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1228-376号 各社社説から・・・診療報酬改定関連 [kensa-ML NEWS]

皆さん、おはようございます。神戸の新井です。

 本日、御用納めのところも多いことかと思います。新年まで日にちがありますので、まだ配信するつもりではありますが、とりあえずけじめとしてご挨拶をさせていただきます。

 今年一年、拙いメールニュースを受け止めていただき、本当に有難うございました。来年はさらにステップアップできるよう努めてまいります。

 ただ残念というか限界を感じるのは、メールニュースという特性上、私からの一方通行になりがちで、なかなか皆さんからのご意見を受け止めるまでには至っておりません。ご意見、ご感想などおありでしょうから、どんどん私宛、送信していただけると、良いブログ、良いメールニュースとなるはずです。ご指導ならびにご支援のほど、宜しくお願い申し上げます(ブログには掲示板機能もありますし、匿名での投稿も可能です)。

 さて本日のニュース配信に移ります。
 昨日は朝日新聞社の社説をご紹介しましたが、本日は読売、毎日、産経各社が来年度の診療報酬改定問題について触れています。各社ある意味違った視点で捉えられているようですが、何やら違和感を感じます。

 というのも、どの社も本質論に至っていない気がします。日本の医療制度をどの様な方向性で捉えているのか、国民皆保険制度の維持なのか、その制度を改定していくのか非常に不明確です。また具体策についてあまり触れられておらず、じゃあ貴方方ならどうするの?とお聞きしたいところです。医療従事者の端くれの意見としては、良い医療を国民に提供していけるような体制作りに励んでほしいと切望します。
 
 また、
不景気、不景気と叫ばれる昨今、職があるだけでも有難いと思わないといけないじゃないかな?ってひそかに思っています。


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【読売新聞社社説 2009/12/28】
 診療報酬改定 医療費の配分を大胆に変えよ
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091227-OYT1T00887.htm
====================================================================
 保険医療の価格である診療報酬が来年度から引き上げられる。
 医師の技術料など本体部分を1・55%上げる。薬価部分で1・36%下げるため、総枠では0・19%のアップとなる。
 2年ごとに行われる診療報酬改定は過去4回、社会保障費の抑制路線によって、マイナス改定が続いていた。小幅ながら10年ぶりの引き上げである。
 診療報酬の本体は5700億円増加する。厚生労働省はその多くを救急医療や産科、小児科といった厳しい勤務を強いられる分野に振り向ける方針だ。
 勤務医不足などで医療現場の疲弊は深刻の度を増している。その改善に真剣に取り組むという政治の姿勢を示す意味でも、必要なプラス改定だったと言えよう。
 報酬総枠を拡大するだけでは、医療の疲弊を食い止め、充実へと向かわせるのは困難だ。
 診療報酬の細かな配分は年明けから中央社会保険医療協議会(中医協)で議論される。だが、従来の配分実績を微調整するだけでは手厚くすべき分野に十分な報酬がつけられない。“医療予算”も大胆な組み替えが必要だ。
 地域医療に粉骨砕身する開業医にはきちんと報いるとの前提で、基本的には開業医の報酬を切り詰め、病院勤務医に手厚くなるような配分改革が要る。
 長妻厚労相は中医協から、開業医の既得権を守ってきた日本医師会の推薦委員を排し、大学の医学部長らを入れた。この人事の意義が問われることになろう。
・・・続きはネットでご覧ください


【毎日新聞社社説 2009/12/28】
 診療報酬 医療崩壊は止まるのか

 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20091228k0000m070088000c.html
====================================================================
 10年度の診療報酬が引き上げられることになった。全体の改定率は0.19%と微増ではあるが、10年ぶりのプラス改定である。医療費抑制を主張する財務省に厚生労働省が猛反発し交渉は難航していたが、薬価を大幅に下げ、医師の技術料を1.55%引き上げることで決着した。大幅アップを求めていた厚労省や医療関係者にすれば不満だろう。日本医師会(日医)は「全国の医師を失望させた」と記者会見で主張した。
 ただ、診療報酬が上がれば患者の窓口負担や保険料も上がる。これまで比較的余裕があった健保組合ですら今年度は6150億円の赤字が見込まれ、さらに後期高齢者医療にかかわる協会けんぽの国庫負担を肩代わりする案が来年度予算案に盛り込まれている。財源がないままマニフェストとのつじつまを合わせる一方で、民間の健保組合に負担を押しつけるやり方に批判が強いこともこの機会に指摘しておきたい。
 それでも今回の診療報酬改定によって産科や小児科などの医師不足が解消するのであればまだいい。だが、赤字に苦しむ病院の多くは増収分を借金返済や設備投資に回すだろう。地方の医療崩壊を防ぐには一定の効果はあるのかもしれないが、本質的な解決にはほど遠い。また、たとえ医師の報酬が少しアップしたとしても、それで激務の病院勤務を希望する医師がどれだけ増えるだろう。
 土日祝日、夜間に訪れる軽症の患者の対応や、本来は看護師や別の医療スタッフに任せるべき仕事まで担い疲弊している医師は多い。そうした現場に財源を投じて医師を増やそうとする前に、仕事量の偏在を解消すべきではないか。今回の改定では急性期の入院医療に重点配分されたが、急性期病院で治療した後の患者の受け皿がないために、ずっとその役割を病院が担っているという側面もある。やはり在宅医療や訪問看護・介護など地域の受け皿を充実させることが必要である。
・・・続きはネットでご覧ください


【産経新聞社社説 2009/12/28】
 診療報酬 勤務医改善に重点配分を

 
http://sankei.jp.msn.com/life/body/091228/bdy0912280309000-n1.htm
====================================================================
 診療報酬が来年度、10年ぶりに総額で0・19%引き上げられる。医師の技術料などにあたる「本体部分」は、医薬品などの「薬価部分」を減らすことで、1・55%の大幅増となった。
 過酷な労働条件に耐えかねて辞める勤務医や医療スタッフは後を絶たない。地域の中核病院でさえ閉鎖に追い込まれる診療科がある。診療報酬全体は自公政権下で4回連続マイナスとなっており、医療現場からは「一連の引き下げが医療崩壊を招いた」との声が上がっていた。
 だが、診療報酬引き上げは患者の窓口負担と保険料の増加にもつながる。デフレで物価は下落傾向にある。給料が減った国民も少なくない。0・19%とはいえ、総額を引き上げたことには「なぜ医師だけ待遇改善なのか」との批判が出ている。引き上げよりも、医療の効率化や恵まれた開業医の報酬を下げて勤務医の待遇改善に回すことを優先させるべきではなかったのか。
 年明けから、中央社会保険医療協議会(中医協)で診療報酬の配分をめぐる議論が始まる。限りある財源を有効に使うためにも、救急医療など疲弊した分野の労働環境や待遇の改善につながるようメリハリの利いた大胆な配分見直しを行うよう求めたい。診療科間の収入格差是正も急務だ。
 改定率の内訳では、医科の1・74%増に対し、歯科は2・09%増と異例の差がつけられた。厚生労働省は「同率で改定した場合、医科の方が歯科よりも配分が多くなるため」と説明するが、「参院選で民主党との関係強化を図る日本歯科医師連盟への論功行賞ではないか」との見方もある。疑念を晴らすためにも、政府はさらに丁寧な説明をすべきだろう。
・・・続きはネットでご覧ください


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