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0510-640号 食中毒の基礎知識と関連情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 一か月ぶりくらいの配信となります。ご無沙汰しております。

 過ごしやすい時期はあっという間に過ぎ、日中は少し蒸し暑く初夏のような日差しを感じる今日この頃ですが、皆さん、如何お過ごしでしょうか?

 実は先月の16日に、小島英明先生という本当に大切な方を亡くしました。十数年前、現在私が在籍している施設がまだ国立神戸病院という名称であったとき、元私の上司でもあり「師」「支」「志」といった様々な意味で「し」である先生の大親友ということで紹介されたのが初対面。初対面の時から気さくに話しかけていただき、それからもずっと本当に良くしていただきました。ちょうどお会いした頃は、現在も継続している標準化を含めた活動では、残念ながら一部を除きほとんどの臨床検査部門の方々には受け入れられない状況で、いわば四面楚歌に近いもの。そのような中でも先ほどの「し」の先生と共に「新井君は正しいよ。正しいことをしているのだから前を向いて進みなさい。」といつも叱咤激励していただいていました。国立京都病院に赴任して直ぐの頃、東京で研修があり、前泊予定だった私を東京駅で数名の方々で出迎えていただき、そのまま飲みに引き連れられていく(要するに拉致られた)など、また神戸に再び戻った年には数家族で飲み会をしていただくなど、思い出を語れば数えきれないくらいであり、本当に大きな理解者であり支援者でした。その大切な方を亡くし、また東日本大震災で数名の仲間を亡くし、また数名のお知り合いの方々が行方不明といった状況では、とてもメール配信する気にはなれず、緊急性のある情報配信の必要性も薄れてきたため、喪に服しておりました。

 先週の土曜日5月7日に東京で「小島先生を偲ぶ会」があり、日帰りではありましたが、参列し、お別れをしてきました。耳元で「新井君、もっと頑張らんかい!」の声が聞こえた気がして、こうして再びメールニュースを再開することにしました。小島先生や仲間たちの思いを汲み、代わりになることなど到底私には出来ませんが、私に出来ることを行い、精一杯前を向いて歩こうと思っています。全くの未熟者の言いたい放題配信ではありますが、今後とも末永く宜しくお付き合いください。

 東日本大震災から二か月を経過し、復旧から復興へと変化を見せる被災地ですが、まだまだ厳しい生活を余儀なくされる方々が多数おられます。慢性疾患などへの対応も人手が足りずまだまだの状況ですね。被災地に飛んでいきたい気持ちは山ほどあるのですが、私自身はまた違った側面から自分にしか出来ないことを模索しようと気持ちを切り替えています。このメールニュースもその一つであり、出来る限り多くの方々に必要な情報をご提供したいと考えておりますので、メールニュースの配信をご希望される方がおられましたら、私宛お知らせいただければ幸いです。


 さていつものように社説、コラムのご紹介から。まずは天声人語のご紹介です。

 この数年、巷では「私的に・・・」と言われる方が年齢に関係なく多いですね。実は私はこの言葉が大嫌い。柔らかい言い回しかもしれませんが、どうも責任回避のような気がして私は絶対に使うまいと心に決めています。「私的には・・・」ではなく「私は・・・」と言いたいですね。そのようなことを感じたコラムでした。しかしコラムを書かれている方も観察力が鋭いですね。私であれば、気にも留めなかった言葉なのですが・・・


