SSブログ

0402-473号 「子宮頸がん予防ワクチン」接種しますか、しませんか [kensa-ML NEWS]


 新年度に入り、初の週末、如何お過ごしでしょうか? 私の方は、年度末の慌ただしさを新年度にそのまま持ち込んだような感じがします[ふらふら]

 こちら神戸は本日、新任者歓迎会が病院で開催されました。勿論病院ですからノンアルコールでしたが・・・緊張感のある新任者の方々のご挨拶をじっくりと聴いておりましたが、「もう一年経ってしまった・・・」との自己反省もしておりました。昨年度、どのような貢献を私自身が出来たか分かりませんが、とにかく今年度は飛躍の一年にしたいですねぇー[ぴかぴか(新しい)] というより、実践あるのみ[パンチ]の一年となりそうです[ひらめき]


 最近の医療業界では、「医療の質」と「医療経済」と両立させることが大命題のように盛んと言われています。その一つ「医療の質」についての話題提供から・・・


老人専門医療の質を評価する指標を策定―老人の専門医療を考える会
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/27040.html
 「老人の専門医療を考える会」(齊藤正身会長)の「老人医療の質の評価プロジェクト」はこのほど、「老人専門医療の臨床指標」を策定し、ホームページ上で公表した。この指標により、各医療機関が患者の状態像の変化や職員の取り組み状況を把握し、老人専門医療についてのサービスの質を客観的に評価することが可能になるという。
 指標は、(1)経口摂取支援率(2)リハビリテーション実施率(3)有熱回避率(4)身体抑制回避率(5)新規褥瘡発生回避率(6)転倒転落防止率(7)退院前カンファレンス開催率(8)安心感のある自宅退院率―の8項目で構成。調査は、医療機関の病棟ごとに、定期的にサービスの質の変化などを把握するため、年4回の実施を推奨している。
・・・続きを読むにはここをクリック


 この「老人の専門医療を考える会」って何かな?と思ったので、調べてみました。
 
http://ro-sen.jp/tokai/goaisatu.html

 その原点は「老人医療の質の向上の実現と老人医療の専門性の確立」と書かれています。具体的な指標内容については以下のURLをご覧ください。
 
http://ro-sen.jp/shihyo/shihyo.html


 医療の質向上では、具体的な比較対象、また判断材料がないため、医療の質が向上したと客観的に示す指標が無かったのですが、近年、QI(クォリティ・インディケーター)の設定が盛んとなってきました。聖路加国際病院が有名ですが、QIに関して記載しているのが以下のURLです。ご参考までに。 http://www.luke.or.jp/qualityindicator/index.html


 ちなみに今年度の私の施設における重要取り組み課題にもしっかりと入っております。患者さん、また世間的に医療の質向上効果を語り、説得力、社会的認知度を向上させるには、客観的評価指標の策定が一番です。どこぞの週刊誌のように、自薦他薦を問わないランキングでは、全く当てにはなりません[あせあせ(飛び散る汗)]


 さて本日のメインニュースに移ります。かなり長文なのですが、社会的に見て、非常に物議を呼んでいる話題ですから、同様の内容でのニュース配信をお許しください。


 とにかく福祉国家を名乗るのであれば、国家が目前や足元の対症療法的施策ばかりを選択するのではなく、将来展望がしっかりとれた施策を選択するべきです。我々に出来ることは些細なことかもしれませんが、社会的認知度を向上させ、社会全体が必要だと認識させることが必要であり、世論のうねりが公費助成を認めさせる大きな力になることは間違いの無いところだと私は思います[ひらめき]


【CBニュース 2010/04/02】
 「子宮頸がん予防ワクチン」接種しますか、しませんか

 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/27047.html
=================================================
 昨年12月22日から、子宮頸がんの原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐワクチン「子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)」の接種が開始された。皆さんの周りにいる女性で、HPVワクチンを接種した人はどのくらいいるだろうか。ワクチンについて知らない人もいれば、知っていても「まだ若いから、がんなんて関係ない」「ワクチンの副作用への不安がある」「接種に掛かる費用が高い」など、未接種の人にはそれぞれ理由があるだろう。その一方で、接種することで将来、子宮頸がんになる可能性が低くなるのなら、それは医療費削減や国民のQOL向上の手だてとなる。さまざまな考え方がある中で、人々が接種するかどうかを判断するための正しい情報は十分に届いているだろうか。一部の医療関係者からは、新型インフルエンザの対応に追われて、接種開始当初は情報提供に積極的になれなかったという声も聞かれる。HPVワクチンについて、関係者に聞いた。
 ワクチンを販売するグラクソ・スミスクライン(GSK)は、子宮頸がんに関する情報提供の一環として、ホームページ上でワクチン接種ができる全国の医療機関を案内している。現在、その数は約1万施設。同社の調べでは、ワクチン発売後、診察を受けに来る女性に対し、ワクチンを必ず薦めたいと考える医師の数は、主に産婦人科や小児科で多くなってきているという。GSKの担当者は「『がんが予防できる』というインパクトが強いようで、必要性を感じてもらえているようだ」と語る。
 医療者の関心が高まる中、接種対象者らはどの程度、疾患やワクチンについて理解しているのか―。GSKがワクチン発売半年前の昨年6月に、20-40歳代の女性1680人を対象に行ったアンケート調査によれば、子宮頸がんを「知っている」と回答したのは20歳代で18.6%、30歳代で31.7%、40歳代で42.7%。「よく知らない」はそれぞれ72.0%、66.8%、55.5%だった。

