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0729-559号 【情報】 医療ナビ:胎児のエコー検査 精度向上で先天異常も分かるように [kensa-ML NEWS 【情報】]


 大阪では、ひと雨来て少しは涼しくなるかと思いきや、湿度が上がり非常に蒸し暑い夜となっています。皆さんのところでは如何でしょうか?

 夜も更けており今日も仕事ですので、無駄口はこのくらいにしてニュース配信に移ります。まずはコラムのご紹介から。久し振りに神戸新聞社からイカロスの話題。非常に順調に進んでいるようですね。素晴らしい[ひらめき]

正平調 神戸新聞コラム 7/28 http://www.kobe-np.co.jp/seihei/003250355.shtml
 鳥のように自由に空を飛び回りたい。その夢をかなえたのが、ギリシャ神話に登場する若者、イカロスだ。物語では、翼をろうで両手に張り付け、天高く、はるか雲の上まで舞い上がる◆世界初の宇宙ヨット「イカロス」は、その話にちなんで名付けられた。こちらは翼ではなく、四角い帆を広げ、太陽光の圧力を受けて進む。5月下旬に金星探査機「あかつき」とともに打ち上げられ、宇宙に飛び出した◆帆の厚みは髪の毛ほどもない。だが大きさは1辺14メートルもある。地上で風を受ければ、ひとたまりもないだろう。しかし、無重力の宇宙空間では、オブラートのような帆を悠々と広げることができる。その姿をとらえた画像が本紙でも紹介された◆帆の表面を覆うのは紙より薄いアルミの層である。製作を手がけたのは、加古川市にある「東レKPフィルム」という会社だ。金属を真空で蒸発させて吹き付ける、得意の技術を駆使した成果だという。「宇宙で無事に開くか」などと関係者をやきもきさせたが、宇宙航海は予想以上に順調だ・・・続きを読むにはここをクリック


 さてここからは医療関連ニュースとなります。まずはチーム医療に関するニュースから。最近の診療報酬獲得のための必須要件として、チーム医療というものが挙げられます。まだまだ要求される条件が厳しいのは事実ですが、病院全体の活性化にも繋がりますし、良いことだと思います。が、苦言を一言。以前から申し上げているように、現在のチーム医療という枠組みではワンステップ上のレベルになるのは困難かと思います。やはり各職種のテリトリー域を払拭しクロスオーバーできる部分を増加させることが医療のクオリティマネジメントに繋がると思います。大病院はスタッフ数も多く、チームが大型化するため、見かけ上の相乗効果があるように見えますが、実質は???という部分も多いのが実情。中小施設は施設規模は小さい分、チームワークという最大の武器を有しているため、モデルケースになるのでは?と私は思います。但し、チームの中にがん細胞があると影響力が大きいため、チームそのものの存続が危ぶまれることも事実ですが。


第60回日本病院学会/“チーム医療”は病院再建のキーワード 個々の病院が将来の方向確認する機会に
 Japan Medicine 7/28
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/7/28/123374/
 第60回日本病院学会(学会長=山田實紘・社会医療法人厚生会理事長)が22、23の両日、岐阜市で開かれ、混迷する政治環境の中で病院団体として、あるいは個々の病院として目指すべき方向などを、あらためて確認する学会となった。中でも中小病院では、専門特化型から複合事業型に経営戦略が動き出していることなどが明らかになった。さらに、同学会は、「医療人の協働と明日を拓く力」をメーンテーマに抱え、病院医療の本質であるチーム医療が、日本の病院医療の再建へのキーワードであることを印象付けた。
会長講演:堺日病会長 社会保険病院の今後の行方に憂慮
 日本病院会の堺常雄会長(聖隷浜松病院長)は会長講演で、社会保険病院52病院のうち、42病院が日病会員であること憂慮し、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)の存続期限である9月末に向け、「独立行政法人地域医療機能推進機構法案」の早期成立を訴えた。同会長は、病院の存続は、経営的視点も大事だが地域での存在理由、いわゆる地域ニーズが本当にあるのかという視点も重要とし、法案成立後は地域レベルで評価されていくとの見方を示した。今後の動きについては、日病としても注視していくとした。
 さらに、同会長は、病院医療の再生なくして日本の医療の再生はないとし、日病は当面、「人材の確保と育成」「情報の有効活用」「医療の継続と連携」の3点を重視した活動を展開していくとし、会員病院、各職員の協力が必要だと指摘し、医療人が協働していくことの重要性を述べた。
 中小病院をめぐるシンポジウムでは、中小病院が専門特化型の戦略から複合的な事業戦略に動き出していることが明らかになった。座長の土井章弘氏(岡山旭東病院長)は、「中小病院(200床未満)は全病院の7割を占めるほか、行政的影響も受けやすい。そのため、中小病院では、2000年の介護保険導入の流れも手伝って、医療、介護、健診、高齢者住宅などの幅広いヘルスケア分野で、複合事業を展開している」と現状を説明した。
 日病中小病院委員会は、5月に1220施設を対象に中小病院の複合事業化戦略に関する調査を実施した。回答は413施設。それによると、介護保険以前から複合事業化戦略を志向してきたのが39.2%、介護保険導入後から複合事業化戦略を志向が19.4%、現在、複合事業化戦略を検討している7.2%を合わせると65.8%が複合事業化戦略を展開している。反対に今後とも複合事業化戦略を志向するつもりはないとしたのは18.4%にとどまっている。
 具体的な複合事業の分野については、特定健診、がん検診、人間ドックなどのほか、訪問看護・訪問介護、訪問リハビリ、通所リハビリ、老人保健施設の経営などが複数回答で4割以上を占めた。収入構造については、医療事業が77.2%を占め、介護・福祉施設事業は19.9%、リハビリ事業などで6.9%、在宅事業4.9%などだった。
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 次は少し古いニュースですが、国立病院機構の業績評価の話題。先の事業仕分けのことも触れられていますが、医療は人が行うもの。傍から見れば無駄と思えるものも、実は必要な場合があり、机上の計算や空論ではお話しにならないと思います。


