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1130-355号 高知医療センター:PFI解約に向け、企業団とSPC合意 /高知 [kensa-ML NEWS]

皆さん、こんにちは。神戸の新井です。

 午後のひととき如何お過ごしでしょうか?お昼休みを利用してメールニュースを配信します。先週のニュースで申し訳ありませんが・・・[ふらふら]

 この土曜日日曜日は暖かいのか寒いのか、よく分からないような天気でした。このような時は風邪をひきやすいもの[あせあせ(飛び散る汗)]。体調管理にはくれぐれもご留意ください。

 このところ各種スポーツが非常に面白いですね[ぴかぴか(新しい)]。男女ゴルフにボクシング、大相撲等々・・・個人的には昔かなりはまっていたということもあり、ミーハー路線ですが石川遼選手、見ていて非常に面白いですね[わーい(嬉しい顔)]。何が面白いかというと、アグレッシブさの裏に隠れる緻密な観察力、計算力と分析力。見せるゴルフと思われがちですが、実はそういった緻密な部分に裏付けされた自信というか、確信が見え隠れして楽しいです[わーい(嬉しい顔)]

 話は変わり、今朝の各社コラムを読んでいますと、またもや毎日新聞社の「余録」に目が留まりました。

 http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
余録:日高敏隆さん
 「何か不思議なことを見つけてきなさい」。先ごろ亡くなった動物行動学者の日高敏隆さんは野外調査に向かう大学院生をこんな言葉で送り出したそうだ。「動物は自ら学ぶようプログラムされている」が持論で、学生の自主性を尊重した自由人らしいエピソードだ▲その日高さんが昆虫学を志したきっかけは軍国的な教師によるいじめ。体が弱く、戦前の小学校で「お前なんかお国の役に立てない。死んでしまえ」と怒鳴られた。仮病を使って学校をさぼり原っぱで遊んでいると、1匹のイモムシがいた▲「お前はどこに行くつもりなんだ」と話しかけると、しばらくして葉っぱを食べ出した。「そうか、それがほしかったのか」。虫の気持ちが分かった気がし、無性にうれしかった。このときの喜びが、研究生活の原動力になったという
・・・続きはネットでご覧下さい

 オモロイ、不思議という文言、非常に深みがありますね。色々な分野に応用できるというか、活用できます。日高先生の著作を数点見かじったことがあります。難解で凡人の私には理解不能のところも勿論ありましたが、全般的に分かり易いといった印象を覚えています。この分かり易さが「オモロイ」に繋がるのでしょうね。

 若手技師や中堅技師の方々にお話する機会があるときに「分かり易さ」ということと「プロフェッショナル」ということは相通じる!ということを良くお伝えします。本当のプロとは、一般の方々に理解できるよう説明できるものだ!とお話します。私ごときが言うのもなんですが、日高先生は「プロフェッショナル」であると私は思います。


