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0803-561号 【経済】 医療機関のフラグメンテーション [kensa-ML NEWS 【経済】]


皆さん、暑中お見舞い申し上げます。

 二泊三日でSSC太陽の夏季合宿は昨日無事終了。昨晩午後8時前に枚方楠葉に戻ってまいりました。二泊三日の期間中、二日目の交流試合の途中に短時間の雨に見舞われましたが、用意したプログラムは全て行うことが出来ました。また大きな事故も無く大きな怪我人も病気になった人もおらず、監督、コーチ陣ホッと胸を撫で下ろしております。この模様は後日、ブログの方でも一部ご紹介しようかと考えておりますので、息抜きになればと思います。ただし、個人情報保護の観点というよりも監督、コーチの威厳にかかわるシーンも多数ありますので、これはご紹介出来かねます。あらかじめご了解ください(それだけはご勘弁・・・何でも言うこと聞くからとも、監督、コーチ陣から言われておりますもので・・・)。

 しかし戻ってきた大阪はまさに酷暑ですね。合宿は兵庫県の鉢伏高原で行われましたが、日中は暑いものの朝晩はかなり冷え込んでいました。二日間の夕食は恒例の(毎年同じメニュー)かも鍋とすき焼き。正直言って人数が多いものですから子供たちの熱気と鍋の熱気が相まって、クーラーの効いた涼しい部屋で鍋料理が有難かったところですが、天然サウナ?を満喫させていただきました。恐らくこの二泊三日で体中の体液が何度入れ替わったのか分からないくらい・・・(--;

 また山奥だったもので通信状態が悪く、愛機を持ち込み、記事を作成はしましたが送信が出来ず、メールニュース配信もブログ更新も出来ずじまいで、申し訳ありませんでした。ぼちぼちとご訪問のお返しをしていきますので、長く温かい目で見ていただければ幸いです。

 今日も休暇をいただいておりますので、午前中は合宿中の荷物の片付けに小学校で短時間作業をし、午後からは国会中継を久し振りに見て、のんびりと過ごしております。明日からはまた戦場に戻りますので、じっくりと英気を養います。


 さていつものように社説、コラムのご紹介から。

 この数日、暑苦しい世俗から離れていたせいか、今日の国会中継を見ていて逆に新鮮な感じを持ちました。攻守交代というか、与党・野党の立場が逆転し、野党は防戦一方のような感。トップリーダーとしての道筋というか方向性を明確にしなければ国民も納得出来ないでしょうね。またこの間も申し上げたように、ねじれを最大限に利用することを考えることが政治家さんたちのいわば使命でしょうね。いつまでも政治屋さんじゃあダメでしょう。


余録:ねじれ国会の攻守交代 毎日新聞コラム 8/3 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 「分割政府」とは大統領制をとる米国で、大統領の所属政党が議会の少数派である状態を指す言葉だ。大統領には議会を解散する権限はなく、議会は大統領をやめさせる権限はない。議会に多数派を持たない大統領の政権運営は難しくなる
▲極端な場合は95年のクリントン政権のように予算が通らず政府機関一部閉鎖の事態にもなる。だが戦後米国では与党が議会多数派を占めた時期より分割政府の期間の方が長い。なのに深刻な国政停滞が続いたわけではない
▲見方によっては分割政府は行政府と立法府のチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)という権力分立のあるべき姿とすらいえないことはない。実際にその期間は、極端な政策変化が抑えられ、重要施策での政党間の妥協が進む積極面があるとの指摘も聞こえる
▲さてしばしば米国の分割政府との比較が論じられるわが国の衆参ねじれ国会だ。2日の衆院予算委員会では菅直人首相に対する谷垣禎一自民党総裁の消費税引き上げなどをめぐる提案型の質問が目を引いた。ではこれを与野党の新たな関係の模索と読むべきだろうか
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朝日新聞社説 衆院予算委―与野党の姿、新たな兆し 8/3
 
