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0406-638号 日経メディカル緊急特集●東日本大震災 Vol.5~7 [kensa-ML NEWS 【緊急】]


 申し訳ありません。以下、4/6に配信した記事です。ブログへのUPが遅れています・・・


 まだまだ吹く風は冷たいものの、暖かな日差しとなってきました。病院前の桜も現在二分~三分咲きといったところでしょうか。目に優しい色が増えてきました。先日、「てっぱん」の舞台となった尾道に出かけてきました。千光寺公園のソメイヨシノは一分~二分咲き程度でしたが、しだれ桜はちょうど満開。淡いピンク色って本当に目に優しい色ですね。皆さんにもおすそ分けしようと、下手な写真をかなり撮ってきました。メインブログ:http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/ に近日中にUPしようかと思います。被害に遭われた方々に見ていただいて、少しでも気持ちが休まるようだと良いのですが・・・

 各種学会や企業のほうでは災害医療に対する支援措置として、無料で資料を公開しているところも多数ありますね。ご紹介しておきます。ただし期間限定ですので、お早めに。


【震災関連で論文等を無料公開している主なサイト】
◆NEJM  
 
http://www.nejm.org/page/about-nejm/japan
 日本からのオンラインアクセスを2011年5月1日まで無料公開(購読者以外でもフルテキストの閲覧が可能、ただし1989年以前の論文は除く)
◆米国医学図書館NML(National Library of Medicine)
 
http://eai.nlm.nih.gov/
 2011年4月8日まで無料公開(Emergency Access Initiativeサイトにアクセスし、提示される文字等を入力してログイン) 
◆Medical e-hon  
 
http://mrkun.m3.com/qol/me-hon.jsp?pageUrl=meb/bin/pickup_report_desc.asp
 2011年4月30日まで、「災害医療」関連49コンテンツを無料公開(無料ダウンロードには、Medical e-honの無料の会員登録が必要)
◆医中誌Web  
 
http://www.jamas.or.jp/news/news26.html
 2011年4月30日まで、被災地で医療・救助活動に従事する医療従事者に向けに無料公開(東北地方太平洋沖地震の被災地で、医療・救助活動に従事する医療者が対象。IDとパスワードの発行手続きが必要)
◆医学書院 
 
http://www.igaku-shoin.co.jp/misc/311care_kon.html
 2011年4月30日まで、「今日の診療プレミアムWEB版」を無料公開(サイト上で、IDとパスワードを入力して閲覧)
◆東北地方太平洋沖地震による健康障害の予防・治療に関する学術情報リソース 
 
http://www.server-system.jp/resource/
 京都大学のグループによる、コクラン共同計画(Cochran Collaboration)のエビデンスエイドの翻訳・公開。


 大震災といえば、このところ悲しいというか情けないニュースが続きますね。詐欺事件が後を絶たないようですが、会社の所在地が神戸というもの、これは許せません。便乗商法というか、人の弱みに付け込むというか、これは何とも言いようがありません。詐欺事件のニュースと、今朝の神戸新聞コラムを続けてお届けします。神戸の人間は一番痛みが分かるはずなのに・・・


「放射性物質を体外に出す」ニセ薬をネット販売 読売新聞 4/5
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=39115
 体内被曝(ひばく)への効能をうたい、米国から輸入した健康食品を無許可販売したとして、警視庁は5日、健康食品販売会社社長・梅若文孝(50)(神戸市灘区宮山町1)、同社従業員・千葉なつみ(29)(同)の両容疑者を薬事法違反(無許可販売など)の疑いで逮捕した。
 2人は東日本大震災後、福島県や関東地方などの1000人以上にこの健康食品をインターネット上で販売し、2400万円以上を売り上げていたという。
 発表によると、2人は3月25日、茨城県守谷市の女性(48)に対し、「これを飲めば放射性物質を吸着し、約6時間で排せつする。臨床データもある」などと偽り、米国から輸入した飲料用の健康食品「プレミアムゼオライト」3本を計1万5000円で国に無許可で販売するなどした疑い。同庁によると、体内被曝への効能は確認されていないという。


