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0906-584号 多剤耐性菌感染問題 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 実は昨日配信しようと思っていたのですが、疲れ果ててしまい配信出来なかった記事をお届けします。一部、今朝見付けた記事を同時にUPしますがご了承ください。

 昨日は朝早くから野球小僧たちと汗まみれになっていました。しかし一昨日よりも暑いなぁと思っていたら、ほんのすぐ近くで今年の最高気温を見事樹立?していたのですね・・・暑いはずです。試合の途中に立って小僧たちに声をかけようとしたら思わず立ちくらみするほどでしたから。グラウンド上で闘っている小僧たちはもっと大変だろうなぁなどと思う反面、この異常気象の中で一人の熱中症も出ないこいつらは化け物か?と思いつつ・・・自宅に帰り「39.9℃なんてこのお風呂と一緒だなぁ」と息子と風呂につかりながら話していました。慣れというものは恐ろしいもので、30℃なんてたぶん涼しく感じるのでしょうね。 まだまだ夏は続きます・・・(--;

京田辺市で39.9度 9月の国内最高気温更新 朝日新聞 9/5
 
http://www.asahi.com/national/update/0905/OSK201009050042.html
 日本列島は5日も猛烈な暑さが続き、京都府京田辺市で午後2時54分、国内の9月の観測史上最高気温となる39.9度を記録した。今年の全国最高気温でもある。同市を含めて全国42カ所で9月の最高気温を更新。タイ記録も9カ所あった。うち24カ所は35度以上の猛暑日だった。
 これまでの9月の国内最高気温は、2000年9月2日に埼玉県熊谷市で観測された39.7度だった。
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 昨日、社説やコラムを見ていると懐かしいものに出くわしました。「チリメンモンスター」ってご存知でしょうか? 過去記事を検索してみると私は今年の一月に取り上げていました。

http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-01-13

チリモン:チリメンジャコを使った教育 海の生態系を学ぶ 毎日新聞1/12
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100112ddm016040108000c.html
 チリメンジャコの中に交ざった海の小さな生き物たちを「チリメンモンスター」、
略して「チリモン」と呼ぶ。今、このチリモンを探し出す学習会が人気だ。始めたのは大阪府のきしわだ自然資料館(岸和田市堺町)に集まる「友の会」の人々。「身近な食卓のチリメンジャコから、海の生態系を学べる」というユニークな科学教育の試みとして注目されている。【伊地知克介】
■これはナニモン?
 「これはイカ? それともタコ?」。きしわだ自然資料館で開かれたチリモン学習会。子どもたちの声が飛び交う。小さい物を見分けるのは、子どもたちの得意分野のようだ。「あんた、ようそんなん見つけるなあ」。連れてきた母親が驚きの声を上げる。
 学習会の進行はシンプル。親子連れなどの参加者を6人程度の班に分ける。それぞれのテーブルにチリメンジャコを積み上げる。その量は約250グラム。あとは親子でピンセットやルーペ、顕微鏡を使い、珍しい生き物を見つけ、分類していく。分からない「モンスター」が登場すると、学芸員に質問。それぞれカードに接着剤でつけて標本にしていく。
 大都市圏に面しており、それほど環境の良くないイメージがある大阪湾。ここで取れたチリメンジャコが「教材」だが、混獲物は豊かだ。魚ではカサゴ、アジ、ヨウジウオ、カワハギ、エソ。その他、カニ、シャコ、エビ、ウオノコバン、イカ、カニダマシなども。多様な生物がいることが伝わる。中でも人気があるのがタツノオトシゴの仲間。独特の形のため、どこのワークショップでも、見つかると歓声が上がる。子どもたちに生物多様性や、自然環境の大切さ、地元産業である漁業について伝える機会にもなっている。終了後も「もう少し探したい」とチリメンジャコを持ち帰る親子連れが多いという。

 この「チリモン」、昨年何かのニュースで見てから、非常に興味を惹いたので、実際に自分で調べてみると、結構あるんですね。面白そうだなぁっと感じた方は手始めに以下のサイトで学習してみてください。
 
http://k-tomo.web.infoseek.co.jp/chirimon/chirimonzukan.htm


 なかなか興味深く面白いものです。皆さんもたまには童心に帰ってトライしてみては如何でしょうか?私の場合は元々童心のままですので、すんなり・・・(^^)


