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GAM's Channel_GHbA1cの国際標準化について(Topics) [Gam's Channel]


 
ニュースでもお知らせしましたように、今回の改訂から糖尿病診断項目として正式に加わりました、GHbA1c(グリコヘモグロビン・エー・ワン・シー)についての、最新情報につきお伝えします。


【HbA1cの話題提供・・・国際標準化の流れ】

スライド7.JPG

 現在、世界では、

 ①日本で使用しているJDS(Japan Diabetes Society)

 ②米国を中心として使用しているNGSP(National Glycohemoblobin Standardization Program)

 ③欧州を中心に今後世界的標準となることが予定されているIFCC(International Federation of Clinical Chemistry and Laboratory Medicine)

 の三つのHbA1cの値(基準)が存在しています。各基準で使用している単位は、

 JDSとNGSPでは%、IFCCではmmol/mol となっています。

 世界の地域により単位や値がバラバラであることにお気づきだと思います。この三つの基準間では換算式によりそれぞれの互換性が保たれる仕組みとなっています。

 世界的には、IFCC値に統一される予定となっていますが、日本においては、4.3~5.8%といったHbA1cの基準範囲や単位が普及しています。そのため基準範囲や単位を同時に変更してしまうと、臨床や患者さんの間で大混乱となる可能性が高く、まずは米国のNGSP値に変更し、普及した段階でIFCC値に変更する二段階で国際標準がなされる予定となっています。なお、

 ①NGSP値はJDSの値に比べ約0.4%高い値で示されること

 ②今回の糖尿病診断基準改訂によりHbA1cの糖尿病型基準が6.1%に引き下げられること

 ③日本国内ではJDS値とNGSP値の併記を行うことにより非常に分かり難い内容となること

などにより臨床現場における混乱を避けるための分かりやすい患者さんへのご説明が重要となってきます。


スライド8.JPG


 また前述のような検査データの国際標準化の流れはHbA1cだけではなく、その他様々な項目にも到来しています。ただし、それ以前の問題として日本国内においては、生化学、免疫項目の一部しか標準化、すなわち日本国内どこでも同じ検査データが得られるといった状態にはなっていないのが現状です。このような大きな問題についても今後、お知らせしていきたいと考えています。


文責: 政策医療臨床検査連絡会 事務局代表 新井浩司



   
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コメント 1

yuuri37

死んでおりました・・・
by yuuri37 (2010-03-12 20:33) 

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