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0618-528号 【情報】 製薬業界:特許が一斉に切れる、2010年問題 相次ぐ買収、対応本格化 [kensa-ML NEWS 【情報】]


 昨日は梅雨の合間ということで本当に暑い一日でしたが、今日は昨日と打って変わって曇天。大雨が降りそうな地域もありますので、くれぐれもお気を付け下さい。この10年ほど、環境のせいなのかどうかは分かりませんが、天災か人災か良く分からないものが多発しています。今日のコラム記事に関連することですが「格」とか「識」が、きっと低下しているのだと思います。日本人だけではないと思いますが、ここは日本ですから。お隣などをとやかく言う前に、まず自分のところ!


 今日のコラムご紹介です。毎日新聞の「余禄」なのですが、実は昨日ニュース配信する際、引用するつもりでした。確か昨日のタイトルは今日のものとは違っていたような・・・相撲協会からクレームでしょうか?昨日のタイトルの方が分かりやすかったのですが。「品格」という文言が入っていたと思います。

 私自身、このメールニュースでもブログでも良く取り上げる文字として「」があります。このことについてはこれ以上言わなくとも分かっていただいている方には分かっていただいているでしょうし、分からない方には何を聞いても分からないでしょうね。私が良く言う「見て分からないものは、聞いても分からない」と似ていますが。こういった部分は大多数、培ってきた経験というものもあるでしょうし、もっと大切なものに「センス」があります。この「センス」の無い方は、私が思うに「みる」というものに色々ある、ということが分からないのだと思っています。見る 診る 観る 視る 看る・・・要するに五感、すなわち視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚を十分に有効活用できていないこと、さらには、第六感、いわゆる物事の本質を直感的に感じ取る心の働きの退化が原因だと思います。

 さらに「品格」について・・・色々な方のご意見を拝見していると「品」はその人が持って生まれたもの、形が無く空気のようなものとして称され「格」は意思や志が加味されしっかりと身に付いたものとして称されています。いずれにしても「品格」は意識して努力して育むもので、私の師匠にも教えていただいた「知情意:知識、情緒、意思」が無いと無理だということでしょうね。年代別のVSOPについては私が先月に述べていますので、参考にしてみてください。
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18-1

 何やら下手なコラムのようになってきましたので、この辺で記事のご紹介。


余録:「尚武館」「武育館」「相撲館」…毎日新聞コラム 6/17
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20100617ddm001070059000c.html
 「尚武館」「武育館」「相撲館」--1909(明治42)年、東京・両国に完成した初の相撲常設館の命名は、これら候補をめぐって開場の4日前まで紛糾した。「相撲には勝負があるのだから、今さらショウブ(尚武)館ということはない」とは、その協議での冗談半分の発言だ
▲結局、当時の年寄・尾車の提案で初興行披露状の文中の「相撲は国技」の言葉から「国技館」と決まる。披露状を書いたのは作家の江見水蔭で、古代の宮中の相撲節会(すまいのせちえ)を引き合いに相撲を「国技」と位置づけた一文だった
▲開館委員長の板垣退助は「いいにくいむつかしい名」と命名に不満だったが、何しろ開場前ぎりぎりの決定だ。ところが国技館の名は一般の受けがよく、たちまちファンに浸透し、おかげで「相撲は国技」が常識化する(風見明著「相撲、国技となる」大修館書店)
▲こう振り返れば、ほんのこの100年、相撲界が自ら名乗り出て、国民がそれを受け入れることで「国技」とされてきた大相撲だ。それがこの間の不祥事の数々に加え、暴力団とのかかわりを疑わざるをえない野球賭博のまん延である。ファンもいいかげんあきれる
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 さて本日未明、はやぶさが持ち帰ったカプセルが、JAXA相模原キャンパスに到着したようです[ぴかぴか(新しい)]