天声人語 朝日新聞コラム 5/9
 
http://www.asahi.com/paper/column20110509.html
 先ごろ、私鉄の車内放送に感心させられた。「次は○○」に続いて「降り口は右側です」とでも言うところを、「右側のドアを開けます」と妙に力強い。「私が」の主語はなくても責任感がにじむ言い回しだった
▼これが頼もしく響くのは、世に「ひとごと調」があふれているからだろう。原発事故をめぐる言説もしかりだが、珍しいことに、当事者の覚悟が透ける言葉を菅首相から聞いた。浜岡原発を丸ごと止めてくれという要請である
▼浜岡は来るべき東海地震の震源域にあり、福島第一の教訓から防潮堤を設ける手はずになっている。列島の大動脈にも近く、放射能が漏れたら大ごとだ。大地震は明日かもしれず、まずは停止し、備えに万全を期すのが常識である。首相は正しい
▼ただ、「俺が止めた」という実績を急(せ)いてか、夏の電力不足やエネルギー政策への影響をつぶさに吟味した様子はない。なにしろ、首相の言動はここまで「思いつき」が多かった
▼浜岡の緊急会見も、案の定、菅おろしへの先手、延命工作だと批判された。国民の安全が政局絡みで語られてはたまらない。信望が厚い指導者ならば、要請はもっと支持され、中部電力に即断を促したはずだ
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 さて今日の特集は「食中毒」。食中毒に関する情報や記事を集めてみました。生肉がどうとかこうとかいう前に、一般の方々に広くしっかりとした知識を身に着けてもらいたいものです。元々、生肉を食するというのはリスクを伴うのは当たり前で、特に免疫力の低い低年齢者や高年齢者は食するべきでない!と私は思います。もちろん食中毒を発生させた企業は、報道からの情報が集まれば集まるほど、あまりにも営利目的のため常識を無視したことばかりを繰り返しており、社会的制裁を受けて当然とは思いますが、消費者側にも責任の一端はあると思います。私ならそこら辺に落ちているものを食しても大した被害を被らないとは思いますが、念のため生肉を食さないようにしていますし、子供のお弁当などに入っているミートボールなどにおいては、どのような経路で作られたものかまた原材料についても非常に怪しいものもあり、我が家では絶対に食しません。やはり安全というものにはお金がかかるということでしょうし、それは医療現場においても同様。ケチりすぎて良い仕事など出来ません。必要な部分まで削りすぎると必ずしっぺ返しに遭います。今回の食中毒事件のように削りなさすぎも問題でしょうが・・・


食中毒
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E4%B8%AD%E6%AF%92
 食中毒(しょくちゅうどく)とは、有害・有毒な微生物や化学物質等毒素を含む飲食物、水を人が口から摂取した結果として起こる下痢や嘔吐や発熱などの疾病(中毒)の総称である。

【食中毒の種類】
 食中毒は、その原因になった因子・物質によって、(1) 細菌性食中毒、(2) ウイルス性食中毒、(3) 化学性食中毒、(4) 自然毒食中毒、その他に大別される。
 食中毒の直接の原因は、飲食物などに含まれていた有害・有毒な原因物質を摂取することによるが、その原因物質が直接に毒物として作用する場合と、原因物質が微生物であり、その増殖によって消化管の感染症を発症する場合に分けられる。広義には、前者を (a) 毒素型食中毒、後者を (b) 感染型食中毒と呼ぶ。(3) 化学性食中毒や (4) 自然毒食中毒はすべて (a) 毒素型食中毒である。(1) 細菌性食中毒や (2) ウイルス性食中毒では、その原因微生物によってタイプが異なり、(b) 感染型食中毒を起こすものと、(a) 毒素型食中毒を起こすものがある。(1) 細菌性の毒素型食中毒の場合、原因となる細菌が食品中で増殖するとともに毒素を産生し、その食品を汚染することが食中毒の原因となる。この場合、増殖後に細菌を殺して除いても、毒素が残っていれば食中毒が発生する。また (1) 細菌性食中毒では、病原菌が消化管内で増殖する際に初めて毒素を生成するものがあり、生体内毒素型食中毒と呼ばれるが、これは感染型と毒素型の中間に位置するものとして、中間型食中毒とも呼ばれる。
 梅雨で高温多湿となる夏期に、最も食中毒の発生件数が多くなる。そのほとんどは細菌性食中毒である。しかしこれ以外の季節でも、冬期には牡蛎が原因とみられるノロウイルスが原因の食中毒が多く発生する。また、キノコやフグなどによる自
然毒食中毒は、それぞれその食材の旬にあたる秋から冬にかけて多く発生する。
 かつては、人から人へ感染が及ばないものといわれていたが、O157 などの腸管出血性大腸菌やノロウイルスは患者から患者へ感染するため、近年、国際的には食感染症として伝染病とあわせた対策がとられている。


