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1012-601号 院内がん登録の施設別データ公表へ―連絡協が方針 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 いよいよ日本医師会臨床検査精度管理調査も明日の午後五時をもって提出期限となりました。やれやれと胸を撫で下ろされたり、一抹の不安を抱えつつ期限を迎えられている方は多いのではないでしょうか?私の施設では本日より心電図室がリニューアルオープンとなり、慌ただしい中で関係するスタッフが本当によく頑張ってくれました。明日まであとひと踏ん張り。私は本日病院にお泊りですので、長い夜を楽しむとします・・・(--;

 先日の三連休は陽の高いうちは野球小僧たちとべったり過ごし、早朝や夜間は色々と調べ物をしていました。メールニュースも出したかったのですが、余裕がありませんでした。ということで、本日のお品書きは、私の興味本位なものと、特に気になったものをピックアップしてお届けします。


 まずはコラムのご紹介から。

 ようやく朝晩は秋らしくなりましたが、まだまだ日中は半袖でも過ごせるほど暑い日が続いていますね。熱中症にはならないだろうと思いますが、風邪をひいたりお腹をこわしたりと体調を崩されている方が多いようですね。これからの紅葉を含めた短い(だろう)秋を満喫するためにも体調は万全にしておいてくださいね。私の場合、紅葉を楽しむ暇もなく、野球小僧たちと汗と砂にまみれるとします。


天声人語 朝日新聞コラム 10/11 http://www.asahi.com/paper/column.html
 草冠(くさかんむり)に「秋」と書くほどだから今の季節を代表する花に違いない。先の小紙俳壇に高槻市の会田仁子さんの〈萩白し風の中より切つて来し〉が選ばれていた。同じ感覚の人がおられるのだなと思った。萩は透き通った秋風に吹かれる姿がいい
▼「おいでおいで」をするススキもそうだが、萩にも風がよく似合う。どちらも、風のないときも風を誘って揺れているような趣がある。秋に降る雨を「萩散らし」とも呼ぶそうだ。一両日の雨ですっかり花がこぼれた枝もあろう。天に地に、猛暑の日々が遠ざかる
▼たけなわの秋を待ちかねて、先日、北へ旅して岩手の早池峰山(はやちねさん)に登った。紅葉は、2千メートルに近い山の半ばまで下りていた。「今年はいま一つ」と土地の人は気の毒がったが、どうしてなかなかの眼福を得た。咲き残りの高山植物が岩の陰で風にふるえている
▼〈この山巓(さんてん)の岩組を/雲がきれぎれ叫んで飛べば/露はひかってこぼれ/釣鐘人蔘(ブリューベル)のいちいちの鐘もふるへる〉。この地に生きた宮沢賢治の詩「早池峰山巓」の一節だ。小さいものに向く眼差(まなざ)しは、いつもながらに優しい

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 紅葉絡みの話題をもう一編。紅葉の名所として近畿では嵐山などが有名ですが、箱根の山も見事ですね。でも箱根と言えば紅葉よりも正月恒例の駅伝があまりにも有名ですね。あのアップダウンを駈け登ったり駆け下りたり、出場されている選手は皆さんまさに超人です。その山道に二本脚歩行のロボットをトライさせたとは、思いついた人も洒落が効いていますね。


10月11日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20101010-OYT1T00816.htm
 正月恒例の箱根駅伝の5区は、箱根の山を駆け上る難所である。急坂を疾走するランナーは「山の神」と呼ばれる。その脚力に喝采(かっさい)を送るファンは多いだろう
◆紅葉シーズンを迎える箱根路で、一足早く、小さな旅人が山越えした。大八車を引く全長約40センチのパナソニックのヒト型ロボット「エボルタ」である。「山の神」にあやかる挑戦だったようだ
◆動力は12個の単3形ニッケル水素電池で、時速は約2~3キロ。9月末に日本橋を出発し、1日1回の充電を繰り返しながら、京都・三条大橋までの東海道五十三次の踏破を目指している。雨天と日没後は歩かない。そんなルールで11月末頃に京都入りする
◆次々と登場するロボットは、省エネとパワー自慢が多い。トヨタ自動車とホンダの二足歩行型ロボットをはじめ、専用のスタンドにもたれるだけで、ワイヤレスで充電ができる村田製作所の自転車型ロボットも、斬新な発想から誕生した
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 今度は二本脚の話題に移ります。二本脚といってもロボットや人ではなくてタンパクのお話。このニュースを見てかなり以前に見たニュースを思い出しました。探してみたらあるもんですね。以前見たニュースと今回のニュースを合わせてお届けです。


研究最前線 「歩くタンパク質!?」
 ―ミオシンVは梃子の動作とブラウン運動により歩く―(2007年9月27日掲載)

