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287号 新型 遺伝子使い検出 [kensa-ML NEWS]

皆さん、おはようございます。神戸の新井です。

 昨日、本日と梅雨の合間か爽やかな天気となっている、大阪、神戸です。こんな日はいつまでも続かないのでしょうけど・・・

 さて本日未明、WHOからフェーズ6宣言がされました。各国の経済状況やその他政治的理由なのかどうかはわかりませんが、弱毒性であろうが、強毒性であろうが、蔓延した程度を最大の要因としてフェーズを決定するのでしょうから、少々遅き・・・の感があります。7月から9月にかけては夏休みをとられる方も多く、南半球への海外渡航も増加するのでしょうから、ウィルスのキャッチボールをしているうちに変化球が混じっていた、なんて無い様にしてもらいたいですね。
 
新型インフル、「フェーズ6」引き上げを宣言…WHO
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20090611-OYT1T01024.htm?from=nwlb

 話は変わり・・・臨床検査には大別して、検体を検査する部門と生体を検査する部門に分かれます。生体を検査する部門は、患者さんそのものを検査するため患者さんその人だと認識できます。しかしながら検体を検査する部門は、患者さんとは接点が無いわけですから、患者さんそのものを認識するものは検体に張られているラベルであるとか、バーコードになるので、取り違いが日常茶飯となる危険性もあるわけです。読売新聞の医療ルネサンスというところで、医療事故を防ぐというコーナーがあり、採血前の患者さん確認方法について書かれていました。採血に際しては患者さんご本人に氏名、生年月日を述べていただく施設も多いと思いますが、お名前を名乗りたがらない、または特別扱いしてほしい患者さんも数多くおられてトラブルの基ともなりかねません。(^^;

採血前、患者の氏名確認
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20090604-OYT8T00257.htm

 何を話の展開として考えているの?と思われた方も多くおられると思います・・・簡易インフルエンザ検査時に鼻腔ぬぐい液を検体として扱うことが多いのですが、通常の落ち着いた状態であれば間違うことも少ないでしょうけど、混乱した状況下では、しっかりとした本人識別が出来るようにしていただきたいということです。普段からの積み重ねが非常に重要だと思います。
 もし検体を取り間違えたりしたならば、今回のような新型インフルエンザの例で言えば、感染対策の観点からも間違った検体で検査を行い陽性となった場合、隔離や分離を含めた別処理が必要となるわけで、精神的、物理的に患者さんは苦痛を強いられます。また陽性なのに陰性となった場合には、集団感染という最悪の結果となることもあるかもしれません。訴訟問題などにも発展することもあるでしょうから、くれぐれも気をつけて普段からの作業でトレーニングしておかないといけないなぁと感じます。
 
 さて本日のニュースです。またインフルエンザか・・・と思われたかもしれませんが、その辺はご了承願います。遺伝子検査の現状や最新状況については以前のニュースでもお伝えしたことがありますが現実問題として、感度、特異性の高い検査を行い、患者さん個々の求めるニーズに合わせる、いわばテーラーメード医療の発展は望まれるところで、診断のみならず治療に直結する検査ですから、今後の動向、情報を要チェックですね。早く末端の診療までダウンサイジングされると良いのですが・・・

【読売新聞社ニュース 2009/06/11】
 新型 遺伝子使い検出

 
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20090611-OYT8T00701.htm
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インフルエンザウイルスの簡易検査
 熱やのどの痛みなどインフルエンザの症状が疑われる時に、医療機関でまず行われるのが、鼻の粘膜などを取ってウイルスの有無を調べる簡易検査だ。今回の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の診断にも使われている。ただし精度には限界があることから、秋以降の再流行に備え、新型ウイルスの遺伝子を用いた新しい検査法の開発も進められている。(館林牧子)
 インフルエンザウイルスの簡易検査で代表的なのは、鼻の奥やのどの粘膜を綿棒などで採取する方法だ。採取した組織を、A型、B型それぞれのウイルスに反応する物質(抗体)が塗ってある試験紙に付け、どちらかのウイルスがあれば反応して色が変わる仕組みになっている。10~15分で結果がわかり、一般の診療でも広く用いられている。
 新型インフルエンザは、A型インフルエンザの一種だ。このため、新型かどうかを調べる際には、まず簡易検査でA型と判定された患者について詳しい遺伝子検査を行っていた。
 ところが、国立感染症研究所(東京・新宿区)などが、神戸市の新型インフルエンザ患者43人を調べたところ、そのうち20人(47%)は、簡易検査ではA型とわからなかった(陰性)ことが明らかになった。大阪府の患者23人の調査でも7人(30%)が簡易検査で陰性だった。
 米疾病対策センター(CDC)によると、季節性インフルエンザでの簡易検査の判明率は約50~70%、新型に対してはデータがなく不明としている。特に感染した直後や治りかけの時期には、排出されるウイルスの量が少ないため、陰性と出やすいという。
 国は5月中旬、簡易検査が陰性でも症状などから新型インフルエンザが疑われる場合は、精密検査の対象にするよう基準を改めた。
 現在、新型インフルエンザと確定するための遺伝子検査(PCR法)には、1件約6時間かかる。秋以降の第2波では、新型と季節性インフルエンザが同時に流行することも予想されるため、疑いのある患者をすべてPCR法で調べるのは時間的にも難しい。
 そこで、理化学研究所横浜研究所と東大医科学研究所(東京・港区)、国立感染症研究所などは、5月下旬、新型インフルエンザの遺伝子を用いた新しい簡易検査法の開発に着手した。
・・・続きはネットでご覧下さい

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臨床検査技師 ブルー・ノート 基礎編

臨床検査技師 イエロー・ノート 臨床編 臨床検査技師 国家試験問題注解 付・例題〈2009年版〉 臨床検査技師ポケット・レビュー帳 上巻 臨床検査技師ポケット・レビュー帳 下巻 ベスト・ジャズ100 ベスト・ジャズ100 プレミアム 

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