SSブログ

0422-487号 「地域ブロック化」を求める、国立病院機構の事業仕分け [kensa-ML NEWS]


 今日は一日、鬱陶しいお天気ですね[バッド(下向き矢印)] 大阪、神戸は朝からずっと雨が降り続いています。雷は鳴っていませんけど・・・

 昨晩、何か非常に疲れていたので、息子のそばでちょっと一休み[眠い(睡眠)]・・・と横になったのがいけなかったのか、気が付いたら午前四時・・・あと一時間寝られるや、と思ったのがいけなかったのでしょう。不覚を取ってしまい、覚醒時刻は午前六時。「あーやっちゃった・・・[がく~(落胆した顔)]」でした。仕方なくレンタカーで出勤となりました(かなり大きな損傷を受けていたのでマイカーはまだ修理中[もうやだ~(悲しい顔)])。

 何やら嫌な感じがしたので、いつもの阪神高速(守口線→環状線→神戸線)ではなく、名神高速で職場に向かうことに・・・そしたら事故渋滞に巻き込まれ(--; 出勤時間には間に合いましたが、何かここ数年を通して一番緊張しましたね。

 はじめ中国道でと思っていたのですが、中国道でも事故渋滞・・・先月から続く「憑きものに取り憑かれる状態」からは未だ抜け出せていないようです[猫]

 でも今日の睡眠時間は合計四時間。いつもより頭はすっきりしています[わーい(嬉しい顔)]


 さて今日のニュース配信は遊びなし。怒り[ちっ(怒った顔)][パンチ]に任せて「国立病院機構の事業仕分け」関連ニュースで行ってみたいと思います。明日の夕方、作業が行われるようですが、ナンセンスと思われる意見が続出しているようで、あまりにも浮世離れした議論には呆れ果てます。まずは、社説、コラムのご紹介から。


余録:独立行政法人に「仕分け」 毎日新聞コラム 4/22
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/index.html?link_id=OE001
 「君主はケチだという世評など意に介すべきでない。それは領民の物を奪ったりしないためにも、自己防衛のためにも、貧乏になって見くびられないためにも、仕方なく強欲に走らないためにも、そうすべきだ」。マキアベリの「君主論」である
▲権力についてのリアリズムの書といわれる同著では、君主の「気前よさ」は自滅をもたらすと説く。物惜しみしないという評判を守ろうとすると結局は重税を課して大勢の人の恨みをかうことになるか、自分が窮迫して人々のさげすみの的になるかいずれかだという
▲人の恨みや軽侮を受けるより、「ケチ」の評判の方がましというのがマキアベリである。時は移り、国民の税金で「気前よさ」を装ってきた現代日本の政治においては今や「ケチ」はむしろ国民の人気集めの目玉と化した
▲気前よさをアピールしようとマニフェストにうたった政策の案外の不人気で窮地に陥った鳩山政権だ。その中で唯一国民の喝采(かっさい)を浴びた事業仕分けの再現に政権下支えの期待がかかるのも成り行きだ。仕分け第2弾前半は23日からだが、対象は47独立行政法人という 
・・・続きを読むにはここをクリック


 ところで「大盤振る舞い」の語源をご存知でしょうか?・・・脱線[あせあせ(飛び散る汗)]

http://www.mainichikoaki.com/2009/04/post-56.html
 「おおばんぶるまい」は、「盛んなもてなし」「金品などを気前よく人にふるまうこと」を意味する言葉で、「大盤振る舞い」と書きます。「部下に大盤振る舞いをする」などと用います。「大判振る舞い」「大番振る舞い」と書かれることがありますが、それは誤用ですので、お気をつけ下さい。といっても、そもそも「大盤振る舞い」も、本来は「椀盤(おうばん)振る舞い」の誤用であるとされています。
 「椀盤振る舞い」とは、平安時代の儀式「椀飯の儀礼」の影響を受けた江戸時代の正月の行事で、一家の主人が親類縁者など大勢の人間を招いて、盛んなもてなしをすることをいいました。「椀盤」はもとは「わんばん」と読まれていたのが「わうばん」と変化し、「おうばん」と読まれるようになりました。そこへ誰かが、「大盤」の字を当ててしまったのですが、宴会の豪勢な印象にぴったりだったからでしょうか、本来の「椀盤振る舞い」より広く使われるようになり、今ではすっかり「大盤振る舞い」が定着してしまいました。「大番」にも「大判」にも豪勢な印象はありますが、本来の「椀盤」の「盤」をとどめた「大盤」が今のところ正解のようです。