はやぶさ:カプセルは「新生児のまま」 宇宙機構の施設に 毎日新聞 6/18
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100618k0000e040026000c.html
 地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルが18日未明、開封・分析施設のある相模原市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスに到着した。
 7年ぶりにカプセルと対面したプロジェクトマネジャーの川口淳一郎宇宙機構教授によると、カプセルは大気圏突入時の熱の影響も軽微で、外観は組み立てられた当時のまま。内側には、組み立てに当たった約20人の名前を印刷した名刺大のカードが、テープで張られた当時の状態で残っていたという。・・・続きを読むにはここをクリック
 

 さてここからは医療関連記事に移ります。

 医療職種の中ではキャリアパス制度が一番確立されている看護部門ですが、教育制度も見習うべきところは多々あると思います。しかしながら、我田引水的な部分や、臨床経験の無さ、いわゆる「知識は豊富だが知恵は無い」最近の若い方々の傾向に似たものがあることも、否定はできないのではないでしょうか?

 私自身、大学に呼ばれて学生諸君にお話しする機会もいただいているのですが、学生の目の輝く瞬間はやはり臨床現場における実体験のお話と、臨床検査技師の将来展望についてのお話のような気がします。もちろん教育理念やしっかりとした指導方針のもと基礎を築く必要はありますが、学生諸君のモチベーションを向上させるのは、実体験に基づいたスパイスの効いたお話しだと思います。ただし残念ながら多くの臨床現場で働く技師が、先を見越して後進の指導に熱意をもってあたるという技師や施設が少ないのが現状。このような情けない施設で実習した学生諸君が夢や希望を失い、病院勤務より企業を選択するといったケースも多数あると思います。ですから私が関与している複数の大学には、進路の決まっていない学生諸君に臨床現場に来ていただき、臨床検査というものに触れていただこうと活動しています。やはり医療は人が行うもの、当たり前のことですが当たり前の認識となっていないところもあり、今後の人材不足を危惧している所です。実習施設連絡会のようなものがあり、以前複数の実習担当施設の方々の前で発言したことですが、「学生から夢や希望を失わせるような実習内容、発言などは慎んでもらいたい」、切に、そう願います。


「チーム医療」を実践する最新の教育環境で、看護の責任を伝える CBニュース
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/28151.html
 看護師の仕事の1つに「看護学校で教える」がある。それはいったい、どんなことなのだろう。やりがい、魅力は? 夢は何? 「看護教員」のホンネに迫るべく、最新の教育設備で「チーム医療」を実践する専門学校・首都医校で、看護を教えている「ベテラン」と「新人」の2人に話を聞いた。
 「臨床で看護を実践するだけが看護師としてのミッションではないと思います。実践力のある看護師を育てること。それも大切な役割だと考えます」。首都医校看護学科Ⅱの教務部主事、佐伯喜久子さんは、開口一番、こう訴える。
 東京・新宿(西口)駅前、徒歩3分に立地する首都医校は、看護師・保健師統合カリキュラムを導入した4年制の看護保健学科、3年制の看護学科Ⅰ・Ⅱと、看護系3学科を持つ、開校2年目の新しい専門学校。佐伯さんは、開校時から看護学科Ⅱで教鞭を執っている。
 看護学校というと、1学年40人の1クラスだけで、家庭的な雰囲気の小さな学校をイメージしてしまうが、首都医校は3学科合せて定員280人と規模が大きい。さらに、看護師と接点の多い救急救命士や臨床工学技士の養成学科に加え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハ系、鍼灸師や柔道整復師の東洋医療系、診療情報管理士や医療秘書の医療情報系、さらに福祉系やスポーツトレーナーの養成学科まである。まさに「チーム医療」を実践する「医療・福祉からスポーツまで」のコ・メディカルの総合校なのだ。
 首都医校で教員として看護を教えるということには、どんな魅力があるのだろうか。佐伯さんは言う。
 「事務・管理のスタッフがしっかりしていますから、わたしたち教員は『教える』ことに専念できます。学生一人ひとりとしっかり向き合い、知識や技術だけでなく看護の魅力や責任を伝えられる。それができる環境なんです」
■「教える」ノウハウと「伝える」情熱
 この春から看護学科Ⅰで精神看護学を教えている安齋泰則さんは、精神科病院の臨床で看護師として働いていた。看護教員としては「新人」だ。教えるということに不安や戸惑いはなかったのだろうか。
 「正直ありましたが、今は全くありませんね」と笑う。その理由は何だろうか。
 「首都医校は、専門学校でありながら多くのコ・メディカル養成学科があり、また大阪医専・名古屋医専といった姉妹校はもちろん、グループ校であるファッションのモード学園やIT・デジタルコンテンツのHALもある。『専門教育』に長い歴史とノウハウがあり、研修・講習のシステムがしっかりしているんです」
 安齋さんに看護を教えるやりがいを伺った。
 「今、臨床の現場ではチーム医療が重視されています。臨床と教育、どちらの経験も豊富な先生方と協力し合って教育を行っています。まだまだ勉強中ですが、臨床で身につけた最新の知識や技術を学生たちに伝えていく。即戦力を育てるために、私に与えられた役割だと思っています」
 一方の佐伯さんは、看護教育の「ベテラン」。在宅看護などを間にはさみながらも、長く看護学校で教えてきた。今担当している看護学科Ⅱは夕方からの授業が主体で、高校新卒で入学してきた学生だけでなく、仕事をしながら学ぶ社会人学生も多い。平均年齢は29歳だという。
 「社会人の学生たちは、人間的には大人です。わたしと同い年の学生もいるくらいで、色々な経験をして、その上で看護を目指そうと真剣に学んでいます。ですから教える側も、1人の人間として向き合いながら、真剣勝負で臨んでいます。それが、とても心地よい緊張感なんです。また学生から教えられることも多く、自分自身を成長させることができる環境です」
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 さて改正臓器移植法へと話を進めます。

