むしゃりむしゃりと舂屋(つきや)食い」とはなにか。舂屋は搗(つ)き米(ごめ)屋、九寸五分はサンマという▲サンマを「秋刀魚」と書くのは明治以降というが、江戸時代から刀になぞらえられていた。力仕事で汗を流す庶民もむしゃむしゃと食べられるこの九寸五分、「安くて長きはさんまなり」の売り文句と共に人々に広がった▲その頼もしい光を放つ庶民の味方、サンマの値が今季は近年になく高い。北海道や東北での水揚げが例年より激減しているという。全国の漁獲量は前年同期の2割と聞けば、スーパーなどでの高値も仕方ない気がしてくる▲不漁の原因といえば誰しも今夏の猛暑が思い浮かぶ。実際、高い海水温が原因とみる向きも多いが、すでに近海の水温が低下した今も魚影は薄いという。資源量の長期サイクルで減少期に入ったとの見方も出ているが、人知では測りがたいサンマの都合があるようだ
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 冒頭にもお話ししましたように、今日で8月は終了。私にとって8月は長かったような気がします。というのも、しなければいけないことは山積みなのですが、なかなか気分的に取り掛かれないような感じでした。そんなことを思っていたら、日経新聞コラムに「明日にしようというのは年のせい」などと書いていましたので、自身の加齢を感じつつご紹介します。ところで、民主党の代表選、どこを向いているのでしょうね???国民に向けられていないことだけは確かなようで。


春秋 日本経済新聞コラム 8/31 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E1E5E7E7E3EBE2E1E3E2EAE0E2E3E29F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D
 「自分で年を取ったなと思ったのはいつ?」。そう問われて、女優の高峰秀子さんは「明日にしよう、そう思った時ですね。前は、今日やるべきことは全部今日、済ませてた」と答えた。70歳を過ぎたころだという。(斎藤明美「高峰秀子の捨てられない荷物」)
▼「明日にしよう」。年齢にかかわらず、夏にはそんな気だるさがつきまとう。これを無精と称するのだと思っていたら、じつは無精に2種類あると知った。一つは「今日ノ所作ヲ明日作(ナ)スコト」だが、もう一つ「明日ノ所作ヲ今日作ス」のも無精であると、国文学者の故佐竹昭広さんが「古語雑談」に書いている。
▼はじめの方は懈怠(けだい)、あとは懶惰(らんだ)と呼ぶそうだ。どちらも今日からの逃亡であることに変わりはない、明日のことを行って一向に支障がないほどあいているのなら、今日自体が充実していないのだということになる――。佐竹さんはそう説明している。なるほど懶惰だって立派な無精である。

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 さて話題をがらりとここから変えて、医療関連ニュースのご紹介に移ります。

 また暑苦しい話題を出して恐縮ですが、熱中症対策に水分補給は切っても切れないことは皆さんご存じだと思います。しかし野球小僧たちと暑いグラウンド上に一緒にいると水分を飲んでも飲んでもまだ足りないような感覚に陥ることがありますが、水分補給に気を取られ過ぎるあまり、お腹がタプンタプンになることもしばしば。そうなった状態では、なかなか昼食など摂れるものではなく、だんだん食が細ってきたような感覚に陥り、このままではいかんと家に戻ってからというものは、細った食を取り戻そうと飲めや食えやの大騒ぎ。別の意味でお腹がタプンタプンになることがしばしば。いわゆる夏太りというやつです。そう思っていたらこのニュース・・・私の場合、もう少し水分を摂らないといけないようで、コップ二杯は少な過ぎの感があります。しかし手軽なダイエットですね。ここで頭に浮かんできたのが、「駆け付け三杯」何故三杯なのか、私のように二杯では足らないのかな?と思ったので調べてみました。

 酒をすすめるときに「一献いかが」というが,一献とは酒3杯に酒の肴の組み合わせのことで,遅れて来た人に,この第一献目の3杯の酒を飲め,と言ったのが始まりであった。http://g.pia.co.jp/jiten/04.html

 また水中毒って気になった方がおられると思いますが、私はまさにこれです。今年の夏は高血圧をとるか、水中毒をとるか・・・私は迷わず高血圧を選択し、ここぞとばかりに塩分を大量摂取しております。

水中毒 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E4%B8%AD%E6%AF%92
 過剰の水分摂取により生じる低ナトリウム血症を起こす中毒症状である。
 原因は、人間の腎臓が持つ最大の利尿速度が16ml / 分であり、これを超える速度で水分を摂取すると体内の水分過剰で細胞が膨化し、低ナトリウム血症を引き起こすところにある。


食事の前に水、コップ2杯で減量効果 米化学会で発表 朝日新聞 8/31
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008300103.html
 【ワシントン=勝田敏彦】食事の前に水をコップ2杯飲むだけで、減量に効果があることが、米バージニア工科大のブレンダ・デービー博士らのチームの臨床試験でわかった。水でやや満腹を感じ、カロリーが高い料理をあまり食べたくなくなるためで、手軽で安価にやせられるかもしれず注目されそうだ。
 26日までボストンで開かれた米化学会での発表によると、チームは55~75歳の48人を二つのグループに分け、一方のグループには1日3回の食事前にコップ2杯(約470cc)の水を飲んでもらった。
 両グループとも、食事制限による12週間の減量プログラムに参加。終了後、食前に水を飲み続けたグループは7キロ減量したが、水を飲まなかったグループの減量は5キロだった。

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 さて無駄口や脱線ばかりでなかなか前に進みませんが、今日は結構な数のニュースがあるんです。どんどん行きます。

 メキシコ湾の原油流出事故による環境汚染は、今後かなりの年数が解消するのにかかるといわれていますが、プロテオバクテリアによる分解でどの程度の時間で解消するのでしょうね?


原油分解細菌:メキシコ湾で新種発見 毎日新聞 8/31
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100831ddm016040096000c.html
 【ワシントン共同】メキシコ湾の原油流出事故現場付近の深海で、原油を分解する新種の細菌が活動しているのを、米ローレンスバークリー国立研究所のグループが発見し、米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。グループは5月25日から6月2日にかけて、現場周辺の海域17カ所で200の海水を採取。原油の成分が高濃度に含まれた水深1100メートルの深海に「プロテオバクテリア」と呼ばれる細菌の仲間が生息しているのを確認した。この細菌は5度と水温が低い海域でも、効率よく原油を分解できることが特徴だという。
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 次のニュースは久し振りに聞きましたね、ウェストナイル熱。蚊が媒介するものですが、まだ本邦では確認されていません。ウェストナイル熱に関する説明が厚生労働省HPに掲載されています。ご一読下さい。
 
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou08/02.html#1


ギリシャで西ナイル熱流行 蚊で感染、注意呼びかけ 朝日新聞 8/31
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008310106.html
 重症になると重い頭痛、意識障害を起こす西ナイル熱が今夏、ギリシャで流行し、死者も相次いでいる。蚊で広がるため、国立感染症研究所(東京)は同国への旅行者に蚊に刺されないよう注意を呼びかけている。米国でも今年に入り、140人以上が発症、3人が死亡しており、厚生労働省は日本への上陸を警戒し、飛行機内で蚊を採取して検査するなど監視を続けている。
 同研究所によると、同熱の原因となるウエストナイルウイルスは鳥の体内で増殖。その血を吸った蚊に刺されると、人やウマ、イヌなどが感染する。人の場合、大半は無症状だが、50代以降は重症化する割合が高いという。
 ギリシャでは8月6日に、同国北部の中央マケドニア地方で2人の死亡が報告され、同30日までに発症が134例、死亡が9例出ているという。昨年まで発生は報告されていなかった。

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 次は良くある話ですが、局長の釈明が非常に虚しく聞こえますね。この施設、私は良く知りませんが、このようなことが常習化しているということは、施設としてのスケールメリットが低そうな印象を持ちました。またうちの事務部門と比べ、かなりレベル差がありそう。意識的にも実務的にも。


医療機器購入「言い値落札」常態化 明石市民病院 神戸新聞 8/31
 
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003381018.shtml
 明石市立市民病院が2006年度以降、1000万円以上の医療機器を購入するために実施した制限付き一般競争入札20件のうち19件が1社のみの応札で、落札価格がいずれも予定価格とほぼ同額だったことが分かった。病院は入札前に機種を決め、メーカーと組んでいる販売業者の見積価格から予定価格を設定。その業者が予定価格に近い価格で落札する「言い値落札」が常態化している。
 19件の落札価格総額は4億3392万円で、予定価格に対する平均落札率は98・61%。最高落札額は血流の画像診断装置6663万円(予定価格6665万円)だった。
 同病院では医療機器を購入する際、入札前に現場の診療科が複数メーカーを比較して機種を指定。同病院は「商慣行からメーカーと組んでいる業者の落札が明らかなので、その業者の見積もりで予定価格を出していた。他社は勝ち目がないとみて応札しないのではないか」と説明している。同病院の藤川忠史事務局長は「予定価格は業者の見積価格より安くするなど、業者の言い値ではない」と釈明する。
 だが同病院と同じ経営形態(地方公営企業法の一部適用)の県内公立病院の多くは、入札前に機種を決めても指名競争入札や事前に見積もりを出させた上で随意契約するなど、複数業者に競争させ価格の抑制と公正化を図っている。機種を特定せず業者間の価格競争を促している病院もある。
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 メインニュースの前の最後のニュースとなります。

 我々医療従事者にとって、労働基準法は労働者を守る法律なのでしょうが、非常に厄介なのも事実です。人間の生命を預かるといった特殊な環境を、他職と同一線上に置くのは如何なものか?と思いますし、そんな議論もナンセンスな気がします。組合さんに叱られるかもしれませんが、義務を果たさず権利ばかりを主張する方々が実際におられることをどのようにお考えなのでしょう?そういった方を擁護するのは如何なものか?

 生死をさまよう患者が来院された時、法律に基づきましてお先に失礼・・・と医療従事者が帰りますか? 医療従事者という前に、人間たるもの、弱き病めるものを救う、のは当然じゃないですかね?

 この間からツイッターで何度も愚痴ってしまっていますが、医療業界でプロ意識の高い人が少なくなりましたね、特に年配の方々に!


医療者の労働環境で労基法の解釈を省内検討-長妻厚労相 CBニュース 8/31
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29360.html
 長妻昭厚生労働相は8月30日、東京都内の病院を視察後、記者団の質問に答え、「特殊な労働環境」にある医療従事者の労働基準法での取り扱いについて、厚生労働省の医政局と労働基準局で協議を行っていることを明らかにした。
 長妻厚労相は、「(医療従事者を)今のところ例外扱いすることを直ちに考えているわけではない」とする一方、「実際に働く環境や状況が通常の業務とは異なる点があるということも否めない」と指摘。「非常に特殊な、精神にかかわる緊迫した状況で、いつどういう患者が運ばれてくるのか想定できない特殊な労働環境と、労働基準法とをどう解釈していくかも考えなければいけない」と述べた。

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0830-579号 【情報】 命を削る:高騰する薬/中 「夢の治療」コスト重く [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日も蒸し暑いですね。こちら神戸では午前中に突然のにわか雨が降り、余計に蒸し暑くなってしまいました。今晩は検査当直ですので、帰りの蒸し暑さ?を感じることもなく快適なホスピタルライフ?を過ごしますが、明日期限の原稿があり、今宵はいつもの如くPCと一夜を共にします。(--;

 最近、あまり話題に挙げていませんでしたが、一昨日から少年野球は後半戦に突入。昨日は午前6時半に集合し、朝8時20分からリーグ戦の一試合目を行い、4回11対0でコールド勝。幸先の良いスタートとなりましたが、後半戦は現在のところ11大会が予定されています。さらに大会が増えることも予想されていますが、野球小僧たち、暑い夏に負けることもなく、非常に元気。昨日は珍しく公式試合一試合しか予定されておらず、小学校に帰っても本格的な練習をするスペースも無かったので、のんびりとした一日を過ごしました。野球小僧たちよりもむしろ監督、コーチ陣の方が疲れが溜まってきているようでしたので、良い休養になったかな?と思います。

 仕事の方と言えば、夏季休暇等もあり比較的のんびりとした一か月を送って来られた方も少なくないと思います。しかし明後日からはもう9月。のんびりとする時間もない状態が年末まで続きます。まだまだ残暑厳しき折ですので、皆さんもご自愛いただき、合間合間で気分転換を図りながら後半戦を頑張っていただきたいと思います。


 さて本日の社説、コラムのご紹介からまいります。

 電車の時間待ちをする際、プラットホームで過ごすことは日常茶飯、切っても切れない縁の如し・・・です。このプラットホームで過ごしているとき、非常に危険だなぁと思う光景が多々あります。注意深く観察をしていると安全だと思い込んでいる方が本当に多いことに気付かされます。

 私の場合、政策医療とか標準化とか十数年前より行ってきていることは何度か折に触れお話ししておりますが、そのことで関係者と思われる方々(匿名でお越しになりますので)から各種嫌がらせメールや自宅への無言電話、郵送によるお届けものなど妨害工作に遭ってきています。その中に「電車を待つ時にはプラットホームの先頭には立たないように・・・」などといった脅し文句もありましたので、念のため、この十数年は常に背中を意識しながら通勤などもしてきています。そのような危機感を持った意識で見ているものですから、プラットホームだけではなく街の中には危険が数え切れないほどあるということに改めて気付かされることが多いです。

 最近、自殺を含めた人身事故のニュースが慢性化してきている昨今ですが、個人主義だか何だか知りませんが、あまりにも他人への関心が低いと同時に公共の場といった意識の欠如は、世も末だなぁと感じてしまいます。たちの悪い酔っ払い親父についてはもう言語道断、命がけでお酒など飲まないでください。いや、飲まれているのかな?このお話しについては再掲することもないかな?とも思いましたが、念のため?以下をご覧ください。
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-29
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-04-30

 私は「心に安全柵を設ける」というよりも、やっぱり今基本的に欠如しているものを何とか子供たちに教育することの方が適切かな?と思います。

「見て分からないものは聞いても分からない」
「善悪の区別、人に迷惑をかけない、嘘をつかない」


 もはや、荒廃した大人たちに期待するよりも未来の子供たちに期待しなければならないような危機的状態じゃないでしょうか?

 「識」「格」の無い大人の方々には、正直言って無理な話だと思います。


駅という公の場―ホームと心に安全柵を 朝日新聞社説 8/30
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 「駅のプラットホームは『急流に渡した一本橋』のように、いやそれ以上に危ない場所に見える」
 早くからそう警鐘を鳴らし、安全対策を訴え続けたのは、新幹線の生みの親の故・島秀雄さんだった。遺言はなかなか実現せぬまま、「橋」の犠牲者が続いている。
 先週は帰宅ラッシュの東京・京王線新宿駅で、77歳の大学学長が亡くなった。酔った男が並んでいた人の列にぶつかり、押し出されて到着した電車とホームとの間に挟まれた。痛ましい事故だった。
 国土交通省の調べでは、ホーム上で、あるいは線路に転落して列車に接触した死傷事故は、昨年度は193件。6年前の1.8倍にも増えている。近年は酔客の事故が目立つ。
 駅でとりわけ恐怖を感じているのが高齢者や障害者だ。昨年は東京の私鉄駅で、81歳の車いすの女性が傾斜したホームから転がり落ちる死亡事故も起きた。視覚障害者の事故も絶えない。
 橋には欄干があるように、ホームと線路を切り離すホームドアや、可動式の柵(さく)があれば、事故の多くは防げるはずだ。ところがその対策が、遅々として進まない。3月末時点で可動柵を設けているのは全国の308駅、ホームドアは141駅に過ぎない。
 都市圏では鉄道会社間の相互乗り入れが進む。車両の扉の位置がまちまちで、設計上、ホームドアを設けにくい路線がある。過密ダイヤの中、開閉の時間ロスも無視はできない。何より、一駅あたり数億円以上かかる投資も重荷になるという。
 利便性や速さの追求の陰で、安全が置いてきぼりになってはならない。政府や自治体、鉄道会社で知恵を出し合い、ホームの安全柵を増やす策を工夫するべきだろう。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

 もう一つ社説のご紹介。

 読者の方々から怒られたり、反発を買ったりすることを覚悟の上で書きますが、天下りが完全に悪いことだとは私は思いません。欠如しているのは、正当な評価基準の設定であったり、透明性の担保であったりと思うからです。もう少し平たい言い方をすると、能力のある方ならば、天下りであろうが何だろうが構わないんじゃないですか?その選別に際しきちんとした選別理由を示し、公に示すということをすれば良いんじゃないですか?公務員は悪だとか言う前に、きちんとした能力を判断判定したうえで評価すれば良いのではないですか?

 年功序列は悪だとかいうくせに、いざ能力評価を行いますよ!と言ったら本音のところ尻込みしてしまう方々が多いのはどういうことですか?私には全く理解できません。言っていることとやっていることに整合性を持たせてもらいたいものです。

 最初の話に戻りますが、適材適所を目指すのであれば、公務員だとか、天下りだとかの議論の前に、天下りをされた方々が本当に適材適所となっていたのか、いなかったのか、そこから議論を始めないと、いつまでたっても負のスパイラルです。


社説:公務員の出向 これでは失業対策だ 毎日新聞社説 8/30
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100830k0000m070099000c.html
 やはり事実上の天下りではないか。各府省の幹部職員を独立行政法人の役員や民間企業に出向させる人事が本格化しそうだ。再就職のあっせんを政府が禁じたためベテラン職員が滞留しており、出向という形で受け皿を作る狙いがある。
 行き場を失った幹部を救済する、あたかも失業対策のような交流人事が行われるとすれば、本来目的の逸脱である。特に独法への出向が無原則に広がれば、天下り規制は形骸(けいがい)化する。十分な監視が必要だ。
 強い行政の権限を持つ幹部公務員が政府系機関や民間企業に出向することは府省による統制を強めかねないとして、厳しく制限されてきた。その方針を変更したのが政府が6月に決めた「退職管理基本方針」だ。もともと政府は鳩山内閣の下で、公務員OBが役員を務める独法について、後任の役員は公募で選考することを決めていた。ところが、基本方針では現役幹部を出向させる場合、公募の対象外とした。
 さらに基本方針が官民人事交流の一層の推進を打ち出したことを受け、人事院は規則を改正。これまで認めていなかった各府省の所管関係にある民間企業への部長・審議官級幹部の出向を解禁した。
 政府が出向の大幅緩和に動いた背景には、天下りあっせんの禁止に伴い各府省の幹部人事が停滞し、40~50代の職員がだぶついている事情がある。政府は「出向の場合は、元の府省に戻る。このため退職金を2度もらう弊害はなくなる」として天下りと異なると強調している。
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 さてここからは医療関連ニュースのご紹介に移ります。まずはピンクリボン運動月間の話題から。

 乳がんでも何でもそうですが、病気から身を守るためには、早期発見・早期治療が有効だということに関しては異論が無いものと思ってきました。しかし早期発見することで無用な治療を余儀なくされることもあり、ケースバイケースだのような批判も最近耳にします。このことについて先日ブログでも取り上げたところですが、何だか負の屁理屈スパイラルだと私は感じていました。というのも、早期発見が悪であれば早期発見しなかったケースの転帰はどのようになったかとの議論は全くされないこともありましたので。やっぱり早期発見・早期治療が現代医学の大原則であることについては揺るぎのないものだと思います。

 今回、マンモグラフィーについて取り上げられていましたが、乳腺超音波検査については、さらに被験者に対し非侵襲性で診断精度の高いものなのですが、このことについては全く触れられていません。何故かな?と大きな疑問を抱きつつ記事を読んでおりました。またマンモグラフィーにしても超音波検査にしても、あくまでも存在診断であり統計学的な予測診断です。すなわち腫瘍が有るのか無いのか、という域を超え過ぎると誤解を招きます。あくまでも最終診断は細胞を採って調べる病理学的検査であること、このことをお忘れなき様に。


10月17日、全国どこでも乳がん検診 読売新聞 8/30
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30011
 乳がんの早期発見を訴える「ピンクリボン運動」月間の10月に、第3日曜日を全国どこでも乳房のエックス線撮影(マンモグラフィー)検診のできる日にしようという取り組みが広がっている。名付けて「ジャパン・マンモグラフィー・サンデー(JMS)」。
 NPO法人「J.POSH」(大阪市)が初めて呼びかけた昨年度は218医療機関が参加。今年10月17日には、270を超える病院などで検診を受け付ける。
 女性の約20人に1人がかかる乳がんの発症は、40~50歳代でピークを迎える。厚生労働省は40歳以上に、隔年で視触診とマンモグラフィーの受診を勧めている。
 しかし、受診率は20・3%(2007年)にとどまっている。受診施設や機会が限られ、仕事や育児に追われる女性にとって不便なのが原因だ。同省は、医療機関に土、日曜の検診実施を求めてきた。
 乳がんについての啓発に当たってきたJ.POSHはこうした現状から、JMSを企画。昨年は218か所で3000人以上が受診。利用者の多くから、「休日なので来ることができた」との声が寄せられた。
 同省は昨年度、子宮頸(けい)がんも含めた女性がんの検診一部無料化を実施。乳がんは40~60歳、子宮頸がんは20~40歳で特定の年齢を対象にクーポンが配布された。
 昨年に続いてJMSに参加する、JR大阪駅に近い茶屋町ブレストクリニック(大阪市)は、平日午後7時まで診療し、帰宅途中に慌ただしく来院する女性も多い。
 脇田和幸院長は、受診率が低迷している背景について、「がんは人ごと、という意識が根強く、受診を先送りする人が目立つ。『検診で仕事を休むのは気が引ける』という声もよく聞く」と話す。
 今年は16人の受診枠を設ける。脇田院長は「クーポン発行で検診の認知度は高まってきた。今後、医師として受診しやすい環境づくりを進めたい」と力を込める。
 千葉県流山市の東葛病院も昨年に続く参加で、50人の枠を設ける。病院独自に催し、3000人が訪れる「健康まつり」の日にも重なり、「乳がん検診の重要性を広く啓発できる。希望があれば予約なしでも柔軟に対応したい」と意欲的だ。
 医療機関にとって、休日診療はスタッフの確保が難しく、人件費の問題があるが、JMSの趣旨に賛同する公立病院や自治体もある。
 広島県大竹市の国立病院機構広島西医療センターは、20人程度の受け入れを決めた。医師や放射線技師ら約10人が休日出勤で対応。「住民の健康づくりに貢献する姿勢を示せる」と、嶋谷邦彦外科医長はとらえる。12年度、健診センターの開設を控えており、地域に開かれた病院を印象づける好機にしたい考えだ。

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 昨日も脳死臓器提供が発生し、今月だけで5例となったことは皆さんもご存じのことと思います。これは臓器移植法制定後における月間適応症例数としては最多となりました。しかしこのハイペースがこのまま続くかどうかは神のみぞ知るといった領域であることは従来通り変わらないものであり、全ての臓器移植が必要な患者に対し充足するものではありません。人工臓器や再生医療など、最先端医療が全ての患者を満たすことのできる時はいつ来るのでしょうね。自然の摂理などを維持するようにとの意見も相次ぐ中、スパイラルは正に向かっているのか、負に向かっているのか、これこそ神のみぞ知る・・・でしょうね。


法改正 条件緩和で、脳死移植ペースアップ 読売新聞 8/30
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30048
3週間で計5例 / 臓器提供、月間最多に
 改正臓器移植法の全面施行後、この3週間で5例の脳死臓器提供が相次いだ。日本臓器移植ネットワークは29日、蘇生(そせい)後脳症で関東甲信越地方の病院に入院していた40代男性が、改正法に基づき、脳死と判定されたと記者会見で発表した。本人の臓器提供の意思は不明で、家族が提供を承諾した。
 1997年の臓器移植法施行以来、今月は、月間の脳死提供例としては2009年1月の4例を上回って最多で、法改正による提供条件の緩和が影響している。
 法改正前の脳死臓器提供は、年平均10例足らず。今のペースが続けば、日本移植学会が試算した年間80例を超えそうだ。
 従来、腎臓と膵臓(すいぞう)は心停止後に家族の承諾で提供できた。心停止での提供は毎年100例前後。同学会は、法改正により、心停止での提供の一部が、脳死提供に移行するとみる。

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 さて本日のメインニュースに移ります。

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0827-578号 【情報】 がん検診(1)マイナス面も説明必要 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日も暑い一日でしたが、若干朝は爽やかだったそうです。当直でずっと病院の中に缶詰でしたので、何とも言えませんが、少しは秋に近付いてくれているのでしょうか?今朝は少し湿度は高いものの若干気温は低め。まだまだ秋を感じさせるというところまでには至りませんが、徐々に秋めいてきた感もあります。

 今週は職場のネットワークの通信状態があまり芳しくなく、モバイル回線に頼らざるを得ない状態です。モバイルもあまり通信状態は宜しくないので、重たいファイルはあまり送信出来ません。ブログのご訪問を含め、関係者の方々にはご迷惑をおかけしますが、今しばらくお待ちください。

 ところで昨日は月曜日の続きということで、接骨院に掛かってきました。この間は矯正ということで、体のあちらこちらがバキバキ鳴り響いておりましたが、昨晩も矯正していただきました。初回よりは恐怖心?が薄れてきました。私の場合、元々ストレートネックですので障害をきたしやすい形状となっているようですが、3月に遭った追突事故の影響もあるかも?との診断結果。今さらごちょごちょ言いたくないので、先方には連絡しませんが・・・腰の状態はかなり改善してきたと言うか、日にち薬というか、かなり楽にはなりました。診断結果によるとこれまで腰痛が無かったのが不思議なくらいで、これまでは恐らく強靭な筋肉の塊に守られてきたのだろうということ。今後さらに精進を重ねて、事故に負けない体つくりに努めようと思います。しかしあんまり筋肉をつけ過ぎると今持っているスーツなど着る服が無くなってきますので、程々にしたいと思っていますが、この程々が非常に難しいですね。加減を知りませんから・・・


 さてここからはコラムのご紹介。ですが、円高による日本経済への影響は多大なものがありますね。私自身金融というか、投資は全くしませんので詳しいことは分かりませんが、素人目に見てもかなり危険な状態のように感じられます。このような状態で、与党は内部分裂というか、何というか、あまりにもお粗末ですね。あっち向いたりこっち向いたり主体性の無い風見鳩さんが一役を買っています。そんな余裕は日本にはありません。それと私がいつも思うのは、政治屋さんというものは、潔くない方々の集団だということ。政治のプロなのですから、真のプライドを持ってもらいたいものです。本当にお粗末。その昔、究極の選択なんてものが流行りましたが、国民には政党選択は出来ても首相選択は出来ません。仕方ないと言えば仕
方ないのですが、世紀の茶番劇を耐えて見守るしか手は無いものでしょうかね?