天声人語 朝日新聞コラム 9/5 http://www.asahi.com/paper/column20100905.html
 「チリメンモンスター」なるものが評判だと聞いて、海産物店から取り寄せてみた。チリメンジャコにするイワシの稚魚と一緒に混獲される、他の魚介の稚魚のことだ。タコやアナゴなど異形の面々が「怪物」よろしくジャコの中から顔を見せている
▼普通は取り除かれるのだが、混ざったまま売ると人気になった。届いた袋にはタツノオトシゴもいて、二十数種を数えた。ご飯にのせて食べながら命のゆりかごを思う。〈海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる〉。三好達治の詩の一節が頭に浮かんだ
▼その「母なる海」の名に、日本の海は恥じないようだ。10年がかりの国際調査で約3万4千種の生き物が認められたと、先ごろ報じられた。哺乳類(ほにゅうるい)からバクテリアまで、確認された海の生物の14.6%にあたる。世界の25海域で最も多かった
▼調査した日本の排他的経済水域の容積は海全体の0.9%だから、そこで14%強とは多彩な生物相だ。変化に富む海底地形や気候が命を育むのだという。かけがえのない授かりものであろう
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 さて本日配信するニュースは、先日発生した薬剤耐性菌についての記事を一部集めたものです。あれやこれやと記事が多いので読み難いと思いますが、羅列します。

 とにかく以前からお話しているように、耐性菌を生む医療的背景というものは、抗生物質や抗菌剤などの安易な大量かつ継続的な投与に尽きると思います。まさに人災そのものだと思いますが、じゃあどうするの?という問いに対しては「薬を止める勇気を持つ」ということに加え、「感染症に対するもっと深い知識を習得する」ということ、さらには「人の免疫力を向上させる術は何か?ということを知る」ということ、「防御するための術:スタンダードプリコーションを知る」ということ、になると思います。またこういった取り組みは現代医学の範疇で行われるべきであり、医学的根拠を持たない療法に対して一線を引くべきだと思います。

 そしてあと一言だけ!
 一番腹が立ったというか情けないというか、こんな感覚じゃ感染対策なんてとてもじゃないけどまともに出来ないや!と思ったのが最初の記事。だからあえて最初に持ってきました。何がそう思わせたのか?ということですが、都と厚生労働省の対応というかコメントに対して。記事の言葉足らずかどうかは分かりませんが、院内対策体制に人員不足というか専従人員が足りないとのコメント。お山の大将がいくらいても意味は無いですし、そんなものまとまるものもまとまらないのだと思います。それよりもむしろ、感染対策のコアのメンバーとICTなど現場と兼任するメンバーとの関連性を密にし、情報を共有化させ、その具体的な対策を講じるシステムにしないと全く意味は無いと思います。院内感染対策のコア組織形態に問題があるというよりはその情報伝達体制や協力体制、さらには職員全体(というより特に幹部職員)の感染に対する低意識と安易さが一番の問題じゃあないんですかね?

 昨年の4月に神戸医療センターは感染対策に対して、院長、副院長を中心として大幅な組織改革を行いました。その結果、5月からの新型インフルエンザパンデミック騒動では非常に病院全体として組織的に活動が出来たと自負しています。そういった経験や色々な思いがあるので、あえて重箱の隅をつつくようなコメントを記載させていただきました。


院内感染で病院の検査見直しへ 多剤耐性菌で、東京都 共同通信 9/4
 
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090401000603.html
 帝京大病院(東京都板橋区)で多剤耐性のアシネトバクター菌や緑膿菌で院内感染し患者が死亡した問題で、東京都は4日、8月の定期検査で院内感染を見抜けなかったことを重視、検査の在り方を見直すことを始めた。
 警視庁が6日にも病院の医師から任意で事情聴取する方針のため、都は同庁から求められれば検査資料などを提供する。
 都によると、帝京大病院は高度な医療を担う「特定機能病院」で、厚生労働省と合同で8月4日に医療法に基づき定期検査を実施。院内感染防止対策に当たる専任の医師と専従の看護師が一人ずつしかいなかったため「体制が薄いので充実を図るように」と指摘。