 改正臓器移植法施行まであと1カ月となりました。朝日新聞も連載物で臓器移植に関する話題を提供しています。私も転載したいのは山々ですが、他にも多数ニュースが氾濫していますので、ちょっとこの話題から離れていました。

 「患者を生きる」朝日新聞連載をタイトルとリンク先ご紹介しておきます。

 臓器移植 紅いほっぺ:4 男児の腎臓 透析の40代女性に(6/18)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006180227.html
 臓器移植 紅いほっぺ:3 「病気に苦しむ子に」と希望(6/17)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006170264.html
 臓器移植 紅いほっぺ:2 体の一部でも生きてほしい(6/16)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006160241.html
 臓器移植 紅いほっぺ:1 事故、冷たくなる息子の手(6/15)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006150216.html
 臓器移植 屋上のジュース:6 情報編 子どもの提供課題(6/13)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006130122.html
 臓器移植 屋上のジュース:5 9歳の生涯 法改正につなげて(6/12)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006120189.html
 臓器移植 屋上のジュース:4 ドイツでの治療を決意(6/11)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006110229.html
 臓器移植 屋上のジュース:3 研究中の治療法 子どもには使えず(6/10)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006100197.html
 臓器移植 屋上のジュース:2 厳しい食事制限に涙も(6/9)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006090207.html
 臓器移植 屋上のジュース:1 息子の顔がパンパンに(6/8)
  