 
http://www.waseda.jp/student/weekly/contents/2007b/134h.html
 細胞の中で活動しているタンパク質に、人間が歩くような動作をして移動するものがあるという。その歩くメカニズムが解明され、この成果は今年5月25日発行の米国の科学雑誌「Science」に掲載された。そもそも、なぜタンパク質は歩く必要があるのか? また、どんなメカニズムで歩くのだろうか?
 この「歩くタンパク質」のメカニズムを解明した理工学術院木下一彦研究室の城口克之客員講師に研究をご紹介いただいた。
【人間が生きているのはタンパク質のおかげ】
 そもそも私たちの生命活動はどのようにして成立しているのであろうか。生命活動にはタンパク質の動きが密接に関連している。例えば、筋肉はミオシンIIというタンパク質とアクチン線維というタンパク質で構成されている。ミオシンIIとアクチン線維が幾重にも重なり筋線維をつくり上げ、互いにスライドすることで筋肉の収縮が起こる。
 筋肉に限らず脳の中で常に血液や酸素が循環することや、見たり、聞いたりする際の情報伝達なども多くはタンパク質の活動によって支えられているのである。
【ミオシンVの役割】
 タンパク質はもとをただせば小さな分子に過ぎない。その分子は、たった一つだけであたかも機械のように見事な機能を発揮するので「分子機械」とも呼ばれる。「ミオシン」は「モータータンパク質」の一つで、20種類程度からなるモーター機能を持つタンパク質グループの総称である。その中でミオシンVは細胞内で膜や小胞、伝令リボ核酸(mRNA)などを載せ、貨物列車のようにそれらを運ぶ役割を担っている。列車にレールが必要なようにミオシンVも、アクチン線維と呼ばれるレールの上を一方向に移動する。2本の「足」のような構造を持つミオシンVがアクチン線維の上を移動するということは過去の研究で発見されていたものの、どのようなメカニズムで移動するのかは解明されていなかったのだ。
【見えない動きを見えるようにする工夫】
 ミオシンVがアクチン線維上を移動するメカニズムには二つの仮説があった。
 一つ目は一見人間のように2本の足を交互に前方に振り出して歩行するという仮説。
 二つ目はスケートのようにアクチン線維上を滑るという仮説である。
 城口先生はこれらの仮説、または新たな説を立証するために実験を重ねていた。ミオシンV自体の大きさは数十ナノメートル(ナノは10億分の1)と小さく、顕微鏡を使用してもミオシンV自体の細かい動きを確認することはできないため、移動するメカニズムを確認するには工夫が必要であった。そこで城口先生は知恵を絞り、動物の脳細胞から取り出したミオシンVの片足に、目印として約100倍の長さのタンパク質の棒を結合させることにした。
【足の動きが明らかに!】
 棒状のタンパク質をつけることで足の動きを確認することに成功した。そのメカニズムは、
 1.後ろ足がアクチン線維から離れると、前の足がATP(※1)のエネルギーを利用して足首を曲げ、「股関節」を前方に押し出す。
 2.線維から離れた後ろ足が、ブラウン運動(※2)により両足が分岐する股関節を支点に回転する。
 3.後ろ足が回転後、前の足の前方に着地する。という動きが解明された。一歩の長さは約70ナノメートルで一連の動きを繰り返して約5百ナノメートル移動することが確認できた。
 狙いが決まっている場合でも、アプローチの仕方により得られる実験結果は異なってくる。ここでは、足に大きな目印をつけたため、基本的には顕微鏡をのぞくだけで足の動きが理解できた。ビデオ撮影された棒の動きを見ていると、専門家ではなくても、まさに歩いているミオシンVの姿が見えてきそうである。木下研究室では他にも、「映像を見ただけでわかる! 専門家、科学者でなくてもわかる!」というタイプの実験を行っている。

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 さて他にもニュースが数編あるのですが、夜も更けてきましたし、本日中にメール送信し、ブログへの掲載を行うためにはタイムリミットが迫ってきましたので、メインニュースに移ります。
このニュースが非常に気になったというか、今まで何をしてきたのだろう???と思ったニュースです。

 政策医療は19分野あり、それぞれのネットワークでデータ収集を行い、解析しているのですが、私が現在進行形で取り組んでいるのは、そのネットワーク内データをより有効に活用するため、臨床検査データの互換性を高め、大きなデータウェアハウスを構築してもらうことです。今のままでは国際競争に勝てないデータですし、地域医療にも還元することが出来ません。今回はこの話ではありませんが、そもそも政策医療は高度な医療を啓蒙というか、医療の均てん化が重要な使命のはずなのに、これまで出来ていなかったのは何故?と思っている次第です。


【CBニュース 2010/10/08】
 院内がん登録の施設別データ公表へ―連絡協が方針

 
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=30147
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 国立がん研究センターと都道府県がん診療連携拠点病院でつくる連絡協議会(議長=嘉山孝正・国立がん研究センター理事長)は10月8日、各拠点病院で行われている院内がん登録の2008年集計について、施設別にデータを公表する方針を決めた。07年集計は都道府県別のみで、施設ごとの治療情報が明らかになるのは初めて。今年12月上旬、地域がん診療連携拠点病院を含め、改めて公表の可否を確認した上で、来年1月、報告書にまとめる予定だ。
 同センターが全国の拠点病院(現在377施設)に対して行った調査では、08年集計を施設別に公表することについて、回答した355施設のうち280施設(78.9%)が「公表してよい」と答えた。「公表すべきでない」は15施設(4.2%)にとどまり、「条件付きで公表」が60施設(16.9%)だった。
 調査結果やこの日の協議では、施設によって精度の異なるデータを示すことに、「数が独り歩きし、病院のランキングにつながる恐れがある」「社会に無用の誤解を与える」などと懸念する声がある一方で、「公表を前提とすることで精度を高めたい」「国費が投入されている以上、公開するのが当然だ」との意見も出された。このため、短絡的な病院ランキングなどに誘導しないように十分な注釈を付けた上で、施設別の公表を原則とすることを了承した。
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ロッキー2001

初コメントです、よろしく。
by ロッキー2001 (2010-10-20 10:42) 

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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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