病原性大腸菌の種類
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C
腸管病原性大腸菌(EPEC, enteropathogenic E. coli)
 小腸に感染して下痢、腹痛等急性胃腸炎をおこす。
腸管侵入性大腸菌(EIEC, enteroinvasive E. coli)
 大腸に感染して赤痢様の症状をおこす。
毒素原性大腸菌(ETEC, enterotoxigenic E. coli)
 小腸に感染し下痢をおこす。増殖の際、毒素を産生する。
腸管出血性大腸菌(EHEC, enterohemorrhagic E. coli)
 腹痛、下痢、血便をおこし、ベロ毒素産生により溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症をおこす。O157(Escherichia coli O157:H7) などが知られている。
腸管付着性大腸菌(EAEC, enteroadhesive E. coli)
腸管凝集性大腸菌(EAggEC, enteroaggrigative E. coli)


 厚生労働省HPにも食中毒に関する情報が掲載されています。詳細にまとめられていますので、一見の価値ありです。
 
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/


 O157に関しては、平成8年に大問題となって以来、かなり注目を浴びているものですが、O111に関しては一般にあまり知られていなかったものではないでしょうか?朝日新聞に掲載されていましたので、ご紹介します。


肉の食中毒、O111なぜ怖い…子どもやお年寄り要注意 朝日新聞 5/7
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201105060442.html
■大腸菌の仲間が毒素をつくる
 O(オー)111やO157など「腸管出血性大腸菌」と呼ばれる大腸菌の仲間が怖いのは、「シガ(ベロ)毒素」と呼ばれる毒素を作るからだ。この毒素は血管の内側にくっついて、血管や細胞を破壊する。腸管の血管につくと出血を伴う腸炎が起こり、血便が出る。毒素が腎臓に回ると、「溶血性尿毒症症候群(HUS)」になり、腎臓が働かなくなる。脳内に入れば、脳神経細胞に障害が出て、脳症が起こる。
 腸管出血性大腸菌の中でO111は1割に満たない。厚生労働省によると、この10年で国内の食中毒患者はゼロだった。一方で、O157は9割を占め、この10年で約2600人が発症、10人が死亡している。
 O111で重症化しやすいのは、抵抗力の弱い子どもや高齢者だ。成人でもO111が大量についた食品を食べれば危険だ。理由は不明だが、女性は男性より重症化しやすいとされている。
■食肉処理時に菌がつく可能性
 腸管出血性大腸菌は家畜の腸内に生息し、皮膚にも付いている。普段食べる肉は筋肉部分でここには本来いない。しかし、家畜をと畜解体する際に細菌が肉の表面に移ることがある。と畜場でも腸管の中身が出ないよう処理し、ナイフや機械を消毒しているが、品川邦汎・岩手大名誉教授(食品微生物学)は「生きものである家畜を完全に消毒はできず、細菌をゼロにはできない」と話す。
 ユッケは加熱処理しないため、菌が付いていれば、そのまま口に入る。汚染されたものを放置すれば、細切れにして肉の表面積が増えた分、増殖も激しい。
 焼き肉店1161店舗が加盟する全国焼肉協会(東京都)は2008年秋、ユッケの製造マニュアルを加盟店に配布した。肉を0~4度で保管することや、専用の包丁、まな板、味付け用ステンレスボウルを使うなどの注意点を挙げた。しかし、加盟店でどれだけ実践されているかはわからない。フーズ社はこの協会には加盟していなかった。
■乳幼児や高齢者は加熱して
 牛肉は肉の表面を削りとるなど、厚生労働省の衛生基準を守って処理すれば、飲食店は客に生でも提供できる。同省は「大部分の営業者は基準を守って適切に処理していた」とみている。
 衛生基準は1998年に作られた。と畜場、食肉処理施設での加工や飲食店での調理法を定めた。基準に沿って処理した肉は「生食用」と表示し、と畜場や食肉処理場の名前なども示すよう求めている。
 ただし、大腸菌が牛の肉の表面につく危険はあり、感染症の専門家は「菌が肉についてしまえば、表面を削るなどしても、食中毒のリスクは消えない」と話している。
 消費者向けに生食の危険性を啓発する自治体も多い。東京都は専門のサイト(
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/nama/)で注意喚起している。
⇒ 続きはこちら
 