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201006080181.html


改正臓器移植法:施行まで1カ月 臓器提供、意思の表示を
 ◇免許証、保険証でも 家族と話し合って 毎日新聞 6/18
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100618ddm013010139000c.html
 7月17日に全面施行される改正臓器移植法は、本人の意思が不明でも家族の承諾があれば、脳死状態での臓器提供が可能になる。しかし、施行まで1カ月を切った今でも、そのことを知る人は少ないようだ。自分や家族の意思に反することがないよう、臓器提供について考え、家庭で話し合い、きちんとした意思表示をしておくことが大切だ。【藤野基文】
■低い認知度
 臓器移植に関する啓発活動をするため、学会や支援団体などでつくる「Gift of Lifeプロジェクト委員会」(委員長=寺岡慧日本移植学会理事長)が今年4月、インターネットで全国の20~69歳の男女1000人に臓器移植に対する意識と実態の調査を実施した。
 その結果、法改正について知っているかを問う質問では、「改正内容を含めて知っている」と回答したのはわずか3・8%。また、臓器提供について自分の意思を持っていると答えたのは全体の26・6%で、そのうち家族に自分の意思を伝えている
のは54・9%(全体の14・6%)だった。
 臓器提供意思表示カード(ドナーカード)など、意思表示の方法を知っていると答えたのは88%。そのうち約4分の1がドナーカードを含め何らかの形で意思表示をするものを所有するなどしていたが、その4割強が記入をしていなかった。
■四つの方法
 臓器提供の意思表示は、ドナーカード、運転免許証、健康保険証、インターネットでの登録の四つの方法がある。
 ドナーカードは改正法施行に伴い様式が変わる。新様式では(1)脳死後と心停止後のいずれでも臓器提供をする(2)心停止後に限り臓器提供をする(3)臓器を提供しない--を選ぶ項目がある。また、注意しなくてはならないのが、臓器を選ぶ欄だ。これまで提供したい臓器に「○」をつける方式だったのが、新様式では、心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓(すいぞう)・小腸・眼球の中で提供したくない臓器に「×」をつける方式になる。
 特記欄には今年1月から施行された、配偶者か親子に優先的に臓器を提供したい「親族優先」の意思などを記入する。また、自筆による本人署名は必須で、未記入の場合は意思不明として取り扱われる。
 一方、運転免許証と健康保険証の裏面には、ドナーカードと同じ様式の意思表示記入欄が設けられる。共に、全面施行の7月17日以降に発行されるものに新様式が導入される。
 インターネットによる意思表示は日本臓器移植ネットワークのホームページ(
http://www.jotnw.or.jp/)から登録できる。
 現在なんらかの方法で意思表示をしている場合、その内容は有効だが、厚生労働省は「新しい様式に切り替えるのと同時に、もう一度臓器移植について考える機会にしてほしい」としている。
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 次、臨床検査関係の話題です。

 4月に行われた「日本動脈硬化学科」において、LDLコレステロールの測定に際して、特定健康診断では直接測定法が推奨されていましたが、様々な理由により、総コレステロール(TC)やHDL-コレステロール(HDL-C)、トリグリセライド(TG)か
ら求めるFriedewaldの式(F式)を推奨するということが提唱されました。直接法だと正常域においてはOKだが、異常域ではNOだからという理由に加えて、標準化が達成できていないからといった理由らしい。これはちょっとおかしすぎるんでないかい?ってな感じです。じゃ、間接法いわゆる計算式で求めるものは、標準化されているのか、その計算の基本となる項目はどうなの?と疑問点満載です。どのような経緯でこういった決定になったのか分かりませんが、私には全く理解できません。関与する項目が増えれば増えるほどバイアスがかかり不明瞭になるのと違いますかね?それともそれら項目の誤差が複数項目間が絡むことで相殺されるとでもお思いなのでしょうか?あと、いちゃもんじゃない、足手まといじゃない、出足払いじゃない、足元を見られるじゃない・・・ええと、言葉が出てこない[もうやだ~(悲しい顔)]・・・思い出したらまた書きますが、正常範囲と基準範囲を混同している方に述べる資格は無いのと違うかな?とも思いました。
 思い出しました[ひらめき]―――「揚げ足取り」でした・・・あースッキリした[わーい(嬉しい顔)]