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院内感染―衛生対策の基本を大切に 朝日新聞社説 9/6
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2
 東京都板橋区の帝京大付属病院で、薬の効きにくいアシネトバクター菌による大規模な院内感染が起きた。
 昨年8月以来、これまでに46人が感染し、少なくとも9人はそれによって亡くなった可能性がある。
 病院が院内感染を疑い、過去にさかのぼる調査を始めたのは今年5月中旬になってからだ。保健所への報告も、今月初めだった。
 死者が出ているという情報が病院内で十分に共有されていなかったことも明らかになっている。初動が遅れたばかりか、あまりに危機感が欠けた対応だったといわざるを得ない。それが被害を広げた可能性も高い。
 この病院は高度な医療を行う特定機能病院だ。8月に厚生労働省と都の定期検査を受けた。その際、感染防止の態勢が弱いという指摘を受けながら、院内感染について報告しなかった。首をかしげたくなる対応だ。
 徹底的に態勢を見直すべきだ。
 全国の病院でも、感染防止の態勢を急いで再点検してほしい。
 こうした薬の効きにくい細菌は世界的にじわじわ広がっており、日本でも感染例が相次いでいる。
 2008年秋から翌年の1月にかけて福岡市の福岡大病院で、今回と同じ細菌に26人が感染して4人が死亡する例があり、厚労省は警戒を呼びかけた。今年2月、愛知県の病院でも起きた。
 細菌との戦いは予断を許さない。最初の抗生物質ペニシリンの登場以来、すり抜けて耐性を獲得した細菌と、強力な抗生物質の開発競争が続いてきたが、薬の開発がなかなか追いつきにくくなってきたのが現状だ。
 主要な抗生物質のどれもが効かない多剤耐性と呼ばれるタイプや、効く薬が全くないスーパー耐性菌と呼ばれるものまで出てきた。
 アシネトバクター菌は土の中などにいるありふれた細菌で、健康な人にはまず病気を起こさないが、がんなどで免疫力が弱った人に感染すると、肺炎や敗血症などの重い症状を起こすことがある。普通なら抗生物質が効くが、今回のように多剤耐性になると、ほとんどの薬が効かなくなる。
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社説:多剤耐性菌 感染防止の基本怠るな 毎日新聞社説 9/5
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20100905ddm004070033000c.html
 アシネトバクター・バウマニは、水や土壌の中にいるありふれた細菌である。ふつうの人が感染しても健康に問題はない。
 しかし、重い病気の患者や高齢者など免疫力の弱った人に感染すると、重症化することがある。通常は抗生物質が有効だが、多剤耐性を獲得した菌に感染するとほとんどの抗生物質が効かない。結果的に死亡する人が出てくる。同じような多剤耐性菌は他にもいろいろある。
 だからこそ、病院では耐性菌対策が重要な課題であり、神経をとがらせていなくてはならない。
 それなのに、多剤耐性アシネトバクターの集団院内感染が起きた帝京大病院では反応が非常に悪かった。昨年8月からこの耐性菌の感染者が発生、今年2月からは感染者が増えていた。にもかかわらず、5月の連休明けまで病院全体として対策がとられていなかったという。
 病院の管理がしっかりしていれば、ここまで広がることはなかったはずだ。死亡者も減らせただろう。病院は感染経路の特定を含め、今回の事例を検証すると同時に、日常的な管理体制の不備を洗い出し、改善していくことが欠かせない。院内感染防止対策の専従スタッフが十分かどうかの見直しも必要だ。
 対応が後手に回ったことに加え、国や都への報告が遅れたことにも問題がある。5月に院内で対策を取り始めたのに、今月に入るまで保健所に報告しなかったのは遅すぎる。こうした耐性菌発生の情報は国全体で迅速に共有しなくてはならない。
 多剤耐性アシネトバクターは10年ほど前から世界的に増え問題になっている。日本でも昨年、福岡大病院で院内感染が起きたが、この時は海外での感染が発端だったと考えられている。