■子宮頸がんとHPVワクチン、正しい情報の普及を
 そこで、まずは子宮頸がんとワクチンによる予防の仕組みについて、子宮頸がんの研究をライフワークとし、国内外の各地で子宮頸がんの予防啓発の講演を行っている自治医科大附属さいたま医療センター産科婦人科の今野良教授に伺った。
 今野教授によれば、子宮頸がんの原因はほぼ百パーセントが発がん性(ハイリスク)HPVというウイルスの感染で、多くの場合、性行為によって感染すると考えられている。発がん性HPVは、女性の約80%が一生に一度は感染するという報告があるほど、とてもありふれたウイルスで、そのごく一部が長期間の潜伏期を経て、「前がん病変」となり、さらに一部が「子宮頸がん」へと進行する。今野教授は「性行動のあるすべての女性が、子宮頸がんになる可能性を持っている」と強調する。
 現在、国内で発売されているHPVワクチンは、初回接種とその1か月後と半年後の計3回の接種で、発がん性HPVの16型と18型の感染から長期にわたって体を守ることが可能とされており、GSKでは現時点で、3回の接種終了後、20年以上
にわたり効果が持続するとの推計を示している。「HPVワクチンは今、接種することで、将来の子宮頸がんの発生を予防するワクチンです。子宮頸がんのがんとなるメカニズムを考えれば、接種によるベネフィットが最も大きいと考えられるのは、HPV未感染の女性、つまりセクシャルデビュー前の女児です。なぜなら、初交前の女児にHPVワクチンの接種を行えば、将来の子宮頸がんの発生を大幅に抑制することが期待できるからです」(今野教授)。
 もちろん、ワクチンには既に今感染しているHPVを排除したり、子宮頸部の前がん病変やがんを治療したりする効果はなく、あくまでも接種後のHPV感染を防ぐものだ。インターネット上では「HPVワクチンを接種すると、子宮頸がんになりやすくなる。子宮頸がんを悪化させる」などという情報も掲載されているというが、今野教授はこれをきっぱりと否定する。「ワクチンを接種すると、がんが悪化するというような、全くのデマ、間違った情報を一部メディアが取り上げてしまいました。決してそんなことはありません。また、接種して感染することも当然ありません」(同)。
 現場の医師からはこんな声も届いている。東京都内で開業している産婦人科医の矢追正幸氏によれば、「性行為を経験した人でもワクチンを打って効果があるのか」との問い合わせが多いそうだ。
 この点について、今野教授は世界的な臨床試験の結果を踏まえて、「性行動のある大人の女性はHPV感染の可能性がありますが、感染してもほとんどは自然に排除されます。ただ、自然感染では免疫が得られにくいため、何度もHPVの感染を繰り返す可能性がある。このため、性行動のある大人の女性でも、次の感染を防ぐためにワクチン接種が有用です」と説明している。
 矢追氏の医院では、前がん病変と診断した患者や円錐切除術を行った患者にも、ワクチンの臨床試験の成績を示しながら、有効性を説明している。説明を聞いた患者の多くは、接種を希望するそうだ。「HPVワクチンの接種は、とても素晴らしい取り組みですが、一般の方への情報発信不足が問題です。接種率を上げるためにも、ワクチン接種に対して熱意がある医師を増やすことと、子宮頸がん患者の声を取り入れた啓発活動が大切ではないでしょうか」(矢追氏)。
 厚生労働省も正しい情報の普及に前向きな姿勢を見せている。厚労省は3月11日の「第12回がん対策推進協議会」で、ワクチンと子宮頸がんについて、正しい情報を国民が知るために、国立がんセンター・がん情報サービスのホームページ上で、近く情報提供を行う考えを示した。それから約2週間後の24日、同ホームページ上に子宮頸がんの予防に関する記事が掲載された。しかし、内閣府が昨年公表した「がん対策に関する世論調査」の結果では、国立がんセンターのがん情報サービスについて「知らない」との回答が78.0%に上っている。情報提供後、その情報が多くの国民に届くための対策もまた、必要ではないだろうか。

