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0827-578号 【情報】 がん検診(1)マイナス面も説明必要 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日も暑い一日でしたが、若干朝は爽やかだったそうです。当直でずっと病院の中に缶詰でしたので、何とも言えませんが、少しは秋に近付いてくれているのでしょうか?今朝は少し湿度は高いものの若干気温は低め。まだまだ秋を感じさせるというところまでには至りませんが、徐々に秋めいてきた感もあります。

 今週は職場のネットワークの通信状態があまり芳しくなく、モバイル回線に頼らざるを得ない状態です。モバイルもあまり通信状態は宜しくないので、重たいファイルはあまり送信出来ません。ブログのご訪問を含め、関係者の方々にはご迷惑をおかけしますが、今しばらくお待ちください。

 ところで昨日は月曜日の続きということで、接骨院に掛かってきました。この間は矯正ということで、体のあちらこちらがバキバキ鳴り響いておりましたが、昨晩も矯正していただきました。初回よりは恐怖心?が薄れてきました。私の場合、元々ストレートネックですので障害をきたしやすい形状となっているようですが、3月に遭った追突事故の影響もあるかも?との診断結果。今さらごちょごちょ言いたくないので、先方には連絡しませんが・・・腰の状態はかなり改善してきたと言うか、日にち薬というか、かなり楽にはなりました。診断結果によるとこれまで腰痛が無かったのが不思議なくらいで、これまでは恐らく強靭な筋肉の塊に守られてきたのだろうということ。今後さらに精進を重ねて、事故に負けない体つくりに努めようと思います。しかしあんまり筋肉をつけ過ぎると今持っているスーツなど着る服が無くなってきますので、程々にしたいと思っていますが、この程々が非常に難しいですね。加減を知りませんから・・・


 さてここからはコラムのご紹介。ですが、円高による日本経済への影響は多大なものがありますね。私自身金融というか、投資は全くしませんので詳しいことは分かりませんが、素人目に見てもかなり危険な状態のように感じられます。このような状態で、与党は内部分裂というか、何というか、あまりにもお粗末ですね。あっち向いたりこっち向いたり主体性の無い風見鳩さんが一役を買っています。そんな余裕は日本にはありません。それと私がいつも思うのは、政治屋さんというものは、潔くない方々の集団だということ。政治のプロなのですから、真のプライドを持ってもらいたいものです。本当にお粗末。その昔、究極の選択なんてものが流行りましたが、国民には政党選択は出来ても首相選択は出来ません。仕方ないと言えば仕
方ないのですが、世紀の茶番劇を耐えて見守るしか手は無いものでしょうかね?

 諸外国は恐らく冷ややかな目で見ていることでしょう・・・


筆洗 東京新聞コラム 8/26
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2010082602000043.html
 <お土砂を掛ける>という言葉がある。例えば、嫌な仕事を前に、「やっぱり、ここ一番は君が頼りだ」などとおだてられて、「そうかな」と思ったら、それが、お土砂を掛けられた状態だ▼加持祈祷(きとう)した土砂を遺体にかけると、硬直がなくなるという仏教のおまじないが由来とか。確かに、生身の人間にも、おべんちゃらを言われると、いい気になって、グニャグニャになってしまう傾きがある▼さて、急激な円高が止まらない。輸出依存の日本経済ゆえ、当然のように株安も招き、平均株価は、昨日も年初来安値を更新。このままだと景気が腰折れするとの懸念も強まっている▼円高は、ドルやユーロが売られ円が買われるから起こる。これまでは、米国景気の先行き不透明感や欧州の財政不安を背景に、比較的安全な円が買われる、という解説がなされてきたが、最近の動きはどうも違う感じがする
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天声人語 朝日新聞コラム 8/27 http://www.asahi.com/paper/column.html
 鳩山前首相は不思議な人だ。政界引退を口にしたのもつかの間、民主党の結束を訴えて菅首相、小沢前幹事長の仲介役を買って出た。ところが対決のおぜん立てをしただけで、伝書バトはロシアに飛び去った▼9月の代表選は菅氏と小沢氏の勝負になるらしい。前に書いた「民主の森」の物語に沿えば、いよいよカブトムシとオオクワガタの激突である。カブトを支えるとしていた鳩山氏は、なぜかクワガタの応援に回るそうだ。3カ月前の「抱き合い心中」は何だったのか▼ともあれ小沢氏に謝りたい。本物のオオクワガタは怖がりで、危険を感じると巣に隠れる、と紹介した件だ。勝算があるのだろうが、氏は意外にも、世論を敵に回し、国会でたたかれるリスクを取った▼それでもやはり、小沢氏は首相に向かないと思う。まず、土建業界との腐れ縁が示す古い政治。豊かな資金で手勢を養い、来るべき政界再編、日本の大改革に備えているやに聞くが、目的が立派なら手法は問わないという時代ではない▼次に、カネの出入りをちゃんと説明しない、広い意味での出無精と口べたである。リーダーの資質としては金権体質より深刻かもしれない。鳴かないのがすごみになるのは、樹上で争う大型甲虫ぐらいだ
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 さてここらでお口直しに太古のお話を一席。