 今や、事業仕分けは現政権の目玉的なものとなり果ててしまいましたが、社説にも書かれているように「受け狙い」では本当に困りますね[ふらふら] 必要と思われるものまで切り詰めるのであれば、最初から「大盤振る舞い」しなければ良いのに・・・と思ってしまいます。また前回の事業仕分けで廃止としたものを「復活」させているものが非常に多いこと、ご存知でしたか?

 既に契約してしまって契約解除できないものやらなんちゃらかんちゃらと車の中で聞きました。そんなことも把握せず、軽いなぁ[ふらふら]・・・と感じているのは私だけではないでしょうね。


【主張】独法仕分け 「国民受け」狙いでは困る 産経新聞社説 4/22
 
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100422/plc1004220344005-n1.htm
 政府の行政刷新会議による、独立行政法人(独法)を対象にした「事業仕分け」第2弾の前半戦が23日から始まる。
 全独法の約半数に当たる47法人の151事業が選ばれている。枝野幸男行政刷新担当相らが行った事前の視察を踏まえての選定だ。
 独法の統廃合も視野に入れ、温存されている無駄を洗い出す方針だが、政治ショー的な国民受けを狙ったパフォーマンスに走るのは慎むべきである。
 昨秋の第1弾では「1事業に1時間」という制限を設け、衆人環視の下で官僚バッシングを行い、話題を集めた。与党内には、再度の注目効果を期待する声もあるようだが、政権浮揚の手段と考えているなら見当違いである。
 独法には改めるべき点が多い。天下り官僚の受け入れが慣例化している。再天下り先となる公益法人への随意契約集中や、委託された業務をファミリー企業に再委託するなど、不透明な運営でも批判を浴びている。過大な剰余金も問題になっている。
 国民の目が届きにくい世界だ。一向に改善されなかった病巣に迫ることの意義は大きい。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

 さて仕分け作業を行うもの一覧を掲載しようかと思ったのですが、あまりにも長ったるいので、掲載URLのみご紹介しておきます。
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100419/plc1004190110003-n1.htm
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100419/plc1004190111004-n1.htm
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100419/plc1004190113005-n1.htm


 こんな多くの案件を数日間で仕分けするとは、仕分け人の方々は、さぞ準備期間に全国施設への視察を数多く行われたことでしょうね[ぴかぴか(新しい)][わーい(嬉しい顔)] 机上の空論では話にならないでしょうから[猫]


 さてメインニュースに移る前に、関連するニュースを二題ご紹介します。

 しかし理解できないのは、日本最大、世界にも類を見ない最大の医療ネットワークをブロック化するといった考え方、これは私の頭では理解できません。情報の集約力も他団体を見ていると(都道府県ごとにある血液センターなど)情報が一元管理されているとは到底思えませんし、そもそも、企業再編などで国際競争力を向上させるため合併している企業が多い情勢で、何故分断化なの? 全くのその場しのぎ、足元しか見えていないのでしょうか?