正平調 神戸新聞コラム 4/5
 
http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0003926348.shtml
 この人のことがずっと気になっていた。芦屋市在住のオランダ人ジャーナリスト、キエルト・ドゥイツさん(51)。東日本大震災が発生した翌日から東北の被災地で一人、取材を続けている
◆来日して約30年。16年前に阪神・淡路大震災を体験した。その際は、母国の新聞社に被害状況を国際電話で知らせた。それ以降、欧米のメディアに向け、アジア各国の大災害の実情を写真と記事で発信するようになった
◆自身も被災者だったドゥイツさんの姿勢は徹底した現場主義である。今回もすぐ大阪空港から新潟に飛び、レンタカーで福島県に入った。今は岩手県陸前高田市で避難所などの様子をリポートする
◆2004年のスマトラ沖地震では津波被害を受けたインドネシア・アチェの惨状を見た。それと比べても、陸前高田市などの市街地の破壊はより深刻に映るという。「歩いても歩いても、がれきと空っぽの建物ばかり。心が押しつぶされそうになる」
◆被災者と同じように寒さに震え、余震におびえながらの取材。励みは現地の人たちの「やさしさ」と「強さ」だという。「つらさを見せないよう、避難所でもみんな明るく笑っている。東北はそんな人たちの力で、きっと立ち直れる」
◆携帯電話で話を聞けたのは、おとといの夜だった。「兵庫県の人間」を自認するドゥイツさんは最後にこう言った。「あの震災を知る私たちなら、こちらの人と一つになれるはず」


 一昨日のニュースで感心したのは、ソフトバンクの孫正義社長。さすがですね。ゴルフの石川選手もとっても爽やか。先ほどの健康食品販売会社社長とは大違いです。しかしもっとびっくりしたのは、安田善次郎氏。安田講堂でお名前だけは知っていたのですが、人物像を全く知りませんでした。匿名ということについて私はとても共感します。私自身、義援金は匿名にしています。一般大衆に影響力のある方々は名前を公表することで効果もあるでしょうが、私のような一般庶民では名前を記載する必要はないでしょうし、誰がしたか分からないほうが受け取る方々が多くの方々からの心を感じることができるかも?と思うから。だから少額ずつ何回も行っています。タイガーマスク運動みたいなものですね。

 あとは集まった義援金をどのように使っていただくか。困っている方々がほんの少しでも救われればと願います。


産経抄 産経新聞コラム 4/5
 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040502580007-n1.htm
 ソフトバンクの孫正義社長(53)が、東日本大震災の被災者のために、個人で100億円を寄付するとの発表には、仰天した。経済界からは、すでに「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(62)や楽天の三木谷浩史会長兼社長(46)らが、10億円の寄付を表明している。
▼彼らに匹敵するような太っ腹な実業家といえば、明治から大正にかけて、数多くの破綻銀行を救い、銀行王と呼ばれた安田善次郎が思い浮かぶ。東京大学の象徴ともいえる大講堂の建設費用を寄付して、「東大安田講堂」にその名を残している。寄付した100万円は、現在では約4億円に当たるという。
▼もっとも安田は、原則として寄付を匿名で行っており、生前は知られていない。それどころか、納得のできない寄付の申し入れにはたとえ少額でも拒否したから、世間では「吝嗇(りんしょく)家」の悪評が広がっていた。
▼大正10年に神奈川・大磯の別荘を訪ねてきた男の凶刃に倒れ、82年の生涯を終えたとき、犯人が英雄扱いされたほどだ。一方、安田の訃報を聞いて、「しまった」と口走ったのが、東京市長の後藤新平だった。
▼安田は、後藤の「東京改造」計画に賛同して、当時の国家予算のほぼ半分に当たる8億円の支援を約束していた。その東京が2年後、関東大震災によって壊滅的打撃を受ける。復興のために後藤が立てた案が大幅に縮小される話を、2週間前に書いた。「安田がいてくれたら」と何度も悔やんだことだろう。
▼被災地となった、東北地方太平洋岸の復興には、気が遠くなりそうな時間と資金が必要だ。「平成の安田善次郎」がいることはわかった。後は「平成の後藤新平」の出現を待つばかりだ。


 大気汚染に追い打ちをかけているのが、海への汚染。汚染水を海に流すことは致し方のないことなのでしょうが、海で生活を行っている方々にとっては、本当に死活問題というよりも命そのものを取られてしまうような感覚でおられるのではないでしょうか?それと東電の現場の方による記者会見も拝見しましたが、現場担当者に謝罪会見させるなんて・・・と正直思いました。首脳陣、特に副社長や社長はどうされているのか?頭を下げるのはトップの仕事じゃないの?と思います。ただし、社会的に反感を買うような会見しか出来ないような方なら、致し方のない処置なのでしょうが、いずれにせよ、感情に訴えかけるようなそのような問題ではなく、事実関係をありのままにご説明すべき問題だと思います。