 37億年前というものは私には勿論のこと想像がつかない世界ですが、歴史が解明されたことにより、どういった効果があるの?と現実的なご意見はこちらに置いといて・・・展示公開されるということですが、その昔、私が小学生のころ私の奈良実家の周りでは、弥生式土器がよく出土していました。今では結構なニュースとなると思うのですが、その当時は単なるその辺に転がっている砕けた瓦と同等の扱い。私も弥生式土器のかけらを友達とよく投げ合いっこしてました。今となっては罰当たりな話ですが、物の値打ちというものはそんなものです。


37億年前の砂粒:富山・黒部峡谷で発見 国内最古、日本列島創世の解明も 毎日新聞 8/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100826ddm041040082000c.html
 国立科学博物館などは25日、富山県黒部市宇奈月の黒部峡谷で採取した花こう岩から、約37億5000万年前の国内最古の砂粒(鉱物)が見つかったと発表した。これまで最古の飛騨片麻(へんま)岩(岐阜県高山市)や上(かみ)麻生(あそう)れき岩(同県七宗町)を約4億年さかのぼり、日本列島が形作られた歴史を解き明かす鍵になるという。
 国立極地研究所の堀江憲路特任研究員らが06年に採取された花こう岩を分析。中に含まれるジルコン(ジルコニウムのケイ酸塩)と呼ばれる鉱物の一部が35億年以上前にできたと判明、そのうち最古のジルコンは37億5000万年前と確認。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 最近、ホメオパシーという用語が良く取り上げられ、今年の流行語大賞にもノミネートされるような勢いとなってきました。先日の学術会議に続き、各種団体が続々とホメオパシーに対して否定的見解を明らかにしています。何か私は違和感というか、主体性の無さ、日本的だなぁ・・・政治の世界と一緒とつくづく感じてしまいました。おかしいなんて皆さんこれまで思ってきたことでしょう?何故今になって声高らかに反対反対と述べられるのか・・・私は社会全体でマイノリティーを排除するような行動をとってもらいたくないものですね。その道の権威が結論付けられたからといって、それが未来永劫正しいなんて言うことは無く、それが科学の進歩というものではないですか?そういった意味では、厚生労働大臣が出した結論が私は妥当だと思います。

 何事もそうですが、「全否定、そんなものには、進歩なし」・・・失礼。


ホメオパシー:効果否定、副文科相も学術会議会長に賛同 毎日新聞 8/26
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100827k0000m040060000c.html
 日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことについて、鈴木寛副文部科学相は26日の会見で、「統合医療と称する偽薬が普及し、国民の健康に大きな悪影響を与える蓋然(がいぜん)性が高まりつつある警鐘だと思っている。大変適切だ」と述べた。
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 次はガラリと話題を変えて厚生労働省の概算要求の話題。

 マニフェストの目玉でもある「こども手当」ですが、これに拘り過ぎると、元からこけたということになりかねないのでは?と危惧しますね。個人的にはいただきたいですが・・・(--; あと公開性というか透明性を担保するのにコンテストは結構ですが、なんとか劇場のような脚色は要りません。粛々と作業を行ってもらいたいものです。