4/20号 日本最大の病院ネットワーク、国立病院機構の行方
 
http://mrkun.m3.com/mrq/message/ADM0000000/201004201128565851/view.htm?msgSortBy=date&pageNo=&rhs=L
 病院数144病院、職員数は5万1058人(医師約5000人、看護師3万2000人、その他1万4000人、2010年1月1日現在)、診療事業予算8498億円、初期臨床研修医713人……。
 昨日(4月19日)の厚生労働省の第3回「省内事業仕分け」で、独立行政法人国立病院機構が対象になり、事業概要が説明されました。同機構は、病院数だけで見れば、日本最大です。日本赤十字社が94病院、社会福祉法人恩賜財団済生会が80病院、また「徳洲会グループ」では66病院(法人格が異なるものが存在)をそれぞれ運営していますが(いずれもホームページ掲載されている病院数)、これらをはるかに上回っています。
 「省内事業仕分け」は、行政刷新会議が実施している「事業仕分け」とは別扱い。今回は独立行政法人を対象にしており、「天下り」や「税金のムダ遣い」の排除、さらには「事業を国の補助等が入る独立行政法人で実施すべきか、民間譲渡すべきか」などの観点から仕分けされます。
 国立病院機構の事業仕分けでは、(1)144病院をJRなどと同様に、地域ブロック別に分けて運営する考えはないのか、(2)4疾病5事業は独立行政法人で実施する必要があるのか、政策医療(重症心身障害児(者)、筋ジストロフィー、精神疾患、結核・呼吸器疾患、エイズなど)とは切り離して考えるべきではないか、といった問いかけがなされました。
 これらに対して、国立病院機構理事長の矢崎義雄氏は、「組織防衛のつもりはなく、将来は分からないが、今は現状がベスト」と反論。144病院のうち、急性期医療を主に担う「旧国立病院」が55病院であるのに対し、「旧療養所」は89病院。現状では、「旧国立病院」が、人的および財政的に「旧療養所」を支えており、その構図を崩すことはできない、というのが根拠です。「旧療養所時代は長年赤字のために放置され、築35年以上の老朽化した病棟が多いが、今は国立病院機構のスケールメリットでそれを改善しようとしている。それを終える前に組織を分断して、国にまた政策医療を任せるというのか。それは時代に逆行している」(矢崎氏)。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

 次のお題はマニフェスト。多くの国民はもはや理念と異なる眉唾物と捉えているのでしょうか? 理念は変わらないもの。理想は変わるもの。でしたね・・・

 マニフェストはどっち?

 さてその前にちょっと脱線。眉唾物とは?

 
http://gogen-allguide.com/ma/mayutsuba.html
 眉唾とは、騙されないように用心すること。眉唾物の略で、真偽の確かでないもの。信用できないもの。眉唾もの。
 眉唾は、眉に唾をつければ狐や狸に化かされないと信じられたことから生まれた言葉である。江戸時代には「眉に唾をつける」「眉に唾を塗る」などと言っていたものが、明治時代に入り、「眉唾物」や「眉唾」という言い方になった。


「医師養成数1.5倍」は堅持、民主党マニフェスト案 OECD平均医師数は10年後に、全診療科対象の「無過失補償制度」も 4/22 http://www.m3.com/iryoIshin/article/119330/
 民主党・国民生活研究会(会長:中野寛成・衆議院議員)の第1分科会は4月21日に第5回会議を開催、「医療提供体制の整備」など、医療・介護分野について計11項目から成るマニフェスト追加項目案を取りまとめた(文末を参照)。民主党は、昨夏の衆議院議員選挙で、「マニフェスト2009」と「政策集INDEX2009」を作成、今夏の参議院議員選挙では、「マニフェスト2009」のみの変更を予定している。
 同研究会副会長の桜井充・参議院議員は、追加項目案は「各議員から挙がってきた要望を集約したもの」であるとし、その特徴として、「昨年のマニフェストは対象が限定されていたが、今回の項目は幅広い人々に対するメッセージが込められている」という点を挙げた。医療に限らず、予防医療なども盛り込むほか、介護家族への支援も打ち出している。
 「医療提供体制の整備」については、昨夏の衆議院議員選挙のマニフェストで打ち出した「医師養成数1.5倍」を堅持するとともに、具体的な施策は明記されていないが、地域の医師偏在を解消する必要性を指摘。また、具体的数字は記載しないが、2年後の2012年の診療報酬改定での「増額」を求めた。
 さらに、現在は産科医療に限られている無過失補償制度を全診療科に拡大するとした。同制度は、「政策集INDEX2009」には入っていたが、「マニフェスト2009」には記載されていなかった。
・・・続きを読むにはここをクリック