 諸外国は恐らく冷ややかな目で見ていることでしょう・・・


筆洗 東京新聞コラム 8/26
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2010082602000043.html
 <お土砂を掛ける>という言葉がある。例えば、嫌な仕事を前に、「やっぱり、ここ一番は君が頼りだ」などとおだてられて、「そうかな」と思ったら、それが、お土砂を掛けられた状態だ▼加持祈祷(きとう)した土砂を遺体にかけると、硬直がなくなるという仏教のおまじないが由来とか。確かに、生身の人間にも、おべんちゃらを言われると、いい気になって、グニャグニャになってしまう傾きがある▼さて、急激な円高が止まらない。輸出依存の日本経済ゆえ、当然のように株安も招き、平均株価は、昨日も年初来安値を更新。このままだと景気が腰折れするとの懸念も強まっている▼円高は、ドルやユーロが売られ円が買われるから起こる。これまでは、米国景気の先行き不透明感や欧州の財政不安を背景に、比較的安全な円が買われる、という解説がなされてきたが、最近の動きはどうも違う感じがする
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天声人語 朝日新聞コラム 8/27 http://www.asahi.com/paper/column.html
 鳩山前首相は不思議な人だ。政界引退を口にしたのもつかの間、民主党の結束を訴えて菅首相、小沢前幹事長の仲介役を買って出た。ところが対決のおぜん立てをしただけで、伝書バトはロシアに飛び去った▼9月の代表選は菅氏と小沢氏の勝負になるらしい。前に書いた「民主の森」の物語に沿えば、いよいよカブトムシとオオクワガタの激突である。カブトを支えるとしていた鳩山氏は、なぜかクワガタの応援に回るそうだ。3カ月前の「抱き合い心中」は何だったのか▼ともあれ小沢氏に謝りたい。本物のオオクワガタは怖がりで、危険を感じると巣に隠れる、と紹介した件だ。勝算があるのだろうが、氏は意外にも、世論を敵に回し、国会でたたかれるリスクを取った▼それでもやはり、小沢氏は首相に向かないと思う。まず、土建業界との腐れ縁が示す古い政治。豊かな資金で手勢を養い、来るべき政界再編、日本の大改革に備えているやに聞くが、目的が立派なら手法は問わないという時代ではない▼次に、カネの出入りをちゃんと説明しない、広い意味での出無精と口べたである。リーダーの資質としては金権体質より深刻かもしれない。鳴かないのがすごみになるのは、樹上で争う大型甲虫ぐらいだ
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 さてここらでお口直しに太古のお話を一席。

 37億年前というものは私には勿論のこと想像がつかない世界ですが、歴史が解明されたことにより、どういった効果があるの?と現実的なご意見はこちらに置いといて・・・展示公開されるということですが、その昔、私が小学生のころ私の奈良実家の周りでは、弥生式土器がよく出土していました。今では結構なニュースとなると思うのですが、その当時は単なるその辺に転がっている砕けた瓦と同等の扱い。私も弥生式土器のかけらを友達とよく投げ合いっこしてました。今となっては罰当たりな話ですが、物の値打ちというものはそんなものです。


37億年前の砂粒:富山・黒部峡谷で発見 国内最古、日本列島創世の解明も 毎日新聞 8/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100826ddm041040082000c.html
 国立科学博物館などは25日、富山県黒部市宇奈月の黒部峡谷で採取した花こう岩から、約37億5000万年前の国内最古の砂粒(鉱物)が見つかったと発表した。これまで最古の飛騨片麻(へんま)岩(岐阜県高山市)や上(かみ)麻生(あそう)れき岩(同県七宗町)を約4億年さかのぼり、日本列島が形作られた歴史を解き明かす鍵になるという。
 国立極地研究所の堀江憲路特任研究員らが06年に採取された花こう岩を分析。中に含まれるジルコン(ジルコニウムのケイ酸塩)と呼ばれる鉱物の一部が35億年以上前にできたと判明、そのうち最古のジルコンは37億5000万年前と確認。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 最近、ホメオパシーという用語が良く取り上げられ、今年の流行語大賞にもノミネートされるような勢いとなってきました。先日の学術会議に続き、各種団体が続々とホメオパシーに対して否定的見解を明らかにしています。何か私は違和感というか、主体性の無さ、日本的だなぁ・・・政治の世界と一緒とつくづく感じてしまいました。おかしいなんて皆さんこれまで思ってきたことでしょう?何故今になって声高らかに反対反対と述べられるのか・・・私は社会全体でマイノリティーを排除するような行動をとってもらいたくないものですね。その道の権威が結論付けられたからといって、それが未来永劫正しいなんて言うことは無く、それが科学の進歩というものではないですか?そういった意味では、厚生労働大臣が出した結論が私は妥当だと思います。

 何事もそうですが、「全否定、そんなものには、進歩なし」・・・失礼。


ホメオパシー:効果否定、副文科相も学術会議会長に賛同 毎日新聞 8/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100827k0000m040060000c.html
 日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことについて、鈴木寛副文部科学相は26日の会見で、「統合医療と称する偽薬が普及し、国民の健康に大きな悪影響を与える蓋然(がいぜん)性が高まりつつある警鐘だと思っている。大変適切だ」と述べた。
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 次はガラリと話題を変えて厚生労働省の概算要求の話題。

 マニフェストの目玉でもある「こども手当」ですが、これに拘り過ぎると、元からこけたということになりかねないのでは?と危惧しますね。個人的にはいただきたいですが・・・(--; あと公開性というか透明性を担保するのにコンテストは結構ですが、なんとか劇場のような脚色は要りません。粛々と作業を行ってもらいたいものです。


特別枠で医師不足解消策・介護ロボなど 厚労省概算要求 朝日新聞 8/26
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008260487.html
 厚生労働省は26日、2011年度予算の概算要求を民主党厚生労働部門会議に報告した。一般会計は総額28兆7954億円。10年度当初予算の4.5%増で、ほとんどは社会保障費の自然増分だ。子ども手当は、半額分(月額1万3千円)の支給を続けるのに必要な国庫負担分1兆7375億円だけで、上積み分は事項要求にとどめた。
 菅内閣が示した概算要求基準は71兆円が上限で、厚労省分で4割を占める。今年度の当初予算を1兆2393億円上回るが、そのうち1兆2359億円は年金や医療などの社会保障給付分だ。
 子ども手当は当初、11年度から満額(月額2万6千円)支給だったが、概算要求では自治体や企業の負担を残す前提で、上積み分は「地域の実情に応じて現物サービスにも代えられるようにする」と記した。財源構成や上積み分の内容は年末の予算編成で詰めることになる。
 上積み分の「現物」となる可能性がある要求項目も。保育所の待機児童対策として今年度並みの約4千億円を盛り込んだほか、子宮頸(けい)がんワクチンの公費助成には150億円を計上した。

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 先日、ピロリ菌除菌についてのニュースを配信したばかりですが、がん撲滅作戦の一環ですかね?同じようなものになりますが、配信しておきます。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-24-2


ピロリ菌感染者、保険適用広がる… 胃壁萎縮なら除菌治療 読売新聞 8/26
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29930
 胃に住み着く細菌・ピロリ菌。胃炎を起こし、胃がんや胃潰瘍はじめ様々な病気につながる。除菌治療の保険適用が、6月から、早期胃がんの内視鏡治療後の患者などに広がった。(中島久美子)
 ピロリ菌は食べ物の口移しなどで幼児期に感染、胃粘膜の上や粘液中を浮遊する。胃の内部は胃酸のため通常の細菌には住みにくい環境だが、ピロリ菌は酵素で周囲を中和して生息する。
 ピロリ菌に感染すると胃の粘膜細胞が炎症を起こす。自覚症状はないが、感染が続くと慢性胃炎になる。
 ピロリ菌が引き起こす慢性胃炎は、胃がんや胃潰瘍をはじめ様々な病気の素地となる。
 だが、ピロリ菌に感染した全員が胃がんになるわけではない。ピロリ菌感染者のうち、胃がんになるのは0・2~0・3%だという。
 胃がんは、ピロリ菌による慢性胃炎の状態から、徐々に胃壁が薄くなる「萎縮」が起こる萎縮性胃炎を経て発症する。萎縮はエックス線や内視鏡の検査でわかる。萎縮のスピードや最終的にがんになるかどうかは、遺伝や食事が関係する。
 除菌治療は、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害剤)と2種類の抗菌薬を1週間服用して行う。服用者の1~3割に軟便や下痢が起こる。除菌できた場合、再感染の心配はほぼない。
 従来、感染の有無を調べる検査や除菌治療に保険がきくのは、胃・十二指腸潰瘍の患者のみだったが、今回、〈1〉悪性リンパ腫の一つである胃MALTリンパ腫〈2〉血液の難病・特発性血小板減少性紫斑病〈3〉早期胃がんの内視鏡治療後の患者にも広がった。
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 ここからは血液学関連、特に幹細胞に関連する話題を2篇ご紹介。

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0825-577号 【経済】 海外における病院経営チェックの仕組み [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日は検査当直ですので、社長出勤させてもらいました。いつもより1時間半ばかり遅いだけなのですが、この1時間半が私にとっては非常に大きいです。いつもと同じ生活サイクルで睡眠時間だけ延ばせますので。

 社長出勤の分、デメリットもあるもので、社長出勤といえどもお迎えの車があるわけではなく、最寄りの名谷駅から病院までテクテク歩く訳です。朝とは違って9時過ぎの通勤経路は暑いのなんのって・・・あと二週間はこの暑さが続くとか・・・早く来い来い、秋よ来い・・・と思わず口ずさんでしまいます。


猛暑:10月まで平年より気温高く 健康にも影響 毎日新聞 8/25
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100825k0000m040123000c.html
 連日うだるような暑さが続く日本列島。気象庁によると、この夏の東京都心の猛暑日の日数は観測史上2位、熱帯夜は3位に達している。9~10月も平年より気温が高い状態が続くとみられる。「酷暑長期化」は、暮らしや健康にどんな影響を与えるのか。【八田浩輔、飯田和樹、井出晋平、田村佳子、和田憲二】
■天候
 気象庁は24日、9月初めの平均気温がかなり高くなるとする異常天候早期警戒情報を出した。各地で8月29日ごろから1週間は平年より0.9~2.3度高くなるとしており、暑いまま9月がスタートし、真夏日となる所も多い見込みだ。その後についても、日本列島を覆う高気圧の勢力はなかなか弱まらず、10月までは平年より気温が高い状態が続くとみられる。
 また、夏から秋にかけては台風が気になるが、今年は5個しか発生していない。8月末時点で4個しか発生しなかった98年に次ぐ少なさだ。
■体調
 9月も厳しい残暑が続いた場合、人の体にはどんなリスクが生じるのか。健康に対する気象の影響に詳しい気象予報士、村山貢司さんは「夏バテ」の継続と学校での集団熱中症を懸念する。「日中の高い気温が体に負担を与えており、熱帯夜のせいで不規則な睡眠が続けば体調を崩しやすい」。その結果、免疫力が下がり、感染症などの病気にかかりやすくなるという。
 酷暑がもたらす間接的な影響として、来春に花粉症が増える可能性もあるという。光合成で大量の糖分ができれば、花粉を作るスギの雄花も多くなるためだ。村山さんは「暑い日が続けば、スギとヒノキの花粉の量は、今年の5倍以上になる可能性がある」と話す。

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 今朝のニュースを見ていると何やら賑やかな場面が目に留まりました。チリ鉱山の落盤事故から17日を経過し、絶望視されていた作業員たちの生存が全員確認されたとの話題。しかし地下700メートルの地点でよくぞ生き残っていたという感じですね。全員の救出にはまだまだ時間がかかる模様ですが、多くの試練を乗り越えられ全員が無事生還されることを祈念しています。


余録:地中からの手紙 毎日新聞コラム 8/25 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 何年か前に浅間山が噴火した際の小欄で、江戸時代の文人・大田南畝(なんぽ)が天明の大噴火で地中に閉じ込められた人の話を書いているのにふれた。6人が避難した蔵が土砂に埋まり、2人が救出された
▲ただし井戸掘り中の住民が2人を発見したのは噴火から33年後だったというから、まゆにツバをつけねばならない。一緒に埋まった4人が脱出を試みて失敗したので、2人は天命に身を委ねることとし、蔵の中の米3000俵・酒3000樽(たる)で生きのびたという由だ
▲幕臣の南畝は話を聞いて当時の代官を調べたが、むろん分かるはずがない。ただ誰の作り話にせよ、細部の描写はもっともらしく、南畝が記録したくなった気持ちは分かる。黄泉(よみ)の国にたとえられる地中の闇からの生還物語には人の心を特別に揺さぶる力があるようだ
▲「わたしは大丈夫だ。信じて我慢してほしい。君のことを思わなかったことは一瞬たりともない」。これが地下700メートルに閉じ込められた63歳の男性から妻にあてられた手紙という。チリ北部の鉱山で落盤事故にあって地下で行方不明になっていた33人の一人である
▲落盤から17日ぶりに全員の生存が確認された作業員たちだ。発見場所は食料や水が備蓄されていた避難所で、補給も可能となったが、地盤が不安定なため救出に数カ月かかるという。夫の身を案じる妻を逆に気遣う手紙は救援隊のドリルの先端に結び付けられていた

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 さて先日になりますが、以下にご紹介するようにホメオパシーの記事を掲載したところです。訴訟問題にも発展している昨今、医療関係者側の警戒感を強めたのか、学術会議が全面否定したというニュースが流れました。これに対し医学協会側からのコメントは8/25に出されるとのことで、泥沼化の様相です。

 私は肯定も批判もしませんが、医療と呼ばれるからには医学的根拠をしっかりと示し科学的データに基づいてお話をしなければダメだと思います。

0811-567号 【情報】 代替療法ホメオパシー利用者、複数死亡例 通常医療拒む
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-12

日本ホメオパシー医学協会
 
http://www.jphma.org/


ホメオパシーは「荒唐無稽」 学術会議が全面否定談話 朝日新聞 8/25
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008240373.html
 通常の医療とは異なる民間療法「ホメオパシー」について、日本学術会議(会長=金沢一郎東大名誉教授)は24日、「科学的な根拠は明確に否定され、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療で使わないよう求める会長談話を発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視。通常医療から患者を遠ざける懸念があるとして、一般に広まる前に、医療現場から排除する必要があると判断した。科学者の代表機関が、特定の療法を否定するのは極めて異例だ。
 金沢会長が会見で発表した。日本医師会や日本歯科医師会、日本獣医師会など6団体も談話に賛同し、会員に周知する方針だ。厚生労働省は、普及団体について、医師法や薬事法などの観点から注目し、情報収集を始めた。
 会長談話では「ホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、養成学校までできていることに強い戸惑いを感じる」とした上で、「治療効果は明確に否定されている」と指摘した。さらに「今のうちに、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療』という誤解が広がり、深刻な事態に陥ることが懸念される」として、医療関係者が治療に使うことは厳に慎むよう呼びかけた。一方で、「十分理解した上で、自身のために使用することは個人の自由」としている。
 学術会議の唐木英明副会長は「(ホメオパシー治療で使うのは)『ただの水』で『副作用はない』のはもちろんだが、科学的に全否定されているものを医療従事者が使えば、患者を通常の医療から遠ざけかねず危険だ。『ホメオパシーは効かない』
というメッセージを伝えることが重要と考えた」と説明した。
 日本学術会議は、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の「頭脳集団」。政府に対する政策提言や社会への啓発などを行う。
 皇室医務主管で神経内科医の金沢会長や、東大名誉教授(毒性学)の唐木副会長らが約1年半前から、この問題を議論してきたという。今年に入り、ホメオパシーを受けている人の中で通常の医療を拒否して、死亡したり症状が悪化したりした疑いの濃い例が相次いで表面化した。
 山口地裁では5月、新生児が一般に投与されるビタミンKを与えられず死亡したとして、ビタミンK投与の代わりにホメオパシー療法を行った助産師を相手取り損害賠償を求める裁判も起きている。こうしたことを受けて、学術会議では急きょ、会長談話を出すことを決めた。
 談話の根拠として、2005年に英医学誌ランセットで発表された治療上の効果はないとする論文などを重視した。「物質が存在した記憶を水が持っている」などの主張も荒唐無稽だと指摘。英国下院科学技術委員会が出した科学的根拠がないとする勧告や、英国医学会が出した「ホメオパシーは魔術」という宣言も参考にした。

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代替療法ホメオパシーの効果否定 学術会議「使用慎むべき」 共同通信 8/24
 
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082401000895.html
 日本学術会議の金沢一郎会長は24日、植物や動物、鉱物などを希釈した水を染み込ませた砂糖玉を飲む「ホメオパシー」という代替療法について、「治療効果は科学的に明確に否定されている。効果があると称して治療に使用することは厳に慎むべきだ」とする談話を発表した。
 会長談話は「極端に物質を希釈したただの水に副作用も治療効果もあるはずがない。ホメオパシーに頼ることで、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性があるのが大きな問題」と指摘した。
 ホメオパシーは約200年前にドイツ人医師が提唱。副作用がない治療法として日本でも広まりつつあるが、ホメオパシーを取り入れている助産師が新生児の頭蓋(ずがい)内出血予防に必要とされるビタミンKを与えず女児が死亡したと訴える民事訴訟が起きるなどしている。

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 恐らく記事を読まれて、電子カルテ推進やレゼプトの電子化がもたらすものの一端を見られたのではないかと思います。また韓国の審査機関システムは日本も見習うべきでしょうね。現状では、都道府県に留まらず審査をする医師によって基準が異なるといった不合理が生じすぎます。是正のためにはしっかりといした客観的評価基準を作成し、全ての症例に対して同じ判断基準を設けることが必要ですね。あと、最新の治療内容に対して無理解?知識不足?による査定が発生していることも事実。再審査請求など無駄な事務手続きを減少させるためにも、データの標準化と集約化が求められるでしょうね。それこそ、公平性と透明性の担保だと思います。


【日経メディカルオンライン 2010/08/24】
 海外における病院経営チェックの仕組み
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/mckinsey/201008/516223.html
=================================================
 先進諸外国では、主として保険機関が医療支払者として病院経営の非効率をチェックし、費用対効果の視点から費用抑制を促す役割を担っている。
 例えば、英国(スコットランド、ウェールズ、北アイルランドは除く)では、各保険機関が監督機関による厳格な経営監査を通じてコストを管理する仕組みができあがっている。英国では、医療サービスは国が担っているが、各地域の医療提供体制についてはプライマリ・ケア・トラスト(PCT)という地域の保険者がその責任と権限を担い、一次医療の充実を図っている。2007年時点で英国全体には152のPCTがあり、各PCTは、PCTの経営陣と外部の人材から成る取締役会によって統治されている。
 PCTには予算管理と施策決定権が与えられている。保険者として医療サービスへのニーズを把握し、不必要な患者の紹介を削減するための施策や、病院での救急治療の割合を削減する施策など、コスト効率のよい医療体制づくりに努めている。各PCTの運営能力は、監督機関である保健省や広域保険戦略機関(SHA)が監視し、年次調査の結果は公開される。業績の悪いPCTに対しては、社会保険庁、または保険医療改善委員会によるテコ入れが行われることもある。
 ドイツでは、保険機関同士の自由競争が診察現場でのコスト管理を強く促している。独立非営利法人である221の保険機関(人口の86%をカバー)があり、これらが連邦政府からの補助金を受けることなく、国民の保険料だけで自主運営されている。1996年、国民が加入保険機関を自由に選択できる制度に変更されて以来、保険機関の間に自由競争の原理が生まれ、国民がより安い保険料率を求めて保険機関を変更するケースが増加した。各機関は競争力強化のために保険料率を低く抑えなければならず、さまざまなコスト抑制策がとられるようになった。
 こうした自由競争により、コスト効率の向上のみならず、患者にとってのメリットも加味した施策が実施されている。主治医制プログラムもその一例である。これは、複数の医療機関への重複受診を抑制することでコスト削減を図るだけでなく、患者の側にも、自分をよく把握している医師にかかることでより質の高い医療を受けることが可能、というメリットを提供している。
 英国のPCTにしても、ドイツの保険機関にしても、より良い運営のために、今後さらなる取り組みが必要な点は事実である。この点を認めた上で、両国の仕組みとも、医療支払者である保険機関が自主運営の下で医療提供側の効率性を改善し、かつ、患者にも質の高い医療を提供する施策を打ち出しており、学べる点は多い。
 日本では、保険機関の役割は、主に医療機関からの請求をチェックする機能を果たすにとどまっている。医療機関の経営や提供される医療の質などに対して、保険機関が支払者として影響力を与えられる自由度は極めて小さい。また、患者を特定の医療機関に誘導する手段もほぼ皆無、というのが実情である。
 日本での医療支払者は、三大保険機関(市町村国民健康保険・政府管掌健康保険<2008年10月1日から運営母体の変更に伴い「協会けんぽ」と改称予定>・組合管掌健康保険)と2つの審査機関(社会保険診療報酬支払基金・国保連合会)が中心的役割を担っている。
 本来、これらの支払者が保険適応の可否を十分に審査し、その対象範囲についても十分検討すれば、医療の費用対効果は向上していくと考えられる。しかし、現実には保険機関や審査機関のこうした機能は日本では十分に働いていない。
 近年、一部の企業健保組合では医療支出抑制のさまざまな取り組みがなされているものの、地域の医師会や支払基金との連携面の難しさから、現実的な効果につながるところまでは至っていないようである。
 また、審査の業務プロセス自体にも多くの非効率が存在する。実際に、日本の支払基金と国保連合会が行っている審査の業務プロセスと、韓国の健康保険審査評価院(HIRA)のプロセスを比較すると、日本の審査機関には効率化の余地が大きいことがわかる。
 韓国のHIRAは、2000年に発足した審査・評価の専門機関であり、2006年には8億4千万件のレセプトを処理した。このうち8億件(95.5%)がEDI(ElectronicDataInterchange)による請求であった。フロッピーディスクやCDによる請求を合わせると電子データのレセプトは99.8%に達し、残りの0.2%が書面となる。これらすべてのレセプトの審査、および給付の適正性の評価をHIRAが一手に担っている。また、HIRAは審査基準も設定し、ホームページ上で基準とその根拠となるエビデンスを公開している。ただし、日本の支払基金や国保連合会と異なり、診療報酬の支払い自体は行わない。
 韓国では、HIRA発足後のオンライン化の普及とレセプト審査プロセスの改革により、年間7,500億円(診療費の2割程度)のコスト削減を達成している。この事例は、日本の審査機関における今後の業務プロセスの見直しとコスト削減策の検討の参考になろう。
 日本の医療における提供面の課題には、需要と供給のバランス、提供される医療の質、医療機関の経営の生産性のそれぞれに偏りやミスマッチ、非効率性が存在している。
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0824-576号 【情報】 国立病院機構に「適正に業務実施」と高評価―独法評価委 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日も暑い一日でした。今朝も朝から蒸し暑いですね。このところ湿度が高い気がするのですが、高温でも低湿度ならまだしのげますが、高湿度となるとたまらん暑さになります。昨日は処暑ということで、暦通りに早く爽やかな秋を迎えてもらいたいところです。皆さんもご存じのように気象庁から公表されている気温と実感する気温とはかなり開きがあるようで、この日曜日も車の計測温度は外気温38度と今年最高を記録。数字を見るだけで暑さが増します。ましてや車中は暑苦しい野球小僧たちが大声で歌えや騒げで収拾がつかない状況。暑苦しさも倍増します。9月に入ってもまだまだ暑さは和らぎそうになさそうな予報ですが、皆様、くれぐれもご自愛くださいませ。