特別枠で医師不足解消策・介護ロボなど 厚労省概算要求 朝日新聞 8/26
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008260487.html
 厚生労働省は26日、2011年度予算の概算要求を民主党厚生労働部門会議に報告した。一般会計は総額28兆7954億円。10年度当初予算の4.5%増で、ほとんどは社会保障費の自然増分だ。子ども手当は、半額分(月額1万3千円)の支給を続けるのに必要な国庫負担分1兆7375億円だけで、上積み分は事項要求にとどめた。
 菅内閣が示した概算要求基準は71兆円が上限で、厚労省分で4割を占める。今年度の当初予算を1兆2393億円上回るが、そのうち1兆2359億円は年金や医療などの社会保障給付分だ。
 子ども手当は当初、11年度から満額(月額2万6千円)支給だったが、概算要求では自治体や企業の負担を残す前提で、上積み分は「地域の実情に応じて現物サービスにも代えられるようにする」と記した。財源構成や上積み分の内容は年末の予算編成で詰めることになる。
 上積み分の「現物」となる可能性がある要求項目も。保育所の待機児童対策として今年度並みの約4千億円を盛り込んだほか、子宮頸(けい)がんワクチンの公費助成には150億円を計上した。

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 先日、ピロリ菌除菌についてのニュースを配信したばかりですが、がん撲滅作戦の一環ですかね?同じようなものになりますが、配信しておきます。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-24-2


ピロリ菌感染者、保険適用広がる… 胃壁萎縮なら除菌治療 読売新聞 8/26
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29930
 胃に住み着く細菌・ピロリ菌。胃炎を起こし、胃がんや胃潰瘍はじめ様々な病気につながる。除菌治療の保険適用が、6月から、早期胃がんの内視鏡治療後の患者などに広がった。(中島久美子)
 ピロリ菌は食べ物の口移しなどで幼児期に感染、胃粘膜の上や粘液中を浮遊する。胃の内部は胃酸のため通常の細菌には住みにくい環境だが、ピロリ菌は酵素で周囲を中和して生息する。
 ピロリ菌に感染すると胃の粘膜細胞が炎症を起こす。自覚症状はないが、感染が続くと慢性胃炎になる。
 ピロリ菌が引き起こす慢性胃炎は、胃がんや胃潰瘍をはじめ様々な病気の素地となる。
 だが、ピロリ菌に感染した全員が胃がんになるわけではない。ピロリ菌感染者のうち、胃がんになるのは0・2~0・3%だという。
 胃がんは、ピロリ菌による慢性胃炎の状態から、徐々に胃壁が薄くなる「萎縮」が起こる萎縮性胃炎を経て発症する。萎縮はエックス線や内視鏡の検査でわかる。萎縮のスピードや最終的にがんになるかどうかは、遺伝や食事が関係する。
 除菌治療は、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害剤)と2種類の抗菌薬を1週間服用して行う。服用者の1~3割に軟便や下痢が起こる。除菌できた場合、再感染の心配はほぼない。
 従来、感染の有無を調べる検査や除菌治療に保険がきくのは、胃・十二指腸潰瘍の患者のみだったが、今回、〈1〉悪性リンパ腫の一つである胃MALTリンパ腫〈2〉血液の難病・特発性血小板減少性紫斑病〈3〉早期胃がんの内視鏡治療後の患者にも広がった。
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 ここからは血液学関連、特に幹細胞に関連する話題を2篇ご紹介。


 まずは可能性としてのものですが、血液細胞を作るための基となる造血幹細胞を増殖促進するタンパクが発見されたとの話題。問題は受け手側の幹細胞での受容体や、造血を制御する細胞系への影響等がどのようになるのかということでしょうね。というのもあくまでも、インビトロ(生体外)のお話しであり、インビボー(生体内)ではまだ検証されていない基礎検討段階だということです。いずれにしても研究が飛躍的に進み、悩める患者さんたちへ希望の光を差し込むような、朗報となることを祈っています。


血液細胞増やすタンパク質 幹細胞の分裂促進、慶応大 共同通信 8/26
 
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082601000838.html
 血液のもとになる造血幹細胞が増殖し、血液細胞ができるのを促進するタンパク質を見つけたと、中島秀明慶応大准教授(血液学)らが26日付米専門誌に発表した。
 抗がん剤や放射線による治療で白血球や赤血球などが減少した際に、このタンパク質を投与すると血球数が回復し、感染症などの合併症を防いだり輸血を減らしたりできる可能性があるという。
 造血幹細胞は骨髄の中にあり、分裂して白血球、赤血球、血小板になるとともに、自分自身を複製し増殖する。通常はごく一部がゆっくりと分裂し、残りのほとんどは“冬眠状態”にある。抗がん剤や放射線治療などで血球が減少すると、造血幹細胞は盛んに分裂を始めるが、仕組みは不明だった。