【マニフェスト追加項目案の柱】(2010年4月21日国民生活研究会第1分科会による)
 1. 医療提供体制の整備
 2. 医療の安全・納得・安全
 3. 予防医療の推進
 4. 感染症等の対策の拡充(難治性疾患も含む)
 5. アレルギー対策、化学物質対策の充実
 6. メンタルヘルス(自殺対策も含む)
 7. 歯科医療改革
 8. 人生を自分らしく生きるための環境の整備
 9. 介護労働者の処遇改善
 10. 要介護認定の見直し
 11. 介護家族支援対策の創設
【参考・マニフェスト2009の医療・介護項目】
 ・「社会保障費2200億円の削減」は行わない。
 ・後期高齢者医療制度の廃止、国民皆保険を守る。
 ・医学部学生を1.5倍に増やし、医師数を先進国並みする。看護師などの医療従事者も増員。
 ・新型インフルエンザ、がん、肝炎の対策に集中的に取り組む。
 ・ヘルパーなどの給与を月額4万円引き上げて、介護人材を確保する。



 さてメインニュース。私の拙いコメントより、論より証拠。とくとご覧あれ。


【m3.comニュース 2010/04/20】
 「地域ブロック化」を求める、国立病院機構の事業仕分け
 「現状がベスト」「『政策医療は国』は時代に逆行」と矢崎理事長が反論

 
http://www.m3.com/iryoIshin/article/119212/
=================================================
 厚生労働省の「省内事業仕分け」が4月19日に行われ、独立行政法人国立病院機構が対象になった。「診療事業そのものを廃止」を求める意見はなかったものの、組織形態については、144病院をJRなどと同様に地域ブロック別にしたり、重症心身障害児(者)やエイズなどの政策医療と地域医療を分けるなど、見直しを求める声が相次いだ。
 事業仕分け後、記者会見に応じた理事長の矢崎義雄氏は、「今の職員の雇用形態は公務員型であり、フルタイム雇用でないと、身分保障ができない。これを非公務員型にすることでガバナンスが発揮でき、フレキシブルな雇用形態が可能になり、職員の確保が容易になる。それには法律改正が必要だが、長妻厚労相がそれをサポートすると言ってくれたことは大きい」と述べた。
 一方で、矢崎氏は、「144の病院を地域ブロック別に分けるとともに、政策医療は国で、というのは非常に分かりやすい理論。だが、実際には現場で医療をやっている立場から言えばそう簡単なことではない。国に政策医療を任せるのは時代に逆行することでもある」などとし、「組織防衛をするつもりはなく、将来も今の組織形態がいいとは限らないが、現時点では現状がベスト」との見解を示した。

【独立行政法人国立病院機構の事業仕分けの結果】
1. 国立病院における診療事業:改革案では不十分:4人、改革案が妥当:5人(不十分4人の内訳:「事業の効率性を高めた上で、民間への譲渡または委託で実施」1人、「法人で事業継続するが、さらなる見直しが必要(実施方法の見直しや補助金の削減など)」3人)
2. 臨床研究:改革案では不十分:1人、改革案が妥当:8人(不十分1人の内訳:「事業そのものを廃止」1人)
3. 教育研修事業:改革案では不十分:3人、改革案が妥当:6 人(不十分3人の内訳:「事業を分解し、国、自治体、民間への譲渡」1人、「法人で事業継続するが、さらなる見直しが必要(実施方法の見直しや補助金の削減など)」2人)
4.入札改革:改革案では不十分:5人、改革案が妥当:3人(1人は途中退出)
5.組織・運営体制:改革案では不十分:8人、改革案が妥当:1人(不十分8人の内訳:「廃止」1人、「さらなる見直しが必要(人員・管理費・余剰資産、組織など)」7人)

