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0329-469号 心臓の弁を体内で再生 拒絶反応起きぬ自己移植に道 [kensa-ML NEWS]


 平成21年度はあと残すところ僅かとなりました[ふらふら] とにかく皆さんお忙しいことと思います。桜前線もようやく我々のところにもやってきた今日この頃、如何お過ごしでしょうか?

 私のほうも今月は様々なトラブルに見舞われ、各種プラニングや研究報告文書の作成、来年度の準備等々に追われており、直接ご連絡、ご挨拶をしたい方が大勢おられるのですが、全く出来ていない状況となっています[もうやだ~(悲しい顔)] この場をお借りしてお詫び申し上げますとともに、新年度を迎えても、今年度以上に宜しくお付き合いいただきたいと思います。


 さて早速ですが、今朝の読売新聞社コラムから。

3月29日付 編集手帳 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20100328-OYT1T00853.htm
 著書『菊と刀』で「日本人は罪の重大さよりも恥の重大さに重きを置く」と指摘したのは、米人類学者のR・ベネディクト夫人だった。世間の目を気にして自らの振る舞いを正す「恥の文化」であり、善悪や神への罪悪感を行動規範とする欧米型の「罪の文化」とは異質だと説いた◆その「恥の文化」につながるものが、日本から消えつつある。そう思わせる光景が巷(ちまた)にあふれるようになった。電車の優先席に座って携帯電話のボタンを押し続ける若者。化粧に余念がない女性……。人が羞(しゅう)恥(ち)心を失うのは、どうやら年齢を重ねた結果だけではないらしい◆今頃そんな時代の変化に気づくのは、蛍光灯だと言われるかも知れない。そんなぼんやりした頭で自分に問いかける。キリスト教圏やイスラム教圏と異なり、絶対神を欠くこの国で、「世間体」に代わる新たな物差しが生まれるのだろうか・・・続きを読むにはここをクリック


 大変感慨深い思いでコラムを読んでおりました。私が仕事をさせていただいているのも、多くの団塊世代の方々に色々なことを教えていただいたり、助けていただいたりしたおかげです。勿論、私自身の歯に衣着せぬ物言いであったり、性格的に曲がったことや裏切るということが大嫌いなので、色々とご迷惑をかけたりしたのも、この年代の方々が非常に多いような気がします。逆に反面教師が多かったのも事実であり、本当に色々と学ぶことが多かったと思います。

 いつの頃からか「駄目なものは駄目!」とストレートに言えないような時代になっていますが、軸が正しいにせよ、正しくないにせよ、自分の軸にこだわりを持っておられたのが、団塊の世代を含め、それ以前の方々の特徴であったような気もします。とにかく現代人?(団塊の世代以前の方々が古代人と言っているのではありませんので、念のため)は「人に嫌われる」ということを怖がりすぎるというか、迎合しすぎるというか、避けて通る傾向が強すぎますね。私はこういうの、大っ嫌いです。

 コラムの中にも書いているように、日本は「恥の文化」、欧米型は「罪の文化」と書かれてはいますが「あのおっちゃんが怒るから駄目!」とか人のせいにする「恥の文化」では少なくともなかったはず。「恥の文化」「罪の文化」ではなく、集団の価値観を重んじるのか、個人の価値観を重んじるのか、の違いのような気がしてなりません。最近では「個人主義」なる文化もどきが横行していますが、こんなもんは文化ではなく、単なる「身勝手」「利己主義」だと私は思います。隣人を思いやる日本古来の美学はどこに消えたのでしょうね???

 温故知新と良く言いますが、良い文化は継続し、悪しき習慣は変えていく、そんな世の中になればよいなぁと痛感する今日この頃です。古きを知るということは、比較対象物を作ることで、自身の引き出しを増加させる素晴らしい手段だと私は思います。