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院内感染 速やかに情報開示し再発防げ(9月4日付・読売社説)
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100903-OYT1T01201.htm
 高度医療をになう大学病院で、なぜこれほど大規模な院内感染が起きてしまったのか。
 帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)は3日、がんなど重病で入院していた患者46人が、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性の「アシネトバクター」と呼ばれる細菌に感染していた、と発表した。
 感染者のうち27人が亡くなっており、この中の9人は感染が死因につながった可能性を否定できない、という。
 犠牲者9人とすれば、2000年に大阪で、02年に東京で、いずれもセラチア菌の院内感染で犠牲者が出たケースを上回り、近年では例のない被害である。
 帝京大は、今年4~5月に感染者が増加したため、調査委員会を設置して調べていたという。保健所へ届け出たのは、今月2日だった。あまりにも遅すぎる。
 アシネトバクター自体はどこにでもいる細菌で、健康な人が感染しても影響はない。だが、重症患者など抵抗力が衰えている人が感染すると、肺炎や敗血症などを起こすことがある。
 福岡市の福岡大病院でも23人が感染したことが、昨年1月に判明している。多剤耐性アシネトバクターによる大規模感染はこれが国内初の事例で、厚生労働省は注意を呼びかけていた。
 高度医療機関には抵抗力の弱い重症患者が集まるため、ひとたび院内感染が起きれば、取り返しのつかないことになる。
 今回の帝京大病院の場合は、どのような経路で感染が広がったのか。公表が遅れたのはなぜか。
 大学病院などには院内感染担当者の配置が義務づけられているはずだが、そこに油断や落ち度はなかったのか。
 帝京大は調査委による独自の調査結果をもとに、こうした疑問に答えなければならない。厚労省と東京都も、徹底した調査で事実関係を究明すべきだ。

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9月4日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100903-OYT1T01210.htm
 ミトリダテスは毒物の収集家として歴史に名をとどめている。紀元前、黒海南岸にあったポントス王国の王である。少量ずつ飲んで耐毒性を養い、ついにはどんな毒にも不死身の体を得たと伝えられる
◆柳沼重剛氏の『語学者の散歩道』(岩波書店)によれば、ローマとの戦争に敗れた王は服毒自殺を試みたが、死ねない。まわった毒で手がしびれて自刃もできず、従者に頼んで殺してもらう悲惨な最期であったらしい
◆そういう人間は現代にはいまいが、細菌のなかには不死身とはいわないまでも、王に似た体を手に入れる者もいる。細菌にとっての毒物とは抗菌薬である

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多剤耐性菌感染:速やかな報告 厚労省が要請へ 毎日新聞 9/4
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100905k0000m040057000c.html
 帝京大病院での多剤耐性菌アシネトバクター・バウマニの院内感染を受け、厚生労働省は近く、医療機関が同菌による院内感染の疑いを把握した場合は速やかに保健所へ報告することなど、対策の徹底を日本感染症学会など関係学会を通じて要請することを決めた。
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菌検出は昨夏、多剤耐性と疑わず 帝京大で感染拡大 朝日新聞 9/4
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009030534.html
 複数の抗生剤の効かない細菌アシネトバクターによる院内感染の疑いで、わずか1年で少なくとも患者9人が死亡した。帝京大学病院は5月に異変に気づいて内部調査を始めながら、9月まで外部に報告、公表を一切しなかった。3日の会見でその理由は明確にされず、どこからどのように感染が広がったのかもよくわからない。対応が遅れる間に被害はじわじわ広がった。
 「命を守る病院でこのようなことをして申し訳ない」
 会見冒頭、森田茂穂帝京大病院長らはコメントを読み上げると、深々と頭を下げた。
 国や東京都などへの報告や対応が遅いのではないかと問われると、森田院長は「現時点では、公表すべきだったと思う」と述べた。
 病院や都によると、病院が調査と対策に乗り出したのは、今年4~5月に約10人の患者から多剤耐性菌が見つかったことがきっかけだった。その調査で2009年8月に第1号の感染者が出ていた可能性が分かった。
 10月には、耐性菌との因果関係が否定できない最初の死亡者が出ていた。主治医はこの時点で、抗生剤が効きにくかったことを把握しながら、院内感染対策にあたる感染制御部に報告しなかったという。最初の死亡例では、菌の感受性の検査で「多剤耐性」という結果が出た。しかし、主治医はある抗生剤が効いたため、多剤耐性とは認識しなかったという。
 報告がなかったことについて、森田院長は「情報伝達が共有されていないという重大な側面です」と対応の誤りを認めた。
 病院では、この多剤耐性菌が見つかった場合は、感染制御部に報告する決まりがある。
 都などへの報告や公表が遅れた理由を複数回、問われても、院長らは「申し訳ない」「不備があったと認めざるを得ません」と繰り返すだけだった。一方で「当時、患者さんに百%治療にあたることを念頭においていたため」とも述べた。
 また、感染が相次いでいたことを把握していなかったのか、との問いについては、「2月までは月ごとの報告は1とか2、多くて3だったので」と答えるにとどまった。
 都などへの報告も遅れた。板橋区保健所や都への報告は、発表前日の今月2日だった。感染した患者への説明も死亡した患者の遺族以外へは「きょうの会見が終わった後」という。
 都医療安全課の田中敦子課長は「4月だけで約10人の感染が確認されており、その時点で報告があれば、速やかな対応ができた。7月30日に調査委員会を開いた時点では、明らかに集団感染を認識していたと考えられ、遅くとも、その時点で報告があるべきだった」と話した。

