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1004-596号 曲がり角の病院機能評価 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 今宵は今月最初の検査当直となります。検査業務は落ち着いているのですが、月初めの各種雑多業務がかなりあり、ようやく一息ついたところです。昨日よりメールニュースの方を再開させたばかりですので、継続させないとなぁ・・・ということで、遅くはなりましたが今日も配信させていただきます。明日からいよいよ年に一度の、日本医師会精度管理調査が始まります。そちらも頭の痛いところです。

日本医師会精度管理調査: http://www.jmaqc.jp/


 このところ、政治や司法等を含め、中心部というか根幹がかなり揺らいでおりますが、一体何を信じたら良いものでしょうね???先生と言われる立場の方々は、単に先に生まれただけの意味ではないのですから、それぞれが自覚と責任を持ってもらいたいものです。

先生: http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%E8%C0%B8
 1.先に生まれた人
 2.学徳のすぐれた人。自分が師事する人や、その人物に対する敬称。
 3.教師、医師、弁護士など、指導的立場にある人に対する敬称。
 4.議員に対しても使われる敬称。
 仲間内で多用するとバカにしているように感じることもある。
 (参考:「--と 呼ばれるほどの 馬鹿でなし」)

 教育現場でも最近は親の顔色をうかがっているのか、それともPTAなのか教育委員会なのか知りませんが、学生の受け狙いと思える方も見受けることがあります。学習への興味を惹く手段として一部使用するのであれば良いのですが・・・でも使い方を間違えばとんでもないことになります。


【産経抄】10月4日 産経新聞コラム
 
http://sankei.jp.msn.com/life/education/101004/edc1010040323002-n1.htm
 尖閣諸島周辺での中国漁船衝突事件をめぐって、日本政府が中国に対して取った「大人の対応」については、小欄で口が酸っぱくなるほど批判してきた。もっとも世の中を見渡せば、逆に「大人の対応」をしてほしい、と願うときもある。
▼最近では特に、教育現場で幼稚な振る舞いが目立つようだ。先週の新聞は、横浜の市立中学で理科の男性教師(50)が、1年生の男子生徒の口と鼻を手のひらでふさぎ、気絶させる事件を報じていた。呼吸についての授業で、生徒が苦しさを訴えても、「我慢しろ」と手を離さなかったというから、あきれてしまう。
▼同じ日の別の記事によると、山梨県韮崎市の市立小では5年生を担当する40代の男性教師が、道徳の授業で誘拐事件の脅迫文を作らせていた。「担任の身柄を確保した。返してほしければ7時、ちびっ子広場に8千円もってこい」。
▼黒板に書かれたこんな稚拙な文章を手本に、新聞から切り貼(ば)りさせられた、子供たちが気の毒でならない。ところで、脅迫文ならぬ、婚約破棄の手紙を小学生の課題作文にした教師がいる。といっても明治12年の話だが。
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【主張】前部長ら逮捕 特捜は存亡をかけ出直せ 産経新聞社説 10/4
 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101002/crm1010020440005-n1.htm
 大阪地検特捜部の主任検事による証拠改竄(かいざん)事件は、直属の上司だった前特捜部長と同副部長の2人が犯人隠避容疑で逮捕される検察史上最悪の事態となった。
 2人は容疑を否認しているというが、事の重大性に思い至らず、もみ消したのなら当然というしかない。職場でのゆがんだ自己保身が生んだ許されざる犯罪で、極めて深刻だ。
 検察に対する国民の信頼は、完全に地に落ちた。深夜の記者会見で、伊藤鉄男最高検次長検事は「国民の皆さまに深くおわび申し上げる」と謝罪したが、最高検は事件の背景や動機などを徹底的に解明して、その反省を行動で示さなければならない。
 組織ぐるみの隠蔽(いんぺい)に地検検事正はかかわっていなかったのか。検事総長らの監督責任についても厳しく対処してもらいたい。
 特捜部は東京、大阪、名古屋の3地検にしかなく、「最強の捜査機関」とされてきた。特捜部トップの部長は部下の捜査報告に対し、客観証拠など裏付け捜査が十分に尽くされているか検討し、疑問点があれば再捜査を命じるキーマンである。
 特捜部は事件の内偵から逮捕・起訴まですべて独自に行う。その半面、検事が力を過信し、独善に陥りやすい弊害も指摘されている。そうした「現場の暴走」を食い止めるのも部長、副部長の重要な役目だ。それが今回、全く機能しなかった。
 特に問題なのは、部下から改竄の情報を得ながら、特捜部長も副部長も敏感に反応できなかったことだ。この点だけでも、「法と正義の番人」として失格といわざるを得ない。しかも、2人は主任検事をかばい、もみ消しを図った。自分たちの保身に走った、と批判されても仕方ないだろう。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。まずは多剤耐性菌の話題から。