産経抄 産経新聞コラム 4/6
 
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110406/trd11040603420002-n1.htm
 「キッチンで、おみそ汁の残りをシンク(流し台)に流しそうになる。そんな時は『そりゃいかん、ちょっと待て』と思いとどまり、立ったままゴクゴクといただくことにしています」。水泳の元五輪選手で、引退後はタレントとして活躍していた木原光知子は、平成19年に59歳の若さで亡くなった。
▼その前年、読売新聞に「水を愛す」という題で、エッセーを寄せている。木原は、瀬戸内海環境保全審議会委員などの仕事を通じて、水そのものへの関心も強めていた。
▼とりわけ1杯のみそ汁を流すと、魚1匹が「安心して暮らせる」環境を取り戻すのに、風呂1杯の水で薄める必要があると聞いたときの衝撃は大きかった。以来、冒頭で紹介したような習慣を続けてきたという。
▼そんな木原にとって、目を覆いたくなるような事態が続いている。東京電力は、東日本大震災で被災した福島第1原発内にある、低レベルの放射性物質を含む汚染水を海に放出し始めた。数日かけて、計1万1500トンを流す。
▼高濃度の汚染水の流出を食い止めるために、やむを得ない措置だという。東電によれば、近隣の魚介類を毎日食べ続けても、健康には問題がないそうだ。ならば余計に、担当者が涙ながらに発表する姿はいただけなかった。漁業関係者の不安と、国際社会の疑念をかき立てるばかりではないか。
▼日本は、世界で確認された海の生物の約15%が生息する、豊かな海に恵まれている。東大などが昨年夏、まとめた調査の結果だ。水の浄化でも、世界トップレベルの技術を持っている。「水を愛す」ことでは、どこの国にも負けない日本の誇りを取り戻すためにも、原発事故との戦いには、絶対負けられない。


 福島県各地で行われている被ばくについての説明会Q&A集が掲載されていましたのでご紹介します。分けて考えてもらいたいのが、外部被ばくと内部被ばく。内部被ばくの場合には体外への排泄と体内への蓄積が焦点でしょうし、これについての医学的な確固たるものは確立されていない(というより症例数が少ない・・・放射性ヨウ素と甲状腺がんの関連性くらいでしょうね)のが問題。しかし、大丈夫だと専門家に言われても、無駄だと頭で分かってはいても、子供を持つ親にとっては、子供にリスクを背負わせくないというのが率直な感情だと思います。先の見通しが立たないというのも不安感を煽りますね。原子炉の冷却作業如何でしょうが、冷却作業の、ではなく大局的なタイムスケジュールをある程度示すことはできないものでしょうか?スケジュール通りに出来なかった場合に批判を浴びることが懸念材料なのでしょうが、冷却作業の進捗如何によりスケジュールは変更される可能性が強いというのも国民はすでに納得済みだと思います。それとも先読みできないくらい混迷しているのでしょうか?


放射性物質:Q&A 被ばくはうつらない 福島県対策本部 毎日新聞 4/5
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110405k0000m040128000c.html
 福島県災害対策本部は、県の放射線健康リスク管理アドバイザーを務める長崎大大学院の山下俊一教授と高村昇教授が県内各地で行っている説明会で、参加者から寄せられた主な質問とその回答をまとめた。【関雄輔】

--1時間当たり数マイクロシーベルトの環境に長く住み続けた場合、子供やおなかの赤ちゃんへの影響、将来妊娠した場合のリスクはどのくらいなのでしょうか?
 ◆報道されている値は屋外での線量で、屋内では5~10分の1程度に減ります。現在の状況が続いても、健康リスクがあるとされる100ミリシーベルトまで累積される可能性はありません。同じ線量でも、1回で100受けるより、少しずつ受ける方がリスクがはるかに少ないです。
 チェルノブイリ周辺では、事故当時0~5歳の子供を中心に甲状腺がんの発生率が増加しましたが、妊娠中だった子供で、増加の報告はありません。将来の妊娠に対しても心配いりません。

--現在妊娠中で、飲料水も料理もミネラルウオーターを使っています。水道水で野菜を洗うのが怖いのですが、大丈夫でしょうか?
 
◆基準値以上の放射性ヨウ素が検出された水を飲まないのは賢明な選択です。ただし、数回飲んだからといって心配する必要は全くありません。逆に水を飲まない、ミルクをあげられないというのは、乳幼児の健康に良くありません。野菜を洗ったり、顔を洗ったり、お風呂に入ったりと生活用水に使うのはなんら心配いりません。

--子供を外で遊ばせても大丈夫でしょうか。洗濯物を外で干すのは?
 ◆1時間当たりの線量が10マイクロシーベルト以下であれば、外で遊ばせて大丈夫です。通学も問題ありません。ただ指についた土をよく洗わせたり、上着のほこりを払わせたりしたほうが良いかもしれません。洗濯物については、取り込むときに少し丁寧にほこりを払う程度で問題ありません。

--今後再び放射線量が上がってきたら、どのくらいで気をつけるべきでしょうか?
 ◆国の指標では、線量の累積値が外部被ばくで10~50ミリシーベルト、内部被ばくで100~500ミリシーベルトになる可能性がある場合に、屋内退避か避難を指示するとされています。一時的な線量で判断することはできません。国や県が公表しているデータの推移に注意してください。