処暑なのに…猛暑列島 9月も30度超え続く? 読売新聞 8/23
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29797
 23日は暑さが和らぐとされる「処暑」。しかし、午前中から各地で気温が上がり、正午までに東京・練馬では36・0度、大阪市でも35・2度を記録した。
 気象庁によると、今週中も西日本を中心に35度以上の「猛暑日」が観測される見込み。9月に入っても平年より暑い日が多いといい、厳しい残暑は当分続きそうだ。23日は午後0時44分に東京・大手町で34・9度、名古屋でも午前11時18分に34・4度となっている。
 同庁によると今週も最高気温は東京で33~35度、名古屋で33~35度、大阪で34~36度となる見通しで、全国的に平年より2、3度高い状況が続きそう。9月前半も各地で30度以上の「真夏日」が相次ぐという。8月中旬(11~20日)の西日本の平均気温は平年より2度高く、1961年の観測開始以来最高を記録。東日本も1・8度高く、過去2番目となった。今月22日までに、東京(大手町)では猛暑日が8日あり、過去2番目に多かった2001年に並んだ。名古屋は14日、大阪は23日も含めると17日あった。
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 国際社会と呼ばれて久しいですが、本邦での英語浸透率はかなりのものがあると思います。TOEICなども外資系企業を中心にキャリアパスの中に組み込まれているものも多いことは皆さんもご存じだと思います。グローバル企業の社内公用語化が最近ニュースで流れるようになっているような状況ですが、私には、キャリアパスに付随する給与への加算措置を解除、いわゆる給与カットにしか見えません。勿論英語はビジネス上非常に大切なアイテムというか、対象企業では当然話せてしかるべきだと思います。しかしその前にしっかりとした日本語を身につけるべきなのではないでしょうか?

 私のところにも多数営業の方々が来られますが、まともな日本語を話せる人は半分くらいじゃないでしょうか?とにかくひどいの一言。同席している自分の上司に敬語を使ってみたり、尊敬語か謙譲語か丁寧語か使い分けがほんとずさんだったり・・・英語を話せたとしても、我々は日本人ですよ!英語の前に日本語でしょ!と私は言いたい。ブロークンなかたこと英語しか話せない私が偉そうに言えませんが、日本語に関しては使い分けを常に意識して話すようにしています。

 私と同業者の方もひどい方が多数おられ、礼儀や分別どころか一般常識もご存じでなく大変恥ずかしく思っているところです(一般企業よりさらに悪し)。


余録:英語の社内公用語化 毎日新聞コラム 8/24 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 中国広東省広州市と香港で今月初め、広東語を守れと訴えるデモが行われた。広州市の諮問機関が、地元テレビで使う言葉を標準中国語に変更するよう提案したことに、市民が反発したのだ。同じ広東語を話す香港でも支援のデモが繰り広げられた
▲北京語をベースにした標準中国語と広東語は全く異なる。諮問機関が示した広東語の制限案は、広東の人たちの北京への対抗心に火を付けたようだ。警戒した広州市はテレビの言語は変えないと表明し、事態収拾を急いだ
▲一つの国の中で、言葉が原因で騒動が起こる例は、世界では珍しくない。北部オランダ語圏と南部フランス語圏に二分されるベルギーでは、6月の連邦議会下院総選挙で分離・独立を掲げる北部オランダ語圏の民族主義派政党が躍進し、国家分裂の危機が取りざたされた
▲その点、日本は使用言語を巡る対立などはなく、安定した社会を築いてきたのだが、その環境が国際化の進展で圧力にさらされている
▲グローバル企業として勝ち抜くには英語は必須だとして、ユニクロを展開するファーストリテイリングや楽天が最近、英語を社内公用語にする方針を打ち出した。これには反対論も目立ち、まだ経済界の主流にはなっていないようだ

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 さて先日配信した話題の続編となります。新型耐性菌と称されているようですが、これはまさしく人災というか、人が生み出した愚作ですね。発生源とされる国々では国際批判から逃れるためか、商業的損失を食い止めるためか、責任回避と取れる発言が目立ちます。確定したわけではないので諸外国が批判を繰り返すのは如何なものかとも思いますが、国際的に見て薬剤乱用してきた事実は事実としてしっかりと認識し、この点に関して早急に是正する必要があります。


新型耐性菌の拡大防止へ、WHOが初の勧告 読売新聞 8/21
 
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100821-OYT1T00252.htm
 【ジュネーブ=平本秀樹】ほとんどの抗生物質が効かない新型耐性菌(スーパー細菌)の感染や死亡例が欧米などで報告されている問題で、世界保健機関(WHO)は20日、感染拡大防止に向け、感染状況の監視に加え、抗生物質の適切な使用などの対策を講じるよう各国政府に初めて勧告した。
 抗生物質の安易な使用が耐性菌の発生につながることから、WHOは、医療従事者や一般市民に対する使用法の教育、抗生物質の販売規制を要請。

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市中感染の懸念も国内に治療薬はなし 多剤耐性菌で厚生労働省が事務連絡 日経メディカルオンライン 8/23
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201008/516412.html
 厚生労働省健康局結核感染症課は8月18日、インドや英国で報告されている多剤耐性菌について事務連絡を出し、医療機関の担当者に注意を呼び掛けた。
 ニューデリー・メタロ-β-ラクタマーゼ1(NDM-1)産生多剤耐性菌は、カルバペネムを含むほぼすべての広域β-ラクタム系抗菌薬に対して耐性のあるNDM-1遺伝子に加え、フルオロキノロン系やアミノ配糖体系などに耐性を示す遺伝子を持つものが大半を占める。大腸菌や肺炎桿菌などグラム陰性の腸内細菌で確認されており、これらの薬剤耐性遺伝子がプラスミドを介して伝播される現象も見られる。
 これまでにパキスタンやインドの医療機関で治療などを受けた患者が、英国や米国の医療機関を受診した際などに、NDM-1産生多剤耐性菌株が分離されており、世界では感染が拡大しつつある。
 今のところ国内では確認されていない。ただし、Lancet Infectious Disease誌(関連記事:2010.8.18「極めて強力な多剤耐性腸内細菌がインド、英国に拡大」)によれば、NDM-1産生多剤耐性菌株は感染者の尿や血液などからも分離されているため、院内感染や術後感染だけでなく、市中感染で膀胱炎を発症するなど一般健常者に広がることが懸念されている。
 NDM-1産生多剤耐性菌株の多くは、広域β-ラクタム系、フルオロキノロン系、アミノ配糖体系など広範囲の抗菌薬に耐性を示し、チゲサイクリンやコリスチンには感受性を示すとされている。ただし、国内においてチゲサイクリンは未承認。また、コリスチンは、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム(商品名コリマイシン、メタコリマイシン)などが承認されているものの、いずれも経口薬や外用薬、点眼薬のため、敗血症など重症感染症に陥った患者に対しては有効性が期待できないという。
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 さてここからは私が興味本位に集めた医療ネタをご紹介します。まずは片頭痛の原因となる遺伝子を発見したお話。

 昨日、痛めている腰と肩を治療してもらうため接骨院に行ってきましたが、やはり、肩と腰における筋肉緊張度が非常に高いということ、またその経年的緊張のため脊椎、腰椎、骨盤がずれているということで、人生初の矯正治療を受けました。私の場合、ストレートネックということは今年の3月に交通事故に遭った際、整形外科医より言われていたことですが、やはりそのストレートネックがもとで障害をもたらし、肩こりや手のしびれ、頭痛などをきたしているとのこと。やはり長期的な疲れが一番の原因だったのでしょうね。片頭痛に関してはその大昔、私自身頭痛持ちで常にセデスGを携帯していないといけないような状態でしたが、今は血圧が高い時に痛むかな?といった程度。後は自分の職場にいると自然と頭が痛くなりますね。これは別の痛みかもしれませんが。(--;

 とにかく片頭痛は多くの方々を悩ますもので、この原因が特定できたということは非常に喜ばしいことだと思います。


片頭痛:原因遺伝子のひとつを発見 東大とベルギーの大学 毎日新聞 8/24
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100824k0000m040107000c.html
 頭がズキンズキンと痛む片頭痛の原因遺伝子のひとつを発見したと、東京大の関常司講師(腎臓病学)やベルギー・ガストフイスベルグ大などの研究チームが23日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。病気の詳しい原因解明や、この遺伝子を標的にした治療薬開発が期待される。
 研究チームによると、片頭痛は国内に約1000万人の患者がいるとされる。月に1~2回、多い人では週に1~2回痛みが起こり、治まると何の症状も残らない。発症の詳しい仕組みは解明されていないが、神経細胞の過剰な興奮が原因とみられている。
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 次は体内時計の話。私の場合、夜は遅く朝は早い生活を継続してきていますので、体内時計は狂いまっくっていることでしょうね。腹時計は非常に正確なのですが。成長ホルモン分泌を抑制する生活パターンを繰り返しているので、身長がこのところ縮んだのはそのせいかな?と思っています。

 ま、そんな話はともかくとして、臨床検査、特に検査データという点から考えてみると、酵素やホルモン、無機質など、一日の中で目まぐるしく変化する検査項目は、殆どこの体内時計に依存しているのかもしれません。早朝に高いもの、日中に高いもの、夜に高いもの、等様々。このパターンは各人同じようなものですが、少しずつ個人差があることも事実。この個人差が体内時計の影響を示唆する所以なのでしょうね。 

 
私の場合、体内時計はボロボロですが腹時計が正確なのは、光検知機構が破綻しているにもかかわらず血糖検知機構と内分泌代謝系制御機構が他人よりもしっかりとしていて正確なのでしょう。ネオン等電飾や煌びやかな衣装に異常反応するのはそのせいかも。


体内時計:簡易測定に成功 慢性時差ぼけ解消へ一歩--佐賀大・山口大 毎日新聞 8/24
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100824ddm002040110000c.html
 頭髪やあごひげの根元についた細胞から、24時間周期の体のリズムを刻む体内時計を動かす「時計遺伝子」の活動パターンを簡単に精度良く測定することに、佐賀大と山口大などの研究チームが成功した。体内時計の乱れは体調不良や高血圧、糖尿病などの病気の発症にかかわるため、病気の治療や予防、時差ぼけの解消などへの応用が期待される。24日付米科学アカデミー紀要で発表した。
◇体毛の根元の細胞採取
 時計遺伝子は20個ほどあり、体のすべての細胞内に存在する。これまで血液や口の中の粘膜の細胞で測ろうとしてきたが、手法が煩雑で精度も低かった。
 明石真・山口大教授(時間生物学)らは、体毛を引き抜くと根元についてくる毛包細胞に着目。時計遺伝子がたんぱく質を作る過程でできる物質(伝達RNA)の増減を測定すると、三つの遺伝子で24時間周期の明確な変動パターンがあった。量が最も多いピーク時刻は、早起きの人で早いなど個々の生活習慣に対応するほか、生活リズムの変化にも連動し、同じ人が3週間かけて起床を4時間早めると、ピークも約3時間早まった。時計遺伝子の増減が、高血圧や血糖値などの変動に、どのように関連するかは今後調べていく。
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 次は胃がんとピロリ菌除菌の奨めの話題。

 ヘリコバクター・ピロリ菌と胃がんとの関連性については、一般的にも広く認知されていることで、多くの一般病院ではこのピロリ菌を検索するためユービット検査などが行われていると思います。当院でも結構な数の依頼があります。

 ユービット検査とも呼ばれますが、正式名称は尿素呼気試験法と呼ばれるもので、ユービット検査と呼ばれる所以は検査試薬に大塚製薬のユービット錠を使用するためです。原理等については大塚製薬HPから一部引用します。

尿素呼気試験法の原理 http://www.otsuka.co.jp/disease/pylori/urea1.html
 ピロリ菌が持つウレアーゼという酵素により、胃の中の尿素を分解して、アンモニアと二酸化炭素を生成します。尿素の分解により、アンモニアと同時に生じた二酸化炭素は速やかに吸収され、血液から肺に移行し、呼気中に炭酸ガスとして排泄されます。この試験法は、この原理を利用して、検査薬(13C-尿素)を患者さんに服用して頂きます。ピロリ菌に感染している場合では、尿素が分解されるため呼気に13CO2が多く検出されることになります。一方ピロリ菌に感染していない場合では、尿素が分解されないため13CO2の呼気排泄はほとんど起こりません。


ヘルシーリポート:ピロリ菌 胃がん予防、広がる「除菌」 毎日新聞 8/21
 
http://mainichi.jp/life/today/news/20100821ddm010100124000c.html
 50歳以上を中心に、日本人の約5000万人が感染しているといわれるピロリ菌(正式名ヘリコバクター・ピロリ菌)。胃に長くすみつくと胃かいようや十二指腸かいよう、胃がんになりやすいとされるが、最近は薬で除去する「除菌治療」が広がってきた。【小島正美】
◇増える専門外来/プロバイオティクス併用で効果アップ
 日本は先進国でも胃がんが多い。年間約10万人が胃がんになり、うち約5万人が死亡している。
 浅香正博・北海道大教授らが早期胃がん患者をピロリ菌を除去したグループと除去しないグループに分け3年間追跡調査したところ、除去した方の胃がん発生率は除去しない方の約3分の1だった。また、感染者(1246人)と非感染者(280人)を8年間追跡し、感染者は約3%が胃がんになったが、非感染者はゼロだったとの別の研究報告もある。
 こうした研究結果から、日本ヘリコバクター学会は昨年1月、ピロリ菌感染者に除菌治療を勧める指針を出した。これを受け、最近は除菌治療を行うピロリ菌専門外来をもつ病院が増えてきた。
■1次成功率約75%
 「四谷メディカルキューブ」(東京都千代田区)では5年前から除菌治療を始め、これまでに約1600人が治療を受けた。
 除菌治療(1次除菌)には、胃酸を抑える薬と2種類の抗菌薬(アモキシシリンとクラリスロマイシン)の計3剤を使う。1日2回、7日間服用する。同院での除菌成功率は約75%だった。
 これでうまく除菌できなかった場合は、2次除菌を行う。クラリスロマイシンの代わりにメトロニダゾールという抗菌薬を使い、計3剤で7日間。成功率は約93%。それでもだめな場合は3回目の除菌を行うこともある。
 除菌治療にあたる伊藤慎芳・消化器内科部長は「胃にピロリ菌が長くいると、自覚症状がなくても程度の差はあるものの胃炎を起こしている。感染が長く続くと胃粘膜は萎縮(いしゅく)し、胃がんになりやすくなる」としたうえで「特に家族に胃がんの人がいる場合は、除菌治療を勧めたい」と話す。
 除菌治療では約3割の人に軟便、下痢、口の苦み、皮疹(ひしん)などの副作用があるが、内服が終わると回復する場合がほとんどという。伊藤さん自身も、10年以上前に自ら除菌をしている。
■費用は?
 除菌治療はピロリ菌の有無の検査から始まる。呼気を用いた尿素呼気検査が一般的だが、血液中の抗体検査や便の抗原検査、内視鏡で胃粘膜を採取する方法もある。治療後も除菌の成否を確認する必要がある。
 胃かいようや十二指腸かいようの人には健康保険が適用される。今年6月には、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、早期胃がんの内視鏡治療後の人も健康保険の対象に加わった。
 一方、健康な人は自由診療(全額自己負担)となる。保険外診療の検査・除菌費用は病院によっても異なるが、感染の診断から治療後の内視鏡によるチェックまで含めると5万円程度、除菌治療と結果の確認だけなら2万~3万円程度が多いという。
 伊藤さんは「ピロリ菌を除去すれば、胃がんの発生率は確実に減る」と話す。四谷キューブの場合、除菌治療を受けた約1600人中約1100人は自由診療だった。専門医からは保険適用の拡大を求める声が強い。

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 一般医療ニュースとしては最後の話題。がん幹細胞という概念は私自身あまりよく理解出来ておらず、記事を読んでなるほど!と思える部分、良く分からない部分と様々。ですから色々とネット検索をしてみたところ、森教授が書かれたサイトを読んでちょっと納得出来ました。その一部分を引用しご紹介します。

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0823-575号 【情報】 人間ドック受診「異常あり」9割 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 まだまだ夏の日差しが強い今日この頃ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか?

 この週末はいつものように日中、野球小僧たちと汗と泥にまみれ、夜はお仕事といった二日間を過ごしました。昨日のある少年野球の開会式では、熱中症と思われる症状で二十人以上が医務室に担ぎ込まれたとか・・・くれぐれもお気を付け下さい。昨日、リーグ戦終了後学校に帰ろうとしたところ、雷と大粒の雨が降ってきました。少し離れていたところでは晴れ渡っていたそうな・・・昨晩大阪では竜巻注意報も発令されたようで、異常な夏はまだまだ続きそうです。

 先日のニュースでエルニーニョ現象により、と申し上げたのですが、今年は逆のラニーニャ現象が発生の模様。この場をお借りして、謹んで間違いを訂正させていただきます。先日お伝えしました残暑は厳しく秋は短く寒波は厳しい、との予想はそのままです。お詫びとしてラニーニャ現象につき少し紐解いておきます。

ラニーニャ現象(らにーにゃげんしょう)
 
http://www.weblio.jp/content/%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1
 ラニーニャ現象はスペイン語で「少女」という意味で、東部太平洋赤道域の北緯4度~南緯4度、西経150度西経90度の海域をエルニーニョ監視海域とし、この海域での水温が低い状態(平年の-0.5度以下)で6ヶ月以上続く場合をラニーニャ現象と定義しています。数年に一度、ペルー、エクアドル海岸から東太平洋の赤道域にかけて、貿易風が普段よりも強まり、強い湧昇により、東太平洋の海面の水温が平年よりも低くなることがあります。これは、エルニーニョ現象により、東方へ追いやられた温水が西方に戻るときに発生するとされています。
 統計によれば、ラニーニャ現象が起こると、梅雨入りと梅雨明けが早まり、秋から冬にかけて気温が低くなる傾向がでています。中国の干ばつ、バングラディッシュの大洪水などは、ラニーニャ現象により引き起こされたといわれています。ラニーニャ現象がおこると、偏西風が蛇行して猛暑、渇水、寒冬など日本の気象にも影響が出るといわれています。1973年にラニーニャ現象が起きたときは、北陸や東北地方で大雪に見舞われました。


 この週末、カンカン照りのグラウンド上ではそれこそ気温が50度ほどに達していたと思いますが、木陰では風も流れていたせいか若干しのぎやすい状況でした。野球小僧たちと同様、暑い思いをしている審判の方々のご苦労も大変です。逃げ場が無いですから。ちなみに私も昨日一時間弱、塁審を務めましたが、とにかく大変。主審もそうでしょうが、キャッチャーなんかもう脱水になって大変です。うちの野球小僧たちは日頃からの鍛錬のせいか、誰一人倒れるものもおらず、本当に元気。野球終了後、解散してから童心にかえって?一緒になって遊んだりもするのですが、小僧たちの相手で余計に汗だく。小僧たちは本当に元気です。審判を務めるよりも厳しいかもしれません。いい年こいてやめときゃいいのに・・・と周りから思われているだろうと思いつつ・・・(--;


天声人語 朝日新聞コラム 8/23 http://www.asahi.com/paper/column.html
 言葉ひとつにも暑苦しいものと涼やかなものがある。「深窓の佳人」などと聞けば、それだけで体感温度はやや下がる。たとえば避暑地の、緑の木立に開いた窓を思えば、佳人の姿はさておき涼気にふれる心地がする▼そんな窓とは縁遠い「浅窓の中年」だが、せめてもの涼をと「緑のカーテン」を育ててみた。5月に植えたヒョウタンがネットを這(は)って窓を覆っている。ハート形の葉が重なって日差しを和らげてくれる。浅緑色の実がぶら下がり、グラマーな曲線美に気分もなごむ▼気分だけでなく、実際に温度も低くなる。吸い上げた水分を葉っぱから蒸散させ、周囲の熱を奪ってくれる。サツマイモを約100平方メートル植えると、1時間あたりの冷却能力は6畳用エアコン10台分という試算もあるそうだから、植物を侮れない▼緑に加えて打ち水も、試してみると結構なものだ。地面のほてりを鎮めて風情がある。かすかな風を感じるのは、気のせいでなく、打った水が蒸発して周りの空気が流れ込むためという。ローテクながら奥の深い納涼の知恵である▼きょうは二十四節気の処暑。暑さが収まる意味だが、夏の「炎帝」は暴君のうえ長逗留(とうりゅう)を決め込んでいる。とはいえ先日郊外を訪ねたら、薄(すすき)の穂が伸び赤トンボが里を舞っていた。もうひと辛抱、だといいのだが
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 さて今年は、宇宙関連ニュースが面白く、先日の「はやぶさ」帰還は記憶に新しいところだと思います。今年の夏はJAXAまで出向きたかったのですが、時間がとれず断念。ニュースでも伝えられていましたが、はやぶさカプセルの公開では、連日大盛況のようですね。回収カプセル中身の解析は行われているところですが、ホットニュースが近日中に飛び込んでくるかもしれませんね。非常に楽しみです。