 報道では、さも意外でもあるかのように記載されているものが多いのですが、昨年の新型インフルエンザの例にもあるように、既に本邦においてある程度の蔓延があるということを認識しなければならないのではないかと思います。とにかく広報を強化してもらいたいのは、手洗い、うがいなどを含めた予防策、いわゆるスタンダードプリコーションの徹底です。水際作戦などよりはよほど現実的です。


海外渡航なしで初の耐性菌 埼玉で2例目NDM1 共同通信 10/4
 
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100401000470.html
 厚生労働省は4日、「NDM1」という酵素をつくる遺伝子を持ち、ほとんどの抗菌薬が効かない多剤耐性の肺炎桿菌が、さいたま市民医療センター(さいたま市西区)に入院している90代の女性患者から検出されたと発表した。
 NDM1をつくる新耐性菌が検出されたのは国内2例目。1例目はインドから帰国し独協医大病院(栃木県)に入院した50代日本人男性の大腸菌だったが、今回の女性に近年海外渡航歴はない。厚労省は、渡航歴のない患者から見つかったのは全国初としている。
 院内感染は起きていない。感染経路は不明で、厚労省は国内で潜在的に広がっている可能性もあるとみて調べる方針。
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 次の話題はまた新たな治療法開発に可能性を示すものですね。確かに言われてみれば、抑制的に働くもの、促進的に働くものが存在するのが当然であり、この部分を制御することで病気もコントロール出来るのも当たり前のことかもしれません。
とはいえ、素晴らしい発見ですね。白血病だけではなく免疫に関わるあらゆる分野で応用できる可能性がありますね。


CAR細胞:白血病治療にも期待 京大再生医科学研“司令塔細胞”突き止める /京都 毎日新聞 10/4
 
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20101002ddlk26040659000c.html
 京都大再生医科学研究所の長沢丘司教授らの研究グループは、赤血球や白血球など血液細胞の元となる「造血幹細胞」の維持や増殖の指揮を執る“司令塔細胞”があることを突き止めた。抗がん剤の効かない白血病治療などへの応用が期待されるという。米専門誌「イミュニティー」(電子版)で発表した。【広瀬登】
 血液細胞は骨髄内の造血幹細胞から作られる。しかし、試験管の中では正常な血液細胞は作られず、骨髄には造血幹細胞が分化するうえで必要となる細胞があると考えられていた。
 研究グループは、造血幹細胞の増殖に必要なたんぱく質に注目。このたんぱく質を多く出す細胞が蛍光で光る特殊なマウスを作り、骨髄内から「CAR細胞」という新たな細胞を見つけた。顕微鏡で観察すると、造血幹細胞はCAR細胞から出ている長い突起を“命綱”として、未分化状態を維持していたという。
 また、正常なマウスと違いCAR細胞を持たないマウスは、造血幹細胞が少なく、赤血球や白血球、リンパ球などに分化する前段階の細胞に分化していることが判明。CAR細胞が造血幹細胞の維持と増殖の両方の役割を担い、司令塔的な役割を持っていることが分かった。

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 本日のメインニュースに移ります。

 一般の方々はこの病院機能評価についてどのように感じておられるのでしょうか?病院の玄関や目立つ所に飾っている施設が多いですが、患者さんが眺めている姿を見たことがありません。また記事にも書かれているように、職員の手間暇かける割にはあまり診療報酬上メリットのないのも事実です。しかしながらこのような外部評価を受けるということのメリットは目に見えないところで大きいのも事実です。患者さんが実感されるとすれば、看板が見易くなったり、整理整頓、清掃が行き届いて小奇麗な雰囲気を醸し出しているといったところでしょうか???一番手間暇かかる部分は患者さんの目の届かない部分であり、例えばマニュアルが整備されたりとかいった部分でしょうか???