LDL-Cの測定は直接測定法でなくF式で―日本動脈硬化学会が見解 CBニュース 4/26
 
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=27380
 日本動脈硬化学会は4月26日、東京都内で記者会見を開き、LDL‐コレステロール(LDL-C)の直接測定法に関して、測定に用いるキットの標準化が不十分などの問題があることから、臨床の場では直接測定法ではなく、総コレステロール(TC)やHDL-コレステロール(HDL-C)、トリグリセライド(TG)から求めるFriedewaldの式(F式)を使うよう呼び掛けた。
 会見した寺本民生副理事長によると、LDL-Cの直接測定法の測定精度をめぐっては、近年、正常範囲にあるLDL‐Cの値の検出にはほぼ満足できるが、脂質異常症やTGが特に高い例などでは「外れ値」を出すものが多いなど、問題が指摘されていた。
 寺本副理事長は、直接測定法については今後、標準化や精度管理などを関係メーカーに要請する考えを表明。また、一般診療の場でLDL-Cを測定する場合は、F式(TC-HDL-C-TG/5)を用いることを基本とし、F式が使えない食後に来院した患者については、少なくとも1回は空腹での再診を求めるべきとした。さらにTGが異常高値を示す場合は、TC-HDL-Cで表すnon-HDL‐Cを参考にすべきとした。
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専門医に聞く、LDLコレステロール管理(上) CBニュース 6/17
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/28139.html
 山崎力さん(東大大学院医学系研究科臨床疫学システム講座教授)
 血中に増え過ぎると血管の内側の壁にくっつくLDLコレステロール(LDL-C)は、動脈硬化を進行させるいわゆる「悪玉」。検診結果でまず気になるのは、この数値だという人も多いのではないだろうか。
 一方で、LDL-Cをめぐる言説の中には誤解も多いと話すのは、医学統計に詳しい山崎さん。LDL-C値は「低い方がいいか」と「下げた方がいいか」は「全く別の議論」、「LDL-C値が低いと死亡率が上がる」は「因果の逆転」と切り捨てる。
 高コレステロール血症治療に関して、LDL-C値の管理や評価の仕方、最も使用されている薬剤のスタチンに対する見解などを山崎さんに聞いた。
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専門医に聞く、LDLコレステロール管理(下) CBニュース 6/18
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/28141.html
 山崎力さん(東大大学院医学系研究科臨床疫学システム講座教授)
―LH比の目標値を目指す場合、LDL-Cを下げるだけでなくHDL-Cを上げることも考えられると思いますが。
 日本動脈硬化学会のガイドラインが言うところは、まずLDL-Cをきちんと下げましょう。例えばLDL-Cの管理目標値は、リスクのない人で160、心筋梗塞の既往のある人で100未満ですよね。一方、HDL-Cは一律40以上を目指すとしか書いていない。なぜこのようなGLになったかというと、LDL-Cを場合によっては6割も下げるスタチンという薬があり、その服用で心筋梗塞が減ったというエビデンスが山ほどある。160や100などという細かい数字は、そうしたデータを基に決められたところがあります。ところが、スタチンはHDL-Cをそれほど上げることができないため、このようになっているのです。
 ところでHDL-Cに関しては、わたしたちは効果的に上げるツールを持っておらず、どこまで上げればよくなるか分からない現状があります。スタチンにもHDL-Cを上げる力はありますが、せいぜい1割程度です。ちなみに昔、HDL-Cを2倍とはいきませんが1.5倍以上、上げる力を持っていたCETP阻害薬という薬剤が開発されていましたが、その薬は心筋梗塞を増やすことが分かり、開発がストップしてしまいました。
 本当は2倍にしたらいいのかもしれないけれど、2倍にする薬がない。そういうところがあって、コレステロール治療ではまずはLDL-Cの目標値を目指すことになります。
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 さて本日のメインニュースをご紹介します。

 この問題は数年前より2010年問題として私のような素人の耳にも入っておりました。我々のような臨床検査業界と同様、製薬業界でも組織再編の動きは急で、出来る限り資本を大きくして競争力に打ち勝つといった論理となっています。しかしな
がらこのような動きはある意味仕方なし、ある意味オリジナリティの欠如というか、中小企業の悲哀を生み出すことも多く聞かれることであり、地場産業の衰退にもつながっています。

 合併により上手くいく部分と上手くいかない部分は当然の如くあり、上手くいかない部分に、本邦古来の良さが凝縮されているような感もあります。各種ディスカウント策はこのような不況の折には致し方なしとは思いますが、ボリュームメリットだけではなく、スケールメリット、さらにはクオリティが向上するようなものであってほしいと願います。

 またこれはメーカーだけの責任ではなく、ユーザーの責任でもあります。経済至上主義のユーザーが増加し、「識」のあるユーザーが稀、な状況であることは非常に残念なことであり、今後の業界の行く末を危惧します。