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 この話題については、以前から検討され、Xデーはいつかと待ち望まれていたものです。この措置が認められ拡大されると、「骨髄移植はちょっと・・・でも血液を提供するくらいなら・・・」とドナー拡大が非常に期待できるものです。実際、骨髄ドナーは提供時、あとあとまで本当に大変。体のあちらこちらが痛むし、感染症に晒される危険性も高いし。今回の末梢血幹細胞移植適応拡大は、待ったなしの患者さんにとって大きな朗報です。

 専門的用語が多いため、ちょっと注釈を加えておきます。


G-CSF:Granulocyte Colony stimmulating factor
 
http://www.weblio.jp/content/%EF%BC%A7%EF%BC%8D%EF%BC%A3%EF%BC%B3%EF%BC%A6
【概要】 顆粒球コロニー刺激因子。顆粒球とは好中球のこと。骨髄の中で好中球を増やすときに働くホルモン。成熟した好中球を血液の中に送り込む働きもある。遺伝子工学的な方法で薬剤として作られ市販されている。キリンはグラン、中外製薬はノイトロジン、協和発酵はノイアップという商品名。前2剤については「HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症」の治療に保険適応がある。

アフェレーシスとは?(日本アフェレシス学会HPより引用)
 
http://www.apheresis-jp.org/modules/general/index.php?content_id=2
 http://www.apheresis-jp.org/modules/general/index.php?content_id=3
 アフェレシス(apheresis)はもともとギリシア語で「分離」を意味する言葉です。それでは何から何を分離するのでしょうか。現在では、体外循環によって血液中から血漿成分、細胞成分を分離する、さらには分離した血漿成分から病気の原因となる液性因子を分離することをさします。具体的には細胞成分はリンパ球、顆粒球をさし、液性因子は抗体、炎症性サイトカイン、代謝物質、中毒物質などをさします。従来はアフェレシスというよりもプラスマ(plasma)とアフェレシス(aphereis)の合成語であるプラスマフェレシス(plasmapheresis)(血漿分離)の方が一般的でした。血液から血漿を分離し、分離血漿を廃棄する、廃棄血漿と同量のヒト凍結新鮮血漿で置換する、これを古典的血漿交換療法といいますが、このようにプラスマフェレシスは血漿交換療法を行うための技術でした。しかし近年は分離血漿中からさらに高分子物質、中分子物質などを膜濾過や吸着などの技術を用いて分離除去する、血液中からリンパ球や顆粒球を吸着除去するなど、新しい分離技術を用いた治療法が開発されました。しかも血漿の交換を必要としない技術です。そこで分離を意味するアフェレシスという言葉が再登場となった訳です。また再生医療における幹細胞アフェレシス(移植)もこれからのアフェレシスの重要な分野になると思われます。このように生体内のさまざまな血液関連因子を分離除去して治療する広範な医療技術を総称する呼称がアフェレシスなのです。
【ドナーフェレシスとは?】
 血漿分離を意味するアフェレシスには血漿分離の方法として遠心分離法と膜分離法があります。この他、アフェレシスはその目的により臨床的には病因物質を除去し治療のために行う治療的アフェレシス(Therapeutic Apheresis)と、健常人からの血液成分の採取を目的としたドナーフェレシス(Donation Apheresis)に区別されます。従来はドナーフェレシスといえば、献血における血漿や血小板などの成分採血を意味していました。しかし、最近は造血幹細胞移植治療における自己及び同種(ドナー)からの幹細胞採取にもドナーフェレシスの技術が導入され、このうち同種末梢血幹細胞採取はドナーフェレシスと定義されますが、治療に深く関わっているため、治療的アフェレシスとの境界は曖昧になりつつあります。
【同種末梢血幹細胞採取(移植)】
 通常、末梢血中には造血細胞はわずかしかありません。そこで造血因子である顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を健常人(ドナー)へ注射することで、骨髄より末梢血へ多量の造血幹細胞が循環してきます。これを効率よく採取するのが、末梢血幹細胞採取で、白血球の型が合った白血病等の患者に移植し造血能を正常化させるのが同種末梢血幹細胞移植といいます。
 ドナーにG-CSFの投与開始から4~5日目の造血幹細胞が増えているあいだに、ドナーの静脈より血液分離装置を用いて血液を体外循環させ、1回150~200ml/kg(体重)の処理により末梢血幹細胞を選択的に採取します。患者の治療に必要な量を確保するためこの採取を2回(2日間)以上行なうこともあります。ドナーとしての利点は、骨髄移植と違い全身麻酔が不要であることですが、欠点としては、G-CSFの投与のために5~6日間拘束される点と1回の血液分離に要する時間が数時間と長いことです。また、ドナーは健常人ですから、末梢血採取の際のリスクは最小にしなければなりません。アフェレシスに伴う副作用は成分献血(採取)も同様ですが、血管迷走神経反応、穿刺による皮下出血、クエン酸中毒、神経損傷などがあります。これら副作用発生時の早期の対応、重症化の防止のためにも医療機関はそれらに対応できるドナーの安全対策を講じる必要があり、採血担当者は、採血時副作用につき充分理解し、をそれらの応急処置法に熟知していなければなりません。