 しかし国際的にみればどうなのかな?といった疑問も多々あります。あくまでも本邦での評価であり、国際的には国際標準規格というものがあります。最近、ISO9000シリーズなどの認証を受ける医療機関も増えてきたように思えますが、国際競争に勝てる規格へのグレードアップが必要な時期に来ているのではないかな?と個人的には思っています。あと大量のマニュアル類ですが、実務マニュアル的なものは非常に少ないのが印象であり、実際の日常業務に直結した形式への転換も必要なのではないかな?と思います。当検査科にも各種マニュアル群がありますが、正直言って、現場の人間が日常業務に生かせる代物ではありません。少しずつテコ入れしていかないといけないなぁと思いつつ、雑多業務に追われそこまで手が回らないのが現実です。


【日経メディカルオンライン 2010/10/04】
 曲がり角の病院機能評価 手間、費用の割にメリット少なく非更新の病院も

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201010/516530.html
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 日本医療機能評価機構の認定病院の数が伸び悩んでいる。新しく審査を受ける病院が減る一方、更新を見合わせる病院も増えている。直接増収につながらない上、受審のための過大な作業負担が背景にある。
 日本医療機能評価機構(以下「評価機構」)の病院機能評価事業の審査を受け、一定水準にあると認定された病院数の推移は、1997年のスタート以来増え続けてはいるが、最近伸びが鈍っている。
 審査では、医療の質や安全、療養環境、病院組織の運営など多数の項目について、書面審査と訪問審査が実施される。書面審査は、病院機能の現状報告とそれに対する責任者の自己評価だが、訪問審査は評価機構の調査員が病院を訪れ、スタッフらと面談して行う第三者評価。問題点が見つかれば、その解消・改善を図った上で認定証をもらうことになる。
 認定証の有効期間は5年間のため、2002年度から一度認定を受けた病院の更新審査も始まった。07年度からは、2度目の更新審査も始まっているが、認定病院数の伸び悩みが目立ち始めたのはそのころからだ。
 例えば、07年度の新規審査は130件。ピークの04年度の3分の1にも満たない。加えて、有効期限が切れても、更新しない病院が増加している。例えば02年度の受審病院は約400施設あったが、07年度に更新審査を受けたのは300施設に満たない。更新を見合わせた病院はこれまでに合計400施設に上る。
 評価機構は、「受審意欲のある病院は受け切ったのではないか。また、非更新の理由は、『新築・建て替え中』『病棟構成の見直しや電子カルテ導入による院内の混乱』などだ」(企画室室長の菅原浩幸氏)と説明する。
中小病院の8割超が未認定
 病床規模や開設主体によって認定率には大きな差がある。今年6月末の認定病院は2563施設。全病院の29.1%に当たる。だが、200床未満の 6085病院の認定率は19%だ。開設主体別では、個人病院の認定率がわずか4.2%にとどまっている。
 中小病院は、経営に余裕がないところが多い。現在の審査料金は、100床未満が126万円、100床以上200床未満が157万5000円(一般病床を持つ場合、いずれも税込み)。これだけの支出をする以上、相応の見返りがないと、時間と手間をかけて受審する気にはなれない。評価機構の理事である今中雄一氏(京大大学院医療経済学分野教授)も、「医療機関の経営が難しくなる中、金銭面はもちろん、時間的・精神的な余裕がないと受審に踏み切れないのだろう」とみる。
 その上、機能評価の認定は、診療報酬上のメリットをほとんどもたらさない。緩和ケア病棟の入院料や、入院患者に緩和ケアを行った場合の点数の算定要件になっている程度だ。
 個別項目の評価結果を含め、機能評価の認定は広告可能。だが、「救急告示と同じで集患に役立つ“看板”にはならない」と、認定を受けていない関西のある民間病院の院長は語る。
 評価機構が今年初め、約3000病院を対象に行った「病院機能評価の社会的影響に関する調査」からも、乏しい経済的メリットへの不満がうかがえる。回答した1761病院中130病院が、「社会的認知がない・一般へのPRがあるとよい」と、117病院が「診療報酬などへの反映があるとよい」と答えているのだ。
 「社会的な認知度がほとんどなく、機能評価取得による経営面でのメリットがほとんど感じられない」「受審病院の努力が報われるように、診療報酬上の評価を実現させてほしい」という意見も寄せられている。
 日本の病院機能評価の参考になった米国の医療施設認定合同委員会(JCAHO)の評価には、公的医療保険から支払いを受ける場合の資格審査に代えられるなどのメリットがある。日本でも、いずれは評価機構の認定が診療報酬で評価されるという話があって受審病院が急増した。だが期待はずれに終わったため、更新を見合わせる動きが出てきたようだ。
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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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