独法化後、財務状況は大幅に改善
 事業仕分けは、国立病院機構側が現状と改革案を約30分間説明、その後に9人の「仕分け人」との質疑応答を約30分間行う形で展開された。
 国立病院機構は、2004年度に独立行政法人化。144病院あり、職員数は5万1058人(医師約5000人、看護師3万2000人、その他1万4000人、2010年1月1日現在)に上る。
 矢崎氏は、国立病院機構のミッションとして、(1)がん、周産期医療など「4疾病5事業」の実施と、政策医療の実施(重症心身障害児(者)、筋ジストロフィー、精神疾患、結核・呼吸器疾患、エイズなど)、(2)臨床研究、(3)教育研修、などを上げた。
 独法化後、紹介率は2003年度の36.8%から2008年度には53.9%に増加。また政策医療では、例えば、重症心身障害児(者)と筋ジストロフィーでは、全国の専用病床8~9割を国立病院機構が持つ。臨床研究では、治験実施症例数は2008年度では2003年度比で20%増加、過去3年間で見ると、承認医薬品247品目のうち、143品目(約6割)の治験を行っている。また昨秋の新型インフルエンザワクチンの安全性に関する臨床試験は、国立病院機構の職員約2万2000人を対象に、3週間という短期間で実施した。教育研修では、2008年度の実績で713人(66病院)の初期研修医を受け入れている。
 財務状況は独法化後、以下のように改善した(機構全体のデータ。2004年度と2008年度の比較)。
 ・ 総収支率: 99.8%(赤字) → 103.9%(黒字化)
 ・ 純利益:▲16億円 → +300億円
 ・ 赤字病院:76病院 → 41病院(35病院減)
 ・ 長期借入金残高:7471億円 → 5971億円(1500億円減)
 その上で、以下のような改革案を提示した。

【独立行政法人国立病院機構の改革案】(主なものを抜粋)
1. 組織のスリム化
 2011年度から非公務員化(フレキシブルな雇用形態へ)。
2. 余剰資産などの売却
 再編成計画で、これまで廃止した病院の跡地を国庫納付(57億円相当)。
3. 国からの財政支出の削減
 診療事業分の「運営費交付金」は、2009年度75億円から2010年度は49億円まで削減、2011年度には19億円に削減計画。
4. その他改革事項
 契約の徹底した適正化(随意契約から一般競争入札への移行、医薬品の共同購入などによる調達コストの一層の削減)。

「144病院のチェーンのメリットは何か」
 前述の通り、「事業仕分け」の結果は、全体で見れば「改革案が妥当」という意見が多かったものの、「組織・運営体制」については、「改革案では不十分」が9人中8人。具体的には、下記のような意見が出た。
 「国立病院機構は非常に大きな組織。144病院を統括するよりも、ブロックごとに分割化して運営することは考えていないのか」(住田光生・至誠監査法人理事長、公認会計士)
 「5つの事業(重症心身障害児(者)への医療など)は政策医療だが、4疾病5事業(がん、循環器、脳卒中、糖尿病など)は一般の医療機関でも行われており、独立行政法人で行う医療ではないのではないか」(土屋了介・財団法人癌研究会顧問)
 「(1986年の再編計画当初は236病院あったが)144病院まで減らすことができたのは、大変な関係者の努力。これら144病院をチェーンとして運営していくのがいいのか、そのメリットは何か。あるいはそれぞれ独立し、各地域の中で他の病院とネットワークを組んでいくことがいいのか」(河北博文・河北総合病院理事長)

「旧国立病院」が、「旧療養所」を支える構図
 これらに対し、矢崎氏は、長期借入金の返済、医師などの人材確保などの面から反論。144病院のうち、急性期医療を主に担う「旧国立病院」が55病院であるのに対し、「旧療養所」は89病院。現状では、「旧国立病院」が、人的および財政的に「旧療養所」を支えており、その構図を崩すことができないというのが矢崎氏の論理だ。
 「各施設は、規模、提供する医療、立地条件などが異なる。これらがバランス良く組み合わされているのが現状。旧国立病院から旧療養所への医師、看護師などの人的支援を行っており、治験などもネットワークを組んでやっている。また7400億円を超える長期借入金を抱えてスタートしており、これを返済するのが重要課題。将来的には地域で設立母体が違う病院が、コンソーシアムを形成するようになればそこに入ることも考えられる。しかし、地域医療の抱懐が懸念されており、また国立病院機構の経営基盤が安定しない状態では、今の形態がベスト」(矢崎氏)
 さらに、「事業仕分け」後の記者会見で、矢崎氏は、「仕分け人自体が誤解しているのではないか。政策医療は国で、という話があったが、以前は旧国立病院と旧療養所が分けてやっていた。今は病院と旧療養所が手を組んで、患者さんの医療の質の向上を目指している。旧療養所時代は長年赤字のために放置されたために、築35年以上の老朽化した病棟が多いが、今は国立病院機構のスケールメリットでそれを改善しようとしている。それを終える前に組織を分断して、また国に医療を任せるというのか。それでは患者の目線に立った医療は難しい」と改めて、現状体制での改革を進めるべきだと主張した。
 そのほか問題視されたのは、本部組織や各病院の管理部門の体制や、備品等の調達でいまだ随意契約、一般競争入札に占める「一者応札・応募」が多い点などだ。
 「事業仕分け」の最後に、長妻昭・厚生労働大臣は、「独立行政法人には株主総会がない。ただ国民の財産を使っているので、この場で株主総会と同様に厳しく仕分けをしていく必要がある。今日の指摘を踏まえ、我々も検討していく」と挨拶した。
・・・リンク先、関連資料などについてはサイトをご確認ください