--原発周囲20キロ圏から退避しているが、家の中の物を取りに帰りたい。
 ◆20キロ圏内は、退避指示が出ていますので、国から許可があるまで絶対に入らないでください。

--外出する際、どの程度の防護策をとったら良いのでしょうか?
 ◆マスクは放射性物質を防ぐ効果はあまりありません。外出した際の上着は、家に入るときに軽くほこりを払う程度で良いでしょう。ビニール袋に詰める必要はありません。多少の雨も問題ありませんが、念のため傘をさすほうが安心できるでしょう。手を洗ったり、髪を洗うのも、帰宅直後にしないといけないわけではありません。

--浄水器で水道水の放射性物質が除去できるのでしょうか。沸騰させる効果は?
 ◆セシウムについては、浄水場でろ過される際に吸着され、水道水には出ません。ヨウ素は、水道水に出てきて浄水器でもろ過されないと思われます。ヨウ素の沸点は高いので、沸騰させてもあまり蒸発しないでしょう。

--被ばくは人にうつるのでしょうか?
 ◆被ばく自体はうつりません。放射性物質をチリのようなものと考え、きちんと衣類などから払い落とせば、うつることはありません。

--「ただちに健康には影響ない」という言い方をよく聞くが、どう理解したらよいのでしょうか?
 ◆各種基準値は、そのレベルの放射線量の食品や水を1年間食べ続けたら影響が出る可能性があるという目安です。この場合は、数回または1週間程度、基準値を多少超えた食品を食べたとしても影響はありません、ということです。


 あらゆるものを破壊し、飲み込んだ大震災、大津波から一か月を経過しようとしています。まだまだ医療事情が悪いところや支援物資が届かない、医薬品も届かない、何もないところで苦しい日々を送られている方々もまだまだ多数おられることだと思います。今回の大震災では、急性期医療の出番は本当にわずかで、慢性期疾患に対する継続的な医療へと急激に変化しました。また町そのものが流されたため、慢性期疾患患者さんのお薬が無くなってしまうということも多くありました。あらゆるサイトで医薬品に関するデータベースも公開されてはいますが、医薬品そのものがまだまだ足りない状況だと思われます。ライフラインとともに、物資供給ルートの整備も暫定措置ではなく、今後早急に確立しなければなりませんね。


被災の地から 救護所:上 命つなぐ薬、求めて 朝日新聞 4/1
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201104010319.html
 「まだ始められないけど、寒いから中に入って下さい」
 31日朝8時半すぎ、保健室の戸を開けた岩手県立中央病院(盛岡市)の医師、千葉亮祐(ちばりょうすけ)さん(29)が廊下で待つ人たちに声をかけた。約230人が避難生活を送る陸前高田市立広田小学校。1階の保健室が救護所だ。
 診察が始まる9時まで、千葉さんと患者たちがストーブを囲む。「あの日、(津波に襲われた)高田病院にいたんです」「津波が来たら走っても間に合わないね」
 患者は次々にやって来る。診察が始まるころ、15人は座れる待合スペースが埋まった。
 家、車、そして人。あらゆるものが破壊され、のみ込まれたあの日から、3週間になる。
 広田小は広田半島の真ん中辺りの高台に立つ。半島は東側からも西側からも津波に襲われ、一時は市街地から半島への道路が寸断された。
 学校は今も水道や電気が復旧せず、住民たちは給水車や発電機に頼って生活する。地震直後は、被災した近くの診療所の医師が住民を診ていた。21日、県立中央病院から応援が来た。
 患者の多くは、高血圧や脂質異常症といった持病をかかえ、津波で薬を流されたり、薬がなくなってもガソリン不足で病院に行けなくなったりした。
 臼井伸夫(うすいのぶお)さん(76)も血圧を下げる薬を流された。数日前、別の医師に処方された薬を飲んでいたが、血圧が下がらないのが気がかりだった。
 25日、交代で来た医師の桐田美帆(きりたみほ)さん(26)が臼井さんを診た。血圧は上が169で下が98と高い。でも、桐田さんはこれまでの薬で様子を見ようと判断した。「血圧を毎日測ると、もう少しお薬を足したほうがいいかどうかわかるので、ここに測りに来て下さいね」と伝えた。
 言葉を聞いて、臼井さんは少し安心した。睡眠や運動の不足も影響しているかもしれない。
 続いてやって来たのは、臼井さんと同じ集落に住んでいた佐藤安夫(さとうやすお)さん(81)。自宅が津波で流された。被災後に処方された薬が残り少なくなり、追加してほしいというが、名前が出てこない。「なんとかファリン」というのが精いっぱいだった。
 「ワーファリン? それともバファリン?」「心筋梗塞(こうそく)とか脳梗塞って言われたことある?」「脚の付け根から管(くだ)っこ入れたことある?」。桐田さんはゆっくり質問を重ねていく。
 佐藤さんは30人余の住民らと寝起きする教室から薬の袋を取って戻った。血液が固まるのを防ぐ薬が残りわずかだった。
 桐田さんは4日分を処方し、さらに2週間分を盛岡から届けてもらうよう手配した。佐藤さんは「薬が少なくなると心配。もらえて安心しました」と口元を緩めた。
 桐田さんは、約100種類の薬剤リストと薬辞典を繰り、患者に合う薬を探しては、「ここにはないですよね」「これはまだありますか」と薬剤師の鈴木友和(すずきともかず)さん(31)に尋ねた。鈴木さんは勤務していた陸前高田市内の調剤薬局が津波に流され、15日からボランティアで救護所に詰めている。
 25日午後、近くに実家がある戸羽和美(とばかずみ)さん(19)が訪ねて来た。「お花持ってきたんです」。白い一輪の花を看護師の女性に手渡すと、すぐに出て行った。
 東京で働く戸羽さんは前日、ようやく実家にたどり着き、1週間近く連絡がとれなかった母親や祖父と再会した。自身も通った同校に救護所があると聞き、「癒やしになれば」と、実家の庭に咲く花を摘んできた。
 「うれしいですね」。患者たちの対応に追われる看護師たちが笑顔になった。
 ほっとする間もなく、今度は焦った様子の男性が入ってきた。近くの中沢浜公民館に身を寄せる佐々木芳夫(ささきよしお)さん(60)。「薬がまだ届かないんです」
 2008年夏に軽い脳梗塞を起こして以来、血液が固まるのを防ぐ薬を毎日のみ続けていた。津波で家の中のものをほとんど流されたが、泥だらけの容器に入った5日分の薬を長女(27)が見つけてくれた。地元の人に何とか薬が手に入るよう頼む一方、少しずつのんでいた薬は2日前になくなった。
 「再発したらどうしよう」。不安でたまらなかった。(南宏美)