 生肉に関する危険性につき各社こぞって記事を書いています。今号では読売新聞のものを掲載しますが、こんなこと当たり前のことであり、何をいまさら・・・の感があります。現代人は清潔空間でしか生きられなくなった言わば虚弱体質なのだから、その辺をしっかりとわきまえるべきでしょうね。また当たり前のことをさも最新情報!のように伝えている各報道機関には辟易します・・・


生肉、新鮮でも油断禁物…十分加熱し食中毒予防 読売新聞 5/9
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=40464
 焼き肉チェーン店の集団食中毒事件で、国の衛生基準を満たしていない食肉を生で食べることには、危険があることが明らかになった。
 ユッケや刺し身、スシなど生肉を使った料理を出す飲食店も多い。これまでも食中毒は発生しており、その危険について知っておきたい。
 「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件では、生肉で作るユッケが原因とみられている。厚生労働省は1998年に牛、馬用の「生食用食肉の衛生基準」を通知し、「専用設備を設ける」「表面の細菌汚染を取り除く」などを示している。
 しかし同省によると、2009年度、通知に基づいた食肉の出荷実績は、馬肉と馬のレバーだけ。馬肉は「馬刺し」での消費が多いが、牛は生食を想定した食肉加工処理が行われていないという。鶏肉は生食の衛生基準すらない。
 食肉を生で食べたことが原因とみられる食中毒が増えているとして、東京都の食品安全情報評価委員会は、09年に消費者と飲食店にアンケート調査を実施している。
 消費者1000人のうち、3か月以内に食肉を生で食べた人は40%に上った。食べた場所は「飲食店」が80%、「自宅」が19%。よく食べる料理は「牛肉のユッケ・タルタルステーキ」が最も多く、次いで「牛肉のたたき」「馬肉の刺し身」「とりわさ・鶏のたたき」など。生肉を食べた人で、腹痛や下痢などの「体調不良を起こしたことがある」と回答した人も29人いた。
 飲食店112事業者のうち、57%が3か月以内に生肉の料理を提供。使った肉は「仕入れ元が生食できるとした肉」「新鮮だと自分や責任者が判断した肉」など、食肉業者や店が生食用と判断していた。
 国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦さんは「これまであまりなじみがなかった生の肉を食べる習慣が急速に広がっている。これから夏にかけては、食中毒菌が増えやすくなる」と警告する。
 生肉で起こりやすい食中毒には、腸管出血性大腸菌のほか、カンピロバクターによるものがある。どちらも家畜の腸管内に生息する細菌だ。食肉処理や調理の過程で、肉の表面などが汚染され、菌が増殖して食中毒を起こす。感染者の糞便(ふんべん)から、手指を介して感染が広がることもある。下痢や腹痛、嘔吐(おうと)、発熱が典型的な症状だ。
⇒ 続きはこちら
 

規制形骸化で中毒被害拡大 "無法状態"の牛肉生食 共同通信 5/6
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/5/6/136149/
 富山、福井で相次いだ焼き肉チェーンの集団食中毒は、4日までに3人が死亡、有症者が60人以上に広がる事態に発展した。不適切な牛肉の生食が原因とみられ、各県警が感染ルートの解明を進めるが、焼き肉店で生食の基準を満たしていない牛肉が広く提供されている実態も明らかになってきた。業界内外では厳格な衛生基準や生食に対する認識自体の見直しの必要性が指摘されている。
▽無法状態
 「ほかの焼き肉屋と同じように(加熱用肉を)ユッケに使っただけ。安全を考えるなら、法律で生食用以外の肉の提供を禁止すべきだ」。北陸3県と神奈川県で焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」20店を展開するフーズ・フォーラス(金沢市)。相次ぐ食中毒問題を受け、2日に記者会見した勘坂康弘(かんざか・やすひろ)社長は衛生面の不備を認めた上で、形骸化した国の衛生基準を強く非難。"無法状態"が黙認されてきた実情を訴えた。
 同チェーンでは、4月に富山と福井の店舗で食事を取った男児2人が食中毒死し、重症患者は20人以上に。会見翌日には、神奈川の系列店で6人が発症していたことも発覚、富山県警が勘坂社長の事情聴取に乗り出し、問題はさらに拡大する見通しとなった。
▽人気メニュー
 食中毒の原因とされるユッケは「どこの焼き肉店でも最も人気があるメニューの一つ」(焼き肉店主)。牛生肉の細切りを使うため、本来は「生食用」として仕入れた牛肉の使用が前提だが「どの店も加熱用肉を使う」(同)、「店の責任で(加熱用肉を)調理している。業界では慣例だ」(別の焼き肉店)。
▽基準形骸化
 1990年代の生食牛レバーによるO157食中毒をきっかけに設けられた国の衛生基準は、生食用食肉について専用設備での解体、加工や低温保存などを詳細に規定。
 一方で厚生労働省などによると、2007年度以降、正規の生食用牛肉が市場に出荷されたケースはないが、多くの焼き肉店でユッケが依然、人気メニューとして出され続けているのが実態で「違反しても罰則がないため、販売をやめさせることはできない」(厚労省担当者)という。
⇒ 続きはこちら
 