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多剤耐性緑膿菌にも4人感染、うち1人死亡 帝京大病院 朝日新聞 9/4
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009030617.html
 多数の抗生剤が効きにくい細菌アシネトバクターの院内感染で患者9人が死亡した疑いがある帝京大学医学部付属病院で、別の多剤耐性緑膿(りょくのう)菌でも患者1人が死亡していることがわかった。同病院は4日、厚生労働省や東京都に報告し、詳しく調べていることを明らかにした。
 関係者によると、今年6月から8月にかけて成人4人への感染を確認。このうち、1人の感染が6月に確認され、8月下旬に敗血症で亡くなり、「感染と死亡の因果関係は否定できない」とみられる。ほかの3人は個室で治療を受けているという。
この菌による院内感染は国内外で以前から報告されている。

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帝京大病院:多剤耐性緑膿菌でも4人が院内感染 1人死亡 毎日新聞 9/4
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100904k0000e040030000c.html
 ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌アシネトバクター・バウマニに患者46人が院内感染した帝京大病院(東京都板橋区、1154床)で、別の入院患者4人が多剤耐性緑膿(りょくのう)菌に院内感染し、うち1人が死亡していたことが分かった。
 病院は2日にアシネトバクターについて東京都に報告した際、緑膿菌についても報告したが、3日の会見では、病院も都も公表しなかった。理由について都は「緑膿菌の感染例はよくあり、規模も小さかったため」としている。