被災の地から 救護所:中 脳梗塞再発の不安抱えて 朝日新聞 4/2
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201104020200.html
 被災者約230人が暮らす岩手県陸前高田市立広田小学校。3月25日の午後、保健室に設けられた救護所に、別の避難所にいる佐々木芳夫さん(60)が焦った表情でやって来た。
 脳の動脈が詰まる脳梗塞(こうそく)を患ったことがある。再発を防ぐため、血液を固まりにくくする薬を飲んでいたが、地震後、足りなくなって困っていた。
 「薬を飲んでた時は血圧が120くらいだったのに、4日前は140でした」。持ってきた薬の説明書を医師に見せた。
 2008年、土用の丑(うし)の日。市中心部で仕出し業を営む佐々木さんはウナギをたくさん焼き、ひどく疲れた。夜、自宅で家族と食事していたら、おかずやビールが口の端からこぼれた。言葉もはっきり話せない。
 翌日、県立病院で「脳梗塞の疑い」と診断され、入院した。脳血管の状態をみる検査には、手足や言葉が不自由になるリスクがあると説明された。
 店の借金を返し終え、「バリバリ稼ごう」と思っていた矢先。「後遺症が残ったら働けない」。迷ったが、妻の礼子(れいこ)さん(57)らに励まされ決心した。
 最初に詰まった細い血管以外、異常はなかった。退院のとき、医師に忠告された。「治ったと思って薬をやめたり、たばこを吸ったりして、再発する人が多いんですよ」。その後、薬を欠かさず、30年以上吸っていたたばこもやめた。
 今年3月11日、いつも通り、生のタマネギを「体にいいはず」と食べ、薬を飲んで働いた。午後、弁当の空き箱を回収して店に戻った。厨房(ちゅうぼう)で洗い物をしていた礼子さんと長女(28)に「回収してきたよ」と声をかけ、空き箱を置いた。
 その時、地面が大きく波打った。店から海岸まで直線で約500メートル。「とんでもない津波がくる」と思った。礼子さんと長女と一緒に、街の北側の高台を車で目指した。2月に地震が頻発したとき、家族で確認した避難経路の一つだった。
 水がひいた後、広田半島の西側にある自宅に行ってみた。建物は残っていたが、家財道具がほとんど流されていた。
 真っ先に探したものの一つが、薬を入れたプラスチック容器。いくら探しても見当たらず、途方に暮れた。