GVHD:移植片対宿主病
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%BB%E6%A4%8D%E7%89%87%E5%AF%BE%E5%AE%BF%E4%B8%BB%E7%97%85
 移植片対宿主病(いしょくへんたいしゅくしゅびょう、graft versus host disease; GVHD)とは臓器移植に伴う合併症のひとつ。
 移植片(グラフト)にとって、レシピエント(臓器受給者)の体は異物である。GVHDとはドナー(臓器提供者)の臓器が、免疫応答によってレシピエントの臓器を攻撃することによって起こる症状の総称である。
 混同されることがある病態として、いわゆる拒絶反応がある。拒絶反応はレシピエントの免疫応答によってドナーの移植片が攻撃されることによる合併症の総称であり、GVHDとは、攻撃する側と攻撃される側が反対である。
 GVHDは様々な他家臓器移植の後に発生するが、特に免疫組織を直接移植する、造血幹細胞移植(骨髄移植)後や輸血後のものが知られている。

GVL:移植片対白血病細胞反応
 
http://www.cick.jp/kakuka/ketuekinaika_02-7.html
 移植したドナーのTリンパ球が患者の体を異物と認識して攻撃するのがGVHDですが、同時に残存する白血病細胞も異物と認識して攻撃するため、再発が減少します。これをGVL効果と言います。


造血幹細胞移植委員会が了承 非血縁者間での末梢血幹細胞移植が10月にも解禁へ 日経メディカルオンライン 8/24
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201008/516435.html
 今秋にも、国内で非血縁者間での末梢血幹細胞移植が開始されることになりそうだ。8月5日、厚生労働省厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会(委員長:名古屋セントラル病院院長の齋藤英彦氏)は、骨髄移植推進財団の骨髄バンク事業の1つに、末梢血幹細胞移植を加えることを了承。厚生労働省は近く「非血縁者間骨髄移植の実施に関する指針」を見直す予定。順調に行けば、10月ごろにも非血縁者間での末梢血幹細胞移植がスタートする。
 末梢血幹細胞移植は、白血病患者などに実施される造血幹細胞移植の方法の1つ。数日間にわたりドナーに顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を注射し、アフェレーシスを行って末梢血に動員した幹細胞を採取。患者に移植する。
 ドナーにとってはG-CSFの投与やアフェレーシスに伴う合併症に注意が必要ではあるが、骨髄移植と異なり全身麻酔や骨髄穿刺、貧血防止のための術前の自己血採血が不要で、早期に社会復帰できるメリットがある。また、患者にとっては、急性・慢性の移植片対宿主病(GVHD)のリスクが増える可能性はあるが、G-CSFで動員された造血幹細胞が豊富に含まれるため生着し易いことや、リンパ球が多く含まれるために移植片対白血病(GVL)効果が期待できるといったメリットがある。
 GVL効果を必要としない再生不良貧血や、成長期をこれから迎える小児患者では、骨髄移植が好まれる傾向があるものの、非血縁者間で末梢血幹細胞移植も実施できるようになれば、ドナーにとっても患者にとっても造血幹細胞移植の選択肢が広がることになる。
 末梢血幹細胞移植は、海外では10年ほど前から広く行われているが、ドナーにおける安全性などの観点から、国内では血縁者間での実施しか認められていなかった。委員会では、日本造血細胞移植学会が血縁者間で末梢血幹細胞移植を実施した末梢血ドナー3264人(事前登録者数)を母集団として、5年間追跡した結果を報告。末梢血幹細胞提供と健康異常に明確な因果関係が認められたものはなかったことや、当初懸念された血液系悪性腫瘍の発生率も、骨髄ドナーと末梢血ドナーで差が見られなかったことなどが報告された。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 がん検診については受けて安心、早期発見、早期治療のためには必須と思っていましたが、デメリットのことについてはあまり考えていませんでした。しかし記事を読んでよくよく考えてみると、特に検診などでは基準範囲、基準値なる純粋に統計学的処理された範囲内のものを一般的には「正常」と誤解され、個々の生体が持つ個性についてはあまり考慮されないことによる、いわゆる「病気持ち」を多数生みだしてきたんですね。再検査などと言われ、憂鬱な気分で数ヶ月間を過ごす精神的苦痛は確かにデメリット。先日もこの話題については触れたばかりでしたね。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-23