余録:はやぶさカプセル 毎日新聞コラム 8/23 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 「立ち止まらないでくださーい」。係員の容赦ない声を聞きつつ小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルを見た。昼下がりの東京・丸の内。子どもより大人の姿が目立つ▲展示のメーンは「インスツルメントモジュール」。この中に小惑星「イトカワ」のカケラを収めたはずの筒状容器が入っていた。容器は取り出して解析中。大気圏突入の熱からカプセルを守った耐熱シールドも管理が難しいという理由で引き揚げられた後。そのためか、伝わってくる「はやぶさ」の命はもうひとつだ▲いや、むしろ「はやぶさ」があそこまで擬人化されたことが不思議なのかもしれない。「機械に感情移入するのは日本人特有では?」という声も聞いた。モノに命を吹き込むかどうかには文化的違いがあるのだろうか▲ロボット作りも日本は独特だ。自分そっくりのロボット作りで知られる石黒浩さんらが、今度は遠くの知人がそばにいるように感じられる人型ロボットを開発した。特徴のない外見だが、遠隔操作する人の動きや声を再現する。いなかの祖父母の家に置き、孫が操作すると、ロボットが孫に見えてくる仕組みらしい
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特集ワイド:ザ・るぽ 盛んな夏 旅人の名は「はやぶさ」
◇偉業果たし満身創痍の帰還 「涙」でかすんだ?最後の地球 毎日新聞 8/20
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100820dde012040011000c.html
 小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶりに地球に帰還し、日本中を熱狂させてからはや2カ月。人気はいまだ衰えず、総見学者は19日、10万人を超えた。老若男女の心をわしづかみにしたはやぶさの魅力は何なのか。カプセルの展示会場に行ってみた。【山寺香】
 「感動して、言葉になりません」
 JR東京駅前の商業施設「丸の内オアゾ」で15~19日、はやぶさのカプセルなどが一般公開された。見学を終えた自由業、浜田健作さん(34)は、半ば放心状態でこうつぶやいた。「耐熱カバーが部分的に炭化していて、大気圏再突入時の衝撃が伝わってきた。はやぶさは満身創痍(そうい)で帰還し、自らは燃え尽きながらも、卵(カプセル)を地球に生み落としてくれたんです」
 カプセルの公開は、7月末の2日間で約3万人を集めた相模原市立博物館(神奈川県)を皮切りに、オアゾが3カ所目。夏休みとあって、初日の15日は午前2時から人が集まり、整理券配布が始まった午前7時には約1800人が行列を作った。
 公開されたのは、小惑星「イトカワ」の試料を納めたカプセル本体や耐熱カバー、搭載された電子機器など。カプセル本体の大きさは直径約40センチほど。長時間並んだ割には見学時間はわずか1分ほどと短いのだが……。
 前日に大阪から上京し、午前6時から並んだ会社員、松吉由佳さん(28)は、「技術的なことはよく分からないが、はやぶさは通信途絶など何度も危ない目に遭いながら、技術者の呼びかけにけなげに応えてきた。実物を見られてうれしい」と満足そう。千葉県市川市の無職男性(60)も「今時、こんなに奇跡のように明るい話はない。(終戦から27年ぶりにグアムのジャングルから帰還した)横井庄一さんを見た時の感動に似ている」と感慨深げだ。
 宇宙を題材にしたゲームキャラクターのぬいぐるみを抱いた男性もいた。福島県の自営業、矢吹圭一さん(39)で「少しでも多くの人に日本の科学技術に関心を持ってほしくて、この格好で来た。はやぶさは本当によく帰ってきてくれた」としみじみ。
 カプセルが公開された広場の向かいにある大手書店「丸善」には、はやぶさ関連書籍がずらり。ビル内の飲食店やショップでは、「はやぶさそば」「流星みつ豆」「いん石おむすび」などの特別メニューが用意された。普段はビジネスマンが多いエリアだが、まるでプロ野球の優勝セールのような雰囲気だ。
 今さらではあるが、はやぶさの“偉業”を復習しよう。はやぶさは、人類初となる小惑星からの岩石採取を目指し、03年5月に打ち上げられた。大きさは軽自動車ほどで開発費は127億円。無事「イトカワ」に到着したものの、帰路では姿勢制御用エンジンの燃料漏れや通信途絶など深刻なトラブルが相次ぎ、帰還は約3年も遅れた。電気推進エンジンの長時間運転などの成果も上げ、6月13日に地球に帰還。大気圏再突入時に自らは燃え尽き、カプセルをオーストラリアの砂漠に投下した。ただ、試料が採取できたかはまだ不明で、現在内容物の解析が進められている。
 科学ジャーナリストの松浦晋也さんは「はやぶさ帰還をオーストラリアまで見に行ったが、日本に帰国した時の盛り上がりぶりには驚いた。こんな熱狂は1969年のアポロ11号の月面着陸以来ではないか。オアゾの飲食店で『はやぶさカレーうどん』を見た時、ブームは本物だと確信した」と語る。宇宙開発を取材してきた松浦さんにとっても、予期せぬ盛り上がりだったようだ。
 一体どこに魅力があるのだろうか。
 松浦さんは「遠くから帰ってきた旅人(はやぶさ)が、手紙(カプセル)を手渡して事切れる。こんな劇的なストーリーはないと、SF作家の野尻抱介さんが言っていた。旅人が苦難を乗り越えて帰ってくるという分かりやすいストーリーが共感を呼ぶのではないか」と言う。
 もう一つは、日本のプロジェクトが世界初の偉業を成し遂げた点だ。「明治維新後以降、日本人は欧米をまね、追いつけ追い越せと頑張ってきた。しかし、バブル経済崩壊以降は何をすればよいか分からなくなっていた。そんな時にはやぶさは『誰もやらないことに挑戦しろ』という明確な答えを示したのではないか」

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 さてもう一篇、アマチュア天文家が木星への小天体衝突を捉えたとのトッピク。ところでこの観測が持つ意味は何でしょう???珍しいだけ???


木星:小天体衝突で発光 アマ天文家が撮影 毎日新聞 8/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100823k0000m040019000c.html
 木星で21日未明、小天体の衝突が原因とみられる発光が起き、熊本市花立2のアマチュア天文家、立川正之さん(52)がビデオ撮影に成功した。連絡を受けた国立天文台の渡部潤一教授は「発光現象がとらえられるのは極めて珍しい」として、国際天文学連合(IAU)に報告した。
 立川さんによると、21日午前3時22分ごろ、自宅の望遠鏡で木星を撮影中に、赤道近くで2秒ほど小さな光が輝いたのに気付いた。「ノイズかと思ったら、確かに映っており、本当に驚いた」と話している。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 改正臓器移植法施行後、第三例目の症例が昨日発生しましたが、マスコミも何やらもう珍しくない当たり前のこと、のような対応。手の平を返したような商業主義丸出しのような行動に走らないでもらいたいと思います。最初から粛々と騒ぎ立てず冷静なスタンスを貫いてほしいと思うのですが、如何でしょうか?


家族承諾のみの脳死臓器提供 改正法3例目 東海の病院 朝日新聞 8/22
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008220081.html
 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は22日、東海地方の病院に入院中の50歳代の女性が、改正臓器移植法に基づいて脳死と判定され、臓器提供が行われる、と発表した。心臓や肝臓などが同日取り出され、各施設に搬送されて移植手術が始まった。7月17日の改正法の本格施行以降、提供の意思を書面で残していなかった人が家族の承諾だけで脳死と判定され、臓器が提供されるのは3例目。女性は生前、口頭でも意思を示していなかったという。
 移植ネットによると、今月19日に主治医が家族に、病状が深刻であることを伝え、あわせて臓器提供についても説明。21日に家族が詳しい説明を希望したため、病院から連絡を受けた移植ネットがコーディネーターを派遣した。同日午後4時40分、家族は書面で臓器提供を承諾した。家族は「だれかの役に立てたい。体の一部が生きていてくれたらうれしい」と話したという。
 移植ネットは、健康保険証の記載や移植ネットのシステムに登録していないことから、女性は提供を拒む意思を示していなかったと確認したとしている。家族は女性と臓器提供について話したことがなかったという。
 1回目の脳死判定は同日夜、2回目は22日午前5時40分過ぎに終わり、死亡が確定した。家族は心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓(すいぞう)、小腸、眼球の提供を承諾した。
 心臓は東北大病院で30歳代女性に、肝臓は大阪大病院で60歳代男性に、膵臓と腎臓は名古屋第二赤十字病院で30歳代女性に、それぞれ移植する手術が同日始まったほか、両方の肺は東北大病院で20歳代女性に、腎臓は藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で40歳代女性に移植される。小腸は該当者がいなかった。

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 ここでちょっと話題を変えて我々にも密接な関係のある、介護についての話題。

 介護の現場というものは本当に厳しいものだと聞いてはおりましたが、以前は介護する側の方々との接点があまり無かったもので、想像がつかないものでした。数年前よりうちの家内が介護の仕事をやるようになり、非常に身近なものとして感じられたのは私にとって大きな収穫でした。特に介護される側の視点からばかりに目が向きがちでしたが、事業者側から、実際に介護現場で従事する方々側の視点からと三方向より見ることが出来るようになってきました。正直言って介護現場がこんなに厳しいとは思っていなかった私はある意味、カルチャーショックを受けています。本当に厳しい状況なのだとつくづく思います。ヘルパーサイドで出来る医療行為の規制緩和は良い側面と悪い側面があります。患者(利用者)側にとっては信頼のおけるヘルパーであれば非常に安心できるシステムかもしれないのでしょうが、やはり責任問題やそのバックアップ体制など、行政側は勿論、事業者側もしっかりと現場をサポートできる体制作りしてもらわないと、現場の人間が困る話です。このような状況なので、仕事をするにあたり実際に介護現場で働く方々が二の足を踏むのも非常に理解出来ます。ヘルパーが事業所と利用者の狭間に立たされるようなシステムでは今後働いてみようと思う方がますます減少するでしょうね。また給与待遇面からみれば、責任の重さや労働の厳しさなどから考えると本当に報われない仕事だと私は思います。恐らく利用者側のことを真剣に考えると辞めるに辞められない事情をお持ちのヘルパーが本当に多いことだろうと思います。


原則禁止の医療行為「経験ある」9割超 デーリー東北 8/22
 
http://www.daily-tohoku.co.jp/news/2010/08/22/new1008221102.htm
 八戸大学人間健康学部の篠崎良勝准教授(40)=介護労働=が全国の介護職員を対象に実施した調査で、原則として医師や看護師などにしか認められていない医療行為を「やったことがある」と回答した職員の割合が、9割を超えることが明らかになった。介護現場で医療措置が必要な高齢者が増えている一方で、看護師が足りないため、「やむを得ずしている」という実態が浮き彫りとなっている。
 調査は全国17都道府県の介護サービス事業所などに勤務するホームヘルパーやケアワーカーなど約千人を対象に、今年6月から7月末まで実施。171人から回答があり、速報値としてまとめた。
 厚生労働省が医療行為に指定している行為について、「1年以内に一つでも行った経験があるか」の問いには、9割が「ある」と回答。多かったのは「体温測定後の数値判断」(75・4%)、「血圧測定後の数値判断」(69・0%)「市販の外用薬の塗布」(66・1%)など。たんの吸引やチューブで栄養剤を体に流す経管栄養処置など、専門知識が必要な行為も挙げられた。
 一方、自分が利用者の立場なら誰に処置してほしいかでは、「看護職に頼む」が「介護職に頼む」または「どちらでもいい」を上回った。
 また、いずれ医療ミスや事故につながるのでは―と考えていると答えた割合は約8割に上った。しかし、全体の半数近くが「医療行為を行わなくなったら明日にでも亡くなる利用者がいる」と答えており、やむを得ない事情で実施していることがうかがえる。
 厚生労働省は現在、介護職員がたんの吸引や経管栄養などを行うことは原則として禁止。やむを得ない場合は、介護職員としてではなく、ボランティア行為で実施したものと位置付けている。アンケートではこの制度上の問題が浮き彫りとなった格好。8割が介護職員として可能になるよう、「介護報酬を設定すべき」と訴えている。

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「潜在ヘルパー」有資格者の79% CBニュース 8/20
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29166.html
 ホームヘルパー(ヘルパー)資格を保有しているにもかかわらず、訪問介護事業所で働いていない「潜在ホームヘルパー(潜在ヘルパー)」が、資格保有者全体の79%に上ることが、8月20日までに日本総合研究所の調査で分かった。
 調査は、昨年10月、ヘルパー1-3級のいずれかの資格を保有している18-79歳の全国3000人を対象にインターネット上で実施。全員から回答を得た。
 調査結果によると、訪問介護事業所で訪問介護員またはサービス提供責任者として就労していない潜在ヘルパーは2369人(79.0%)だった。このうち、ヘルパーとして一度も働いたことがない未経験者は1190人(39.7%)、過去にヘルパーの就業経験がある経験者は1179人(39.3%)。また、潜在ヘルパーで、介護施設で介護職として働くなどしている人は541人おり、現役ヘルパーと合わせると医療・福祉分野の就労者は1172人(39.1%)だった。
 未経験者の潜在ヘルパーに、ヘルパーとして就業しなかった理由(複数回答)を尋ねたところ、「給与条件等が悪い」(424人、35.6%)が最も多く、これに「仕事の内容が体力的に大変そうと感じた」(386人、32.4%)、「仕事の内容が精神的に大変そうと感じた」(358人、30.1%)などと続いた。
 経験者の潜在ヘルパーが、ヘルパーの仕事を辞めた理由(複数回答)は、「仕事の内容が体力的に大変だった」(324人、27.5%)、「給与条件等が悪かった」(310人、26.3%)、「仕事の内容が精神的に大変だった」(299人、25.4%)の順に多かった。

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 先日もサプリメントに関する話題を配信したばかりですが、非常に気になる報告がありましたのでご紹介します。拙い私のコメントよりも本文をご覧ください。

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0820-574号 【情報】 HbA1c値、「+0.4」で決着 米国の意向に翻弄された国際標準化 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 夏の甲子園もあと残すところ1試合となりました。予測のつかない試合展開が多かったのですが、最終的には、興南と東海大相模という有名校同士の決勝戦となりました。ま、どちらが勝っても爽やかさを残すのが高校野球の良いところ。明日は二週間振りに野球小僧たちと再会・・・今から楽しみです。ちなみに明日はアジアカップという公式戦で舞洲球場まで出掛けます。

 ところで今年の夏はグラウンドにいることが多かったせいなのか、暑さのせいであまりベランダに出ることが無かったせいか、蚊に刺されることは例年に比して少なかったように思います。とはいえ、同じ場所にいる周りに人に比べて刺されやすいのも事実で、これまで散々刺されまくってきました。血液型との因果関係も色々なところで書かれていて、やっぱりO型が刺されやすいというのが一般論(ちなみに私はO型です)。蚊誘引性に関する文献は数多く出されているようですが、肯定的なものも否定的なものも数多くあります。このことについて詳しく書かれているサイトがありましたので、興味本位でご紹介。
http://www.gaityu.jp/syosaibloodtype.html  

 私の場合、蚊だけではなく、お年寄りやお子ちゃまに対しても誘引性が強いようですが(知らない間に寄ってきていたり、手を繋いだりということが良くあります)、これについてはどこを探しても掲載されておりません。出来ればその間の女性年齢層が私としては望むところなのですが、こればかりはちっとも誘引性が無いのが現状です。

 今日は「蚊の日」らしいですね。蚊刺されフェチとか聞いたことはありませんが、蚊のお好きな方っておられるのかしら?あの痒みがたまらんとか・・・


8月20日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100819-OYT1T01271.htm
 病床の正岡子規は蚊の攻撃に難儀したらしい。蚊を断罪した『刺客蚊公之墓碑銘』と題する一文があることを、樋口覚氏の『短歌博物誌』(文春新書)に教えられた◆血を吸うのは殺生罪、蚊帳の穴をくぐるのは偸盗(ちゅうとう)罪、耳にうるさい羽音は妄語罪、酒の香を慕うのは飲酒罪…〈汝の一身は総(すべ)てこれ罪なり〉。蚊はいつの世もこの季節の嫌われ者である◆ものの本によれば、きょうは「蚊の日」であるとか。1897年に英国の細菌学者ロナルド・ロスが蚊の胃からマラリアの原虫を発見したのにちなんで設けられたという
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 さてまだまだ暑いとはいうものの、少しずつですが秋の気配が近づいてきているようです。病院食堂のマスターと立ち話していたら、「赤とんぼを見かけたよー」とのこと。暑い夏は嫌いですが、流星群や星座、天の川など夏ならではの夜空が観れますのでこれは好き。また夏の夜空と言えば、夏の大三角形があまりにも有名ですが今日の話題はこれと違ってオリオン大星雲。今年の冬に、オリオン座の1等星「ベテルギウス」が超新星爆発へ向かうと見られる兆候が見られるといったニュースを覚えておられるでしょうか?オリオン座は冬の星座としてあまりにも有名ですが、時間帯によってはオリオン座が姿を現す季節が近付いてきました。たまには蚊に刺されながら夏の夜空を楽しんでみては如何でしょうか? 私は蚊がいなくなってから天体観測をするつもりですが・・・


オリオン大星雲
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%A4%A7%E6%98%9F%E9%9B%B2
 オリオン大星雲(-だいせいうん、M42, NGC1976)はオリオン座の三ツ星の南の小三ツ星の中央にある散光星雲である。肉眼で見える星雲の中で干潟星雲(M8)と並び最も明るいものの一つである。地球から約1,600光年の距離にあり、約33光年の実直径を持つと考えられている。低倍率の双眼鏡でもはっきりと見ることができる。肉眼では通常緑がかった色に見える。
 オリオン大星雲の中心部には、4重星のトラペジウム (Trapezium) を主要な構成メンバーとする、非常に若い星からなる散開星団がある。ハッブル宇宙望遠鏡などの強力な望遠鏡による観測で、オリオン大星雲の中に塵の円盤に包まれた星が多数発見されている。これらの星は周囲に惑星系が形成される非常に初期の段階にあるものと考えられている。


オリオン星雲:恒星はぐくむ「さざ波」ガス雲初観測 --スペイン・オランダ研究チーム 毎日新聞 8/20
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100819dde041040008000c.html
 オリオン星雲で太陽の20~40倍もある巨大恒星の周辺に、さざ波のような構造を持つガス雲があるのをスペインとオランダの研究チームが世界で初めて観測し、19日付の英科学誌ネイチャーに発表した。次々と恒星が誕生する仕組みの解明に役立つ成果だという。
 太陽から約1300光年離れたオリオン星雲は、大質量の星が盛んに生まれている領域として知られる。
 研究チームは、スペインにある口径30メートルの電波望遠鏡を使って観測。四つの巨大恒星が集まる領域に隣接した水素ガス雲の表面の一部が、巨大恒星から吹きつける高速のガス流の影響を受け、水面に風が吹いた時のようなさざ波状の構造になっているのを発見した。さざ波の大きさは2~3光年に達し、その中には、周囲より密度が高く細長い形をした「フィラメント構造」が見つかった。この構造は分裂・圧縮して、新たな恒星に成長する「種」として知られる。
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 さてここからは医療関連ニュースに移っていきます。まずは食の話題から。

 固形物を食することが出来ない方は、流動食を摂らざるを得ませんが、この流動食、見た目も味も今一つといった感があります。実際患者さんに聞いても、一体何を食べているのかが分からない、また不味いといった声が良く聞かれます。そうでなくとも苦しい思いをされているのに、これ以上の苦痛を与えないよう、出来る限り五感に心地ち良いものを差し上げたいものですね。


がん患者の流動食にフレンチの手法いかが…千葉 読売新聞 8/20
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29692
 がん治療で胃や食道を切除し、食べられるものが限られるなどして食事を楽しめなくなったという人たちに、食の楽しみを思い出してもらおうと、NPO法人「医療・福祉ネットワーク千葉」(竜崇正理事長)は、流動食にフランス料理の手法を取り入れ、味にもこだわった「ケアフード」の紹介に力を入れている。
■味・香りもしっかり
 「素材の味や香りがしっかり感じ取れる」「のどごしがさらっとしていて食べやすい」――。
 先月26日、同ネットがケアフードを紹介しようと、千葉市中央区の県がんセンターで開いた試食会。センターのがん患者や医師、栄養士、看護師ら約40人が集まり、牛肉の赤ワイン煮込みやタマネギのピューレなどを口にすると、顔を見合わせて「おいしい。どうやって作るの」と驚きの声が漏れた。
 料理を用意したのは、東京・飯田橋のフランス料理店「フォーグレイン」の料理長、石原雅弘さん(47)。同店では昨年6月から、ケアフードをメニューに取り入れている。
 石原さんは、それぞれの料理のレシピを説明したほか、食べる分量に刻んで冷凍した旬の果物を解凍し、ミキサーにかけるだけでおいしく食べられる手軽な調理法も伝授した。
 石原さんがケアフードに取り組むようになったのは、4人組の客の1人が胃の手術を受け、コンソメスープとスクランブルエッグしか食べられないと聞き、「それでは楽しい会話もできない。みんなと同じようにフルコースで食べてほしい」と思ったのがきっかけという。

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 さて昨日のニュースで既にご存じの方も多いかと思いますが、改正臓器移植法施行後2例目となる臓器提供がありました。今回は二例目ということであまり報道機関は騒いでいないようですが、どうしたんでしょうね???

 こういったケースで非常に問題となるのは、ドナー本人が生前に明確に臓器移植を行ってもらいたくないと意思表示する方法をどうするのか?ということ。いわば改正前の意思表示カードの逆バージョンみたいなものですね「私は移植をしません」というもの。このあたり、どうなっているんでしょうね???