■接種費用負担の考え方は十人十色
 情報を理解して、ワクチン接種に前向きになったとしても「接種費用が高過ぎる」と感じる人もいるだろう。GSKの販売するHPVワクチンは、メーカー希望納入価格1万2000円。接種には、ワクチン本体の価格のほかに診察費や手数料などが掛かる。
 都内で小児科のクリニックを開業する川上一恵氏は、母親たちにHPVワクチンを紹介している。母親が情報を知ることで、子どもが接種可能な10歳以上の年齢に達した時、接種について親子で話してほしいとの期待からだ。
 近年、幼い子どもを持つ20-30歳代の母親たちの世代で、子宮頸がん罹患率が増加傾向にあることもあってか、ワクチンの効果を知ると、「子どもを残して入院はできない」などの思いから、接種には前向きになるが、金額が壁となっているようだ。「HPVワクチン接種は自由診療ですから、一回の接種が2万という医療機関もあります。興味はあるし、打ちたいと思っても、家計を預かる身。値段を聞いたら引いてしまうみたいです」(川上氏)。
 医療機関によって、接種費用は違う。接種を考える人は何施設かに問い合わせをして、費用を調べてみるのも一つの方法かもしれない。
 接種率を高めるには、公費助成や保険診療の対象とするなど、費用負担の軽減を図るように国が動くことが必要と語る川上氏に、クリニックでの接種料金を尋ねてみた。「まだ決めていません。接種しやすさと経営のことを考えると、『1万5000円+消費税』という線が濃厚です」(同)。
 医師の間でも必要性を指摘する声が上がる「公費助成」。子宮頸がんの予防推進を求める医師らでつくる「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」の調べによれば、全国の自治体を対象に行ったアンケートに回答した691自治体のうち、子宮頸がん予防HPVワクチンの接種に対する今年度の公費助成を決定している自治体は、わずか1.2%。一方、助成を行わないと決定している自治体は25.5%だった。助成の内容は、対象となる年齢を区切っての全額公費負担や一部助成など自治体によって違うものの、こうした積極的な地方の動きが国を動かすことになるのだろうか―。
 また、ワクチン接種への公費助成を求める署名活動や、正しい情報を若い女性たちに届ける活動を行うため3月に設立された「子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成推進実行委員会」では現在、ホームページ、ファクスなどで署名を募集している。同委員会の発起人共同代表の土屋了介氏(財団法人癌研究会顧問)は同2日の設立記者会見で、来年度予算への計上を目指して、5月末ぐらいまでに集めた署名を政府に提出したいとの考えを示している。
 助成を求める声の一方で、3か月で12-51歳の約40人に接種を実施した産婦人科医の矢追氏は、「母親や友達など、身近に子宮頸がんで手術した人がいる方や、検査で前がん病変と診断された患者は、たとえ自己負担となっても、ワクチンの説明をすると、接種する方がほとんどです」と語る。1回接種の費用は1万8000円(診察料別途、クレジットカード決済可)で、3回分一括入金の場合は、初診料、再診料、手技料なども含め、4万5000円という。
 矢追氏はまた、情報を知った上で未接種の人の中には、HPV16型と18型のほか、尖圭コンジローマなどの原因とされるHPV6型と11型の感染も防ぐ4価ワクチンの承認・発売を期待して接種を行っていない人もいると指摘している。
・・・続きを読むにはここをクリック


   br_decobanner_20091222111615.gif   laboratorytest88_31_green_3.gif  medicalinfo88_31_lightblue_3.gif  medicalteam88_31_lightred_3.gif
   宜しければワンクリックにご協力下さいね[るんるん]

    gam_banner_2.jpg    gam_banner_3.jpg  現在公開中


nice!(32)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 32

コメント 0

Facebook コメント

トラックバック 0


[ひらめき] Facebook・・・友達リクエスト、フィード購読大歓迎
     https://www.facebook.com/gamdango
[ひらめき] Facebook・・・最新情報はこちら
       https://www.facebook.com/Project102.MT

 

[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
          http://enigata.com/index.html


    人気ブログランキング   臨床検査ランキング   Ameba_banner.jpg

人気ブログランキングにほんブログ村ランキング(臨床検査)に参加しています(Amebaは姉妹サイトです)。
啓蒙活動の一環として参加していますので、バナー↑↑↑へのクリックに是非ともご協力ください[ひらめき]


 臨床検査技師のブログにお越しいただき有難うございます。

 さてこのブログでは、臨床検査に関連する内容だけではなく、医療系、農業系、宇宙系、少年野球系等々、雑多な内容となっています。またこのブログを立ち上げたのは、多くの方々に密接な関係のある臨床検査をもっと知っていただきたい、そしてその業務に就いている臨床検査技師をもっと知っていただきたいとの思いからです。

 現代の医療においては、客観的根拠を基に病態解析などがなされ、EBM(Evidence based Medicine)の根幹として臨床検査データは位置付けられています。このような重要なポジションに居ながら、我々自身の待ち受け体質は根強く、我々臨床検査技師自身が何をするべきなのか、また何が出来るのかを真剣に考えるべきであり、後進の方々に良い道を残すためにも、一般の方々に臨床検査技師をまず知っていただく、ということが必要なのだと思います。そのような趣旨から各種サイトランキングにも登録しておりますので、バナーをクリックしていただければ幸いです。

 ご質問、ご意見、ご感想などございましたら、
gamdango@csc.jp までご遠慮なくメッセージをお送りください。ただし医療相談等には内容によりお答えできない場合もありますので、あらかじめご了解ください。

         NHO神戸医療センター
         臨床検査技師長
                新井 浩司

好き放題コメントを加えた最新の医療系情報(科学系、農業系、少年野球系話題も満載?)をご提供しています。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。