 さて本日のニュースに移ります。
 これだけ医療経済情勢が悪化しますと、医業経営面における見直しも当然のことながらかけられます。その選択肢の一つとして「PFI」が挙げられますが、これについて少し説明を加えます(そんなもん知ってるわい!という方ごめんなさい。復習のつもりでご覧下さい)。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/PFI
 PFI(Private Finance Initiative)とは公共サービスの提供に際して公共施設が必要な場合に、従来のように公共が直接施設を整備せずに民間資金を利用して民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる手法である。
 PFIは1992年にイギリスで生まれた行財政改革の手法であり、広義の民営化の一手段でもある。この手法を利用する目的は、官民が対等な立場で締結する事業契約によって契約内容に柔軟性を持たせ、民間の能力を最大限に引き出すことでVFM(Value For Money)を生み出す市場原理の導入によるコスト削減によってVFMを生み出す事業提案の特殊性によって定性的・定量的なVFMを生み出す優先交渉権者との交渉により、よりニーズに合致した契約にすることで定性的なVFMを生み出すの4つにあるといわれる。中でも今まで官が取ることが当然だと思われていた事業のリスクを民間事業者に移転し、それによって官のリスクコストを削減し(VFMを向上させ)、民間の利益を生み出すことによって官民がWin-Winの関係を構築することによって生まれるVFMがそのうち60%程度あるというイギリスの調査結果がある。
 従来は、官が施設整備を行いその施設において公共サービスを提供するという考え方が当然であったため、官が公債を使って資金調達を行い施設を整備し、サービスを提供していた。そのため、施設を所有していた官が施設の不具合のリスクや大規模投資額の変動リスク、資産の残存価値リスク、そしてサービス提供のための人件費等を全て負担してきた。
 PFIとはこのようなリスクを民間に移転するために民間に資金調達させ、施設を整備・所有させ、民間の雇用・給与体系によるサービスを提供することで民間の資金・能力を最大限活用する政策上の仕組である。
 そのため、原則として従来のように官が施設整備費を民間に支払う代わりに、官は施設提供サービス購入費を民間に支払う。また、民間によるサービスの提供など官は施設提供サービスだけでなく、施設に付随した清掃サービス、警備サービス、維持管理及び運営サービス等のサービスをひとまとめにして支払う(まとめた総額を「ユニタリーペイメント」または、「ユニタリーチャージ」と呼ぶ)ことによって施設の不具合リスク、大規模投資変動リスク、資産残存価値変動リスクだけでなく、サービスの品質低下リスク等も含めて包括的に事業関連リスクを民間に移転することが可能になる。

 サイトの方にはまだ引き続き色々なことが書かれておりますが、公共事業と言っても種々雑多であり、医療は民間資本に頼るべきところと頼らざるべきところを、きちんと分けないといけないのでは?何でもかんでも味噌もくそも一緒にすると今回のような問題や、医療行政そのものの破綻をもたらすのでは?と思います。また以下の事件は個人責任のみに注目をされがちですが、本当にそうなのかな?それだけかな?と懐疑的に見てしまいます。
 
http://203.139.202.230/07PFI/07PFIfr.htm

 PFIという運営形態が本当に医療分野で有効であるのか、医業的側面から見ればいいのでしょうが、医療の質といった側面からは如何なものでしょうか?PFIには当然のことながらアウトソーシングが付き物であるとの印象を私自身は持っています。アウトソーシングすることで医療の質低下をもたらすのであれば、一番の被害者は患者さんということになります。勿論、私自身はアウトソーシング全体反対派ではありませんので念のため。


【毎日新聞社ニュース 2009/11/27】
 高知医療センター:PFI解約に向け、企業団とSPC合意 /高知
 
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20091127ddlk39040516000c.html
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◇新たな負担7700万円に
 高知医療センターのPFI契約解除を巡る問題で、病院を運営する「県・高知市病院企業団」は26日、契約先の特定目的会社(SPC)「高知医療ピーエフアイ」と解約に向け基本条件で合意したことを明らかにした。金銭面での折り合いがつき、解約に伴う企業団側の新たな負担は約7700万円になる見込み。企業団を構成する県と高知市の負担はないという。
 企業団は今年6月、年間20億円前後の赤字に陥るなど「(民間資金を活用する)PFIの効果が発揮されていない」として、経営改善を目的に契約解除を検討すると表明。7月以降、主に金銭面でSPCと交渉を続け、11月に入って合意に至ったという。
 企業団はこの日あった議会で報告。企業団からSPCへの支払いとされた162億円が協議対象だったが、合意条件では負担が約9億円少ない153億円に減額。このうち病院建設時にSPCが調達した136億円など企業団が本来払うべきものを除けば、新たな負担は約7700万円で済むという。
 SPC側は経営協力金として2億円を企業団に寄付するなど譲歩した格好となり、間渕豊社長は「株主が納得するギリギリの判断だが、少しでも経営改善に貢献できればと考えた」と話している。
・・・続きはネットでご覧下さい


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