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帝京大病院:多剤耐性菌9人死亡 報告遅れ、対策後手 「散発的」と楽観 ◇昨夏に発生、感染拡大 毎日新聞 9/4
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100904ddm041040143000c.html
 帝京大病院(東京都板橋区)で3日発覚した、多剤耐性菌アシネトバクター・バウマニによる院内感染。46人もの感染者を出した背景には、病院内での情報共有が遅れ、拡大防止策が後手に回ったことがある。また、国や都への速やかな報告を怠り、8月にあった国などの定例の検査でも院内感染の事実を申告しなかった。同病院は高度な医療を提供する病院として国が指定した「特定機能病院」で、ずさんな対応が問われそうだ。【藤野基文、大場あい、石川隆宣】
 同病院によると、現場の医師や検査部署は今年2月には、同菌の感染が増えていることを把握。だが「散発的な発生」とみて、感染症に対応する院内の感染制御委員会には報告せず、病院全体での対策は取らなかった。
 しかし、4月の時点で感染者は九つの病棟に拡大。こうした事態に病院側は5月の連休明け、初めて院内感染の可能性と対策の必要性を認識した。
 その後の調査で、感染は09年8月から毎月発生していたことが判明。病院は7月末に調査委員会を発足させ、外部の専門家を交えて対応を協議した。感染制御部スタッフの専従人員を増やすことなどの提言を受け、8月9日に強化した新体制をスタートさせた。
 一方、厚生労働省は、同菌の院内感染を疑う事例を把握した場合には、速やかに報告するよう求めている。だが、同病院が東京都や板橋区、厚労省へ報告したのは今月2日。森田茂穂院長は会見で「現場の対策で手いっぱいで報告が遅れた。もっと早く報告すべきだった」と謝罪した。
 報告する機会はほかにもあった。厚労省と都は8月4日、年1回特定機能病院を対象に行う定例の立ち入り検査を実施。医療法で規定されたスタッフの数や医薬品の管理、院内感染防止などについて約7時間調査した。
 しかし、同病院は院内感染の事実は告げず、事実上隠ぺい。都の担当者は「意図的に隠してはいないのでは」としたものの、「検査の対象が広範囲。重大な事故があった場合は病院から申し出てほしい」と話した。
 院内感染対策に詳しい松本哲哉・東京医科大教授(感染制御)は「国内の感染例はまれなので、一つの医療機関での感染例が1、2人にとどまらず、それぞれの確認時期があまり空いていないようなら、院内感染を当然疑うべきだった」と話す。
 また、感染者がいる病棟や診療科が違っていても、患者の検体を調べる部署は限られ、院内で感染が増加していることは把握可能だという。松本教授は「46人という感染者数は非常に多い。もっと早く対策を取ることができたのでは」と指摘する。

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院内の感染警戒文書「死亡」の記述なし 帝京大病院 朝日新聞 9/5
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201009050001.html
 多剤耐性の細菌アシネトバクターによる院内感染が起きた帝京大医学部付属病院(東京都板橋区)で患者の死亡情報が院内に十分伝わっていなかったことが4日、内部文書や職員の話でわかった。職員向けの注意喚起文書で死亡者に触れておらず「報道で知り驚いた」という職員もいる。厚生労働省や都は「危険性を認識した時点で重大性を伝えるべきだった」と情報共有のまずさを問題視している。
 朝日新聞が入手した文書は「多剤耐性アシネトバクターに関する注意喚起」の題で感染制御部長から病院職員あてに今年5月13日と6月5日の2回、通知された。
 病院や都によると、耐性菌との因果関係が否定できない最初の死亡者が出たのは昨年10月。その後、今年2月までに3人の疑い患者が死亡していることが確認されていた。遅くとも同病院の感染制御部は5月の連休明けには、菌に関連した死亡者が出ていることを把握していた。
 5月の文書は「現在当院にも多剤耐性アシネトバクターを保有する患者が入院しています」と指摘。6月の文書は「いまだ多剤耐性アシネトバクターの検出が散見されます」としている。しかし、いずれも「患者死亡」については伝えていなかった。
 さらに、6月24日には全職員を対象にこの菌の対策を含む院内感染対策講習会を実施。参加者によると、院内感染について説明するだけで、深刻な事態が起きているとは伝えられなかった。講習会を欠席した職員へのビデオ講習も7月になってからだった。

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kokoa

ご訪問&niceありがとうございました(^_^)
by kokoa (2010-09-06 19:41) 

ムネタロウ

いつも、ありがとうございます☆
by ムネタロウ (2010-09-06 22:49) 

chunta

(*'ー'*)ふふっ♪
チリモン捜しは 好きです
そりゃもう 蟹とかタコがサイコーです 笑
by chunta (2010-09-07 00:50) 

Koji

ご来訪いただいた方々へ
いつもいつも温かい後押しを有難うございます。
時間的に余裕が無く非常に厳しい状況ですが、何とか頑張りますので今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

kokoaさん、ムネタロウさん
こちらこそお世話になっています。有難うございます。

chuntaさん
スーパーなどで売られているチリメンはなかなか探すのが困難ですね。
それでも以前一度だけですがタツノオトシゴを見つけた時には興奮ものでしたね。しばらく眺めた後、置いておこうかと思っていたら子供に食べられてしまいました。普通の味だったそうです・・・(--;
by Koji (2010-09-07 17:49) 

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    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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