被災の地から 救護所:下 やっと見つけた薬 節約 朝日新聞 4/3
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201104030077.html
 自宅を津波に襲われた岩手県陸前高田市の仕出し業、佐々木芳夫さん(60)は、脳梗塞(こうそく)の再発を防ぐ薬をなくしてしまった。連絡がとれない次女(26)のことはもっと心配だった。
 次女が勤める市内の保育所は高台にある。「たぶん、津波の被害はないだろう」。
気になりながらも、当日は、店で働く妻の礼子さん(57)、長女(28)と3人で知人宅に避難した。
 翌日、人づてに「(次女が)保育所で炊き出しを手伝っているらしい」と聞き、少し安心した。電話はつながらず、現地までの道も通れなくなっているらしい。14日、ようやくたどり着くと、次女の姿はなかった。
 その数時間後。同僚の家の近くにとめられた次女の車を、偶然通りかかった佐々木さんが見つけた。「死んだと思った」。涙を流して再会を喜び合った。
 家族がそろい、自宅の片付けを始めた。残ったテレビ台の下で、薬の入った容器を長女が見つけた。容器は泥まみれだったが、中身は無事だった。
 2008年夏に脳梗塞を患ってから、薬をのみ続け、地震の日の朝が最後だった。再発を恐れていた佐々木さんは「これで生きられる」と思った。
 ただ、残るのは5日分だけ。ふだんは1日1回のむところを、2日に1回に減らした。同じような悩みをかかえる他の住民と一緒に、地区の対策本部に薬をもらえるよう頼んだが、なかなか避難所に届かなかった。
 焦りが募り、避難所に近い広田小学校の救護所を訪ねた。県立中央病院の医師、桐田美帆さん(26)にそれまでの薬の説明書を見せ、経緯を説明した。
 「まずは、3日分のお薬を出しますね」。桐田さんに言われて、気持ちが和らいだ。「近くに医師がいてくれてよかった」。そう実感した。
 2日後、市の仮設住宅を申し込んだ。住めるのは2年間で、家賃以外の光熱費や家具など費用は自己負担という。
 店を流され、自宅も住める状態にはない。そもそも街自体が壊滅状態だ。2年後に復興し、働く場があるという希望を、今は持てない。
 まずは仮設住宅に入り、いつかそこから出る。「一歩ずつ進むしかない」。そう自分に言い聞かせている。(南宏美)


 さて本日のメインニュースです。

 以前にもお話しましたが、被災地、特に避難所等では、劣悪な環境ゆえ各種感染症が蔓延している状況であり、これは容易に予想されたことでした。が、予想以上に慢性疾患が主となるステージが早く来たため、医療対応ができていないことも多々ある状況となっています。阪神大震災の時も、目の前が被災地であり、苦しみ助けを求めている方々を助けたいけど助けられない、行政の壁というものがあり、悩み苦しみました。おそらく全国にいる多くの医療従事者は患者のために何かできないものかと悩み苦しんでいると思います。早く組織的に支援体制が組めればと願っています。情報提供であるとか、メールでお話しし悩みを聞くとか、そんなことくらいしかできない自分がもどかしくもあり、悲しくもあります。また本当につまらないことや人に対応し、忙殺されている自分が情けなくもあります。