 最後に、東京都福祉保健局のサイトをご紹介しておきます。また関連リーフレットも比較的充実しています。食中毒の防止のためには国民がしっかりとした知識を身に着けるべきで、安全は与えてもらうものではなく、自分で獲得すべきものだということをしっかりと認識する必要があると私は思います。


東京都福祉保健局 食品衛生の窓
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzenjohokan/shokutyudokuyobou.html
【肉の生食による食中毒予防のポイント】
1 お肉は生で食べると、食中毒になることがあります
  とりわさ、レバ刺しなどによる食中毒の原因菌である「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157など)」は、少量の菌で食中毒を起こします。新鮮であっても、菌が付いている食肉を生で食べれば、食中毒になる可能性があります。
2 子どもが食肉を生で食べると、特に危険です
  カンピロバクターによる腸炎は、子どもに多く発生します。また、腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒では、合併症で溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する率が子どもにおいて高く、腎機能障害や意識障害を起こし、死に至ることが
あります。子どもも含めて、カンピロバクターによる食中毒の後、手足の麻ひ、呼吸困難等を起こすギラン・バレー症候群を発症することがあります。
3 「生食用」の牛肉、鶏肉は流通していません
  厚生労働省は、「生食用食肉等の安全性確保について」の通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、平成20年度にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績があったのは、馬の肉・レバーだけでした。牛肉については国内と畜場から生食用としての出荷実績はなく、一部生食用として輸入されているものがありますが、その量はごく少ないものと考えられます。また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性があります。


ちょっと待って  お肉の生食
 
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/05/DATA/20l56f00.pdf

あなたのお店の 食中毒危険度チェック
 
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/nama/files/dantai.pdf


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ゆうのすけ

ご無沙汰しております!^^
先日の焼肉屋さんだけではありませんが 梅雨の走りを感じ始める これからの時期は 食中毒の発生も増えてきますよね!

何かと食べきれない時に 勿体ないと取っておくのも 気をつけないといけない時期になりましたね。。。^^
by ゆうのすけ (2011-05-10 21:37) 

Koji

ゆうのすけさん
 こちらこそご無沙汰しております。ご訪問有難うございました。
 食中毒は梅雨の時期から夏にかけて・・・とのこれまでの認識でしたが、今や年中行事になってしまいました。おそらく梅雨場や夏場は消費者も気を付けているため発生率も抑えられるのでしょうね。細菌やウィルスの性質も変化してきているのも大きな要因でしょう。人間の手が加えられなければ発生しないウィルスや最近の多いこと。医学の発展により致し方のない弊害かもしれませんが、まさにいたちごっこです。
by Koji (2011-05-11 06:48) 

コーミン

尊敬されている方や知人などを亡くされたとのこと。
お悔やみ申し上げます。
昨夜、古い書類を整理していたら、思いがけなく若いころの親しい友人の写真がでてきて、アルバムに加えました。 彼は10年ほど前に亡くなっています。
by コーミン (2011-05-12 11:09) 

Koji

コーミンさん
ご無沙汰しております。
温かいメッセージ有難うございました。
by Koji (2011-05-13 12:49) 

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