臓器移植:本人意思不明で「脳死」 家族承諾2例目--近畿地方の18歳以上 毎日新聞 8/19
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100819dde041040011000c.html
 日本臓器移植ネットワークは19日、近畿地方の病院に入院中の18歳以上の男性について、家族が脳死判定と臓器提供を承諾し、法的に脳死と判定されたと発表した。改正臓器移植法施行後、本人の書面による臓器提供の意思表示がなく、家族の承諾で脳死での臓器提供をするのは今回で2例目。9日に関東甲信越地方の病院で20代男性が脳死判定された例では生前に提供意思を示していたが、本人意思が不明なまま家族の承諾のみで提供を決めたのは初めて。【河内敏康、八田浩輔】
 同ネットワークによると、病院名は家族の意向で公表していない。病院側は、治療をつくしても男性は脳死と判定され得る状態と家族に説明し、口頭で臓器提供を選択肢として提示したという。病院から17日午後8時7分に同ネットワークに連絡。同ネットワークの移植コーディネーターが男性の家族に面会したところ、男性は臓器提供意思表示カードを持っておらず、健康保険証や運転免許証などにも提供意思や提供を拒否する記載はなかった。家族は、男性と提供について事前に話したり、男性本人から聞いたりしたことはなく、本人意思は不明だが、同居の両親を含む4~5人の家族が中心となって判断。「もう助からないのであれば、どこか体の一部が生きていればうれしい。元気な体なのでたくさんの人の役に立ってほしい」と提供を決めたという。
 家族は18日午前11時50分に脳死判定と臓器摘出を承諾する書類を提出し、心臓▽肺▽肝臓▽腎臓▽膵臓(すいぞう)▽小腸▽眼球の提供を承諾した。1回目の脳死判定は同日午後7時40分から午後9時4分、2回目は19日午前3時4分に始まり、午前4時24分に終了した。
 男性の心臓は東京大病院で40代男性、両肺は大阪大病院で20代男性、肝臓は京都大病院で40代男性、腎臓は神戸大病院で60代男性、もう一つの腎臓と膵臓は名古屋第二赤十字病院で30代女性に移植される予定。小腸は医学的理由で断念した。眼球はアイバンクがあっせんする。97年の臓器移植法施行以降、脳死での臓器提供は88例目になる。
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臓器移植:意思不明脳死 摘出された臓器、5病院で移植 毎日新聞 8/20
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100820ddm041040051000c.html
 近畿地方の病院で、家族の承諾のみで脳死判定された18歳以上の男性の臓器は19日午後、摘出された。同日夜、全国5カ所の病院で、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓(すいぞう)の移植手術が始まった。臓器移植法に基づく脳死での臓器提供は88例目。
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臓器移植:全国5病院で終了 家族承諾の「脳死」男性 毎日新聞 8/20
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100820k0000e040029000c.html
 近畿地方の病院で、書面による臓器提供による意思表示がなく、家族の承諾のみで脳死判定された男性の臓器を患者に移植する手術は20日、全国の5病院ですべて終了した。患者の容体はいずれも安定しているという。
 日本臓器移植ネットワークによると、臓器の摘出手術は19日午後3時5分に始まった。
 心臓は東京大病院で拡張型心筋症の40代男性、両肺は大阪大病院で原発性肺高血圧症の20代男性、肝臓は京都大病院でウィルソン病の40代男性、腎臓の片方は神戸大病院で慢性糸球体腎炎の60代男性、もう一つの腎臓と膵臓(すいぞう)は名古屋第二赤十字病院で1型糖尿病の30代女性にそれぞれ移植された。

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改正臓器移植法施行1か月(上) 医療現場になお不安 CBニュース 8/19
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29140.html
 改正臓器移植法の完全施行から1か月がたった。この間には、書面での意思表示がない男性2人(いずれも18歳以上)から臓器提供が実施されたが、提供者(ドナー)からの臓器提供を担う提供施設では、今も不安を抱えたままだ。(池島貴裕、田上優子、兼松昭夫)
■避けられない負担増
 脳死判定を行い、臓器の摘出手術を行う脳死下臓器提供施設の1つ、川崎市立川崎病院(神奈川県川崎市)。同病院で脳死判定を担当する野崎博之・神経内科部長は、改正法に不安を感じている。最大の懸念が、脳死判定の見直しに伴う提供施設の負担増だ。
 脳死の判定は、▽深い昏睡(こんすい)▽瞳孔の散大と固定▽脳幹反射の消失▽平坦な脳波▽自発呼吸の停止-などが基準で、2回にわたって実施する。
 1回目と2回目の判定の間隔は「6時間以上」とされていたが、改正法で新たに臓器提供が認められた15歳未満のうち、6歳未満については「24時間以上」に延長された。6歳未満の小児では、脳死判定後も心臓が長期間動き続ける「長期脳死」になることが成人より多いためだが、判定が長引けば病院や担当医師への負担増は避けられない。
 「忙しいから対応できないでは通らない。やるしかない」と野崎医師は話す。ただ、その胸中は複雑だ。
 01年に行った臓器提供では、金曜日の夜から脳死判定の作業が始まり、担当したスタッフらは搬出作業が終了した日曜日の正午近くまで対応に追われた。新たに認められた小児では、脳死判定時のスタッフの拘束時間が一層長くなる。脳死した小児の臓器を摘出する上では、虐待の有無の判定などの作業も加わる。さらに、遺族への手厚い対応も求められる。
 川崎市立川崎病院は、県内全域からの救急搬送を受け入れる三次救急医療機関。200人近い勤務医がいるが、脳死の判定に携わる脳外科などでは、今でも「ぎりぎりの労働環境」で勤務しているのが実情だ。
 今後、小児の脳死判定に対応する場合には、緊急手術を近隣の病院に任せることも検討せざるを得ないという。
 野崎医師は「よほどスタッフがそろった病院でないと円滑な対応は厳しい。脳死判定に対応するために救急患者の受け入れをストップする病院が出るかも知れない」と話す。
 仮に病院側の対応が国のガイドラインから逸脱すれば批判の的になりかねず、これが提供施設の負担につながるという関係者も多い。
 日本医科大付属病院の横田裕行・高度救命救急センター部長は、「改正法では、判定に前後する虐待の有無の確認や遺族へのオプション提示のタイミングが、すべて厳格に決められている。提供病院の負担を軽減するため、現場の裁量を認めてほしい」と訴える。

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改正臓器移植法施行1か月(下) 小児の臓器移植に壁 CBニュース 8/20
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29162.html
 今回の改正法では、15歳未満の小児の臓器提供が新たに認められた。さらに、心臓に限っては、サイズマッチや術後生存率などの観点から、移植希望者(レシピエント)を決める際の優先順位付けにドナーの年齢が考慮されることになった。18歳未満の小児ドナーが現れたら、日本臓器移植ネットワークに待機患者として登録した時点で18歳未満だったレシピエントが優先される。年齢が比較的近いドナーからの移植が受けられるようにするためだ。しかし、小児の臓器移植に対する現場の抵抗感は大きい。最大の課題は、小児ドナーが虐待を受けていないかどうかの確認だ。(池島貴裕、田上優子、兼松昭夫)
■虐待の確認 どこまで可能?
 改正法では、18歳未満の人が虐待を受けていたことが明らかになった場合には臓器提供を認めていない。虐待の有無を判定するため、提供施設は「虐待防止委員会」を設置し、虐待が疑われるケースは警察や児童相談所などに届け出なければならない。
 しかし、捜査に関するノウハウもない医師らによる虐待防止委員会が、虐待の有無を本当に判断できるのかを疑問視する声が多い。
 日本移植学会の寺岡慧理事長は、虐待の有無の確認が医療現場に委ねられたことで、「小児の移植は慎重にならざるを得ない。虐待防止委員会で止まってしまうのではないか」と危惧(きぐ)する。
 実際、日本脳神経外科学会が会員施設を対象に実施したアンケート調査では、「虐待への対応が不可能」などの理由から、小児の脳死判定や臓器提供の体制を「未整備」とする施設が回答した施設の7割以上を占めた。
 日本移植学会が改正法の施行前に開いた記者会見で、阪大病院の福嶌教偉・移植医療部副部長は、「本来は警察が行うべき犯罪かどうかの見極めが医療者側に委ねられた。院内にそのための仕組みをつくるのは非常に大変」「虐待の有無の判断には、国レベルでの“お墨付き”に近い仕組みづくりが必要。病院の責任だけで確信を持って判断するのは難しい」などと困惑を隠さなかった。

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 さていきなりの感がありますが、ガラリと内容を変えて糖尿病マーカーの話題をご紹介。ヘモグロビンA1cの国際標準化についての話題は、以下のサイト
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-03-13
 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-03-12-1
でご紹介していますので、興味のある方、ちょっと知っておこうかな?と思っている方などは是非お立ち寄りください。

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0819-573号 【情報】 極めて強力な多剤耐性腸内細菌がインド、英国に拡大 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日は検査当直デー。いつもより遅めの出勤で気分的にもゆとりがありました。やはり学生たちが夏休み期間中ということで乗客も少なめですし、快適です。来週からはきっといつものようなすし詰め状態に戻るのでしょうね。それを考えると憂鬱ですが、快適に通勤しようとすると午前4時起床が必要となります。となると睡眠時間は約二時間。これではちょっと体がもちません。勤務地が近ければもっと仕事がはかどるのに・・・などと言っていても仕方が無いですから、頑張るとします。

 昨日は早々に病院を後にして、病院の近くにあるスカイマークスタジアムに行ってきました。昨晩は、オリックス対楽天の試合。楽天の一方的な展開となりましたが、試合開始早々に退場者は出るは、中心選手が怪我により途中交代となるは、中断が多く、かつしまりがなく面白くない試合となりました。マナーが悪く品格の無いご家族?応援団?もおられたので非常に迷惑でしたが、唯一花火デーでしたので、これだけが救い。選手のプロらしからぬプレーに対し野次を飛ばすのは百歩譲って許しますが、人格を愚弄するような野次をしてはダメです。野球そのものに妥協をして応援するチームの贔屓選手を甘やかし褒め殺しする必要はありませんが・・・そういえば少年野球においても相手チームのナイスプレーに拍手を送るチームは非常に少ないですね。幸い、うちの監督を含めコーチ陣は皆良いプレーに対しては敵味方なく拍手を送る人ばかりですので、甘いと言われればそれまでですが、相手に敬意を表する意味でも、必要なことだと私は思います。ですから甲子園での高校球児の夏はいっそう盛り上がるのだと思います。良いものは良い、悪いものは悪い、と物事の是非をはっきりさせられるようになるためにも、敵味方なく敬意を表することは大変大切なことだと思います。


 さて本日のコラムご紹介一つ目。

 私のモットーの一つ「嫌われることを恐れるな・・・」。厳しすぎても緩めすぎてもダメですが、褒め殺しが一番いけないことで、ダメなものはダメと上であろうが下であろうが、社会的配慮等を加えたうえではっきり相手に伝えてあげることが大切だと私は思います。勿論、大きなお世話になることも多々あるかもしれませんが、私自身ならまっとうな批判なり、意見なりを素直に受け入れることのできる自分でありたいと思っています。しかし年齢を重ねれば重ねるほど、意見されることは少なくなりますし、逆に表立っての批判はなりを潜め、潜行した陰湿な嫌がらせやいわれのない噂話が増えてくるのは嫌なものですね。ま、私自身の人間性がまだまだですから、とやかく言うことは出来ませんので真摯にお受けするとともに、自己反省しきりの今日この頃です。

 でも陰気臭いのは性に合わんし大嫌い!またそんなものには負けません!(全然反省してない?仰る通りかも(--;)


【産経抄】8月19日 産経新聞コラム
 
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100819/fnc1008190249001-n1.htm
 「ほめ殺し」という言葉がある。ほめることで、かえって相手をだめにしてしまう。「広辞苑」には、「贔屓(ひいき)が役者を誉(ほ)め殺しにする」との用例が載っている。
▼ここ数日新聞で、「円高」の見出しを目にするたびに、この言葉を思い浮かべる。円高とは、ドルやユーロといった他の主要通貨に比べて円が評価される、つまりほめられていることになる。本来なら喜ぶべきかもしれないが、輸出企業には大打撃だ。
▼たとえばトヨタ自動車の場合、対ドルで1円の円高に振れると、年間で300億円の減益になるという。輸入品が安くなるといっても、もともとデフレで物価が下がっているから、消費意欲を刺激する効果も小さい。ほめられているうちに、日本経済はどんどんだめになっていく。
▼そもそも、巨額の財政赤字にあえぐ日本の円が、なぜ買われるのか。経済の専門家の説明を聞いても、よくわからない。政府の対応も不可解
だ。菅直人首相は日銀総裁と来週に会談する方向で調整に入ったという。ずいぶんのんびりした話ではないか。
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 さて何度も何度もニュースで取り上げられていますように、今夏は酷暑です。生命に危険を及ぼすような高温状態にもなっており、先日も熱中症による救急搬送が3万件を超えたとか、死者が130名を超えたとか報道されています。にもかかわらず自分自身のこととして考えられない方が多いのか、ご自身は大丈夫と思われているのか、日中にクーラーを入れないとか、夜間も汗だくで過ごしているとかいった方、特に高齢者の方が多いように聞いております。もう少し人の意見を聞く耳持ってもらいたいものですね。これだけ世間で騒がれているのですから。何度も同じような記事を流したくないです。これも大きなお世話かな???


水と塩分の補給が基本 猛暑の中の熱中症対策 共同通信 8/18
 
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081801000701.html
 18日も猛暑が続いた日本列島。熱中症を予防するには、水と塩分の補給が基本だ。日本生気象学会の「熱中症予防指針」などによると、就寝前や起床時、入浴前後にコップ1杯(200ミリリットル)の水を飲み、日中も小まめに水分を取ることが大切だ。
 日中はコップ半分程度の水を1時間に1回程度補給する。特に高齢者はのどの感覚が衰えているため、渇きを感じる前に飲むことが大事だという。お酒を飲んだり、エアコンの効いた部屋に長くいたりすると脱水状態になりやすいので、より頻繁に水を飲む。

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 もうひとつ、社説のご紹介です。先日の臓器移植に対して、透明性を担保しろ!のような内容です。勿論公平性を保つ必要はありますが、公平性と透明性は全く異なるベクトルのものです。ドナー家族のプライバシーを守るのであれば透明性は当然のことながら低下します。事例を具体的にとやかく言うのではなく、基本線としてこのようなシュミレーションとなりますとか、きちんとした公平性を担保できる筋があれば良いのでは?と私は思います。その基本線から外れるものに対して、きちんと検証をし、公開すべきところは公開する(例えば基本線から外れた理由であるとか、対処方法であるとか)ので良いのでは?あくまでも透明性を担保しろとの報道機関からの要求はある意味、暴力だと私は思います。

 また移植医療の意義なんて、多くの国民は既に理解しているものだと思いますが、如何?理解していないのは移植に至るプロセスであるとか、登録方法であるとか、システム的なことだと私は思っていますが。メンタル面にまで踏み込むのはそれこそ思想の自由を奪うものであり、おこがましい話です。それこそ大きなお世話。今の世の中、情報というものは必要かどうかは別として、数限りなく氾濫しているのですから。


【主張】改正移植法適用 大事にしたい善意と信頼 産経新聞社説 8/19
 
http://sankei.jp.msn.com/life/body/100819/bdy1008190253000-n1.htm
 家族の承諾だけで臓器の提供を可能にした改正臓器移植法が施行されて1カ月たつが、初めての脳死移植が先週、実施された。
 ドナー(臓器提供者)は交通事故で脳死になった20代男性で、家族と一緒に臓器移植に関するテレビ番組を見ていたときに「万が一の場合は臓器を提供してもいい」と話し、家族がその意思を尊重したという。
 家族の思いを大切に受け止めた結果、心臓や肺、肝臓など臓器移植でしか助からない何人もの患者が救われた。改めて男性とその家族の善意に敬意を表したい。
 今回の移植は改正法の施行から約3週間後で、関係者の予想よりも早かった。脳死移植の意義やドナー不足の現実について国民の間で理解が進んできた証しともいえる。これを契機に、善意のドナーを着実に増やしていきたい。
 しかし、なお問題も残された。男性の脳死判定終了後、厚生労働省で行われた日本臓器移植ネットワークの記者会見には、医療本部長の女性移植コーディネーターが1人だけ出席した。報道陣の質問に対し、「把握していない」「確認していない」など、不慣れもあって曖昧(あいまい)な回答が目立った。
 とくにドナーの家族が臓器提供に同意した経緯や、男性本人がどのように提供の意思を示したかについては即答できず、「テレビ番組を見ていたとき」という話も、翌日になってファクスで答えるといった状態だった。厚労省はきちんとサポートすべきだ。

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 さて民主党の最大の売りでもある事業仕分け。この事業仕分けが無ければ民主党政権は崩壊との声も囁かれる昨今、今回は第三弾として特別会計にメスが入れられるようです。国民からの評価は上々のようですが、事業仕分けを受けた現場からの意見は必ずしも芳しくないものばかり。というのも現場における現状認識が乏しく、机上の空論的な議論も多々見られます。仕分けをするには当然そのしっかりとした根拠も必要となりますし、必要悪とされてきた部分も円滑な運営上の必須要件に含まれているものがあることも確かです。書類だけではなく、現場をもっと観察、視察していただき、評価を下していただきたいものです。くれぐれも無駄な外遊活動などでお茶を濁すことが無いように。


民主・行政刷新PTが初会合、仕分け第3弾の議論スタート CBニュース 8/18
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/29117.html
 民主党の行政刷新プロジェクトチーム(PT、座長=山口壮・党政調筆頭副会長)は8月18日、総会の初会合を開き、今年秋から始まる事業仕分け第3弾をめぐる議論を本格的にスタートさせた。第3弾では、18の特別会計(特会)と、これまでの仕分け結果を検証する「再仕分け」が対象となるため、PTではそれぞれ分科会を設置。両分科会では、各府省庁からヒアリングを実施し、9月下旬の総会で検証結果を報告する見通し。結果は、来年度予算の概算要求にも反映させる方針だ。
 特別会計分科会は、特会の所管省ごとに3つのワーキンググループ(WG)に分かれ、▽特会の事務・事業の在り方▽区分経理の必要性▽積立金・剰余金の取り扱いーなどについて、無駄や合理性を検証する。
 一方、再仕分け分科会では、事業を所管する府省庁別に6つのWGを設置。これまでの事業仕分けや行政事業レビューの公開プロセス(省内仕分け)の結果が、来年度の予算編成や概算要求などに的確に反映されているか精査し、問題があれば各府省に是正を求める。特に悪質なケースについては、再仕分けの対象とする方針だ。厚生労働省などを担当するWGの主査には、これまで「仕分け人」を務めてきた菊田真紀子衆院議員が選ばれた。菊田議員は、第3弾でも仕分け人となる予定。

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 さて自治体病院と民間病院との格差についての話題に移ります。勿論我々のグループは自治体病院には含まれておりません。

 記事に書かれていることは、現場に属する医療スタッフからすれば、何を今さら・・・と思われた方も多いかもしれません。あまり具体的なコメントをすると支障をきたしますので、残念ながらこの場で書き連ねることは出来かねますが、自治体病院における更なる経営改善の積極的推進は当然必要。それと、もう一つの大きな問題は医療業界における事務業種を軽視する方々もおられるかもしれませんが、事務業種の方々が水面下でどれだけ動いているのか?ということをもっと知っていただきたい気持ちが大きいです。要するに医療事務のプロがあまりにも少ないのでは?と思いますし、ころころと人事異動で、○○部門からこのたび配属されました、とか、そのような簡単な仕事ではありません。素人が病院経営など出来る訳がありません。先の事業仕分けでも事務官の給与がとか話題に上がりましたが、あまりにもプロ職種を軽視した発言だと私は憤慨しています。裏を返せば我々のグループには医療関係の事務処理を行っているプロが多数存在する、ということを如実に表しているのだと思って記事を読みました。官僚も含めて国民にもっと理解をしていただきたい部分です。


総務省・サンプル調査 自治体病院と私的病院の経営状況を比較 Japan Medicine 8/18
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/8/18/124135/
 総務省がまとめた2009年度の自治体病院と私的病院の100床当たりの経営状況比較によると、医業収入に対する給与費の割合は自治体病院が61.7%、私的病院が52.4%で、自治体病院の方が9.3ポイント高かった。委託費や材料費も自治体病院が私的病院を上回り、自治体病院の高コスト体質があらためて浮き彫りになった。
 総務省自治財政局地域企業経営企画室の吉野敦病院事業係長が6日に札幌市で開かれた全国自治体病院協議会北海道地方会議で、09年6月現在の月間収支のサンプル調査に基づく自治体病院と私的病院の経営状況比較の資料を提示した。サンプル数は、都道府県・指定都市・市町村・組合が開設者となっている自治体病院が584病院、公益法人・社会福祉法人・医療法人・個人病院などの私的病院は323病院だった。
 医業収入は、自治体病院が1億3378万円、私的病院が1億4400万円で、自治体病院の方が1022万円少なかった。これに対し医業費用は、自治体病院が1億5410万円、私的病院が1億4170万で、自治体病院が1240万円上回っていた。
 医業収入の内容を見ると、私的病院では室料差額収益の医業収入に対する割合は2.2%で、自治体病院の1.1%の2倍を占めていた。一方で、外来診療収益は自治体病院が30.1%、私的病院が26.5%で、自治体病院の方が多かった。
 医業費用は、委託費は自治体病院が9.9%で私的病院の6.5%を上回った。材料費も27.2%と22.7%で、自治体病院の方が高かった。
 吉野係長は、自治体病院で給与費と委託費がともに私的病院を上回ったことを問題視。「業務委託が増えて委託費が高くなれば直接経費は減るはずだが、材料費、給与費も高い」とし、その背景に「自治体病院の高コスト体質があるかと思う」と指摘した。
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 さて昨日のメインニュースでも大きく取り上げました多剤耐性細菌について昨日より、より詳細に書かれている記事のご紹介です。コメントについては昨日散々書きましたので、一言だけ。やはり地球規模で感染対策を真摯に考える時期に来ていることは明らかで、抗生物質の使用方法については国際標準が必要でしょう(もっとはっきり言えば薬物乱用に関する国際規制が必要)。何でもそうですが、いつまでも我田引水では周りが迷惑をするだけです。


【日経メディカルオンライン 2010/08/19】
 Lancet Infectious Disease誌より
 極めて強力な多剤耐性腸内細菌がインド、英国に拡大 インド亜大陸で入院歴のある渡航者からの分離目立つ
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201008/516366.html
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 発見されて間もない薬剤耐性遺伝子「NDM-1」を保有し、ほとんどの抗菌薬に強い耐性を示す腸内細菌の感染が、インド亜大陸から欧州に広がっていることが分かった。インドMadras大学のKarthikeyan K Kumarasamy氏らが、Lancet Infectious Disease誌電子版に2010年8月11日に報告した。著者らは「プラスミド上に存在し容易に接合伝達されるNDM-1遺伝子は、公衆衛生上、世界的な問題になる危険性が明らかであり、国際的な監視が必要だ」と述べるとともに、近年盛んなメディカルツーリズムが感染拡大を加速させる危険性を指摘している。
 近年、グラム陰性細菌による薬剤耐性獲得が増加しているが、その主な理由は、耐性遺伝子が乗ったプラスミドが様々な細菌に拡散していること、飛行機を利用した人の移動が増加していることだと考えられている。ひとたび登場すれば、耐性菌株のクローンは国境や大陸を超えて急速に広まっていく。
 著者らは09年、インドのニューデリーを訪れ、多剤耐性を示すKlebsiella pneumoniaeに感染したスウェーデン人の患者から、βラクタム系抗菌薬に対する幅広い耐性を細菌に付与するNew Delhi metallo-β-lactamase(NDM-1)遺伝子(blaNDM-1)を持ち、耐性菌治療の最終兵器と見られているカルバペネムにも耐性を示すグラム陰性の腸内細菌を分離した。
 そこで今回、著者らは、NDM-1遺伝子を有する多剤耐性腸内細菌の存在を主にインドと英国で調べた。
 南インドのチェンナイと北インドのハリヤナで分離された腸内細菌と、03~09年に英国内で分離され、英国立リファレンス研究所(National Reference Laboratory)に薬剤耐性の評価を求められた株を対象に、PCRを行ってNDM-1遺伝子の存否を調べ、抗菌薬感受性を評価した。分離菌株間の遺伝的相同性はパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)により分析。接合伝達能力は、in vitroで大腸菌株J53を用いて確認した。英国の症例については、インドまたはパキスタンへの渡航歴と現地での入院歴を調べた。
 カルバペネム耐性腸内細菌は、チェンナイで09年に分離された細菌株3521株の4%(141株)を占めていた。内訳は、Escherichia coliが75株、Klebsiella属が60株、その他の腸内細菌が6株。うち44株(耐性菌全体の1%弱。内訳はE. coliが19株、K.pneumoniaeが14株など)がNDM-1遺伝子を持っていた。同じ時期にハリヤナで分離されたカルバペネム耐性株は47株(198分離株中の24%)、うち26株(13%)はNDM-1陽性(すべてK. pneumoniae)だった。これらの細菌株は主に、市中獲得型の尿路感染症、肺炎、血流感染の患者から分離されていた。
 一方、英国で保管されていたカルバペネム耐性腸内菌株を調べたところ、08年の分離株の中にNDM-1陽性細菌が存在していた。09年には全体の半分に近い44%(73株中32株)がNDM-1陽性を示した。08~09年のNDM-1陽性株は合計37株で、内訳はK.pneumoniaeが21株、E. coliが7株など。それらの菌株は29人の患者に由来し、尿(15人)や血液(3人)などから分離されていた。
 27人中少なくとも17人はそれ以前の1年間にインドまたはパキスタンを訪れており、うち14人が現地の病院に入院していた。入院理由は、腎臓移植または骨髄移植、透析、脳梗塞、COPD、妊娠、火傷、交通事故、美容整形などだった。
 チェンナイ、ハリヤナ、英国で分離された NDM-1陽性株は、コリスチンとチゲサイクリン(ワイス社「TYGACIL」、本邦未承認)以外の抗菌薬(イミペネム、メロペネム、ピペラシリン-タゾバクタム、セフォタキシム、セフタジダイム、セフピロム、アズトレオナム、シプロフロキサシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ミノサイクリンについて評価)に強い耐性を示した。チゲサイクリン感受性株の割合は、英国が64%、チェンナイが56%、ハリヤナが67%、コリスチン感受性株はそれぞれ89%、94%、100%だった。
 PFGEパターンは、ハリヤナで分離されたK. pneumoniae株がすべて同一クローンであることを示した。一方、英国とチェンナイの分離株は複数のクローンからなっていた。
 ほとんどの株でNDM-1遺伝子はプラスミド上に存在していた。英国とチェンナイの株ではプラスミドの接合伝達が容易に起きたが、ハリヤナの株では接合は見られなかった。
 上記以外に、インドの9都市、パキスタンの8都市、バングラデシュの1都市から分離された細菌についてもPCRによってNDM-1陽性細菌の感染が確認されており、この耐性遺伝子は既にインド亜大陸全体に広まっていると考えられた。
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0818-572号 【情報】 細菌:新種の感染が拡大 ベルギーで初の死者 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今日も朝から強い日差しが肌を直撃しておりますが、私の場合は時すでに遅し。もはや日本人では無い様なカラーになっていますので、今から日焼けしたところで誤差範囲。恐らくかなり深部にまで色素が沈着しています。手のひらが異様に白く思える今日この頃。もっとも、お腹は以前も今も白いので、念のため。