 さて先週配信された、チーム医療やリハビリに関する記事二題のご紹介です。いずれも提供は、Japan Medicine 3/26から。


坂本委員 看護師の業務拡大の発展は不可欠 http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/3/26/118041/
 日本看護協会の坂本すが副会長は19日の「チーム医療の推進に関する検討会」後に記者団の質問に答え、「特定看護師が試行ながら前進できることは画期的なことだ」と語り、将来の日本型NPへの第一歩とした。さらに、同副会長は、特定看護師が看護師の上という考え方はしないとし、「看護職の業務拡大は発展させてもらいたい」と強調。また、日看協の認定看護師・専門看護師の認定制度を直ちにやめる考えはないとした。今後の特定看護師の制度化や第三者機関の設置などの推移を踏まえて、機関決定していくべき問題とした。
 一方、会議後、厚生労働省医政局医事課は、2010年度早期に検討会の後継組織を設置し、特定看護師の要件や実施できる医行為などの検討に入る方針を示した。また、特定看護師を認定する第三者機関の設置準備も進める。モデル事業については、ナースプラクティショナー養成課程などを設けている大学で実施する可能性などを示した。
リハビリ職種等の喀痰等吸引実施で通知へ 訪問リハステ創設へ福音
 厚生労働省は23日、「チーム医療の推進に関する検討会」で、リハビリテーション関係職種と臨床工学技士について喀痰等の吸引を認める方向で報告書がまとめられたことを受け、その具体化に向け、可及的速やかに通知を発出する方針を示した。
 理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)については、09年度介護報酬改定で、訪問看護ステーションに勤務するPT、OT、STが、一定の要件を満たせば、事業所長に就任できる道が開かれた。また、2年後の介護報酬改定・診療報酬改定に向けて日本リハビリテーション病院・施設協会などリハ関連団体では、単独型の訪問リハビリステーションの創設を目指している。そこで、PT、OT、STが在宅患者の喀痰等の吸引ができるよう法的整備が求められていた。
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「休日リハ提供加算」は専従PTかOTを配置 全国回復期リハ協・改定説明会
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/3/26/118039/
 全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会の2010年度診療報酬改定説明会が21日、900人の参加者を集め、東京都内で開かれた。厚生労働省保険局医療課の谷村忠幸主査は、10年度改定のポイントを概説するとともに、新設の休日リハビリテーション提供体制加算(1日につき60点)については、「病棟専従」の理学療法士(PT)か作業療法士(OT)のいずれか1人が配置されていること、看護職員を平日と同等に配置することなどの施設基準を理解し、適切に対応するよう求めた。
リハビリスタッフの教育・研修体制強化が重要
 その後、石川誠会長(初台リハビリテーション病院理事長)が講演し、「10年度改定で回復期リハビリテーション病棟は評価され、経営収支は改善するだろう。しかし、その収益をどう再投資するかで、今後のリハビリテーション医療の質が決まる」として、患者の重症度に対応した看護・介護の人員配置を進めるよう指摘した。特に、10年度改定では、リハビリ提供単位数がアップすることから、PT、OT、言語聴覚士(ST)などセラピストの増員が不可欠となる。そのためリハビリスタッフの教育・研修体制の強化が重要課題とした。
・・・続きを読むにはここをクリック


 記事については書かれているとおりであり、特にコメントはありませんが、私の雑感です。チーム医療と声高らかに叫ぶのであれば、各専門学会において多職種参画型の専門認定を充実させるべきではないか?と私は思います。職種別認定ばかり増やしたとしても、多職種間の相互理解につながらないような気がします。


 さて火の粉がかかる前に・・・[がく~(落胆した顔)] 本日のメインニュースご紹介です。

 昨日、自宅で久し振りに新聞を読んでいると、この記事が目に留まりました。もう既にご存知の方も多いことかと思います。ただ、弁の支持組織であるとか、微細構造はどのようなものになるのか、詳細が分からないため、私の頭の中では形としてはイメージ出来ても、動いている姿はイメージ出来ないでいます。

 また自身の体内を培養体にするとするならば、緊急措置などには勿論対応出来ないでしょうが、近未来的に自分の組織を預ける民間組織バンクなんて商売も出てくるのでしょうね。


【朝日新聞社ニュース 2010/03/28】
 心臓の弁を体内で再生 拒絶反応起きぬ自己移植に道

 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201003270205.html
=================================================
 自分の細胞だけからなる心臓の弁を体内で作り出させる方法を、国立循環器病センターと日本大のグループが開発した。体内で再生させた弁を自分に再移植すれば、拒絶反応が起きない。心臓の弁障害のある犬で臨床研究を重ね、人への応
用を目指すという。
 グループは、心臓の弁をかたどった直径約2センチのシリコーン製の「鋳型」を犬の背中の皮下組織に埋め込んだ。二つの円柱を組み合わせた形をしており、接続部が弁の形になるように設計されている。
 埋めた鋳型の周囲を犬の皮下組織の細胞が覆うようになった1カ月後に摘出。シリコーンの円柱を抜くと、血管状の筒の中に弁の構造を持った組織ができていた。弁を再生させた2頭の犬自らに移植して、正常に働くことも確認した。国立循環器病センターの中山泰秀研究機器開発試験室長は、「体が培養器になることにより、安全で確実に作ることができる」と話す。
・・・続きを読むにはここをクリック
 

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[ひらめき] PADM(パダム):遠位型ミオパチー患者会へのご協力お願い [ひらめき]

    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
    があります。この「難病認定」のためには「署名活動」が必須であり、皆さんのご協力が必要です。
    宜しくお願いいたします。        
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