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
 ねじれ国会での、与野党の役割を再考させられる論戦だった。
 菅直人政権発足後、衆院予算委員会が初めて開かれ、自民党の谷垣禎一総裁と石破茂政調会長が、これまでとはひと味違った質問ぶりを見せた。
 谷垣氏は「日銀総裁がしばらく空席だった。ああいう乱暴でむちゃなことは自民党は決してしない」と明言した。政権に就いていた2008年、参院の第1党の小沢民主党に日銀総裁人事などで苦しめられた。その仕返しはしないという宣言である。
 赤字国債の発行を認める法案について「真剣に向き合わざるを得ない」と語った。否決すれば予算の執行もままならず、政府を追い込める。一方で、国民生活に深刻な影響が生じ、野党も批判を浴びかねない。
 衆参の多数派が異なるうえ、与党が衆院の3分の2も持たない状況では、野党も与党とともに、権力と責任を分かちあう。そのことに対する自覚を、谷垣質問に見て取ることができる。
 ねじれに苦しんだ経験を持つ党が野党となる。政権交代がもたらした政党政治の成熟の一側面かもしれない。
 谷垣、石破両氏が菅首相を叱咤(しった)激励したのも、印象的な光景だった。
 石破氏は「野党の時の総理は気迫に満ち満ちていた。気迫と責任感を持って国民を説得するのが政治家の役割だ」と語った。しっかりしてください。毅然(きぜん)とした態度を。野党とは思えぬような言葉を首相に投げかけた。
 確かに参院選後の首相はすっかり歯切れが悪くなっていた。消費税を持ち出したから選挙に負けたと責められ、9月の党代表選で消費増税を約束することは考えていないとも述べていた。
 首相はこの日も慎重な物言いに終始したが、参院選で提起したのに代表選で言わないのでは言葉が軽すぎると谷垣氏に批判されると、「私は財政再建では、一歩も引くつもりはない」と力を込めた。
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 さてここからは医療関連情報の配信です。まずは大きな問題となっている医師不足問題について。

 医師に限らず看護師、その他の医療スタッフは年々不足しているのが現状です。我々臨床検査業界においても年々病院勤務を希望する学生さんたちが少なくなってきています。カリキュラムが多様なため、様々な可能性を秘めているのが理由の一つですが、もっと大きな問題として浮かび上がっているのが、病院勤務の楽しさを知らない教えてもらえないということ、また指導者の質が悪いということじゃないですかね? 実際学生たちに聞いていると、実習先で幻滅したとか、将来性を感じないとか、そのような話を良く聞きます。実習先の感想文なんて大学側のチャンピオンデータみたいになってるじゃんかと思えることも多々あります。待遇、体制の強化、充実はもちろん必要でしょうが、熱意を持った指導者を育成しないことには、根本的解決にならない気がします。私、実習に来た学生たちには、「実習が終わるころには君たちはきっと我々と一緒に働きたいと希望するでしょう」と本気で啖呵を切ります。実績も多数ありますが、「壺」を売った経験はありません。



明日へのカルテ:第1部・医師不足解消の道/1 都会に帰る研修医 毎日新聞 8/2
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100802ddm001040064000c.html
 日本の医療は今、転換期にある。民主党政権は今年度、診療報酬を10年ぶりにプラス改定。野党も医療費や医師数の増加を掲げ、医療を巡る政策は一変した。だが、カネと人を増やすだけで医療現場の問題がすべて解決するわけではない。だれもが、いつでも、より良質で安全な医療を受けられるようにするには、何が必要なのか。まずは医師不足問題から考えたい。
◇育てる地方、恩恵薄く
 楽しみにしていた買い物は、何も買わずに終わってしまった。「好きなブランドの店がない……」。神奈川県内の大学病院の女性研修医(29)は秋田大医学部在学中、初めて出かけたJR秋田駅前で途方に暮れた。車の免許がなく、「車社会」の地方では外出もままならない。「連休があれば、逃げるように実家に帰っていた」
 秋田大の教育環境は気に入っていた。だが今春選んだ研修先は、実家近くの病院だった。「やっぱり、どうしても東京近辺に住みたかった」と振り返る。
 東京都内の大学病院の男性研修医(24)も今春、秋田大を卒業した。東京都出身で、脳外科医を志望。「自分の学力で受かる大学」と秋田大を選んだ。
 暮らしは快適で、教育環境も気に入った。だが、研修先は東京を選んだ。きっかけは5年生の時の祖母の死だった。「おばあちゃん子だったし、すぐ駆け付けたかった」というが、帰京は訃報(ふほう)の2日後。長男として、家族のいる東京に住みたいとの思いを強くした。「東京の方が最先端の研究や専門的な症例に触れる機会が多いとも思った」と話す。
 秋田大から今春国家試験に合格した新人医師100人のうち54人は県外へ出た。研修プログラム策定に携わる長谷川仁志教授は「教育内容は他大学に引けを取らないはず。さらに充実させ、地道にアピールするしかない」と語る。
 かつて新人医師の多くは出身大学で研修を受けたが、04年度の新医師臨床研修制度導入で研修先の選択の幅が広がり、大学病院、特に地方の大学で研修する医師が激減した。人手の減った大学は地域の病院に派遣していた医師を引き揚げ、医師不足問題が顕在化した。国や自治体は「医師不足の主因の一つ」として対策を進めるが、状況は変わらない。
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明日へのカルテ:第1部・医師不足解消の道/2 「平日限定」で若手確保 毎日新聞 8/3
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100803ddm001040014000c.html
◇都市暮らしのまま
 「医師募集への応募は少ない。生活の便や子供の教育などの問題がある」。県西総合病院(茨城県桜川市)の武藤高明院長は嘆く。
 桜川市と隣の筑西市で作る公立病院で、数年前は35人の医師がいたが、今は19人。10人いた内科医は5人に減り、2人いた常勤産婦人科医はゼロになった。公募に応じる医師は年に1、2人だ。
 理由の一つを武藤院長は「子供を(進学校の)中・高校に通わせるのが大変なため」と話す。へき地というわけではないが、東京まで約2時間かかり、教育機関が多い南隣のつくば市までの電車の便もいいとは言えない。「つくば以南は比較的医師が来るが、それより北は難しい」
 同病院の医師も数人がつくば市から通う。男性内科医(48)は「同僚の女性医師は子供が小さく、両親に世話に来てもらいやすいよう、つくばに住んでいる」と話す。桜川市内のある開業医は妻から「つくばより北はダメ」と言われ、つくばに住んでいるという。
 同様の悩みを抱える病院は各地にある。特に、茨城県は人口10万人あたりの医師数が162人で全国46位。敬遠される地域への医師派遣は容易ではないが、ユニークな取り組みも始まっている。
 県北端の山間部にある旧里美村(現常陸太田市)の大森医院(19床)。最寄り駅まで約30キロあり、車で45分かかる。独居の高齢者が多く、ちょっとした熱でも看病されないまま悪化しかねないため、01年に地域唯一の入院ベッドを設けた。路線バスのない集落へは巡回診療もする。
 大森英俊院長(56)も教育に苦労した。子供2人が水戸市の高校へ通ったころは駅まで送迎。帰りは別々のため毎日3往復し計4時間半かかった。「私は3代目。初代の祖父に幼いころからここで働くよう刷り込まれた。でも他人に同じ苦労は要求できない」
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 今日は復帰第一戦で、まだ感覚が戻っていませんので、この辺でメインニュースに移ります。