国立病院機構の評価が初の一般公開―厚労省 CBニュース 7/26
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/28661.html
 独立行政法人評価委員会・国立病院部会(部会長=猿田享男・慶大名誉教授)は7月26日、国立病院機構(矢崎義雄理事長)の昨年度の業務実績に関する評価を行った。評価はこれまで非公開だったが、この日の部会で初めて一般公開された。厚生労働省では、8月2日までに各委員の評価シートを回収し、23日の部会で評価結果を審議する見通しだ。
 同機構は昨年春、2009-13年度の第2期中期計画を策定。今年3月の部会では、14項目から成る新たな評価基準案を了承している。この日はそれらの項目について、09年度の実績を機構側が5段階で自己評定した結果を公表した。
 それによると、最高ランクの「S」(中期計画を大幅に上回っている)は、▽診療事業(個別病院に期待される機能の発揮など)▽臨床研究事業▽教育研修事業▽業務運営の見直しや効率化による収支改善(医療資源の有効活用)―など6項目。残りの8項目はすべて次点の「A」(中期計画を上回っている)だった。
 矢崎理事長は6項目を「S」と評価したことについて、検疫所への医療者の派遣やワクチンに関するエビデンスの提供など、新型インフルエンザ発生への対応のほか、今年4月から東京医療保健大と共同で養成を始めた急性期のナースプラクティショナー(現在は特定看護師の調査試行事業)に関する取り組みなどの実績を強調した。
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 さてここからは臓器移植に関する朝日新聞連載のご紹介。私の拙いコメントは要りませんね。


臓器移植 読者編:1 道があるなら、と渡米を決意 朝日新聞 7/27
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201007270288.html?ref=reca
 5月にスタートした「患者を生きる 臓器移植」シリーズに、移植にかかわるご自身の体験や記事への感想をつづった約140通の手紙やファクス、メールをいただきました。
 一部を2週にわたって紹介します。最初は米国で心臓移植を受けた体験のお便りです。

 夫は10年前、31歳で拡張型心筋症と診断されました。最初は飲み薬と食事など自己管理で比較的元気に過ごせ、仕事も続けていましたが、3年ほどすると心不全症状が目立ち始め、入退院を繰り返すようになりました。
 2006年、日本臓器移植ネットワークに待機登録をしました。最新型のペーシング機能付き除細動器(CRT―D)を入れ、体を温めて心臓の負担を和らげる温熱療法なども試みましたが、病状は進みました。
 07年3月に東京大病院に転院。4月、体外式補助人工心臓を着けました。
 海外で移植を受けたいと循環器内科の絹川弘一郎(きぬがわこういちろう)医師や心臓外科の小野稔(おのみのる)医師に相談していましたが、現実となると悩みました。そんなにまでして移植を受けていいのか。十分生きたから死を受け入れるべきではないか。
 でも、やがて「人の命がここまで、となぜ私にわかるのか」と思うようになりました。
 今生きていて、もし移植の道があるなら、困難だからと立ち止まらず、一生懸命に自分ができることをやるべきではないか、と。
 カリフォルニア州立大病院(UCLA)が受け入れてくれることになりました。
 自費で渡航できる境遇ではありませんでしたが、できないなら断念するつもりでした。一から人生をやり直す決心をした時、親が土地を売ってくれ、夫の死亡保険金が高度障害を理由に給付されることになりました。
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臓器移植 読者編:2 術後の笑顔に命感じた 朝日新聞 7/28
 