   br_decobanner_20091222111615.gif   laboratorytest88_31_green_3.gif  medicalinfo88_31_lightblue_3.gif  medicalteam88_31_lightred_3.gif
   宜しければワンクリックにご協力下さいね[るんるん]

    gam_banner_2.jpg    gam_banner_3.jpg  現在公開中

nice!(56)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 56

コメント 2

TanTan

日本の医療も、その最低限を受けられない貧困層を作ってしまった新自由主義がありますから、揺り戻しも必要かと思いもします。
アメリカのような医療になって貰いたくないです。

by TanTan (2010-04-24 02:41) 

Koji

TanTanさん

コメント有難うございました。
日本には、国民皆保険制度という世界に誇るべき制度があります。
その制度のおかげで世界一の長寿国となったといっても過言でありません。米国もようやくその一歩を踏み出したところのようですが、世界に誇るべき制度をきちんと後世に繋いでいくことが我々の使命だと言えます。
医療ビジネスということも、経営基盤が破綻してしまっては元も子もありませんので必要だと思いますが、過度のビジネスが介入するのは許せないことです。
国家として国民の健康を守るという原点をしっかりと見据えてもらいたいものです。
また何よりも志をともにする医療従事者が軸をぶらさないことが一番大切なのだと痛感しています。
by Koji (2010-04-24 19:45) 

Facebook コメント

トラックバック 0


[ひらめき] Facebook・・・友達リクエスト、フィード購読大歓迎
     https://www.facebook.com/gamdango
[ひらめき] Facebook・・・最新情報はこちら
       https://www.facebook.com/Project102.MT

 

[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
          http://enigata.com/index.html


    人気ブログランキング   臨床検査ランキング   Ameba_banner.jpg

人気ブログランキングにほんブログ村ランキング(臨床検査)に参加しています(Amebaは姉妹サイトです)。
啓蒙活動の一環として参加していますので、バナー↑↑↑へのクリックに是非ともご協力ください[ひらめき]


 臨床検査技師のブログにお越しいただき有難うございます。

 さてこのブログでは、臨床検査に関連する内容だけではなく、医療系、農業系、宇宙系、少年野球系等々、雑多な内容となっています。またこのブログを立ち上げたのは、多くの方々に密接な関係のある臨床検査をもっと知っていただきたい、そしてその業務に就いている臨床検査技師をもっと知っていただきたいとの思いからです。

 現代の医療においては、客観的根拠を基に病態解析などがなされ、EBM(Evidence based Medicine)の根幹として臨床検査データは位置付けられています。このような重要なポジションに居ながら、我々自身の待ち受け体質は根強く、我々臨床検査技師自身が何をするべきなのか、また何が出来るのかを真剣に考えるべきであり、後進の方々に良い道を残すためにも、一般の方々に臨床検査技師をまず知っていただく、ということが必要なのだと思います。そのような趣旨から各種サイトランキングにも登録しておりますので、バナーをクリックしていただければ幸いです。

 ご質問、ご意見、ご感想などございましたら、
gamdango@csc.jp までご遠慮なくメッセージをお送りください。ただし医療相談等には内容によりお答えできない場合もありますので、あらかじめご了解ください。

         NHO神戸医療センター
         臨床検査技師長
                新井 浩司

好き放題コメントを加えた最新の医療系情報(科学系、農業系、少年野球系話題も満載?)をご提供しています。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。