 フラグメンテーションなる用語、正直言ってこのように使われること、知りませんでした。書かれている内容は納得出来ることばかりですが、具体策というか、じゃあ実際にはどのように医療の質の格差を埋めていくのかということについては言及されていません。政策医療などでうたわれている「医療の均てん化」には程遠い状態ですが、まずは様々なところで蓄積されている情報を標準化し、共有化するところから始めないといけない筈なのに、未だそのような具体的施策はとられていない状況。仮説は良いのですが具体的な道筋を示してもらいたいのが正直な感想です。但し我々医療従事者がしっかりとこのことについて現状把握を含めた現状認識をするところから始めないといけないですね。トップダウン、ボトムアップで行うべきことを明確化することが必要だと私は思います。私の立場では、ボトムアップからの視点ですから既に行動を起こしていますが、トップダウンされた内容を通訳する人材がもっと必要でしょうね。

 復帰後第1戦のため、漠然とした言い回しですみません。この内容については、折につけ触れて行きたいと思います。


【日経メディカルオンライン 2010/08/03】
 医療機関のフラグメンテーション
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/mckinsey/201008/516183.html
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 日本の医療では、患者の費用負担は治療内容が同じならばどの医療機関でも基本的には同じである。同じ治療に関しては、全ての医療機関が同レベルの治療を提供できる、ということが前提となっているのである。ところが昨今、本来全国で均質であるべき医療の質にばらつきが生じていることが問題になっている。さらには、相対的な差のみならず、絶対的な医療の質のレベルが問題視される事態も起きている。
 それらの背景を分析したところ、医療の質に影響を与える因子として、いくつかの仮説が考えられる。なかでも、以下のものが特に影響力を持つと考えられる。
■日本では中小規模の医療機関が大量に存在し(フラグメンテーション:fragmentation)、個々が質を向上するだけの一定規模に達していないケースが多い。このことが医療の質の向上を困難にし、質のばらつきを招いているのではないか。
■医師の専門分野が十分に絞り込まれていないことが、質のレベルにも影響しているのではないか。一例として、専門医の認定制度が、先進諸外国に比べて緩やかな点を挙げることができる。
■新医療技術(薬剤も含む)の導入(注:第5回で議論した、追加の財政負担を国民に求める際に、負担と引き換えに提示できる重要なベネフィットの一つ)もまだハードルが高く、日本の医療全体の質の向上に影響している。
 以下で、それぞれの仮説について検討を試みる。
(1)医療機関のフラグメンテーション
 日本では、中小規模の医療機関が多数分散して存在している。医療機関の数を先進諸外国と比較すると、日本における1病院当たりの人口、および全ベッド数に対する人口の割合は、最も集約化の進む国に比べて5分の1から4分の1というレベルである。
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コメント 1

エコピーマン

現在の医療システムの法案を作ったのは自由民主党ですよね
地方の問題は地方で 米国の自由主義経済とやらで 良い悪と言っているのではなく首都圏に集中することは充分想定できたはずと言いたいのです

by エコピーマン (2010-08-03 23:04) 

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    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
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