 さて昨日から感染や免疫に関する二つのニュースでネットは大賑わいの状況ですが、このニュースについてはまた後ほど。まずは今日の社説のご紹介から。

 昨日、教育問題について少し熱く語ってしまいましたが、今日は冷静にまいります(http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-17)。IT技術革新がもたらすものは非常に多大なものがありますが、人と会話をする際にネットなどを通じると、どうしても相手の表情や声のトーンが分からず、文字は無機質なためどうしても感情的になってしまうことがあります。やはり一方向通信やバーチャルなものは味気ないものです。私自身、メールでやり取りをしていて議論が過ぎて感情的もつれ、いわゆる喧嘩になったこともありますが、そのような時には相手に電話をしたり、それですまなければ直接お会いしたりしてきました。教育現場では色々なものが共有でき、データベース化も簡単なため、記事のようなことにもなるのでしょうが、やっぱり人と人との付き合いは直接会って挨拶をする、話をする、そこからがスタートです。教育は知情意と言いますが、全てがバーチャルでは情緒面での成熟がおろそかになることもあるのではないかと思います。あくまでもITはツールの一つ。


未来の教室―情報化で学びが変わる 朝日新聞社説 8/18
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2
 202X年、ある小学校の教室。
 ――先生が電子黒板に触れるたび、モニターの音声つき動画が次々切り替わる。子供の机にあるのはかさばる教科書でなく、iPadのような、あるいはもっと薄型の情報端末だろうか。校内には無線LANが張り巡らされている。ネットで調べ、タッチペンで書き込む。先生が「A君の解き方を見てみよう」と映し出す――。
 ICT(情報通信技術)化という大波が、学校現場に押し寄せようとしている。
 小中高校に配備されたコンピューターは現在、子供6.4人当たり1台。政府はそれを2020年度までに1人1台にする目標を打ちたてた。総務省、文部科学省それぞれの実証研究が、各地のモデル校で始まる。
 デジタル教材・教科書の研究開発も急ピッチだ。先月末には、情報通信や教育関連企業による協議会が発足。ソフトバンクの孫正義社長は「通信代はタダ。我々も応援します」とぶちあげた。市場は大きく、いろんな思惑が超高速で駆けめぐって
いる。
 大切なことを忘れてはならない。ICT化によって子供たちの「学び」がどう変わるか、ということだ。
 東京都日野市教委は早くから態勢を整え、パソコンのグループウエアソフトを使った授業に取り組んできた。たとえば班ごとに理科実験の様子をデジカメで撮り、載せる。すると他の班の子が「うちの班はこうだよ」と意見を書き込む。「へえ、そうかあ」とヒントをもらった子がまた考える。
 ネットワークでつながった子同士が互いに学び合い、高め合う。遠くの学校との共同授業もできる。そんな可能性を広げるツールになると、同市立平山小の五十嵐俊子校長は強調する。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。まずはサプリメントの話題から。

 健康ブームというか、当たり前のことですが健康に対する関心が年々高まっている状態ですが、医食同源とも言うように食事は健康を保つ上で非常に重要なものであることは今さら言うまでもありません。しかし、食事の質に関してはまだまだといった印象を私は持っていますが、その理由としてすぐにサプリメントに頼ってしまう方が多いということが挙げられます。効果が不明確で高価なサプリメントを継続的に摂取している方も多く、その摂取方法も量が多ければ良いんじゃないの?みたいな方も多く拝見します。摂取し過ぎると逆効果のこともありますし、しっかりとした知識を身につけたうえで摂取していただきたいというのが正直なところ。実際、私自身約五年前に健康食品管理士という認定資格を取得するまではかなり無頓着な状態でしたが、この資格取得により少しは意識するようになりました。周りの方に指導するとまでは至っていませんが、色々な方からご質問があった時だけお答えするようにしていすのが実情です。いかがわしいサプリメントも情報も氾濫していますし、一度しっかりと勉強してみては如何でしょう?

健康食品管理士認定協会 http://www.ffcci.jp/aboutus/index.html
国立健康・栄養研究所 http://www.nih.go.jp/eiken/
健康食品ナビ http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/supply/index.html


医療ナビ:サプリメント 医薬品との飲み合わせ次第で薬効への影響が指摘されています 毎日新聞 8/18
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100818ddm013100193000c.html
◇効果確かめ自己管理を
◇制度上は食品扱い 「副作用なし」不明確
 「高齢者では、処方薬を日常的に服用している半数以上の人がサプリメントも服用している。中には知人から成分の分からないサプリメントを勧められ、心配しながら使っている人もいた」。高齢者の薬やサプリメントの飲み合わせなどについて調査した草間真紀子・東京大助教(医薬品評価科学)はそう話す。
 調査は昨年10~12月、広島県薬剤師会などとともに、同県内の薬局を利用した高齢者508人を対象に実施。普段飲んでいる医薬品やサプリメントを持ってきてもらい、実態を調べた。医師の処方せんが必要な薬を服用している人は97%(493人)で、平均6・6剤を飲んでいた。
 このうち55%(269人)はサプリメントも服用していた。使い始めた動機は「自分の健康のためにテレビや雑誌などで調べた」という人が最も多かったが、「知人の勧め」という人も2割以上いた。中には、10種類のサプリメントを日常的に使用していた人もいた。
 梅垣敬三・国立健康・栄養研究所情報センター長によると、日本では「サプリメント」の明確な定義がなく、同じ成分を掲げていても、製造工程や含有量などは製品によって異なる。制度上は食品と同じ扱いで、医薬品のように強い効果が出たり、「絶対に飲んではいけない人」「飲んではいけない組み合わせ」という「禁忌」の事例はない。だが、サプリメントに含まれる特定の成分の量が多ければ、医薬品の働きを弱めたり、逆に想定以上に強めて副作用を招くことがあり、治療に影響を及ぼすことがあるという。
 たとえば、ビタミンKには血液を固まりやすくして出血をコントロールする役割がある。このため、血液を固まりにくくして血栓などができないようにする薬「ワルファリン」を飲んでいる人がビタミンKを多く含むサプリメントや青汁などを飲むと、医薬品の効果が薄れてしまう。
 薬効が薄まる可能性がある組み合わせには、他に▽中性アミノ酸とパーキンソン病の薬「レボドパ」▽セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)とワルファリン、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、テオフィリン(気管支拡張薬)、経口避妊薬--などがある。逆に、薬の働きを強めすぎるのは、イチョウと血液を固まりにくくする抗血小板薬などの組み合わせが考えられる。
 梅垣さんは「サプリメントは足りない成分を簡単に摂取できる半面、健康への影響に関する情報は十分ではなく、絶対に副作用がないとはいえない。想定外の症状の変化に備え、処方薬を服用していたり、アレルギーのある人でサプリメントも使いたい場合は、飲んだタイミング、量などを記録するなど自己管理が必要だ」と話す。
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 お次は、前立腺がんのマーカーでもあるPSAの話題。

 私の父親がBPH(前立腺肥大)でPSAが若干高めでずっと経過観察をしてもらっており、その数値が高くなったということで精密検査を受け、直腸診をしてもらい、初期の直腸がんがたまたま見つかり手術で事なきを得たという経験があります。

 PSAと直接関係の無い話題から入り申し訳なかったのですが、以前PSAが市場に出回りかけたころ、データを取ったことがあり、今回記事の指摘のような結論と若干なった経験があります。勿論個体差や前立腺の大きさなどによりPSAの濃度も異なりますので、完全に統計学的一致をみるものではありませんでした。

 ただ低いからと言って問題が無いわけでもなく、逆もしかり。リスクマネジメントと同様、備えあれば憂いなし、なのでしょう。


PSA低値の前立腺癌患者の半分以上が低リスク 過剰診断、過剰治療の恐れ 日経メディカルオンライン 8/17
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201008/516324.html
 前立腺癌と診断されたが、その時点のPSA値が4.0ng/mL以下だった患者の半分以上が低リスク(高悪性度や遠隔転移のリスクが低い)であることが、米Dean and Betty Gallo前立腺癌研究センターのYu-Hsuan Shao氏らの検討で明らかになった。こうした患者の大多数は、PSAが4.0~20.0ng/mLの患者と同様に積極的な局所治療を受けていた。論文は、Arch Intern Med誌2010年7月26日号に報告された。
 今や前立腺癌の9割は癌が局所に留まっている段階で発見される。早期発見、早期治療が可能になったおかげで、それらの患者の5年相対生存率はほぼ100%だ。しかし、早期発見、早期治療に力を入れたために、過剰診断、過剰治療も増加した可能性がある。
 PSA値を指標とする前立腺癌スクリーニングについては議論があるにもかかわらず、スクリーニングを受けた患者に生検を勧めるPSAの閾値を下げるべきだと主張する研究者がいる。しかし現時点では、PSA検査後に生検によって発見された癌が進行の早いタイプか否かは見分けることができない。
 著者らは、前立腺癌と診断されたがその時点のPSA値が4.0ng/mL以下だった患者のリスクレベルを調べ、実際に適用された治療が適切であったかどうかを評価しようと考えた。
 国立癌研究所(NCI)によるSEER(Surveillance Epidemiology and End Results)システムに04~06年に登録されたデータを用いて、必要な情報がそろっていた12万3934人の新規診断前立腺癌患者の特性と適用された治療のパターンを調べた。
 患者のリスクレベルは、American Joint Committee on Cancer(AJCC)病期分類による臨床病期、PSA値、グリーソンスコアに基づいて3段階に分けた。
 低リスク(病期T2a以下、PSA10.0ng/mL以下で、グリーソンスコア6以下)、中リスク(病期T2b、PSA10.1~20.0 ng/mL、またはグリーソンスコア7)、高リスク(病期T2c以上、PSA20.0ng/mL超、またはグリーソンスコア8以上)。
 適用された治療は、根治的治療(前立腺全摘除術:RP 、放射線治療:RT=外部照射または小線源療法)と保存的治療(RP、RT以外の治療)に分けた。
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 次の話題は冒頭にもお伝えしましたように、免疫関連ニュースのご紹介。

 本日のメインニュースとも絡みのある話で、がん診療に限らず、感染症対策にも応用できそうな内容ですね。また内容的に理解が出来るというか、私自身非常に興味のある分野でもあり、かつ分かりやすく書かれていたため、嬉しくなってしまいました。キラーにヘルパーですか・・・サプレッサー君は?と突っ込みを入れられた方もおありかな?もしかして。

 がん治療に関しては記事の通りですので、私が注釈を入れるまでも無いのですが、感染症に関してちょこっとコメント。感染症対策は抗菌剤や抗生物質などが主体と思われている方もおられるのでしょうが、薬剤の乱用により耐性という厄介なものがあるということ、ご存じの方も多いかと思います。この耐性菌に対してどのように処置するかとの問いに対し、主治医には「薬を止める勇気を持って欲しい」とお話ししたことも多々あります。かといって薬に頼らざるを得ない状況の方も多いのも事実。ここで登場するのが、免疫力のUP。NST(栄養管理サポート)に関しては、究極の感染管理だと思いますし、こちら方面から入られた方も多いのではないかと思います。栄養をつける→免疫力を向上させる→感染症を撃退する・・・みたいな構図となりますので、NSTやICT(感染症制御)、褥瘡などは全て関連性のあるものであるため、何故もっとリンクしていかないの?と疑問を感じる施設を見ることもしばしば。

 いずれにしてもこれからの医療の大きなテーマは「免疫」です。さらに言えば、臨床検査のテーマは、「免疫を目で見て状態把握できるようにすること」です。

 ちょっとニュース内容から外れてしまってごめんなさい。


がん免疫治療:北海道大が新ワクチン 2細胞を同時活性化、免疫力増強 毎日新聞 8/18
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100818ddm041040111000c.html
 がんの免疫治療法で免疫細胞として知られる「ヘルパーT細胞」と「キラーT細胞」を同時に活性化させるワクチンを、北海道大遺伝子病制御研究所の西村孝司教授(免疫学)ら研究グループが開発した。二つの働きをともに高めることで免疫力を増強させることができるといい、抗がん剤や放射線治療が効かない患者のがんを消失させる効果が確認された。22日から神戸市で始まる国際免疫学会シンポジウムで発表する。
 ヘルパーT細胞はリンパ球の一種でがんなど抗原に対する司令塔役で、がんを直接攻撃するキラーT細胞に働きかける。従来のワクチン療法は、キラーT細胞だけの活性化を狙いにしていたが、西村教授らは双方の活性化に着目。アミノ酸が数個結合したペプチドと呼ばれる物質の中から抗がん作用のある約40個のアミノ酸を人工的に結合させた「H/K-HELP」(人工ヘルパー/キラー・ハイブリッドがんペプチドワクチン)を合成した。

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がん攻撃細胞2種を同時活性化 北大チームが新ワクチン 免疫増強、がん消失例も 北海道新聞 8/17
 
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/246690.html
 北大遺伝子病制御研究所の西村孝司教授(免疫学)らの研究チームは17日、がんを撃退する免疫細胞「ヘルパーT細胞」と「キラーT細胞」を同時に活性化させるワクチンを開発したと発表した。抗がん剤などが効かない患者のがんが消えるな
ど、臨床試験で効果を確認した。22日から神戸市で開かれる国際免疫学会で発表する。
 人間の免疫ががん細胞を撃退する場合、「ヘルパーT細胞」という免疫細胞が「キラーT細胞」に指令を出し、がん細胞を殺す。こうした細胞が活性化すれば、人が本来持つ免疫システムそのものを活用・強化することで、がんの治療を進めることができる。
 従来の研究では、アミノ酸が数個結合したペプチドと呼ばれる物質を投与し、がん細胞を直接攻撃するキラーT細胞の活性化に力点が置かれていたが、西村教授らは、見過ごされてきたヘルパーT細胞に注目。40個のアミノ酸を人工的につなぎ、ヘルパーT細胞とキラーT細胞を同時に活性化させるペプチド「H/K-HELP(人工ヘルパー/キラー-ハイブリッドがんペプチドワクチン)」を人工的に合成することに成功した。
 北大病院や近畿大医学部などで臨床試験を行ったところ、一定の投与を終えた6人のがん患者のうち、4人にがんへの免疫反応の増強を確認。近畿大では乳がんから転移し、抗がん剤や放射線療法が効かなかったリンパ節のがんが消失した例があった。北大では大腸がんが転移した肺で病巣の増大を抑えるなどの効果がみられた。重い副作用もなかった。
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 さて本日のメインニュース。

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0817-571号 【情報】 子宮頸がん予防に150億 厚労省、11年度予算特別枠 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 8月も早半分を過ぎてしまいました。この夏にやらなくてはいけなかったこと、やり遂げようとしたこと、やってみたかったこと、やった方が良いことなど様々あると思いますが、ラストスパートをかけないと間に合わなくなりますね。

 私自身、「この夏には、きっと!」から「この夏には、やっと!」に変わり、ついには「この夏には、もっと!」「この夏がもっと!」となってきました。

 本日、長期予報を見ていると、エルニーニョ現象の影響か今年の残暑はかなり厳しく、逆に冬は厳寒になりそうとのこと。お楽しみの秋は非常に短くなり、暑い夏から寒い冬へと一気に変化するとの予想です。ということは10月くらいまでは夏の可能性もあり、まだまだ夏は長いざんしょ・・・とホッとした今朝の我が家のお茶の間。

 日が昇れば仕事をし、日が沈めば寝る。暑い夏や寒い冬には効率的でないため仕事を出来る限りせず、春と秋は季節を楽しむ・・・というのが古来人間の生きる道だと思いますが、現代社会はあまりにも結果を求め過ぎてゆとりや遊びが無い、ノルマノルマで攻め立てられる、だから良い仕事に繋がらないんだよーこんな社会じゃいかんよなぁ!と切に思います!

・・・屁理屈はその位でええやろ!そんな暇があったら仕事をしろ!と天からの声が聞こえてきそうですのでこの辺で・・・[猫]


 さてここからは今朝の社説、コラムご紹介コーナーに移ります。

 今朝のこのコーナーは花盛り。この一年ほどは社説、コラムにはまっています。少々思考的に偏りはありますが、種々雑多な情報が満載されており、複数社のものを読むと今のご時世がよく分かります。主観的主張が多いので突っ込みどころ満載ですし、その分、一般記事よりも共感出来る部分も多いのが特徴。

 まずは臓器移植に関する話題から。先月、改正臓器移植法が全面施行され先日その対象症例があったことは皆さんのご記憶に新しいところだと思います。私自身、国循に在籍しなければここまで意識することも無かったのかもしれませんが、移植最先端の現場で仕事をさせていただき、患者さんたちとも触れ合うことがあったので、余計に思い入れは強くなったのかもしれません。また心臓に関してですが、私の最初の任地である福知山で、15歳の少女と触れ合ったことがかなり思い入れを強くさせるきっかけとなりました。PPH(先天性肺高血圧症)を私自身最初に診断したのがこの少女。結局入院中に突然死してしまったのですが、この少女との約一ヵ月間の入院中におけるやり取りは今でも忘れることが出来ません。一番この少女が発した言葉で耳に残っている言葉が、「生きたいよぉ・・・」。今なら救えた命かもしれないかと思うと、やるせない気持ちでいっぱいになってしまいます。

 人の死を待つのが移植医療だという人もいますが、私はこの間書いたように、人の命を繋ぐのが移植医療だと思っています。「生きたいよぉ」という患者さんには、命の尊さをかみしめながら精一杯生きてもらいたいものだと思っています。


天声人語 朝日新聞コラム 8/17 http://www.asahi.com/paper/column.html
 腎臓移植を受けた女児の母親が、提供者の家族に送った言葉がある。「命を確かに引き継ぎました。お陰で娘は元気に小学校へ通っています」。仲立ちした日本臓器移植ネットワークの冊子で見た。3年間の透析生活を脱した少女は、神様にもらったと信じているそうだ▼一つの喪失が一つの再生をもたらす臓器移植は、命のリレーといわれる。いわば涙の水彩で花束を描き、見知らぬ家族に贈る行為である。鼓動が響く脳死段階での決断ともなれば、涙の色はより濃いだろう▼本人の書面ではなく、家族の承諾による脳死者からの臓器移植が、国内で初めて実現した。交通事故に遭ったその男性は生前、臓器を提供してもいいと家族に語っていたという。若い心臓や肝臓が5人に移された▼脳死移植の条件を緩めた結果である。15歳未満の小さな臓器も生かせることになった。海外で移植を目ざす「○○ちゃんを救う会」を必要としない時代を待ちたい。とはいえ脳死宣告に沈む家族には、気持ちを整える時間が要る。決断を急(せ)かすことは許されない▼移植を待ちながら、提供者に転じた少年がいる。心臓移植のためドイツに渡るも、直後に事切れた11歳だ。万が一の時の覚悟を問われ、「僕は人からもらわんと生きられないから、使えるもんは何でもあげる」と言っていた・・・続きを読むにはここをクリック


8月17日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100816-OYT1T01054.htm
 〈肝臓を提供した少年の母親に「汚れのない肝臓でした」と言うシーンがあって、家族に伝える必要がある言葉なのかと悩み、監督に何度も相談しました〉◆脳死移植を真正面から描いた映画「孤高のメス」で主人公の外科医を演じた俳優の堤真一さんが、本紙の取材にそう語っている。確かに、臓器提供者の家族にどんな言葉を献げたところで、移植に同意した決断のつらさと尊さを前にどれほどの意味があろう◆だが結局、堤さんと監督はこのセリフを残す。それでも家族に声を掛けたい、という思いが伝わってくるシーンだった。涙した人も多いのではないか◆本人が意思表示カードを持っていなくても家族の同意で脳死移植を可能にした改正臓器移植法が施行されてから、きょう17日でまだ1か月。この短期間に改正法に基づく初の臓器提供があった・・続きを読むにはここをクリック


 次は私自身、全くもって受け入れることのできないメディカルツーリズムの話題。

 日本語訳は「観光医療」とされるメディカルツーリズムですが、ふざけた日本語訳ですね。医療を商品化するのなら、ドクターフィー等設定したらどうでしょう?それとも外来指名No.1医師は給与50%UPなんて・・・混合診療など自由診療が認められていない本邦で、目先のニンジンに食いつくのは如何なものかと私は思います。それよりも先にやることが満載なのと違いますか?海外との連携の前に国内での連携と違いますか?

 病院というものは地域住民のための国民のための施設であってもらいたいと私は思います。受けたい医療が受けられない患者をこれまでそれこそ無数に見てきた私にとって、そんな商業が優先されるような施策は生理的に受け入れられないのです。机上で算盤はじくような真似はやめてもらいたい[exclamation] 絶対反対[exclamation×2]


余録:観光医療 毎日新聞コラム 8/17 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 香港で、ベトナムからの密入境者が増えて問題になっている。いったん中国の広東省に潜入し、さらにコンテナトラックの荷台の底に隠れて香港に入ってくるのである▲普通の密境者はトラックを出るとすぐに街に姿を消すが、ベトナム人密境者はコンテナヤードをうろついて、警備員に見つかるのを待つ。警官に引き渡されると素直に密境を認め、「私は伝染病にかかっている。医療刑務所に収容してもらいたい」と申告する▲警察もよく心得ていて、パトカーではなく救急車で移送するそうだ。ほとんどが重症のエイズ患者なのだ。高額な医療費を払えない貧しい人の窮余の策だが、観光と医療を組み合わせたメディカルツーリズムの変形といえないこともない▲香港政府の統計によると、今年4月までに摘発された密入境のベトナム人は105人。昨年は年間447人だった。評判を聞いてアフリカ系の患者もやってくるようになったというから、政府の負担もばかにならない▲密境者は蛇頭と呼ばれるブローカーに日本円で数万円の代金を支払う。蛇頭といえば、かつては日本へ出稼ぎに来る中国人を密航させてもうけていた。いまはベトナムの貧しい病人がお客だ。ますます商売があこぎになった・・・続きを読むにはここをクリック


 次は人材登用に関する話題。何事もそうですが、仕事は人材が全てです。機械にせよパソコンにせよ、それらはすべて人間が操作制御すべきものであり、ツールにすぎません。最近のご時世として人材は使い捨てのような処遇がありますが、大間違いだと思います。またそれら人材を取り巻く環境もご時世の変化とともに変遷を重ね、現在では手に職をつけろ!のようなことで、医療関係が再クローズアップされています。理系と比べ文系への志願者は年々減少傾向にあることを見ても如実に世相を反映しています。

 現在医療業界では人材不足が叫ばれ、特に医師、看護師に注目を集めていますが、その他の医療業種についても人材不足はここ数年問題化してきています。臨床検査業界においても同様で、病院勤務を志願する学生よりもその他企業を志願する学生が増加してきておりますが、これは教育現場における問題が大きいと私は思っています。

 私のところにも毎年多数の学生が実習に来られていますが、私のところに来られた学生のほとんどは病院勤務を希望し、その多くは我々と同じグループ施設への就職を希望します。これは大学など教育現場において実地経験があまりにも少ない先生方が多く、枝を張った教育内容となっておらず学生の興味が暗記そのものに特化してしまい、多角的に考えるということが出来ないからだと私は思っています。また大学で教えている先生も全てとは言いませんが、学生に教えるということの目的は学生が講義内容を理解するといったことである本分を忘れてしまっている方々がおられることもこれまた事実。

 その意味を込めて先日ある大学に対し色々とご意見させていただきましたが、ご理解がいただけず来年の実習受け入れは断念というかお断りするという結果になりました(お断りではなくお断りされたのかも)。やはり教える以上、熱意と信念を持ってお教えしたいですし、それに値する学生が実習に来ていただけることを希望するというのは不当な要求なのでしょうか?これだけ人材不足になってきましたから、大学と受入先との関係が逆転してきたのかな?