【日経メディカルオンライン 2011/04/02】
 日経メディカル緊急特集●東日本大震災 Vol.5
 震災に伴う感染症にどう対処するか? 沖縄県立中部病院感染症内科 高山義浩氏
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t133/201104/519180.html
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 人が密集して生活する避難所は、感染症が蔓延するリスクが非常に高い。避難所で特に注意すべき感染症とその対策について解説してもらった。(まとめ:日経メディカル東日本大震災取材班)
 たかやま よしひろ氏○2004~08年、佐久総合病院(長野県佐久市)に総合診療医として勤務。09年4月から10年3月まで厚生労働省新型インフルエンザ対策推進室室長補佐を務める。
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 被災地の感染対策で重要なのは、まずインフルエンザ、次いで、ノロウイルス・ロタウイルスといったウイルス性胃腸炎だろう。また、高齢者の尿路感染症を予防することも重要だ。
 感染対策の第一歩は、被災地に感染症を持ち込まないことだ。避難所の中でインフルエンザやウイルス性胃腸炎が自然発生するわけではない。誰かが持ち込んでいるため、それを極力遮断することが重要となる。院内感染を広げるのが医療従事者であることが少なくないように、被災地で感染を広げるのが避難所を巡回するボランティアである可能性もある。ボランティアにも手洗いを心がけさせ、感染症が流行する地域ではマスク着用を促したい。
 また、避難所を個人の家と同じような感覚で扱い、その隔離性を維持することはプライバシーに配慮することのみならず、感染対策上も有効となる。複数の避難所を巡回しているようなボランティアは、なるべく避難所に入らないことが望ましい。もちろん、発熱しているボランティアは被災地を離れるべきである。
 感染症のアウトブレイクを早期に発見できれば、感染対策を効果的に開始することができ、ハイリスク者を避難させることもできる。そのためにも、避難所ごとに感染症サーベイランスを行いたい。専門的な知識は不要だ。発熱や咳、嘔吐、下痢など症状別に有症者数を毎日カウントし、避難所の中で急速に増えてきている症候がないかを確認する。何らかの兆候を察知したら、保健所などの専門機関に連絡し、対策を仰ぐようにしたい。
 インフルエンザを含む呼吸器疾患が発生したら、有症状者にはマスクの着用を徹底させる。マスクがなければ、周囲の人と2m以上の間隔を空けるか、ついたてで隔離することが感染拡大の防止策となるだろう。過度に乾燥させないように、換気は1日2回程度に抑えた方がよい。経験豊富な感染管理看護師(Infection control nurse:ICN)がこうした避難所で果たせる役割は大きいと思う。
 尿路感染症は、若い女性や高齢者などが起こしやすい。混雑したトイレになるべく行かずに済むよう水分制限するためだ。予防は水分を多く摂取し、排尿を我慢しないことだ。そのためにもトイレの増設と衛生管理の支援が求められる。具体的な設置目標数は、被災者20人に1つのトイレといわれている。これはウイルス性胃腸炎の流行を抑止させるためにも必要な条件である。
 また、尿路感染症に関連して配慮したいのは、成人用オムツや尿取りパッドなどの配布方法だ。こうした生理用品を必要とする中高年も少なくないだろうが、自分からは言い出せず、水分を制限している可能性もある。プライバシーに配慮して、申し出なくても取れる場所に在庫を置いておくことも、尿路感染症の一つの予防策となるだろう。
 有症状者には、安全な水と経口補水塩(ORS)を含む基本的医薬品が手に入るよう支援したい。言うまでもなく避難所は病院ではないので、症状の重い方については、医療関係者は「避難所では診られない」と行政などに強く訴えられた方がよい。これについては、無理にがんばらせないことがご本人のためであり、感染対策としても望ましい。
 被災地の状況は地域ごとに刻々と変化していると思う。特に、水や消毒薬などの物資の不足、トイレの不足が、いまだ多くの避難所において対策の大きな足かせとなっていると認識している。感染症医の立場から正直に申し上げれば、あらゆる厳格な対策を試みても、一緒に寝起きしている限り、感染を確実に回避することは困難だ。限られた物資を浪費するよりは、乳児などのハイリスク者を避難所外へ移動させることを考えた方がいいかもしれない。
 ただし、妊産婦や高齢者を感染防止のために避難所から動かそうという場合には、家族もそろって移動できるように支援すべきだ。多くの物を失い、傷ついた被災者にとって、家族の結び付きは大きなよりどころとなっている。これは災害支援における重要な視点であり、感染対策に優先されるものだと思う。
 被災地における究極的な感染症対策は、避難所の人口密度を減らすことだと言える。復興の足取りが加速するとともに、避難所暮らしが長期にわたらないよう、仮設住宅の建設が進むことを期待する。それまでの間、被災地外の市民としては、積極的に被災者の疎開が受け入れられるよう呼び掛けたい。(談)