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201007280330.html
 2007年12月、心臓移植を受けるため渡米し、カリフォルニア州立大病院に入院した夫と私は、言葉も通じず、異なる環境に戸惑いました。
 本当に移植ができるのか、お金は足りるのか。先がまったく見えず、夫が病気になってから一番強く不安を感じた時期でした。
 ボランティアの人が交代で通訳してくれ、買い物を手伝ってくれました。「病院を信頼することが必要だ」と言われ、本当にそうだと思いました。英語ができないことを気にしなくてもいい、移植が終わったら、一緒に英語を勉強しましょう、と言われ、頑張っていこうと思いました。
 渡航は自分たちで決めたことだから、口にしまいと思っていましたが、米国の患者のための臓器移植システムを夫が利用する心苦しさがありました。日本で待機している人たちへのうしろめたい気持ちもありました。
 思い切ってそのことを打ち明けると、その人は、「神様が用意してくださっているから、当然受けるものとして、新しい心臓を受け取ってほしい」と言いました。
 「移植を受けていい」。その言葉で、ガチガチだった肩の力が抜けていく気がしました。
 08年が明けてまもなく、提供者(ドナー)が現れました。次々に医師や看護師がやって来て説明を受け、書類にサインをしました。
 手術室に入る前、「2人でこれからも頑張ろう」と私が声をかけると、「3人だ。ドナーも合わせて」と夫は答えました。
 12時間の手術が終わり、夫の顔色の良さ、以前のように温かい手に涙がこぼれました。
 それから毎日病院に通い、夫の生き生きとした笑顔を見て、これが命だと感じました。
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 本日のメインニュースに移ります。

 先日配信したニュースと殆どかぶっていますが、技術革新により推定ではなく、診断がつくようになってきつつある超音波検査。その昔、私が超音波検査をしていたころ、腹部超音波はカラードップラーも無く、血管系を診断するためには、それこそ細かい部分まで血管走行の知識というか解剖学的知識が必要でした。でもその分、今より工夫があったかも。妊婦さんへの胎児スクリーニングも難しかったことを覚えています。でもそういった経験があったため、今の方々には分からないニュアンスも分かりますし、「経験と知識に裏付けられたカン」が今より働いたのだと思います。
 超音波検査はまだ存在診断の粋を超えませんが、近未来的に確定診断にまで発展すると思います。見え過ぎると色々と難しい問題がありますよね・・・今日はここまで。


【毎日新聞社ニュース 2010/07/28】
 医療ナビ:胎児のエコー検査 精度向上で先天異常も分かるように
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100728ddm013100214000c.html
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◇事前同意の検討進む 知りたい情報どこまでか、診断後のサポート不可欠
 胎児と妊婦の状態を調べるため、広く行われている超音波(エコー)検査。精度が向上し、エコー検査で先天的な異常もわかるようになっているが、受診する妊婦に周知されていないのが実情だ。予期しないまま胎児の異常を知らされるケースも起こっているため、検査前に同意書を求めるなど、対策の検討が始まった。
 「超音波スクリーニング(ふるい分け)を行う際の同意について、産科医の方はどうしていますか。それ以外の方はどうすべきだと思いますか」
 神戸市で今月開かれた日本周産期・新生児医学会学術集会。会場を埋めた産科医や小児科医ら500人にパネリストが問いかけた。スクリーンに映し出された集計結果は、▽同意は取っていない35%▽口頭で同意を取っている36%▽書面で同意を取っている29%。産科医に限ると口頭・書面で同意を取っているのは34%。また小児科医と小児外科医は90%以上が「同意を取るべきだ」と答えた。
 エコー検査は、妊婦と胎児の状態を把握するために必須の検査。超音波スクリーニングはエコー検査を元に胎児の先天的な異常がないかを調べることを指す。
 エコー検査が産科に登場したのは約20年前。当時は画像も不鮮明だったが、現在では胎児の表情まで確認でき、動画も撮影できる高性能の検査機器が登場している。「少子化の時代だけに開業医にとって来院者獲得に欠かせないツール」(メーカー担当者)という。
 だが、機器の高性能化に従い、エコー検査の画像から先天的な異常を確認する技術も向上した。現在は、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)などの形態異常を確認することができるほか、胎児のうなじの部分の厚みを診てダウン症の可能性を推定することもできる。事実上の出生前診断と言える状態で、この結果、胎児の先天異常を思いがけず知らされた妊婦がノイローゼ状態に陥ったケースもある。
 学会シンポジウムを企画した斎藤滋・富山大教授(産婦人科)は「産科医にとってのエコー検査は、聴診器のようになくてはならない検査」と話す。産科医の間では「母体を傷つける検査ではないのだから、同意書まで取らないと検査できないのはおかしい」との意見もある。斎藤教授は「『同意は必要ない』という考えが産科では一般的。しかしシンポジウムで示されたように、産科以外の医師が『同意を取るべきだ』と思っている事実は重い」と話す。
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inacyan

いつもご訪問&nice!ありがとうございます<(_ _)>
by inacyan (2010-07-29 10:12) 

lamer

暑中お見舞い申し上げます。
by lamer (2010-07-29 18:32) 

Koji

ご来訪いただきました皆様

暑中お見舞い申し上げます。毎日酷暑続きですが、くれぐれもご自愛ください。

inacyanさん lamerさん
コメント有難うございました。今後ともどうぞよろしくお付き合いください。
by Koji (2010-07-30 14:54) 

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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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