 どちらが上ということも無いでしょうし、学生を協働して育てるといった観点から申し上げただけで、当たり前のことを当たり前に言っただけだと私は思うのですが如何でしょうか?


「新卒一括」にとらわれず多様な採用を 日本経済新聞社説 8/17 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A9693819699E3E1E2E2948DE3E1E2EAE0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D
 働き口が見つからずに卒業する大学生が急増している。多くの企業の採用が4月に新卒者をまとめて雇う「新卒一括」だけなので、就職のチャンスは事実上一度に限られ、卒業後は職探しが難しい。職に就けない若者の増加は社会の損失だ。
 企業の採用がもっと多様になれば既卒者でも就職しやすくなる。採用絞り込みが続き、求職者が増えるとしても、既卒者という新しい労働市場が生まれ、人材の供給源になる。企業は新卒にとらわれすぎている採用を見直すときだ。
既卒労働市場の育成を
 今春卒業した大学生54万1千人のうち就職も進学もしなかった人は8万7千人で前年より28%も増えた。企業は海外事業を拡大し、国内の雇用は増えにくい。急激な円高も加わって景気は先行き不透明だ。就職の環境は容易には好転しないだろう。
 だからといって多くの若者が職に就けない現状を放置はできない。経済情勢によって就職が左右され、フリーター暮らしを強いられる若者が増えれば社会の活力が失われる。
 学生の就職活動が早期化、長期化して大学教育の足かせになっている問題も見過ごせない。学生によっては大学3年生の夏ごろから「就活」を始める。「さあこれから専門教育という時期に学生が勉学から離れていく」と嘆く大学人は多い。
 新卒一括採用に固執しない有力企業も出始めてはいる。西日本旅客鉄道は2009年の採用から既卒者に門戸を開いた。駅の業務や列車運転などの要員として29歳以下を09年春に44人、今春は39人を採った。
 日本IBMは大学卒業後1年半以内なら新卒とみなして採り、一般の新卒と同じ研修で情報システム提案などの技能を習得させている。12年春の採用からは卒業後2年以内を新卒とみなす。新卒扱いとする卒業後の年数をもっと延ばす動きが出てくれば既卒者の就職機会が広がろう。
 新卒一括採用は高度成長期に年功序列とともに定着した。勤続年数に応じて賃金を上げる年功序列は社員を生え抜きで固め、入社年次ごとにグループ分けする狙いだった。
 だが年功序列が崩れつつある今、新卒一括採用は意義が薄れている。募集と選考の時期を集中させて効率的な採用ができる新卒一括方式は当分続くとみられるが、有能な人材を幅広く確保するうえでも採用をより柔軟に変えていくべきだろう。
 リクルートの調査によると、来春の大卒者への求人倍率は従業員300人未満の企業では4.4倍。中小企業は既卒者の有望な就職先だ。日本商工会議所の委託でリクルートは、今春大学を出たが未就職の若者にインターネットで中小企業の求人情報を提供し始めた。既卒者の労働市場育成は経済活性化につながる。
 大学側も変わらなければならない。新卒一括採用の慣行にもたれかかり、きちんとしたキャリアガイダンス(職業指導)を怠ってきたのが実情だ。どんな職種や企業が自分に向いているかを個々の学生に気づかせる指導に取り組む必要がある。
 大学教育関係者の間で最近、危機感も広がってきた。文部科学省は来春から大学・短大の教育課程にキャリアガイダンスを義務付ける。具体的内容は現場に委ねられるが、「職業指導という名の授業」では意味がない。企業や様々な仕事のプロと連携して学生の意識を高めてほしい。
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 さてここから医療関連ニュースに移ります。前置きだけで充分過ぎるくらいのボリュームですが、ご勘弁ください。前置きが重い話題でしたので、本編の方は軽めの話題に抑えます。

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0816-570号 【情報】 所在不明高齢者 安否確認の仕組み作りを急げ(8月16日付・読売社説) [kensa-ML NEWS 【情報】]


 本日から夏季休暇明けとなっていますが、休みボケをかます暇もなく事務処理に追われています。休暇期間中も研究プランを再考したり、人事評価を行ったりと仕事との接点は保ってきましたので、まあ何とかいけてます。休み明け、あちらこちらと調整や報告に回ってはおりますが、少々フットワークがいつもよりは鈍い気がします。

 連日暑い日が続くとはいうものの気のせいか、秋の気配をほんの少しだけ感じられるようになってきました。まずは海水浴場でのクラゲ発生風景。夜には虫の音色が少々。とはいえ日中はかなり厳しい暑さに見舞われており、本日も予想最高気温が36度とか37度とかの地域も見られます。くれぐれも熱中症にはご用心。

 そのような暑い最中、甲子園では連日熱戦が繰り広げられていますが、あまり熱中症で倒れる高校球児等見られませんよね。ベース上で立ちくらみで倒れるランナーなど見たことがありません。このような熱中症にも負けない高校球児たちを支える裏方スタッフの記事が先日掲載されていました。このような方々にも高校球児たちは支えられているんですね。しかし試合終了後、熱戦を闘った両チームの選手たちが一緒にストレッチをしているとは夢にも思いませんでした。


熱闘甲子園の舞台裏:夏の運動(3)朝日新聞 8/14
 
https://aspara.asahi.com/blog/emergency/entry/U4xeUpHINQ
 酷暑の甲子園球場で、高校球児たちが連日、熱戦を繰り広げています。
 直射日光を浴びる球場での戦いは、高校生の体にとって、とても厳しいものです。彼らの体を守る態勢はどうなっているのかな、と思って、甲子園球場の「舞台裏」をのぞきに行ってきました。
 さて、試合終了のサイレンが鳴り響いて、戦いを終えた球児たちが通路に引き揚げてきます。土とほこりと汗のにおいが一気に充満します。
 おや、勝利チームの捕手が、両脇を抱えられて運ばれていきます。どうしたのでしょうか。
 「おなかが痛い」と訴えています。スポーツ医がすぐに診察。緊張のあまり、腸の動きがおかしくなってしまったようです。7回ごろから痛かったとのこと。腹痛を抱えながらしゃがんで投手の球を受け続ける。どれだけつらかったことでしょう。
 その診察の最中に、「脚がつった選手がいる」という連絡が入り、医師と理学療法士(以下、PTと略します)が選手控え室に駆けつけます。「こむらがえり」は熱中症のサインかもしれません。緊張が走ります。心配そうなマネジャーやチームメートが見守る中、医師が診察します。幸い、熱中症ではありませんでした。もともと傷めていた腰が原因らしいということでした。
 甲子園に集う球児たちには、長い地方大会の疲労がたまっています。晴れ舞台に、極度に緊張しています。興奮して十分眠れない子もいます。
 そんな彼らの体を守るため、夏の甲子園大会のベンチ裏には、登録スポーツ医1人とPT10人が連日、常駐しています。全員ボランティアで、PTはのべ120人にものぼります。
 このPTたちは、試合前から終了後を通じて、選手たちのコンディションを支えています。
 試合前には、出場チームの選手に、テーピングをし、試合中は、死球や交錯プレーなどで負傷した選手の応急手当てにあたります。
  そして、試合後、監督や代表選手らのインタビューが終わると、両チームの選手全員が、控室の床に座ります。クーリングダウンの時間です。
 PTたちの指示に従い、選手たちは懸命に脚を伸ばしたり腰をひねったり。私もやってみましたが、足がつりそうになるほどきつく感じました。
 しかし、つらくても、クーリングダウン・ストレッチをきちんとこなすことで、酷使した筋肉の疲れが取れ、けがや故障をしにくくなるのです。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

 さて今日は京都夏の風物詩でもある「五山送り火」です。朝出勤途中の車中でニュースでちらりと言っていましたが、送り火を行うための材料すなわち「木」が不足しているとか・・・真夏にもかかわらず紅葉している地域も多いのは○○虫(すみません、ここまでは覚えておりません)の大発生だとか・・・

 京都医療センターに在籍しているときは、病院の高層階からその五山送り火の風景が見える場所があり、患者さんやスタッフたちと肩を並べて見入っていたことを懐かしく思い出しました。

五山送り火:http://www.kyokanko.or.jp/3dai/daimonji.html http://www.gozan-okuribi.com/
 8月16日夜、夏の夜空にくっきりと浮かび上がる、「五山の送り火」は、祇園祭と並び京都の夏を彩る風物詩として全国的にも有名です。
 「五山の送り火」は東山如意ヶ嶽の「大文字」がもっともよく知られ、ほかに松ヶ崎西山・東山の「妙・法」、西賀茂船山の「船形」、金閣寺付近大北山(大文字山)の「左大文字」及び嵯峨仙翁寺山(万灯籠山・曼荼羅山)の「鳥居形」の五つを指します。(以前には「い」(市原野)、「一」(鳴滝)、「竹の先に鈴」(西山)、「蛇」(北嵯峨)、「長刀」(観音寺村)なども点火されていましたが、早く途絶えたといわれています。)
 一般的に送り火そのものは、盆の翌日に行われる仏教的行事であり、再び冥府(冥府・死後の世界)に帰る精霊を送るという意味をもつ盆行事の一形態で、この行事が一般に広く行われるようになったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した中世-室町時代以降であるといわれています。 五山のそれぞれの山にそれぞれの歴史が伝えられていますが、その起源には平安初期、室町中期、江戸初期ではないかと、さまざまな俗説がありますが、どれ一つとして明らかな説はなく、確かな記録も残されていません。
 それは「五山送り火」が宗教的行事でありますが、地元の人々によって始められ、受け継がれてきたため、記録にとどめられなかったのではないかとも考えられています。そして現在も「送り火」は地元の人々や、ボランティアの皆さんによって支えられ、数百年という歴史が民間で受け継がれている行事なのです。
毎年8月16日点火
 大文字・・・午後8時   松ヶ崎妙法・・・午後8時10分   船形万燈籠・・・午後8時15分  左大文字・・・午後8時15分   鳥居形松明・・・午後8時20分 (雨天、強風等の気象条件により時間が前後することがありますが、概ね各山とも上記時刻から約30間灯される予定です)


余録:送り火 毎日新聞コラム 8/16 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 「古本屋の看板を気を付けて見てみなさい。『高価買い入れ』とあっても、『古本売ります』とは書いていないでしょ。買い取りこそ腕のみせどころですから」。ある古書店主にそう教わった。言われてみると確かに「売ります」は少数派だ▲「せどり」という商いがあることも聞いた。見知らぬ土地の古書店に飛び込む。書棚に並んだ背表紙をざっと見回すと、結構な値打ち本がほこりをかぶっている。それを安く買い、転売するのである。目利きを競う古本屋の他流試合みたいなものか▲だがこの手だれの古書店主にしても、近ごろ書物の“自炊”がはやっていると聞けば驚くだろう。自分で本を裁断し、1ページずつスキャナーで読み込んで電子書籍にすることを指す隠語だ。iPadなどの登場で注目され、高価な裁断機が売れているという▲本の悲鳴が聞こえてきそうな蛮行である。いや、「陶板や木簡から紙に変わったのが、今度は電子データになっただけ」とドライな考え方もある。引っ越しのたびに本の山と格闘し、腰を痛めた身には心が動くのも確かである・・・続きを読むにはここをクリック


 地球温暖化防止のため、地球規模でエコプロジェクトが盛んに行われていますが、その中でも有名なものが太陽エネルギーの有効利用ですね。日本でも盛んに利用されています。しかしまだまだ太陽エネルギーを有効に活用出来ているとは言えない状況で、エネルギーの損失(ロス)が大きいのが最大の問題とされていることは、皆さんもご承知のことと思います。昔から行われてきたのは太陽熱を利用する、いわゆる熱を蓄積して利用する方法。現在大流行りなのが太陽光発電ですが、熱利用の方が変換効率は良いのが現状で、今後太陽光の変換効率を向上させるのが鍵だと記事にも書いています。地球環境汚染がますます進み、それを逆手に取るとなると、宇宙放射線や電磁波などの有効利用も今後ありでしょうか?それともISSなど宇宙空間でエネルギーを取り込む技術も今後ありでしょうか?


太陽エネルギー:実用化への課題 毎日新聞 8/16
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100816ddm016040039000c.html
 すべて利用できれば、1時間の日射量で世界の年間消費エネルギーを賄える太陽。化石燃料が枯渇し、原子力発電利用に伴う放射性廃棄物などが問題となる中、風力や地熱とともに注目が集まる。しかし、天候に左右されやすく、エネルギーの貯蔵技術や価格、耐久性など、課題も浮き彫りになってきた。【藤野基文】
 日本最高の40・9度を記録し、この夏も猛暑の続く埼玉県熊谷市。東京ガス熊谷支社の屋上には、黒い真空管式の集熱器が屋上を埋め尽くすように並んでいた。国内有数の日射量が注ぐ気象条件に注目した同支社は09年7月から、太陽熱とガス設備を組み合わせて給湯や空調に利用。支社が消費するエネルギーの2割分に充てることを狙う。今年1月以降は、空調をあまり使用しない時間帯に余った熱を、隣接するホテル「マロウドイン熊谷」に融通している。太陽光発電を動力とするポンプを用いて、地下に通した導管で温水を送る仕組みだ。ホテルの調理場の給湯に使う熱の3分の2を賄う。同社の担当者は「ガスも熱利用なので相性が良い」と話す。
 住環境計画研究所(東京都千代田区)によると、家庭の用途別エネルギー消費量は、給湯が最も多い34%を占める。また、受けた光を利用可能なエネルギーに変えられる「変換効率」は太陽光発電が10~20%だが、太陽熱は40~60%という。しかし、電気の方がエネルギーとして使いやすいことなどを理由に太陽熱の普及は遅れている。中上英俊所長は「家庭での省エネは、給湯に太陽熱を利用することから始めるべきだ」と提案する。
◇価格と耐久性に課題
 太陽光発電は政府が設置に補助金を出し普及しつつあるが、低コスト化は依然として急務だ。
 エネルギーの使い方が違うので単純比較はできないが、太陽熱温水器の設置費用は30万~90万円なのに対し、太陽光発電を住宅に設置した場合の費用は200万円以上かかる。理由は、実用化されている太陽光発電の9割が純度の高いシリコンを素材としているために、製造経費が高くなっているためだ。
 もう一つの課題は耐久性だ。当初、約20年は故障しないと言われてきたが、NPO「太陽光発電所ネットワーク」が、全国の会員が住宅に設置した483台を調査したところ、約30%の149台が12年以内に故障していた。また、うち46%にあたる69台ではパネルが壊れていた。都筑建事務局長は「維持・管理なしで済むものではない。消費者はそのことを知らなくてはならない」と指摘する。
 東京工業大の西條美紀教授らの研究チームは静岡県掛川市で実際の発電量と期待値を比較する実験に着手。適切な設置方法や維持管理の課題の洗い出しを進めている。
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 ここからは医療関係のトピック的な記事二篇のご紹介。

 まずは食中毒の話題から。日本では綺麗になり過ぎた所以、細菌感染症などに対し無頓着になり過ぎる傾向があり、キャンピロバクターやサルモネラ、その他細菌による食中毒が通年見られます。一種の贅沢病とも言うべきものなのでしょうか?

 その次は糖尿病患者には血管障害に関連する疾患を多く見られることは良く知られるところですが、その裏付けともなる原因物質を特定したという話題。糖尿病は種々合併症を引き起こす症候群として知られていますが、その合併症の一部を取り除くことが出来るのであれば患者さんのQOL拡大が期待されるのではないかと思う次第です。


カンピロバクター食中毒 生肉抵抗感薄れ急増 琉球新報 8/15
 
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-166365-storytopic-1.html
 牛刺し、レバ刺し、ヤギ刺し、馬刺しなどの生肉料理や加熱不足の肉を食べたことによるカンピロバクター食中毒が今年に入って多発している。県内では2000年から09年まで年間発生件数が0~6件だったのが、今年は14日現在、すでに10件の発生が報告されている。県薬務衛生課は「生肉を食べることに対する抵抗感がなくなってきているのではないか」と食生活の変化があると推測。「どんなに新鮮でも生肉には高率で菌が付着している。カンピロバクターは熱に弱いので、十分に加熱して食べて」と呼び掛けている。
 カンピロバクター食中毒の主な症状は下痢や腹痛、発熱。潜伏期間は2~7日。最近の研究では筋肉を動かす運動神経の障害のため、急に手や足に力が入らなくなる「ギラン・バレー症候群」を引き起こす可能性があることも明らかになっており、軽視は禁物だ。
 全国的にはカンピロバクターによる食中毒が最も多い。カンピロバクターは健康な状態でもあらゆる家畜が保菌しており、現在の食肉処理技術でこれらの菌を100%除去するのは難しい。県内では、生肉を食べる習慣が少なかったこともあり、カンピロバクター食中毒の報告数は少なかった。県は食生活の変化を指摘するとともに「抵抗力の弱い子どもは食中毒症状が重症化しやすく、後遺症が出ることもあるため、特に子どもに生肉を食べさせないように」と注意を促している。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

糖尿病患者の血管機能低下 原因血中物質を特定 東北大 河北新報社 8/15
 
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/08/20100815t15015.htm
 東北大保健管理センターの小川晋准教授(分子血管病態学)らの研究グループは、血中の化学物質「メチルグリオキサール(MG)」が、糖尿病患者の血管機能を低下させることを突き止めた。
 糖尿病患者は、血管障害が進行すると、心筋梗塞(こうそく)などの発症のリスクが高まる。今後、MG濃度の測定データを基に、血管障害に応じた予防や早期治療を行い、症状を改善できる可能性が出てきた。
 小川准教授らは、2003~08年、東北大病院の50~70代の糖尿病患者50人を対象に、MGの値と血管機能との相関関係を調査。MG濃度が高かった患者は、低い患者よりも、動脈硬化や血圧の上昇など血管機能の低下が著しいことが判明した。
 糖尿病患者は一般の人に比べて、心筋梗塞や脳梗塞など血管障害の発症率が数倍高いが、症状を誘発する物質はこれまで、ほとんど特定されていなかった。
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 さて本日のメインニュースは社説を引用しました。

 先月より所在不明高齢者問題が騒がれておりますが、個人情報保護法の観点から調査できないとはこれ如何に?全くもって理解が出来ません。もらえるものはもらっておけのような方々や、核家族化が進んでいるのか自分の親の所在も分からないような方々・・・報告義務を怠る方も怠る方ですが、行政の怠慢体質は否めません。これだけ年金問題で揺れて、出さなければならないものも出し渋る行政側が、このような調査も無しに年金等の支払いに無頓着とはこれ如何に?

 100歳以上の高齢者だから調査を行うのではなく、血税を使うのですから支給対象者に対しては全例調査を行うべきなのではないですか?面会が個人情報保護法という悪法に阻まれるのであれば、生存証明等の書類提出を義務付けすべきなのではないでしょうか?

 ちょっと話は変わり我々の組織的なお話で恐縮ですが、先日、人事院勧告が引き下げ勧告が出たということで、黒字の国立病院機構もその対象となるようです。健全経営を行っている組織に対してはその対象から外すべきなのではないでしょうか?

 医療従事者の数は民間に比し、かなり絞られて運営している状況下で何とか医療の質を担保し、かつ健全経営に寄与しようとしている我々の努力は誰が認めてくれるのか?とかなり憤慨しています。プロフェッショナルの仕事はその対価、すなわちペイで評価するとの原則から行くと、完全に原則から逸脱しています。

 「味噌も糞も一緒」、とはまさにこのことです。


【読売新聞社社説 2010/08/16】
 所在不明高齢者 安否確認の仕組み作りを急げ

 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100815-OYT1T00866.htm
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 実在しないまま、書類の上では年齢を重ねていく“長寿者”が、なぜ、これほどいるのか。
 東京都足立区で111歳とされる男性のミイラ化した遺体が見つかった事件に端を発した、所在不明高齢者の問題は、日を追うごとに拡大し続けている。
 全国の自治体が100歳以上の人について調べているが、存否が分からない高齢者は、読売新聞の集計で240人を超えた。さらに増えることは確実だ。
 神戸市で「125歳の女性」がいるはずの場所は、30年近く前に市の公園になっていた。公園用地を買収した部署は、住民登録の部署と情報を共有しなかった。
 大阪市では「127歳の男性」は44年前に、「123歳の女性」は30年前に、住所地とは別の区で死亡届が出ていたのに住民登録に反映されていなかった。
 行政の怠慢というしかない。
 一方で、発端となった足立区のケースのように、家族が確信的に死亡を隠し続ける場合もある。
 今回の問題をきっかけに、三重県で56歳の男が2年前に当時80歳の母親に食事を与えず死なせ、遺体を白骨化するまま自宅に放置していた事件が発覚した。
 同様のことがほかにもないか、よく調べなければならない。
 行方不明ではあるが「生きている」と家族が信じているケースもあろう。しかしその場合でも、不明者の年金を受け取り続けることは、正当な行為とは言えまい。
 こうした事件や不適切な年金受給が生じるのは、住民登録と確認作業を、いいかげんなままで済ませてきたからだ。
 今のところ、調査は100歳以上に絞られているが、100歳未満の高齢者も当然、実態を把握しなければならない。
 その場合、対象者は90歳以上で約130万人、75歳以上だと国民の1割を超えて約1370万人になる。全員の所在や安否を面接して確認するには、膨大な労力と時間がかかる。
 医療や介護の利用記録を積極的に安否確認に活用すべきだ。
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0815-569号 【情報】 遺伝子ビジネス野放し、根拠不明確な例も…規制求める声 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 気温はそれほど高くないのですが、湿度が高いですね。非常に蒸し暑く感じられます。熱が体内にこもる感覚です。こんな日は特に熱中症に気をつけないといけないでしょうね。

 一昨日、実家の草刈りをした時に腰を痛めてしまい、昨日、本日とあまり身動きの取れない状態です。これってぎっくり腰?と思いつつ・・・明日からはまた戦場に戻りますので、今日は出来る限り大人しくしていようかと思っています。

 さて本日は65回目の終戦記念日。私自身勿論のこと戦争を知らない世代ですが、父親や母親には戦争のことを昔聞かされました。伯父(父親の兄)は南方で戦死(私の名前はその叔父の名前を一字いただいています)、母親は豊中在住時大阪大空襲に被災し、一緒に逃げた人たち多数が焼夷弾により死亡していた経験を有しています。両親から戦争の悲惨さは子供の時から聞かされているので、将来このような事が起こらないように子供たちにも伝えていかなければならないと思っています。やはり不必要な欲求を持たないようにしなければなりませんね。この欲について書かれていたものがありましたのでご紹介します。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%B2
生理的・本能的な欲求:生物が生命を維持し子孫を残すために必要な欲求である。外界からの刺激や体内の状態に直接結びついた、短期的な欲求である。
1.主に身体内部の情報に基づいた欲求
 ・呼吸:呼吸中枢が血中のO2濃度低下を感知すると、呼吸回数を変えたり気道を通じさせようとしたり、別の場所に移動したりしたくなるような欲求が生じる。
 ・食欲:視床下部の血糖値センサーが血糖値低下を感知すると、個体に「空腹感」を感じさせ、摂食行動を促す。
 ・飲水:視床下部の浸透圧センサーが、血清の濃度上昇を感知すると、個体に「口渇感」を感じさせ、飲水行動を促す。
 ・排便・排尿:大腸や膀胱からの情報により、排泄したいという欲求が生じる。
 ・睡眠欲
 ・体温調整:体温調整中枢にて設定された温度と比較して、体温が上昇/下降した場合、涼しい/暖かい場所に移動したいと感じたり、汗をかかせたり、筋の振戦を起こさせたりして体温を調整する。
 ・性欲:性的パートナーを見つけ、性行為を行いたいと感じる性的欲求。子供を養育する欲求も広い意味ではこれに含まれる。
2.主に身体の外部からの情報に基づいた欲求
 ・逃避:不安や危機を感じた場合に逃げ出したいという欲求を生じる。
 ・闘争:逆に、戦うことで生存しようとする欲求。