 簡単な一例ですが・・・営業努力をきちんと評価し、認めるようなユーザーに私はなりたい。足元だけを見るのではなく、5年先、10年先、もっと将来的なことを見据えての関係構築を行いたいですね。

 思いつくまま、感ずるままに書き連ね、論点が外れてしまい、申し訳ありません。


【毎日新聞社ニュース 2010/06/17】
 製薬業界:特許が一斉に切れる、2010年問題 相次ぐ買収、対応本格化

 
http://mainichi.jp/select/science/news/20100618ddm008020117000c.html
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◇業界再編呼ぶ可能性も
 製薬大手各社が、有力な医薬品の特許が10年前後に一斉に切れる「2010年問題」の克服に向けた対応を本格化させている。特許が切れた薬と成分が同じで安価な「後発薬」市場への参入や、有力な医薬品を持つ企業の買収などを急いでいる。ただ、後発薬は価格を含めた競争が激しくなる見通しであるうえ、買収効果には限界もあり、成りゆき次第では業界再編の呼び水になる可能性もある。【浜中慎哉】
 「新薬、後発薬など異なる分野をうまく使い分けた経営をしたい」。第一三共の中山譲治次期社長(28日就任)は毎日新聞の取材にこう述べ、年内に国内の後発薬市場に参入する方針を示した。第一三共は08年にインドの後発薬会社「ランバ
クシー・ラボラトリーズ」を買収しており、ノウハウを国内に持ち込む考えだ。
 医療費抑制のため、厚生労働省は医療用医薬品全体に占める後発薬の規模を現在の約20%から12年度までに30%に引き上げる方針。このため、10年度の診療報酬改定で後発薬を積極的に使う薬局や病院の診療報酬を加算するなど、後発薬使用を促している。
 後発薬は市場拡大が見込まれており、新規参入が続いている。仏サノフィ・アベンティスは5月末、品ぞろえを広げたい国内後発薬大手の日医工と共同出資会社を設立すると発表。ファイザー日本法人は、昨年末に自社の特許切れ薬を衣替えして販売する担当事業部を開設。田辺三菱製薬が既に08年に後発薬販売を始めたほか、富士フイルムホールディングスが三菱商事などと組んで4月に参入するなど、競争は激しさを増している。
 国内製薬大手が、がん分野などで有力な薬を持つ海外企業を買収するケースも続いている。アステラス製薬は今月9日、米OSIファーマシューティカルズの買収手続きを完了。アステラスの野木森雅郁社長は「米国でトップクラスのがん領域の
基盤を持てる」と買収の意義を強調する。国内最大手の武田薬品工業は08年にがんに強みを持つ米ミレニアム社を買収した。
 とはいえ、「がん分野に強い海外企業を買収しても、今後新薬が開発できる保証はない」(製薬大手幹部)のも事実で、買収は「万能薬」ではない。野村証券の漆原良一アナリストは「世界では新薬だけでなく後発薬にも取り組んで経営基盤を固
めるのが主流」と指摘。「海外メーカー買収後に、武田やアステラスの新薬開発がうまくいかなければ、国内の業界再編が起こる可能性が出てくる」と語る。
◇次代の開発に大きな影響
 製薬会社にとって、新薬開発と特許の取得は経営上、大きな意味を持っている。開発した新薬の特許が認められれば、約20年間、他社が同じ成分の薬を製造・販売できず利益を独占できるためだ。しかし特許が切れると、同じ成分の安価な後発医薬品を販売できるため、先発企業の収益は大幅に減る。また、新薬開発には莫大(ばくだい)な研究開発費が必要だが、稼ぎが減れば、次の新薬創出に向けた原資を確保できなくなる恐れがある。
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yuuri37

「品格」「識」のお話、とても素敵でした。
by yuuri37 (2010-06-18 21:44) 

Koji

yuuriさん
コメント有難うございました。
私自身まだまだ品格、識ともに不足しておりますが、向上心を持って進みたいですね。やはり軸が大切だと実感する今日この頃です。
by Koji (2010-06-22 18:47) 

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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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