 まだメタボだとか、命に直接関わる可能性が現時点では低いものはまだ良しとしても、がん検診となるとシビアです。しかしながら現在の腫瘍マーカーと言われるものは、昔に比べてがん特異性が比較的低めで、高いからといって「がん」と断定できず、スクリーニング的な要素が非常に強いものです。以前、前立腺がんマーカーであるPSAを話題に取り上げたことがありますので、以下をご参照ください。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-18-1
 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2009-11-19

 でも不安になるのがデメリットだから受診しなくてもよいとのことにはなることもなく、やっぱり「備えあれば憂いなし」じゃないですかね。早ければ早いほど良いのは確かです。


【読売新聞社 最新の医療ルネサンス 2010/08/24】
 がん検診(1)マイナス面も説明必要

 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29904
=================================================
 「検診でがんを早期発見できた友人はみな元気。私も、見習いたい」
 東京都杉並区の主婦(61)は40歳代のころから1~2年に1度、乳がんのマンモグラフィ(乳房エックス線撮影)検診を受けている。マンモグラフィは、手で触れない奥のしこりや、早期がんも発見できる。死亡率を減らす効果があり、日本では40歳以上の女性に隔年の受診が推奨されている。
 ところが、米国の政府機関が2009年11月、40歳代にはマンモ検診を推奨しないと勧告し、波紋を呼んでいる。40歳代では、がんが見つかって死亡率が下がる「利益」より、検診に伴う「不利益」が大きいおそれがあると判断したためだ。
 マンモ検診で疑いを指摘されても、精密検査で「がんではない」と診断されるケースは多い。受診者は結果的に不要な検査を受けたことになるうえ、不安やストレスも大きい。治療が必要かどうか不明な、ごく早期のがんが多く見つかり、結果的に過剰治療につながる可能性もある。
 閉経前の女性では、発達した乳腺によって乳房全体が白く映り、がんとの区別が難しい。しこりが良性のことも珍しくない。
 勧告によると、40歳代では検診で乳がん死亡率が15%下がるが、50歳代以上に比べると少ない。一方、がんが疑われても精密検査で否定される人は1000人当たり98人おり、50歳代以上に比べ多い。勧告では、他の要素も兼ね合わせ不利益の方が大きいとした。
 
ただし、何を大切と考えるかの価値観は人によっても異なる。米国でも、勧告の内容について専門家の間でも意見が分かれ、対象年齢は変更されていない。
 日本ではどうか。厚生労働省は10年1月、ホームページに、当面対象年齢は変えない考えを示した。60歳代に患者が多い米国に比べ、日本では40~50歳代から発症することが多いのも理由のひとつだ。
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コメント 2

takumi

癌検診。早期発見の為にって言われてるけど、デメリットもきちんと
理解した上で、自分の意思で受けるべきですね。と、すごく納得(^^;)
by takumi (2010-08-27 11:53) 

Koji

takumiさん
お礼が遅くなり申し訳ありません。
仰るように検診は社会制度のため、組織のためなどというよりも、当たり前のことですが自らを守ることが大切ですね。私も再認識し納得です。
by Koji (2010-09-02 06:12) 

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    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
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