心理・社会的な欲求:ヒトは群居性の動物であり、また高度な思考力を持つために、社会的に認められたい、知識を満足させたい、他者を満足させたい、というより高次な欲求がある。また、欲求の内容は、後天的に身につくものであり、社会や文化の影響が大きいという特徴が見られる。マレー(Murray)の質問紙検査・臨床心理検査・面接調査を行った調査によれば以下のような欲求が多くの人間に認められる。
 ・獲得:財物を得ようとする欲求。
 ・保存:財物を収集し、修理し、補完する欲求。
 ・秩序:整理整頓、系統化、片付けを行う欲求。
 ・保持:財物を持ち続ける、貯蔵する、消費を最小化する欲求。
 ・構成:組織化し、構築する欲求。
 ・優越:優位に立つ欲求。達成と承認の合成。
 ・達成:困難を効果的・効率的・速やかに成し遂げる欲求。
 ・承認:賞賛されたい、尊敬を得たい、社会的に認められたい欲求。
 ・顕示:自己演出・扇動を行う、はらはらさせる欲求。
 ・保身:社会的な評判・自尊心を維持する欲求。
 ・劣等感の回避:屈辱・嘲笑・非難を回避する欲求。
 ・防衛:非難・軽視から自己を守る、また自己正当化を行う欲求。
 ・反発:二度目の困難に対して再び努力し、克服・報復する欲求。
 ・支配:他人を統率する欲求。
 ・恭順:進んで他人(優越な人間)に積極的に従う欲求。
 ・模倣:他人の行動やあり方を真似する欲求。
 ・自律:他人の影響・支配に抵抗し、独立する欲求。
 ・対立:他人と異なる行動・反対の行動をとる欲求。
 ・攻撃:他人に対して軽視・嘲笑・傷害・攻撃する欲求。
 ・屈従:罪悪の承服・自己卑下の欲求。
 ・非難の回避:処罰・非難を恐れて法・規範に進んで従う欲求。
 ・親和:他人と仲良くなる欲求。
 ・拒絶:他人を差別・無視・排斥する欲求。
 ・養護:他人を守り、助ける欲求。
 ・救援:他人に同情を求め、依存する欲求。
 ・遊戯:娯楽などで楽しみ、緊張を解す欲求。
 ・求知:好奇心を満たす欲求。
 ・解明:事柄を解釈・説明・講釈する欲求。


 日本にとっての第二次世界大戦は「敗戦」という結果になったのですが、敗れることで様々な抑止力が働き、現代のような平和を獲得したことを考えると「敗戦」という結果で良かったのだと思います。こんなことを書くと、様々な団体から抗議?暴力的抑止?を受けるかもしれませんが・・・戦争により多くの方々が尊い犠牲となり、そのおかげで現在があることを決して忘れてはならないということ、また現在「生」を受けている我々が下らないことをしていてはいけないと改めて認識すべき一日だと私は思っています。


65回目の終戦記念日―「昭和システム」との決別 朝日新聞社説 8/15
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
 脚本家の倉本聰氏作・演出の舞台「歸國(きこく)」が、この夏、各地で上演されている。8月15日未明の東京駅ホームに、65年前に南洋で戦死した兵士たちの霊が、軍用列車から降り立つ。
 「戦後65年、日本はあの敗戦から立ち直り、世界有数の豊かな国家として成功したんじゃなかったのか」「俺(おれ)たちは今のような空(むな)しい日本を作るためにあの戦いで死んだつもりはない」
■もうひとつの戦後
 劇中の「英霊」ならずとも、こんなはずでは、と感じている人は少なくないだろう。戦後、日本は戦争の反省に立って平和憲法を掲げ、奇跡と呼ばれた経済成長を成し遂げた。なのに、私たちの社会は、いいしれぬ閉塞(へいそく)感に苛(さいな)まれているように映る。
 日本は昨年、戦後初めての本格的な政権交代を経験した。55年体制からの脱皮は数多くの混乱を生んだ。
 民主党政権は、政治主導という看板を掲げて舞台に立った。事業仕分けや事務次官会議の廃止など一部で成果を上げはしたが、まだ見えない壁の前でもがいているかのようである。
 この分厚い壁とは何か、いつ作り上げられたのか。
 米国の歴史家、ジョン・ダワー氏は近著「昭和 戦争と平和の日本」で、官僚制は「戦争によって強化され、その後の7年近くにおよぶ占領によってさらに強化された」と指摘する。同様に、日本型経営や護送船団方式など戦後の日本を支えた仕組みの多くは、戦時中にその根を持つ。
 「八月やあの日昭和を真つ二つ」(8月8日 朝日俳壇)。この句の通り、私たちは戦前と戦後を切り離して考えていた。だが、そんなイメージとは裏腹に、日本を駆動する仕組みは敗戦を過ぎても継続していた。ダワー氏はこれを「仕切り型資本主義」と呼ぶ。軍と官僚が仕切る総動員態勢によって戦争が遂行されたのと同じやり方で、戦後も、社会は国民以外のものによって仕切られてきた。
 政権交代は、55年体制が覆い隠してきた岩盤に亀裂を作ったといえるだろう。天下り利権や省益を守ることに傾斜してしまう官僚組織、積み上がるばかりの財政赤字。いまや、仕切り型資本主義が機能不全に陥っていることは誰の目にも明らかとなった。
 外交・安全保障も同様だ。普天間基地移設の迷走、そして日米核密約問題は、憲法9条の平和主義を掲げながら沖縄を基地の島とし、核の傘の下からヒロシマ、ナガサキの被爆体験を訴えてきた戦後日本の実相と、今後もその枠組みから脱するのは容易ではないという現実を、白日の下にさらした。
 割れ目から顔を出したものは、私たちが目をそむけてきた「もうひとつの戦後」だった。
■任せきりの帰結
 日米安保条約改定から半世紀の今年、ドキュメント映画「ANPO」が公開される。映像は安保改定阻止の運動が何を問おうとしたのかを追う。
 銀幕で人々は語る。「民主主義は私たちが守らなくちゃ。国は守ってくれないんだ」。戦争の記憶が生々しかった1960年当時、日本人の多くは、平和と民主主義を自らのものにするにはどうしたらいいか、問うた。たとえ失敗に終わろうと、歴史の主人公になろうとした一瞬があった。
 だが、多くの人々が胸にかかえた問いは、その後の経済成長にかき消され、足元に広がった空洞は物質的な豊かさで埋められた。映画を監督した日本生まれの米国人、リンダ・ホーグランド氏は言う。「当時の日本人の顔は今とは違う。彼らはどこから現れ、どこへ行ったのでしょう」
 冷戦下、西側の一員として安全保障と外交を米国に頼り、経済優先路線をひた走るという「昭和システム」は、確かに成功モデルだった。だが、時代が大きく変化した後も、私たちはそこから踏み出そうとはしなかった。
 「仕切り型資本主義」は「人任せ民主主義」とも言い換えられる。任せきりの帰結が、「失われた20年」といわれる経済的低迷であり、「顔の見えない日本」という国際社会の評判だ。
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 さて人手不足解消の一手として「勤勉手当」を支給するといった話題。

 このような書き出しですから、私の気持ちは否定的ということ、皆さんもお分かりのことでしょう。
 勿論、プロフェッショナルに対する対価は「ペイ」することなのでしょうが、目の前にニンジンぶら下げるような評価制度は如何なものでしょう???給与が安いならまず周りとの是正を図り、継続した人事評価制度と雇用制度を確立させるのがまず為すべきことではないかな?これまで何をしてきたのかな?と疑問に感じます。また今後、人材不足は看護師だけではなく他職種にも及ぶことを考えると、他職種からの抵抗感や、市税を投入することで市民からの抵抗感など如何なものでしょうか?

 あとマイナス査定は無いとのこと。マイナス査定があるなら納得出来ますが、この点で非常に抵抗感があります。頑張る人はしっかりと「ペイ」してもらい、頑張らない人にはそれなりに。頑張る人が浮かばれるような制度にしてもらいたいと、私は常々思っています。

 いずれにしても長い目で見る必要がありますが、医療の質が担保されなければ意味の無い制度ですね。


最高100万円の勤勉手当 市民病院が看護師確保で 共同通信 8/14
 
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081401000519.html
 三重県の松阪市立松阪市民病院は4月から、仕事で成果を挙げた看護師に、通常のボーナスとは別に最高で年100万円の勤勉手当を支給する新たな人事評価制度を導入した。看護師の意欲を高め、優秀な人材を確保するのが狙い。同病院によると、人事評価を昇任の参考にする公立病院はあるが、給与にまで反映させる例は珍しいという。
 同病院の看護師は201人(7月現在)で、本来の病床に対応した人員より60人ほど少ない。3年目ごろまでの看護師は、民間や県立病院の同年代の看護師に比べ月給で2万~3万円安く、低賃金を理由に退職する例もあったという。
 新人事制度では、看護師個人の技能や専門性のほか「学習心」や「思いやり」など8項目について、上司が点数で評価し5段階に格付け。役職や勤続年数と連動して手当額が決まり、評価が最低ランクの新人でも10万円、看護部長級で最高ランクだと100万円が支給される。マイナス評価はないため、現在の給与が下がることはない。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 健康診断や今回の記事のような遺伝子診断など、簡単に受けることのできる検査ビジネス花盛りです。

 我々臨床検査部門も遺伝子検査などの検査を行っていますが、非常にデリケートな問題に直面することが多いです。というのも、個人情報保護法により、個人を特定出来ない形で研究的検査や診断的検査を行うのが常であり、匿名化作業というものがついてきます。まずこの倫理的な問題をクリアできているのかが問題点の一つ。もちろん個人の了解を得た形で検査は実施されており、承諾書などもしっかりと取られているのだろうとは思いますが、万が一、セキュリティネットが破られた場合、個人情報はどうなるのだろうかということが問題点の第二。

 第三の問題点として、科学的根拠や客観的データがしっかりと蓄積されていないものに対して一般の方々が、確定的と捉えてしまう恐れがあること。確定診断的な検査も当然ありますが、占いなどのレベルで検査を語って欲しくないということ。

 第四の問題点として、現在臨床検査データを含む医療情報の標準化が立ち遅れている現状、標準化に対し抑止的に働く、いわゆる低品質なデータが氾濫することにより、ひいては医療全体の質の低下に繋がってしまう危険性があること。

 その他にも書けない問題点は多々ありますが、私がこれまで再々お伝えしてきたことは、医療をビジネスとしてのみ捉えてしまうことに対し、非常に大きな抵抗感があります。

 規制緩和が叫ばれておりますが、このような分野に対してはやはり慎重に取り組むべきであり、法的規制が必要であると私も思います。また人の未来への可能性を否定してしまうようなものは、私には受け入れられないことです。

 いずれにしても、高い「占い」料ですね。


【読売新聞社ニュース 2010/08/14】
 遺伝子ビジネス野放し、根拠不明確な例も…規制求める声 「子の才能」「肥満リスク」検査で判定
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29381
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 インターネット通販で手軽に受けられる遺伝子検査が増えている。がんやアルツハイマー病のリスクが分かるとするものや、子供の「才能」が分かるとうたうものまである。
 ただ、科学的根拠は必ずしも明確でなかったり、説明が十分でなかったりするものも多く、日本人類遺伝学会や専門医らは「利用者に大きな誤解と不安を与える恐れがある」「遺伝情報は血縁者にも影響を与える重大な個人情報。専門家のカウンセリングなしの検査は危険」と警鐘を鳴らしている。
 経済産業省の今年2月の調査では、遺伝子検査を行う業者は330あった。インターネット通販やクリニックなどで販売され、肥満のタイプや生活習慣病のリスクのほか、がんやアルツハイマー病のリスク判定をうたうものなどがある。健康食品などの販売につなげる例や、肥満や骨粗しょう症の遺伝子検査を客に受けてもらい、結果に応じてエステメニューの提案に利用するエステサロンもある。
 子供の「才能」がわかるとするものも登場。今月初め、東京都内で説明会を開いた会社は、遺伝子検査で知性、運動、芸術など6分野の「才能」がわかるという商品を販売。綿棒でほおの内側の粘膜をぬぐい取ったものを開発元の中国企業へ送り、遺伝情報を解析した結果を受け取る。知性分野なら、記憶力、理解力など6能力について、「優秀」「良好」「一般」「不利」の4段階に評価されて戻ってくる。料金は5万8000円。6月からインターネットで販売を始め、約200件の申し込みがあった。
 「世界中の論文を基にしていると聞いた。科学的根拠はあると判断している」と同社社長。一方、説明会を聞いた北里大学臨床遺伝医学講座の高田史男教授は、「説明文書を読んでも、遺伝子の機能の説明と、それが人間の潜在能力にどう影響するかという解釈に非論理的な飛躍がある」と疑問を呈する。別の会社では同じ商品を「才能占い」と名付けて販売している。
 遺伝子検査ビジネスには「科学的根拠が十分でないものや結果の解釈が確立されていないものも少なからずある」(高田教授)という。経産省は2004年、客観的データの明示や専門医らによるカウンセリング体制の整備を求める指針を作成したが、強制力はない。
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0814-568号 【情報】 クローズアップ2010:改正臓器移植法・施行1カ月 家族承諾例でも情報開示進まず [kensa-ML NEWS 【情報】]


 一昨日、昨日と通信状態が悪く、ニュース配信出来ませんでした。申し訳ありません。そういった理由で本日のニュースは昨日までの少々古いネタも含まれます。あらかじめご了解ください。

 一昨日、ペルセウス座流星群を眺めようと思っていましたが、何やら疲れが溜まっていたのか、早々に寝てしまいました。朝、起きていた家族に聞いてみると「昨晩は雲がいっぱいで流星群は見えず・・・[もうやだ~(悲しい顔)]」とのこと。「そりゃあ残念やったねぇ[ふらふら]」と社交辞令を返したものの、内心では「寝たもん勝ちやったな」・・・しめしめ[わーい(嬉しい顔)]

 昨晩もまだ観察できるとのことなので、楽しみにしていましたが、曇って観ることは出来ませんでした。罰があたったかな???[がく~(落胆した顔)]


ペルセウス座流星群:12日夜から13日未明にピークに 毎日新聞 8/13
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100813k0000e040026000c.html
 三大流星群の一つ、ペルセウス座流星群が12日夜から13日未明にかけて活動のピークを迎えた。台風4号が東北地方を横断して太平洋へ抜けるなど全国的に曇りがちだったが、雲の切れ間から、夜空を横切る流星が各地で観測された。・・・続きを読むにはここをクリック
 

 さて夏の風物詩と言えば花火です。花火師の方々が大活躍のこの季節なのですが、素人目に見ても危険なこの仕事、やっぱり年に数回は事故が発生しているようです。ロケット技術を花火にも・・・なるほど!なのですが・・・


産業技術総合研究所:ロケット技術で安全な花火を 毎日新聞 8/13
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100813mog00m040003000c.html
 夏の夜空を美しく彩る花火。だが全国で年数十件の爆発事故が起き、数年に1度は死者も出る。産業技術総合研究所「爆発安全研究コア」(茨城県つくば市)の松永猛裕(たけひろ)高エネルギー物質研究グループリーダーたちは、より安全な花火の開発を進めている。
 花火の玉は通常、火薬を米のりで固めて形を作る。爆発事故の多くは、この状態の火薬に、不慮の摩擦や衝撃が加わって起きる。もっと爆発しにくい花火がほしい。松永さんたちは、のりの代わりに「ポリブタジエン」という化学物質で火薬を固めようと考えた。
 この物質は、ゴムの仲間で弾力があり、与えられた衝撃を吸収する。火薬の粉の間に入り込み、粉と粉を分離して少しずつ燃やす効果もある。
 実は以前から、宇宙ロケットの打ち上げ用火薬に混ぜて使われていた。打ち上げでは60トンもの火薬が、ポリブタジエンの効果で、爆発せず一定の速度で燃えてロケットの飛行を安定させる。
 花火の火薬をポリブタジエンで固め、力をかけて摩擦して、爆発するかどうか実験した。のりで固めたものが爆発する力の4倍で試しても、ポリブタジエン入りは無事だった。火薬におもりをぶつける実験でも、爆発しにくさが確認できた。打ち上げた際に美しい色が出るよう、火薬も改良して98年に発表した。
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 ここからは医療関連ニュースに移ります。

 今年は酷暑による熱中症のニュースが後を絶ちませんが、以下のニュースはちょっと内容的に???と私は思いました。確かにお亡くなりになったのは夜間が多いのでしょうが、熱中症に罹ったのは夜間が多いのでは無く誤解を生むような言い回し。むしろ昼間に体調不良となり熱中症に罹った方々が非常に多く、熱中症を軽く見た?ケースが多いのではないかな?と私は感じました。


熱中症死、4分の1が夜間 東京都調査「水分補給を」 朝日新聞 8/13
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008120417.html
 東京23区内で最近、熱中症で死亡した人の少なくとも4分の1は、気温が高い日中ではなく、夜間に亡くなっていたことが、東京都が12日発表した調査結果でわかった。都は、熱帯夜にエアコンなどを使わず、水分が不足した状態で寝ていると、体温調節が難しくなることが原因とみて、就寝前の水分補給や室温管理を呼びかけている。
 異状死の原因を調べる都監察医務院が、梅雨明けした7月17日から今月6日までの21日間に扱った死亡例を調べた。熱中症が死因だった人は96人で、死亡推定時間帯は昼間(午前5時~午後5時)が37人(39%)、夜間(午後5時~午前5時)が24人(25%)、不明が35人(36%)。不明を除くと、約4割が夜間に亡くなっていた。
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 さてこのメールニュースでも再々配信してきました子宮頸がんワクチンに関する話題をお届けします。

 公費助成を決定した自治体が多い中、ワクチン接種率が上がらないのは何故なのでしょう?私も対象となる娘がおりますが、学校や自治体からの広報は皆無というのが現状です。ワクチンを打てば必ず予防出来る訳ではないことや少なからず副作用の可能性があるということなど、広報の更なる充実が求められるのではないでしょうか?「無知の恥」とならないようにしてもらいたいものです。

 本メールニュースや自身のブログ等を通じて若い方々から質問や相談を受けることも結構増えてきているのですが、このワクチンに関するものも結構な数があります。政府や地方公共団体もカッコだけではなく本腰を入れてもらいたいものです。


子宮頸がん ワクチンの普及を急ぎたい(8月13日付・読売社説)
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100812-OYT1T01107.htm
 若い女性に増えている子宮頸(けい)がんの本格対策として、政府が、予防ワクチンの接種費用を、来年度から公費で助成する方針を打ち出した。
 子宮頸がんは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスの感染が原因で起きる。
 HPVは主に性交渉を通じて感染するが、10歳代前半でHPVワクチンを接種すれば、6~7割の感染を防ぐことができる。
 子宮頸がんを予防する効果は極めて大きいと期待され、世界で接種が拡大している。日本でも昨年10月、このワクチンの安全性と有効性が政府に承認された。
 公費助成により、HPVワクチン接種が国内でも広く普及するはずだ。厚生労働省は今後、助成額や対象年齢などを詰め、来年度予算案に盛り込むという。検討を急いでもらいたい。
 現在、HPVワクチンは任意の接種だ。期間を置いて計3回繰り返す接種の費用約5万円は、原則全額を自己負担する。はしか、ポリオのワクチンのように、定期接種の対象にはなっていない。
 厚労省の6月末の集計では国内114自治体が、負担軽減のため公費助成している。ただ、全自治体の1割足らずだ。助成額も半額以下という所が少なくない。医学関連学会、患者団体などから、国の助成を求める声が出ていた。
 子宮頸がんは国内で年に約1万5000人が発症すると推計され約3500人が死亡している。特に近年は、20~30歳代に患者が急増している。
 10代前半の特定の年齢全員に接種費用を助成すると、年に約200億円の予算がかかるとの試算もある。だが、ワクチン接種で多くの女性の命が救われることを考えると、多額ではない。
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 まさに世の中見ていれば「のど元過ぎれば」のことばかり。何の教訓も得ていない対症療法的な方が非常に多いことに対し危惧しています。「天災は忘れたころにやってくる」と言いますが、次なる脅威が迫っていることに対し危機感を持った自覚を国民一人一人が持ってもらいたいもの。このような事態となっている責任は平和ボケしている国民性によるところが多いのでしょうが、先ほどのニュース同様、広報活動の継続性に依存していることも否めないと私は思います。


社説:新型終息宣言 のど元過ぎた時こそ 毎日新聞社説 8/13
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100813k0000m070118000c.html
 この100年で4度目のインフルエンザ・パンデミック(世界的流行)に公式の終息宣言が出された。
 一部で流行は続いているが、全体として「新型」は「季節性」に振る舞いを変えつつある、というのが世界保健機関(WHO)の見解だ。
 この時期になったのは、冬の南半球などを監視していたためで、日本ではすでに関心が薄れている。しかし、これでさらに気が緩むようでは困る。
 新型の特徴である「持病のない子どもや成人の中に重症化する人がいる」という傾向は、今後も続く可能性がある。子どものインフルエンザ脳症も要注意だ。地域によっては、通常の季節性より大きな流行が起きる恐れもある。
 予測の難しい感染症だけに、適切な監視体制の維持は欠かせない。薬剤耐性のウイルスや、病原性の変化した変異ウイルスの出現にも注意を払いたい。
 新型対策で広まった手洗いの励行なども忘れないようにしたい。ワクチンも感染拡大を防ぐひとつの手段だ。今季は、新型、A香港型、B型の3種類混合で、優先接種はない。
 今回の新型ウイルスは恐れられた強毒ではなく、日本は死者数も少なかった。しかし、それは幸運だったと考えたほうがいい。
 インフルエンザの性質を考えると人類は今後も必ずパンデミックに遭遇するだろう。強毒の鳥ウイルスが人型になる可能性は今も否定できない。豚からやってくるウイルスにも病原性の高いものはありうる。
 だからこそ、今回の教訓を生かし将来に備えることが何より大事だ。その視点からみると国の検証は物足りない。厚生労働省が関係者から意見を聞き報告書をまとめたが、不十分な部分が見受けられる。
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 次の話題に移ります。

 お酒に酔いやすい人、酔いにくい人の違いは肝臓におけるアルコールを分解する酵素を持つか持たないか、ということにかなり依存していることはよく知られていることですが、この内容も同じようなものなのでしょうか?

 今後遺伝子解析が進んでくれば、かなりの予防効果に繋がるものと予想されますね。


胃粘膜修復の酵素特定…都臨床医学総研など 読売新聞 8/13
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29362
胃潰瘍予防に応用も
 胃の粘膜を修復する働きがある酵素を、東京都臨床医学総合研究所などの研究チームがマウス実験で突きとめた。
 胃潰瘍(かいよう)などの治療や予防への応用が期待される。米学術誌プロス・ジェネティクスに発表した。
 胃は、細菌や胃液などから粘膜を防御したり、修復したりするため、粘液を分泌している。出血性の胃疾患は粘液の成分などに問題があると生じる。
 研究チームは、胃粘膜表面の粘液分泌細胞がつくる酵素「カルパイン8」「同9」に着目。これらの酵素を作れないように遺伝子操作したマウスにアルコール濃度40%の溶液を飲ませたところ、胃粘膜に損傷がみられた。
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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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