【日経メディカルオンライン 2011/04/03】
 日経メディカル緊急特集●東日本大震災 Vol.6
 震災に伴う肺塞栓症にどう対処するか? 新潟大呼吸循環外科学分野 榛沢和彦氏(2011.4.4訂正)
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t133/201104/519181.html
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 避難生活の長期化で危惧されるのが深部静脈血栓症に伴う肺塞栓症。いち早く宮城県内の避難所を回り、被災者を対象に血栓の有無を調べた榛沢和彦氏に聞いた。
 はんざわ かずひこ氏○専門は補助循環、大動脈ステントグラフト、肺塞栓症・深部静脈血栓症の予防など。中越地震で避難生活を送る被災者の深部静脈血栓症の実態などを調査。東日本大震災でも震災後3週間で3度宮城県入りした。
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 避難生活が長引くことで心配されるのが深部静脈血栓症に伴う肺塞栓症だ。2004年の新潟県中越地震では、車中に避難した被災者の30%、避難所に避難した被災者の5~10%に深部静脈血栓が認められ、肺塞栓症による死亡者も相次いだ。
 東日本大震災では、宮城県立循環器呼吸器病センター循環器科の柴田宗一氏とともに宮城県の石巻市や南三陸町など約20カ所の避難所を訪問。下肢膨張などを認めるリスクの高い被災者を対象に携帯用超音波装置で下肢の深部静脈血栓の有無を調べた結果、194人のうち44人(23%)に血栓が認められた。
 深部静脈血栓は、避難生活を始めてから1~2週間の、支援物資などが乏しい時期にできやすい。一度血栓ができると慢性化する上、血栓のある患者のうち、腫脹などの症状が認められるのは20%程度に過ぎない。80%は無症状のため、呼吸困難など肺塞栓症の症状を呈さなければ気づかれにくい。
 東日本大震災での血栓の発生率は今のところ中越地震と同程度。ただし今回は、厳しい避難生活が長引くことが予想される。震災後3週たっても1日2食の避難所が多く、寒さも手伝ってあまり水分を摂取しない被災者もいる。被災者数が多いため、床一面に布団が敷き詰められ、歩くスペースのない避難所もある。こうした状況から、今回の震災では1カ月たっても新たな血栓ができる可能性があり、慢性期の血栓の発生率が中越地震よりも高くなる恐れがある。
 被災者の中には他県などに避難する人も少なくない。そうした被災者を診る際は、深部静脈血栓症のリスク因子の有無を確かめてほしい。リスク因子は(1)下肢の腫脹がある(2)打撲を含む外傷がある(3)車中泊の経験がある(4)運動していない─の4つ。加えて女性や静脈瘤もリスク因子となる。リスク因子を持っていたり、超音波検査などで深部静脈血栓が認められたりした被災者には、肺塞栓症のリスクを説明した上で、水分摂取や運動を勧める。弾性ストッキングの着用も有用だ。
 さらに超音波検査で近位深部静脈血栓が認められ、Dダイマーの値が高ければ循環器科や心臓血管外科のある総合病院などへ紹介するといいだろう。ただしその際は、ワルファリンの投与を控えてほしい。ワルファリンがプロテインCなどの抗凝固活性を低下させてしまうからだ。抗凝固療法を行うのであれば、ヘパリンカルシウムやフォンダパリヌクスナトリウムの皮下注射がよい。(談)


【日経メディカルオンライン 2011/04/04】
 日経メディカル緊急特集●東日本大震災 Vol.7
 震災に伴うPTSDにどう対処するか? 防衛医大精神科学講座講師 重村 淳氏
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t133/201104/519193.html
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 被災者の5~10%が発症する外傷後ストレス障害(PTSD)。被災者ばかりでなく、過酷な業務に携わる救援者のPTSDも問題だという。
 しげむら じゅん氏○精神科医。救援者のメンタルヘルスを専門とする。日本トラウマティック・ストレス学会副会長。東日本大震災では3月20日に宮城県仙台市に入り、自衛隊員など救援者のサポートに従事。
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 今後被災者の間で表面化してくるとみられるのが、外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)だ。生死の境をさまようような経験をして心的外傷を受けると、誰もが恐怖感や無力感を感じる。通常、時間の経過とともに恐怖感や無力感は自然と消えていくが、1カ月以上たってもそうした状態が続く場合、PTSDが疑われる。
 PTSDは、心的外傷を受けた出来事などについて思い出したくないのに思い出してしまう「侵入」、音などに過剰に反応したり不眠になったりする「過覚醒」、出来事について考えることを避けたり、喜怒哀楽などの感情が麻痺したりする「回避・麻痺」の3つの症状を呈する。プライマリケア医がスクリーニングするには、3つの症状の有無を確かめる質問が有用だ。被災者の中でも、小児や女性、障害者や社会的弱者が発症しやすく、過去の自然災害での発症率は被災者のうち5~10%程度。
 患者は、うつ病やパニック障害などを併発することが多い。PTSDの3つの症状に加え、そうした疾患を併発している患者に対しては、社会的支援に加えて薬物治療も考慮する。第1選択は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)だ。国内ではPTSDの適応で承認されている薬剤はないが、米国ではパロキセチン(商品名パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)がPTSDに対して承認されている。薬物治療は少量から始め、症状の改善が見られても少なくとも1年間は投与を続ける。自殺願望やアルコール依存症のある患者、食事摂取や生活維持が困難な患者は専門医への紹介が必要だ。
 被災者ばかりでなく、救援者もPTSDを発症するリスクがあり、職種によっては被災者より高い発症率が認められている。自衛隊や消防、警察などの救援者は救援活動の中で心的外傷を受けるためだ。04年のスマトラ沖地震では、海に打ち上げられた遺体の回収などに携わった作業員の心的外傷が問題となった。東日本大震災でも救援者、特に遺体の回収や身元確認、原発事故対応などの業務に当たっている自衛隊員や警察官、消防隊員、自治体関係者などへの精神的ケアが求められる。
 PTSDではないものの、テレビなどで被災地の映像を長時間視聴して、腹痛や頭痛、不眠などを訴えて医療機関を受診する患者も出ている。こうした患者には必要に応じて対症療法を行うとともに、意識的に腹式呼吸をするよう勧めたり、従来の日常生活を取り戻す、テレビの視聴時間を最小限にとどめるといったアドバイスをするとよいだろう。(談)


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